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放置しないで! つらい生理痛は病気の可能性も

生理が始まる前日から、生理2日目、3日目に起こりやすい生理痛。女性の多くが経験したことのある痛みではないでしょうか?

痛みの程度は人それぞれですが、痛くて会社に行けない、家事ができないなど日常生活に支障を来す場合は、病気の可能性もあるので注意が必要です。

生理痛に関連する病気や、年代で変わるリスク、その対策についてお伝えします。

<監修>
高尾美穂先生(イーク表参道 副院長)

東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科などを経て現職。文部科学省・国立スポーツ科学センター 女性アスリートの育成・支援プロジェクトメンバー、ヨガインストラクターとしても活動している。

目次

日常生活に支障を来す痛みは「月経困難症」という病気の領域に

生理痛そのものは病気ではないのですが、日常生活に支障を来す「ひどい生理痛」となると、これは「月経困難症」という病気になります。

この月経困難症は原因別に次の2つに分けられます。

器質性月経困難症……「子宮内膜症」や「子宮筋腫」などの婦人科系疾患が原因。加齢と共に増加し、20代後半以降の女性に多く見られる。

機能性月経困難症……器質性月経困難症などの明らかな疾患がなく、子宮口が狭いことなどが原因。10〜20代前半の女性に多く見られる。

月経困難症は治療の対象となります。ひどい生理痛を繰り返す場合は放置せず、必ず婦人科を受診しましょう。

「子宮内膜症」や「子宮筋腫」が疑われる症状をチェック!


月経困難症の原因となる「子宮内膜症」や「子宮筋腫」とは、どのような病気でしょうか?

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が卵巣、腹膜などで増殖し、月経のたびにその場所で出血する病気。患者数も近年増加しています。

生理時に下記のような症状がある場合は、子宮内膜症が疑われます。

  • 痛み止めをのんでも生理痛が治らない
  • 生理中以外も下腹部痛が起きる
  • 排便時にも痛む

子宮筋腫は、子宮壁の筋肉層に硬い腫瘍ができ、コブのようになる病気です。生理時に下記のような症状が多く見られます。
  • ギューッと締め付けられるような痛み
  • 出血量が多く、レバーのような塊が出る
  • 出血期間が長い

「月経困難症」はどのように治療するの?


月経困難症は、鎮痛剤か低用量ピルを使った治療が基本です。低用量ピルの中には治療薬として保険適用されているものもあります。

低用量ピルは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロン(プロゲスチン製剤)を配合したもので、これらのホルモンを体の外から取り入れることで排卵を抑制。子宮内膜の増殖を防いで経血量を減らしたり、生理痛を和らげたりする効果があります。

ただし、低用量ピルは誰にでも使えるわけではありません。

低用量ピルには血液を固まりやすくする副作用があるため、血栓症のリスクが高まる40歳以降から使い始めることはすすめられていません。

40代からはプロゲステロンだけが配合されたプロゲスチン製剤を使うことがすすめられています。

病気を見逃さないためにも、生理や生理痛はしっかり観察することが大切。生理痛が重くなった人は病気の可能性を疑い、早めに婦人科を受診するようにしましょう。