アスリートやボディビルダーのような筋肉をつけるためにはタンパク質とトレーニングは欠かせませんが、栄養のバランスを考えないと効率の良い筋成長は期待できません。筋肉を成長させながら最大のパフォーマンスを発揮するためのポイントをお伝えします。
<監修>
小野 織恵
生活習慣病、慢性腎臓病、透析療法の栄養相談実績は20年で延べ1万件以上。
患者と医療従事者のための慢性腎臓病の勉強会を開催。
健康・栄養のスペシャリストチーム【co.surge】の一員として特定保健指導、オリジナルレシピ開発にも活躍の場を広げる。
アスリートやボディビルダーのような筋肉をつけるためにはタンパク質とトレーニングは欠かせませんが、栄養のバランスを考えないと効率の良い筋成長は期待できません。筋肉を成長させながら最大のパフォーマンスを発揮するためのポイントをお伝えします。
<監修>
小野 織恵
生活習慣病、慢性腎臓病、透析療法の栄養相談実績は20年で延べ1万件以上。
患者と医療従事者のための慢性腎臓病の勉強会を開催。
健康・栄養のスペシャリストチーム【co.surge】の一員として特定保健指導、オリジナルレシピ開発にも活躍の場を広げる。
人の体の15~20%はタンパク質からできています。体内のタンパク質は、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪などを作っています。例えば体重60㎏だとすると、約15%、大体9㎏をタンパク質が占めています。体内では休むことなく、常に物質が分解と合成を繰り返す新陳代謝が行われています。食事からタンパク質を摂ると分解されてアミノ酸になり、血液によって全身に行き渡ります。この全身に行き渡ったアミノ酸を使って、毎日体内の様々な場所でタンパク質が合成、消費されています。
筋肉でも同じことが行われ、筋肉も毎日少しずつ入れ替わっています。作る速度と壊れる速度が同じであれば変化は感じられませんが、筋肉は約1年で全てが新しく入れ替わっているのです。体内のタンパク質のバランスを保つためには、出ていく量と同じ量のタンパク質を毎日摂取する必要があります。
人の体の15~20%はタンパク質からできています。体内のタンパク質は、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪などを作っています。例えば体重60㎏だとすると、約15%、大体9㎏をタンパク質が占めています。体内では休むことなく、常に物質が分解と合成を繰り返す新陳代謝が行われています。食事からタンパク質を摂ると分解されてアミノ酸になり、血液によって全身に行き渡ります。この全身に行き渡ったアミノ酸を使って、毎日体内の様々な場所でタンパク質が合成、消費されています。
筋肉でも同じことが行われ、筋肉も毎日少しずつ入れ替わっています。作る速度と壊れる速度が同じであれば変化は感じられませんが、筋肉は約1年で全てが新しく入れ替わっているのです。体内のタンパク質のバランスを保つためには、出ていく量と同じ量のタンパク質を毎日摂取する必要があります。
一般的な成人の1日あたりのタンパク質摂取量は、体重あたり0.95~1.09gです。体重60kgだとすると、57~65g程度の量になります。ところが、身体に運動負荷がかかると、体タンパク質の崩壊が促進するとともに、体タンパク質の合成が抑制されてしまいます。
運動後は回復のため体タンパク質の合成が促進され、食事からのタンパク質の必要量が増加します。そのため、アスリートや運動習慣のある人の1日のタンパク質摂取量は、国際的に体重1㎏あたり1.2~2.0gの摂取が推奨されており、体重60kgの人であれば、72~120gのタンパク質を摂ることが奨められています。
なお、アミノ酸の中でも、BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が運動時に優先的にエネルギーとして利用されているため、BCAAの優先的な補給が効率的と言われています。運動の最中や運動の後BCAAを中心にタンパク質摂取を行うことで、傷ついた筋肉をリカバリーできます。
一般的な成人の1日あたりのタンパク質摂取量は、体重あたり0.95~1.09gです。体重60kgだとすると、57~65g程度の量になります。ところが、身体に運動負荷がかかると、体タンパク質の崩壊が促進するとともに、体タンパク質の合成が抑制されてしまいます。
運動後は回復のため体タンパク質の合成が促進され、食事からのタンパク質の必要量が増加します。そのため、アスリートや運動習慣のある人の1日のタンパク質摂取量は、国際的に体重1㎏あたり1.2~2.0gの摂取が推奨されており、体重60kgの人であれば、72~120gのタンパク質を摂ることが奨められています。
なお、アミノ酸の中でも、BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が運動時に優先的にエネルギーとして利用されているため、BCAAの優先的な補給が効率的と言われています。運動の最中や運動の後BCAAを中心にタンパク質摂取を行うことで、傷ついた筋肉をリカバリーできます。
筋肉に影響を与えるビタミンとして注目されているのが、ビタミンDとビタミンB1・B2・B6です。
・ビタミンD
筋肉に影響を与えるビタミンとして注目されているのが、ビタミンDとビタミンB1・B2・B6です。
・ビタミンD
ビタミンDには、体内のカルシウム吸収を促して骨を増強するとともに、筋肉の合成を促進する作用が示唆される研究結果が報告されています。
『日本人の食事摂取基準(2020年版)』では、高齢者のフレイル予防(要介護状態の予防)の観点から1日に摂取するビタミンDの目安量が5.5μgから8.5μg/日(男女共18歳以上)に改定前に比べ引き上げられました。このことからもビタミンDが運動器に重要な役割があることが分かります。
ビタミンDは脂に溶けるビタミンであるため過剰症を引き起こす可能性があり、サプリメント等での過剰摂取はおすすめできません。必要量はアスリートであっても一般的な基準通りの摂取量で十分と言われています。
また、ビタミンDは日光に当たると体内で合成されるため、日光に当たることも大切で、今後ますます研究が進む注目のビタミンであることは間違いありません。
・ビタミンB1・B2・B6
ビタミンDには、体内のカルシウム吸収を促して骨を増強するとともに、筋肉の合成を促進する作用が示唆される研究結果が報告されています。
『日本人の食事摂取基準(2020年版)』では、高齢者のフレイル予防(要介護状態の予防)の観点から1日に摂取するビタミンDの目安量が5.5μgから8.5μg/日(男女共18歳以上)に改定前に比べ引き上げられました。このことからもビタミンDが運動器に重要な役割があることが分かります。
ビタミンDは脂に溶けるビタミンであるため過剰症を引き起こす可能性があり、サプリメント等での過剰摂取はおすすめできません。必要量はアスリートであっても一般的な基準通りの摂取量で十分と言われています。
また、ビタミンDは日光に当たると体内で合成されるため、日光に当たることも大切で、今後ますます研究が進む注目のビタミンであることは間違いありません。
・ビタミンB1・B2・B6
ビタミンB1・B2・B6は三大栄養素のエネルギー代謝の際の補酵素(消化や吸収をサポートする役割)として欠かせない栄養素です。水溶性ビタミンなので過剰症の心配はありませんが、体外に排出される頻度も多く、こまめに摂取する必要があります。
ビタミンB1・B2・B6は三大栄養素のエネルギー代謝の際の補酵素(消化や吸収をサポートする役割)として欠かせない栄養素です。水溶性ビタミンなので過剰症の心配はありませんが、体外に排出される頻度も多く、こまめに摂取する必要があります。
タンパク質とビタミンD、ビタミンB1・B2・B6を効率よく摂取するためには、肉はもちろんのことタンパク質源として青魚、卵、乳製品を毎日摂取するように心がけることが大切です。魚料理のハードルが高ければ、比較的利用しやすい魚の缶詰など常備しておくと重宝します。
タンパク質とビタミンD、ビタミンB1・B2・B6を効率よく摂取するためには、肉はもちろんのことタンパク質源として青魚、卵、乳製品を毎日摂取するように心がけることが大切です。魚料理のハードルが高ければ、比較的利用しやすい魚の缶詰など常備しておくと重宝します。
筋肉の成長を促しながら最大のパフォーマンスを発揮するためには、日頃からタンパク質の質と量、それに関連するビタミンの摂取が重要です。BCAAやビタミンB群の含まれたサプリメントの利用もオススメです。
【参考文献】
筋肉の成長を促しながら最大のパフォーマンスを発揮するためには、日頃からタンパク質の質と量、それに関連するビタミンの摂取が重要です。BCAAやビタミンB群の含まれたサプリメントの利用もオススメです。
【参考文献】