膝が痛むのはなぜ? 生活の中で見つける改善の鍵!


膝が痛むのはなぜ? 生活の中で見つける改善の鍵! 膝が痛むのはなぜ? 生活の中で見つける改善の鍵!

20代、30代くらいまでは膝の痛みで悩むことはあまりないかもしれませんね。しかし、たとえ今は痛みを感じていなくても、他人事ではありません。

膝には毎日大きな負担がかかっていて、それが年々積み重なることで、ある時、痛みとして表れる可能性があるのです。

膝の痛みに悩んでいる人も、今はまだ痛みを感じていない人も、症状の改善や予防のため知っておきたい膝痛のメカニズムをご紹介します。

<監修>

南新宿整形外科リハビリテーションクリニック院長
橋本三四郎(はしもとさんしろう)先生

1989年産業医科大学卒業。94年久留米大学大学院卒業。米国スクリプス研究所等を経て、01年ハシモトクリニック開業。09年日本医科大学病院整形外科・リウマチ外科非常勤講師、20年京都府立医科大学整形外科非常勤講師、12年より現職。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会運動器リハビリテーション認定医、日本リウマチ財団登録医。

あなたの膝は大丈夫?膝の健康状態をセルフチェック!


あなたの膝は大丈夫?膝の健康状態をセルフチェック! あなたの膝は大丈夫?膝の健康状態をセルフチェック!

膝は毎日、私たちの体重を支えて続けているため、痛みが起こりやすい部位です。膝の痛みの原因は、靭帯や半月板のけがなど様々ですが、最も多いのが「変形性膝関節症」です。

特に下記の項目に当てはまる人は、注意が必要です。まずは自分の膝の健康状態をチェックしてみましょう。

□BMI(体格指数)が25以上である
※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)。25以上が「肥満」と判定される。

□日常的に運動をしていない
□O脚である
□外反母趾、または偏平足である
□姿勢が悪い
□激しい運動をしていた・している
□膝にけがをしたことがある

当てはまる数が多いほど、膝への負担が多く変形性膝関節症になりやすいです。

肥満や、運動不足による筋力低下は膝への負担が増え、変形性膝関節症の原因に。体重が1kg増えただけで、膝への負担は、歩行時には2~3kg、階段昇降時には4~5kg増えると言われています。まずは、体重を増やさない生活習慣を心がけましょう。

また、O脚や悪い姿勢は、体のバランスを崩し、膝への負担を増やしてしまいます。外反母趾や偏平足も、歩いたり走ったりした時に足の裏で衝撃を吸収できなくなり、大きな負担に。膝の負担を軽減するためにも、早い段階で治療を始めることがすすめられています。

「変形性膝関節症」はなぜ起こるの?


「変形性膝関節症」はなぜ起こるの? 「変形性膝関節症」はなぜ起こるの?

変形性膝関節症の有病率は男性より女性のほうが多く、40代から増え始め、年齢と共に増えていきます。

膝関節とは、太ももの骨(大腿骨)、すねの骨(脛骨)、膝のお皿(膝蓋骨)が接する部分のこと。それぞれの骨が接する面は関節軟骨で覆われており、関節軟骨は半月板と共に、骨同士が直接ぶつかり合わないよう、クッション材のような役割を果たしています。こうした働きによって膝はスムーズに動かすことができているのです。

しかし、残念ながら、膝関節軟骨の主成分であるヒアルロン酸は年齢と共に減少してしまいます。すると、軟骨の弾力が失われてすり減り、大腿骨と脛骨がぶつかり合うようになってしまうのです。このようにして痛みが起こるのが、変形性膝関節症なのです。

早めのメンテナンスで変形性膝関節症を防ごう!


早めのメンテナンスで変形性膝関節症を防ごう! 早めのメンテナンスで変形性膝関節症を防ごう!

変形性膝関節症は、関節軟骨に小さな傷が付くことから始まり、加齢と共に数十年かけて次のようにゆっくりと進行します。

①関節軟骨に傷がつく
膝にかかる負担やけがによって、関節軟骨に傷がつく。ぶつけたわけでもないのに、時々痛み、しばらくすると治まる。

②関節軟骨がすり減り始める
膝への負担が続くと、関節軟骨で骨組の役割をするコラーゲン繊維が破壊され、関節軟骨がすり減り始める。階段の上り下りや、いすから立ち上がる時など、特定の動きで痛みを感じる。

③関節が変形する
関節軟骨がすり減って骨のトゲ(骨棘)ができる。歩くだけでも痛み、安静にしても痛みが治まらない。

④関節軟骨が完全にすり減る
関節軟骨がほとんどなくなり、骨同士がぶつかり合う。歩く時に杖や手すりが必要になる。

関節軟骨には血管がなく、血液による栄養補充ができないため、すり減った軟骨は元のように修復することはできないといわれています。

痛みの表れ方には個人差があり、関節軟骨のすり減りだけが痛みの原因とはいえません。とはいえ、膝の動きに異変を感じたら放置せず、膝にできるだけ負担をかけない生活を心がけましょう。また、痛みが続く場合には整形外科を受診してください。

そしてまだ痛みのない人も、将来の自分の膝を守るために、早めの行動が大切。今からできる膝のメンテナンスを始めましょう。