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意外と知らない女性ホルモンと月経の関係。周期がわかると痛みの対策に役立つ!

「女性ホルモン」という言葉、聞いたことはあるけどよくわからないという人もいるのでは。

女性ホルモンは女性の身体で大切な役割を果たし、月経周期にも大きな影響を与えています。

今回は月経痛のケアに役立つ情報として、女性ホルモンと月経周期の関係についてお伝えします。

<監修>
対馬ルリ子先生(医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス 女性ライフクリニック銀座・新宿理事長)

つしま・るりこ 産婦人科医·医学博士。弘前大学医学部卒業後、東京大学医学部産婦人科学教室助手、東京都立墨東病院総合周産期センター産婦人科医長などを経て現職。女性のための総合医療を実現するために、情報提供、啓発活動、政策提言などを行っている。

目次

月経痛はなぜ起こるの?

女性の体は、妊娠が成立しなかった場合、子宮の中で厚くなった内膜がはがれ落ち、子宮を収縮させることで外に排出します。これが月経です。

子宮内膜が子宮壁からはがれる時に、子宮ではプロスタグランジンという痛み物質が分泌されます。これが月経痛(生理痛)の要因の1つです。

このプロスタグランジンには子宮を収縮させる働きがあり、はがれた内膜量が増えると収縮も強まるため、痛みも強くなります。

他にも、月経時に子宮内膜がきれいに剥がれきれずに子宮内に蓄積して内膜が厚くなったり、冷えなどが原因で子宮の出口が狭くて硬くなったりすると、押し出そうとする力がより強く働くため、月経痛も強くなります。

月経痛の原因は様々ですが、通常は2~3日で収まります。痛みは我慢せずに市販薬を早めに服用するなどして対応しましょう。それ以上長く続く場合には別の原因が隠れている場合もあるので、医師に相談しましょう。

女性ホルモンと月経周期の密な関係

月経痛に備えるために、まずは自分の月経周期を把握することが大切。女性ホルモンの周期と合わせて解説します。

女性ホルモンには、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、女性の体はこの2つのホルモンの影響を受けながら、毎月一定のリズムで排卵と月経を繰り返しています。

月経周期とは月経が始まってから次の月経の前日までを数え、通常は28日前後で卵胞期、排卵、黄体、月経期の4つの時期をひと回りします。

月経痛が起こりやすいのは、プロゲステロンの分泌量が急激に下がる月経前から月経が始まって1~2日。月経の前に眠気や倦怠感などの症状を感じる人もいます。

月経が終わり、卵胞期から排卵にかけては、エストロゲンが大量に分泌され、心も体も活発化。好調な時期です。

排卵とは卵巣で育った成熟卵胞の卵胞壁が破れ、卵子が飛び出すことです。排卵日の前後で排卵痛や腹痛を感じる人もいます。

排卵後、黄体期になるとプロゲステロンが優位になり、水分代謝が滞りやすくなるため、むくみや肌荒れ、イライラなどといった心身の不調を感じやすくなります。そしてまた月経が近づいてきます。

女性の体には毎月このような体調の変動が起きています。

こうした自分の月経周期を把握していれば、痛みだけでなく月経に伴う様々な不快症状に備えたり、体調に合わせてスケジュールを組み立てたりすることができます。

月経周期は基礎体温でセルフチェック!

自分の月経周期が分からないという人も多いのではないでしょうか。そんな人には、まず1カ月基礎体温表をつけてみることをおすすめします。

基礎体温とは、呼吸以外の運動をせずに静かに寝ている状態(基礎状態)で測った体温のこと。朝起きたらすぐ、ベッドの中で動かずに舌下で測ります。毎朝同じ時間帯に測るようにしましょう。

基礎体温の理想的な変動は、エストロゲンが優位となる月経期から排卵期までは低温相になり、排卵時には一時的にさらに体温が下がります。一方、プロゲステロンの分泌量が増える黄体期は体温が高くなります。

毎日基礎体温を記録し、グラフ化することで、自身の月経周期が把握できるだけでなく、ホルモンの乱れや排卵の有無に気づくことができます。

グラフと共におりものや下腹部痛などの情報、心身の状態の気づきを記録しておくと、女性ホルモンとの関係が見えてくるかもしれません。健康管理にも役立ちますよ。