頭痛は、大人だけではなく子どもにも起こるもの。子どもの頭痛の外来診療が最も多いのは片頭痛です。
片頭痛は、予兆に気づいたり、前兆が起こるタイプのものもあります。
子どもが頭痛を感じたときや、体調に変化を感じたときに、しっかり保護者に症状を伝えられるとは限りません。
子どもの頭痛のサインを見逃さないために、知っておきたい特徴を覚えておきましょう。
頭痛は、大人だけではなく子どもにも起こるもの。子どもの頭痛の外来診療が最も多いのは片頭痛です。
片頭痛は、予兆に気づいたり、前兆が起こるタイプのものもあります。
子どもが頭痛を感じたときや、体調に変化を感じたときに、しっかり保護者に症状を伝えられるとは限りません。
子どもの頭痛のサインを見逃さないために、知っておきたい特徴を覚えておきましょう。
<監修>
<監修>
藤田光江(ふじたみつえ)先生
藤田光江(ふじたみつえ)先生
北海道大学医学部卒業。北海道社会保険病院、新千里病院(現 済生会千里病院)などを経て、1980年から筑波学園病院小児科部長、2010年定年退職後、同病院および東京クリニック小児・思春期頭痛外来で診療。
北海道大学医学部卒業。北海道社会保険病院、新千里病院(現 済生会千里病院)などを経て、1980年から筑波学園病院小児科部長、2010年定年退職後、同病院および東京クリニック小児・思春期頭痛外来で診療。
発熱のない頭痛で外来を訪れる子どもの場合、最も多いのが片頭痛です。
片頭痛は乳幼児から思春期まで、どの年代にもありますが、頻度は年齢により違います。中には毎回嘔吐を伴う重い頭痛発作が起きる場合もあります。
片頭痛には様々なタイプがあり、一番多いのが「前兆のない片頭痛」ですが、次に多いのが「前兆のある片頭痛」です。
片頭痛が起きるサインとはどのようなものなのでしょうか。頭痛の前に起きる「予兆」と「前兆」の2種類のサインを見てみましょう。
発熱のない頭痛で外来を訪れる子どもの場合、最も多いのが片頭痛です。
片頭痛は乳幼児から思春期まで、どの年代にもありますが、頻度は年齢により違います。中には毎回嘔吐を伴う重い頭痛発作が起きる場合もあります。
片頭痛には様々なタイプがあり、一番多いのが「前兆のない片頭痛」ですが、次に多いのが「前兆のある片頭痛」です。
片頭痛が起きるサインとはどのようなものなのでしょうか。頭痛の前に起きる「予兆」と「前兆」の2種類のサインを見てみましょう。
片頭痛の予兆は、子どもにもあることが分かってきました。
保護者が観察して分かるサインに
・疲れがあるように見える
・気分が変わりやすい
・集中力がない
・あくびが多い
・いつも元気な子どもが静かになる
・顔色不良
などがあります。
ほかに、子ども本人が感じているサインとして
・首こり(頸部のこり)
・光や音に対する過敏性
・霧の中にいるように景色が見える
などがあります。
保護者が目に見える不調をキャッチしたら、「このようなことが起きていない?」と声をかけてみましょう。
片頭痛の予兆は、子どもにもあることが分かってきました。
保護者が観察して分かるサインに
・疲れがあるように見える
・気分が変わりやすい
・集中力がない
・あくびが多い
・いつも元気な子どもが静かになる
・顔色不良
などがあります。
ほかに、子ども本人が感じているサインとして
・首こり(頸部のこり)
・光や音に対する過敏性
・霧の中にいるように景色が見える
などがあります。
保護者が目に見える不調をキャッチしたら、「このようなことが起きていない?」と声をかけてみましょう。
片頭痛の前兆は、片頭痛の約30%に見られ、頭痛発生の5〜60分前くらいに起こります。
前兆のある片頭痛の前兆では90%以上に「視覚前兆」が起きていると言われています。
視覚前兆とは、閃輝暗点(せんきあんてん)という、見ようとするところがぼやけて周りが光って見えるというものが最も多いケースです。
視覚前兆には個人差があり、
・対象がギザギザ模様に見える
・視界に光の点や線が見える
・対象がミラーボールのように部分的に光って見える
・対象の一部にモザイクがかかったように見える
など、様々な見え方があるようです。
予兆をキャッチしたら、視覚前兆があるかどうかを確認し、子どもを休ませる準備をしましょう。
片頭痛の前兆は、片頭痛の約30%に見られ、頭痛発生の5〜60分前くらいに起こります。
前兆のある片頭痛の前兆では90%以上に「視覚前兆」が起きていると言われています。
視覚前兆とは、閃輝暗点(せんきあんてん)という、見ようとするところがぼやけて周りが光って見えるというものが最も多いケースです。
視覚前兆には個人差があり、
・対象がギザギザ模様に見える
・視界に光の点や線が見える
・対象がミラーボールのように部分的に光って見える
・対象の一部にモザイクがかかったように見える
など、様々な見え方があるようです。
予兆をキャッチしたら、視覚前兆があるかどうかを確認し、子どもを休ませる準備をしましょう。
子どもの片頭痛は、長くても72時間以内に痛みが消失します。また、痛みを感じると眠る子どもも多く、その場合は2時間程度のことも翌朝までのこともありますが、痛みは睡眠によって軽減または消失します。
頭痛が発生したサインとして
・暗く静かな部屋に行って寝る
・食欲不振
などがあります。
特に食欲不振は頭痛の消失まで続く場合が多く、片頭痛発作が続くと体重が減少することもあるので注意が必要です。
子どもの片頭痛は、長くても72時間以内に痛みが消失します。また、痛みを感じると眠る子どもも多く、その場合は2時間程度のことも翌朝までのこともありますが、痛みは睡眠によって軽減または消失します。
頭痛が発生したサインとして
・暗く静かな部屋に行って寝る
・食欲不振
などがあります。
特に食欲不振は頭痛の消失まで続く場合が多く、片頭痛発作が続くと体重が減少することもあるので注意が必要です。
子どもが頭痛を感じているとき、また頭痛を防ぐために家庭でできることはたくさんあります。
まず、一番大切なのは、子どもの頭痛を受け止めること。
子どもの頭痛のサインを感じたり、実際に頭痛があったりする場合には、まず「頭を冷やしてほしい?それとも温めてほしい?」と聞いてみましょう。
こう声をかけるだけで、子どもは「頭痛があるということを分かってくれた」と思い、気持ちが楽になります。
その後、体温を測り、発熱はないか、風邪の症状はないか、病院へ行く必要があるかなどを確認しましょう。
子どもが頭痛を感じているとき、また頭痛を防ぐために家庭でできることはたくさんあります。
まず、一番大切なのは、子どもの頭痛を受け止めること。
子どもの頭痛のサインを感じたり、実際に頭痛があったりする場合には、まず「頭を冷やしてほしい?それとも温めてほしい?」と聞いてみましょう。
こう声をかけるだけで、子どもは「頭痛があるということを分かってくれた」と思い、気持ちが楽になります。
その後、体温を測り、発熱はないか、風邪の症状はないか、病院へ行く必要があるかなどを確認しましょう。
頭痛の予防には、日頃から心身ともに健康を保つ心構えが大切です。
日本の子どもの睡眠時間は各国の平均よりはるかに少なく、これが頭痛の原因となっている場合もあります。
実際、睡眠時間を1時間増やすだけで、頭痛が明らかに減った子どももいます。
「寝る子は育つ」「早起きは三文の得」などのことわざを目標に、子どもの睡眠時間は保護者がコントロールして、十分な睡眠時間の確保を実践しましょう。
頭痛の予防には、日頃から心身ともに健康を保つ心構えが大切です。
日本の子どもの睡眠時間は各国の平均よりはるかに少なく、これが頭痛の原因となっている場合もあります。
実際、睡眠時間を1時間増やすだけで、頭痛が明らかに減った子どももいます。
「寝る子は育つ」「早起きは三文の得」などのことわざを目標に、子どもの睡眠時間は保護者がコントロールして、十分な睡眠時間の確保を実践しましょう。
テレビやゲームなどの画面から発せられるブルーライトは、体内時計を狂わせてしまい、睡眠不足の一因になることも。
特にオンラインゲームは、子ども同士で夜に時間を決めて遊ぶなど禁止することが難しいので、使用時間のルールを作り、破ったら使用を禁止するなどの取り決めをしましょう。
テレビやゲームなどの画面から発せられるブルーライトは、体内時計を狂わせてしまい、睡眠不足の一因になることも。
特にオンラインゲームは、子ども同士で夜に時間を決めて遊ぶなど禁止することが難しいので、使用時間のルールを作り、破ったら使用を禁止するなどの取り決めをしましょう。
子どもの中には、学校や習い事で平日のスケジュールが過密になり、緊張が解けた週末に片頭痛が起きることもあります。
子ども自身が疲れを感じていても、よい子ほど習い事などを「やめたい」と言えず、週末に頭痛などの症状が出ることが多いので、「子どもが無理なく楽しく生活できているか」を保護者がしっかり意識してあげましょう。
子ども自身は、頭痛があっても過去の頭痛経験から予測をすることが難しく、覚えていないことも多いものです。
病院で受診する際にも、子どもが頭痛を感じている時の保護者の観察やメモが説明の役に立ちます。
家庭でできる頭痛対策を行いながら、子どもに頭痛があるときは経過を観察し、特徴をつかんでおくようにしましょう。
子どもの中には、学校や習い事で平日のスケジュールが過密になり、緊張が解けた週末に片頭痛が起きることもあります。
子ども自身が疲れを感じていても、よい子ほど習い事などを「やめたい」と言えず、週末に頭痛などの症状が出ることが多いので、「子どもが無理なく楽しく生活できているか」を保護者がしっかり意識してあげましょう。
子ども自身は、頭痛があっても過去の頭痛経験から予測をすることが難しく、覚えていないことも多いものです。
病院で受診する際にも、子どもが頭痛を感じている時の保護者の観察やメモが説明の役に立ちます。
家庭でできる頭痛対策を行いながら、子どもに頭痛があるときは経過を観察し、特徴をつかんでおくようにしましょう。