鎮痛薬、解熱薬と一言で言ってもその種類は様々。
ここでは、医療用医薬品から最近市販薬となり、注目されている成分「ロキソプロフェン」の効果や特徴についてご紹介します。
鎮痛薬、解熱薬と一言で言ってもその種類は様々。
ここでは、医療用医薬品から最近市販薬となり、注目されている成分「ロキソプロフェン」の効果や特徴についてご紹介します。
<監修>
<監修>
城西大学薬学部 准教授
鈴木龍一郎(すずきりゅういちろう)先生
城西大学薬学部 准教授
鈴木龍一郎(すずきりゅういちろう)先生
1999年明治薬科大学薬学部卒業。05年同大学大学院薬学研究科修了(博士(薬学))。独立行政法人理化学研究所長田抗生物質研究室協力研究員、大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所主任研究員補などを経て、17年より現職。日本薬学会、日本生薬学会(代議員)、日本臨床化学会(評議員)所属。
1999年明治薬科大学薬学部卒業。05年同大学大学院薬学研究科修了(博士(薬学))。独立行政法人理化学研究所長田抗生物質研究室協力研究員、大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所主任研究員補などを経て、17年より現職。日本薬学会、日本生薬学会(代議員)、日本臨床化学会(評議員)所属。
「鎮痛薬・解熱薬」と聞いた時、思い浮かぶ薬はどんなものでしょうか。鎮痛薬には様々な種類がありますが、最近聞く機会が増えているものに「ロキソプロフェン」があります。
ロキソプロフェンの主成分は「ロキソプロフェンナトリウム水和物」で、1986年に開発されました。
もとは劇薬指定されていた成分ですが、安全性再評価等を経て市販薬として発売されたのは2011年。2015年からは、多くの製薬会社からロキソプロフェン配合の一般用医薬品が発売されています。
開発から30年の時を経て、通常に手に入れることができるようになったのです。
現在は、錠剤や液剤などの内服薬から、テープ、ゲル、ローションなどの外用薬まで、様々な形で発売されています。
「鎮痛薬・解熱薬」と聞いた時、思い浮かぶ薬はどんなものでしょうか。鎮痛薬には様々な種類がありますが、最近聞く機会が増えているものに「ロキソプロフェン」があります。
ロキソプロフェンの主成分は「ロキソプロフェンナトリウム水和物」で、1986年に開発されました。
もとは劇薬指定されていた成分ですが、安全性再評価等を経て市販薬として発売されたのは2011年。2015年からは、多くの製薬会社からロキソプロフェン配合の一般用医薬品が発売されています。
開発から30年の時を経て、通常に手に入れることができるようになったのです。
現在は、錠剤や液剤などの内服薬から、テープ、ゲル、ローションなどの外用薬まで、様々な形で発売されています。
ロキソプロフェンは、
・鎮痛作用
・抗炎症作用
・解熱作用
の3つにバランスよく作用します。
ロキソプロフェンには、痛みや発熱の元となる物質、プロスタグランジンを体内で作られるのを抑える働きがあるため、鎮痛や解熱に効果があるのです。
このような働きをする成分は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれていて、ロキソプロフェンの他にはイブプロフェン、アスピリンなどがあります。これらの中でも、ロキソプロフェンは鎮痛作用が特に強いのが特徴です。
ロキソプロフェンは、
・鎮痛作用
・抗炎症作用
・解熱作用
の3つにバランスよく作用します。
ロキソプロフェンには、痛みや発熱の元となる物質、プロスタグランジンを体内で作られるのを抑える働きがあるため、鎮痛や解熱に効果があるのです。
このような働きをする成分は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれていて、ロキソプロフェンの他にはイブプロフェン、アスピリンなどがあります。これらの中でも、ロキソプロフェンは鎮痛作用が特に強いのが特徴です。
ロキソプロフェンの最大の特徴は、体内での活動のタイミングにあります。
ロキソプロフェンは「プロドラッグ」と呼ばれ、胃にある段階では薬として作用しません。消化が進み、腸から体内に吸収され、体内で代謝を受けて 初めて薬としての効果を発揮します。
実は痛みの元となるプロスタグランジンには二面性があり、痛みや発熱の元となる一方で、胃の粘膜を保護する力もあります。
そのため、ロキソプロフェンがプロスタグランジンの生成を阻害することは、胃腸障害の一因にもなりますが、胃の中では薬として作用しないプロドラッグであることでその副作用を軽減できるのです。
「効き目を実感するまでに時間がかかるのでは?」と思われるかもしれません。しかし、吸収されて血液に入った成分の拡散はとてもスピーディ。他の成分の薬と比べても、効き目は比較的速く実感できます。
ロキソプロフェンの最大の特徴は、体内での活動のタイミングにあります。
ロキソプロフェンは「プロドラッグ」と呼ばれ、胃にある段階では薬として作用しません。消化が進み、腸から体内に吸収され、体内で代謝を受けて 初めて薬としての効果を発揮します。
実は痛みの元となるプロスタグランジンには二面性があり、痛みや発熱の元となる一方で、胃の粘膜を保護する力もあります。
そのため、ロキソプロフェンがプロスタグランジンの生成を阻害することは、胃腸障害の一因にもなりますが、胃の中では薬として作用しないプロドラッグであることでその副作用を軽減できるのです。
「効き目を実感するまでに時間がかかるのでは?」と思われるかもしれません。しかし、吸収されて血液に入った成分の拡散はとてもスピーディ。他の成分の薬と比べても、効き目は比較的速く実感できます。
最近まで医療用医薬品だったロキソプロフェン。市販薬となり手に入りやすくなりましたが、注意点も知っておきましょう。
最近まで医療用医薬品だったロキソプロフェン。市販薬となり手に入りやすくなりましたが、注意点も知っておきましょう。
胃腸障害を起こしにくいロキソプロフェンですが、全くないわけではありません。成分が体内に吸収され代謝された後に、血液を巡って胃に作用することはどうしても避けられないのです。
鎮痛薬をのむ際には、空腹時を避け、食べ物や飲み物を摂ってからにしましょう。
また、ロキソプロフェンは腎臓へ影響があることがわかっています。ロキソプロフェンが腎臓でのプロスタグランジン生成を阻害することで、腎臓の血流量が減り、腎機能が低下する場合があります。
現在胃や腎臓に疾患をもっている場合には、医師や薬剤師に相談してから使用するようにしましょう。
胃腸障害を起こしにくいロキソプロフェンですが、全くないわけではありません。成分が体内に吸収され代謝された後に、血液を巡って胃に作用することはどうしても避けられないのです。
鎮痛薬をのむ際には、空腹時を避け、食べ物や飲み物を摂ってからにしましょう。
また、ロキソプロフェンは腎臓へ影響があることがわかっています。ロキソプロフェンが腎臓でのプロスタグランジン生成を阻害することで、腎臓の血流量が減り、腎機能が低下する場合があります。
現在胃や腎臓に疾患をもっている場合には、医師や薬剤師に相談してから使用するようにしましょう。
ロキソプロフェンを配合した薬は、第1類医薬品です。
薬剤師がいる店舗で、薬の情報提供を受けてから購入する必要があります。
ロキソプロフェンは効き目がわかりやすく、安全性の高い薬ですが、注意点はしっかり確認し、用法・用量を守って服用しましょう。
ロキソプロフェンを配合した薬は、第1類医薬品です。
薬剤師がいる店舗で、薬の情報提供を受けてから購入する必要があります。
ロキソプロフェンは効き目がわかりやすく、安全性の高い薬ですが、注意点はしっかり確認し、用法・用量を守って服用しましょう。