肩や腰への負担は、スポーツや過酷な作業だけではなく「動かない」ことも大きな要因の一つです。意識的に体を動かすことが、肩こり・腰痛改善の第一歩。日々の暮らしにすぐ取り入れることができる、カンタンな肩こり・腰痛対策体操をご紹介します。
肩や腰への負担は、スポーツや過酷な作業だけではなく「動かない」ことも大きな要因の一つです。意識的に体を動かすことが、肩こり・腰痛改善の第一歩。日々の暮らしにすぐ取り入れることができる、カンタンな肩こり・腰痛対策体操をご紹介します。
<監修>
<監修>
三井弘整形外科リウマチクリニック院長
三井弘(みついひろし)先生
三井弘整形外科リウマチクリニック院長
三井弘(みついひろし)先生
1970年東京大学医学部を卒業。同整形外科入局。77年より三井記念病院勤務。84年「三井式頸椎手術器具」を開発。同整形外科医長を経て、02年より現職。専門分野は脊椎、関節(人工関節)。日本リウマチ学会評議員。脊椎専門誌「SPINE」論文審査委員。編著書は『よくわかる最新医学 ひざ・腰・肩の痛みの最新治療』(主婦の友社)など多数。
1970年東京大学医学部を卒業。同整形外科入局。77年より三井記念病院勤務。84年「三井式頸椎手術器具」を開発。同整形外科医長を経て、02年より現職。専門分野は脊椎、関節(人工関節)。日本リウマチ学会評議員。脊椎専門誌「SPINE」論文審査委員。編著書は『よくわかる最新医学 ひざ・腰・肩の痛みの最新治療』(主婦の友社)など多数。
肩・腰のこりや痛みの多くは、主に筋肉への過剰な負担による血行不良(筋肉疲労)が原因で起こります。
「過剰な負担」というと、特別なスポーツや過酷な作業を想像しますが、特に何もしていなくても、体には負担がかかっています。例えば腰を例にすると、寝る→立つ→座る→かがむという状態の順に、背骨のクッションの役割を果たす椎間板(ついかんばん)に圧力がかかり、腰の負担になります。
さらに、人間の体は、使わない状態でいると筋力が低下し、関節の稼働範囲も狭まります。これを廃用性萎縮(いしゅく)といいます。
普段から負担がかかっている体。動かないことで筋力が低下し、体にますます負荷をかけて肩こり・腰痛の一因となってしまうのです。肩こり・腰痛対策のためにも、運動はこまめに行うとよいでしょう。
肩・腰のこりや痛みの多くは、主に筋肉への過剰な負担による血行不良(筋肉疲労)が原因で起こります。
「過剰な負担」というと、特別なスポーツや過酷な作業を想像しますが、特に何もしていなくても、体には負担がかかっています。例えば腰を例にすると、寝る→立つ→座る→かがむという状態の順に、背骨のクッションの役割を果たす椎間板(ついかんばん)に圧力がかかり、腰の負担になります。
さらに、人間の体は、使わない状態でいると筋力が低下し、関節の稼働範囲も狭まります。これを廃用性萎縮(いしゅく)といいます。
普段から負担がかかっている体。動かないことで筋力が低下し、体にますます負荷をかけて肩こり・腰痛の一因となってしまうのです。肩こり・腰痛対策のためにも、運動はこまめに行うとよいでしょう。
肩・腰へ負担をかける主な原因は、悪い姿勢や一部の筋肉だけを使う動作です。例えば、運転などで長時間座った状態が続く人や、長時間同じ姿勢で行うパソコン作業が仕事の人、中腰で一定時間肉体労働を行う人は注意が必要です。
他にも、運動不足の人は、筋力が低下するだけでなく全身の血行も悪くなり、筋肉疲労から肩こり・腰痛を起こしやすいタイプといえます。
肩・腰へ負担をかける主な原因は、悪い姿勢や一部の筋肉だけを使う動作です。例えば、運転などで長時間座った状態が続く人や、長時間同じ姿勢で行うパソコン作業が仕事の人、中腰で一定時間肉体労働を行う人は注意が必要です。
他にも、運動不足の人は、筋力が低下するだけでなく全身の血行も悪くなり、筋肉疲労から肩こり・腰痛を起こしやすいタイプといえます。
肩こりには、肩の可動域を広げることが有効です。肩関節の動きや血行がよくなり、筋肉も適度に鍛えることができます。可動域を広げる「振り子体操」を試してみましょう。
肩こりには、肩の可動域を広げることが有効です。肩関節の動きや血行がよくなり、筋肉も適度に鍛えることができます。可動域を広げる「振り子体操」を試してみましょう。
重りを利用して、振り子のように腕を自然に振り、肩を動かす体操です。
1. 痛む側の手に、1kgほどの重りを入れた紙袋を持ち、前かがみになってテーブルで体を支える。
重りを利用して、振り子のように腕を自然に振り、肩を動かす体操です。
1. 痛む側の手に、1kgほどの重りを入れた紙袋を持ち、前かがみになってテーブルで体を支える。
2. 肩の力を抜き、振り子のように紙袋を体の前後に30回、次に左右に30回ゆっくりと振る。
2. 肩の力を抜き、振り子のように紙袋を体の前後に30回、次に左右に30回ゆっくりと振る。
無理をせず、自分のペースで行いましょう。痛みが悪化している場合や、治療中の病気やけががある場合、運動中に痛みを感じた場合は、まず医師に相談してください。
無理をせず、自分のペースで行いましょう。痛みが悪化している場合や、治療中の病気やけががある場合、運動中に痛みを感じた場合は、まず医師に相談してください。
腰痛には、上半身の筋肉を鍛える運動が有効です。特に腹筋と背筋を強化することで、背骨をしっかりと支える筋力がつき、正しい姿勢を保ちやすくなります。
そこでおすすめなのが上半身の筋肉を鍛える「レベル別腕立て」です。まずは強度が弱いレベル1から始め、慣れてきたら2、3とステップアップしましょう。
腰痛には、上半身の筋肉を鍛える運動が有効です。特に腹筋と背筋を強化することで、背骨をしっかりと支える筋力がつき、正しい姿勢を保ちやすくなります。
そこでおすすめなのが上半身の筋肉を鍛える「レベル別腕立て」です。まずは強度が弱いレベル1から始め、慣れてきたら2、3とステップアップしましょう。
1.壁から30cm離れて立ち、両手を胸の高さで壁につける。
2.かかとを床につけたまま、両ひじを曲げ伸ばす。
1.壁から30cm離れて立ち、両手を胸の高さで壁につける。
2.かかとを床につけたまま、両ひじを曲げ伸ばす。
1.しっかりと安定した机の前に50〜60cm離れて立ち、両腕を机につける。
2.両ひじを曲げ伸ばす。
1.しっかりと安定した机の前に50〜60cm離れて立ち、両腕を机につける。
2.両ひじを曲げ伸ばす。
1.両手は肩幅、両足は腰幅ぐらいに広げ、床につける。
2.両ひじを曲げ伸ばす。
1.両手は肩幅、両足は腰幅ぐらいに広げ、床につける。
2.両ひじを曲げ伸ばす。
無理をせず、自分のペースで行いましょう。痛みが悪化している場合や、治療中の病気やけががある場合、運動中に痛みを感じた場合は、まず医師に相談してください。
無理をせず、自分のペースで行いましょう。痛みが悪化している場合や、治療中の病気やけががある場合、運動中に痛みを感じた場合は、まず医師に相談してください。
紹介した体操以外にも、ラジオ体操や太極拳、気功などは習慣にしやすく、肩こり・腰痛の予防・改善におすすめです。
また日常生活の中で、なるべく歩いて買い物に行く、階段を使うなど、こまめに体を動かすことも大切です。
体力や生活に合った運動を見つけ、楽しみながら続けましょう。
紹介した体操以外にも、ラジオ体操や太極拳、気功などは習慣にしやすく、肩こり・腰痛の予防・改善におすすめです。
また日常生活の中で、なるべく歩いて買い物に行く、階段を使うなど、こまめに体を動かすことも大切です。
体力や生活に合った運動を見つけ、楽しみながら続けましょう。