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「生理前に頭痛が起こる」という人へ。月経周期と片頭痛の関係を知って早めのセルフケアを!

片頭痛は不定期に、予期せぬタイミングで起こると思っていませんか?

実は、片頭痛は女性ホルモンとの関係が深く、月経周期の、あるタイミングで起こりやすいことが分かっています。

予防やセルフケアには、自分に片頭痛が起こりやすいタイミングを知ることが大切。今回は、女性に起こりやすい理由やタイミングについてお話します。

<監修>
五十嵐久佳先生(富士通クリニック頭痛外来)

いがらし・ひさか 1979年北里大学医学部卒業。医学博士。北里大学医学部内科学講師、神奈川歯科大学附属横浜クリニック内科学講座教授を歴任。81年より頭痛医療に携わり、現在に至る。日本頭痛学会理事・専門医。

目次

女性に片頭痛もちが多いのはなぜ?

片頭痛は全世代で男性より女性に多くみられ、15歳以上の日本人女性の有病率は男性の3倍以上にのぼることが過去の調査からも分かっています。なかでも30代~40代の女性に多く見られます。

片頭痛が起こるきっかけは人によって様々。肩や首のこり、精神的なストレス、睡眠不足、外部からの刺激など、何らかの誘因で脳の視床下部が刺激され、片頭痛が起こるとされています。

女性ホルモンのエストロゲン分泌量の変動も片頭痛の誘引因子となります。実際に、女性の片頭痛患者の約半数が「月経のタイミングで頭痛が起こる」と答えているそう。このように、女性ホルモンの関係もあって、女性のほうが男性よりも片頭痛が起こりやすくなっているのです。

片頭痛が起こりやすいタイミングはいつ?

エストロゲンの分泌量は月経周期に合わせて変化していきます。卵胞期にエストロゲンの分泌量が増えはじめ、排卵前にピークを迎えます。排卵と同時に低下し、黄体期に少し増えてから、月経期に入る生理初日前後でさらに急減します。

この月経前や月経中、排卵日直後で起こる、エストロゲンが急減するタイミングで片頭痛が起こりやすくなるといわれています。

妊娠中はエストロゲンの分泌量が高い状態で安定しているので、月経関連の片頭痛は起こりにくくなります。ただし、出産後にホルモン分泌が元に戻ると再発し、育児のストレスや寝不足などで心身に負担がかかることで、出産前よりも片頭痛が悪化するという人も少なくありません。

更年期はエストロゲンの値が不安定になるため片頭痛は起こりやすくなりますが、閉経を迎えるとエストロゲンの分泌がほぼなくなるため、片頭痛の頻度は減る傾向にあります。

基礎体温をつけると自分の月経周期を把握することができ、片頭痛を予測するのに便利です。また、頭痛が起きたタイミングを合わせて記録しておくこともおすすめ。起こりやすいタイミングと原因を知り、セルフケアに活かしてくださいね。

片頭痛は“安静&冷やして”治める!

実は、片頭痛の痛みのメカニズムはまだ解明されていません。しかし、ストレスなどにより三叉神経が刺激されることで痛み成分が放出し、それが血管を広げて炎症を起こしていると考えられています。

そのため、今、起きている片頭痛への確実な対処法は「暗い静かな部屋で安静にすること」と「冷やすこと」に限ります。

片頭痛は体を動かすと痛みが助長されます。できるだけ安静を保ち、外部からの刺激をなるべく避けるようにしましょう。痛む部位を冷たいタオルなどで冷やすと痛みが緩和されます。

片頭痛が起こらないよう予防に努めることも大事。まずはすぐに実践できる食生活から取り組んでみましょう。

おすすめは、マグネシウムを含む海藻類や、エストロゲンとよく似た働きをする大豆イソフラボンを含む大豆製品。みそ汁の具をわかめと豆腐にするなどし、これらの食品を意識して取り入れてみてください。和食中心の食生活にすると、海藻類や大豆製品を自然と摂ることができます。

月経前に頭痛が起こりやすい人は、月経周期や頭痛の起こるタイミングの把握から始め、セルフケアに努めましょう。