筋トレにはクレアチンと言われるのはなぜ? 

筋トレにはクレアチンと言われるのはなぜ? 

筋トレにはクレアチンと言われるのはなぜ? 筋トレにはクレアチンと言われるのはなぜ?

トップアスリートはもちろん、日常的に筋トレをしている人たちの間でもおなじみのクレアチン。体内のクレアチンの量が増えると、高強度の筋トレにも耐えられる、強い筋肉の力を維持できることから、サプリメントを利用している人も多いのではないでしょうか。今回は、「筋トレにはクレアチン」と言われる理由を解説すると共に、効率的な摂り方や、クレアチンと一緒に摂るとよい栄養素などについて、管理栄養士の小池ゆみえ先生にうかがいました。

トップアスリートはもちろん、日常的に筋トレをしている人たちの間でもおなじみのクレアチン。体内のクレアチンの量が増えると、高強度の筋トレにも耐えられる、強い筋肉の力を維持できることから、サプリメントを利用している人も多いのではないでしょうか。今回は、「筋トレにはクレアチン」と言われる理由を解説すると共に、効率的な摂り方や、クレアチンと一緒に摂るとよい栄養素などについて、管理栄養士の小池ゆみえ先生にうかがいました。

監修
監修
平田雅子先生 平田雅子先生
管理栄養士、公認スポーツ栄養士、健康運動指導士、NR・サプリメントアドバイザー
小池ゆみえ先生
管理栄養士、公認スポーツ栄養士、健康運動指導士、NR・サプリメントアドバイザー
小池ゆみえ先生

こいけ・ゆみえ 管理栄養士として病院に約10年勤務したのちフリーランスとなり、その後大手乳業メーカーでの健康相談や病院・クリニックでの食事指導、専門学校の講師、企業のセミナー講師、雑誌や広報誌への健康レシピの執筆・監修など幅広く活動中。スポーツ栄養ではプロ野球選手、大学や高校野球部のサポートやスポーツ小学生の保護者への食事アドバイスを行う。

こいけ・ゆみえ 管理栄養士として病院に約10年勤務したのちフリーランスとなり、その後大手乳業メーカーでの健康相談や病院・クリニックでの食事指導、専門学校の講師、企業のセミナー講師、雑誌や広報誌への健康レシピの執筆・監修など幅広く活動中。スポーツ栄養ではプロ野球選手、大学や高校野球部のサポートやスポーツ小学生の保護者への食事アドバイスを行う。

クレアチンが筋トレによいと言われる理由

クレアチンが筋トレによいと言われる理由

クレアチンは肉や魚などに含まれるアミノ酸の一種で、タンパク質に含まれています。スポーツサプリメントの代表格の1つでもあり、瞬発系の運動パフォーマンスの向上や、筋トレによる筋肥大、筋出力の持続・向上を目指す人々などに愛用者が多いことでも知られています。

ではなぜ、クレアチンは筋トレによいと言われるのでしょうか。その理由は主に2つあります。
 

① 高負荷の筋トレのパフォーマンスを上げてくれるから

クレアチンは肉や魚などに含まれるアミノ酸の一種で、タンパク質に含まれています。スポーツサプリメントの代表格の1つでもあり、瞬発系の運動パフォーマンスの向上や、筋トレによる筋肥大、筋出力の持続・向上を目指す人々などに愛用者が多いことでも知られています。

ではなぜ、クレアチンは筋トレによいと言われるのでしょうか。その理由は主に2つあります。
 

① 高負荷の筋トレのパフォーマンスを上げてくれるから

クレアチンが筋トレによいと言われる理由のひとつは、高負荷の筋トレのパフォーマンスを上げてくれるから。 クレアチンが筋トレによいと言われる理由のひとつは、高負荷の筋トレのパフォーマンスを上げてくれるから。

クレアチンの効果を知るには、まずは筋肉が力を発揮するメカニズムを知っておくと分かりやすいでしょう。

筋肉が収縮する時は、ATP(アデノシン三リン酸)がADP(アデノシン二リン酸)に分解される際にできるエネルギーが使われています。ATPは私たちの体内にありますが、量に限りがあるため、筋肉の収縮を既存のATPだけで賄おうとすれば約1~2秒しかもちません。負荷がかかる高強度の筋トレをするには、ADPに分解されたら直ちに次のATPの補給が必要になります。

ATPの再合成に寄与する物質の1つが「クレアチンリン酸」です。クレアチンリン酸とは、クレアチンにリン酸が結合したもので、クレアチンリン酸がADPと反応して、ATPが再合成されます。

クレアチンの効果を知るには、まずは筋肉が力を発揮するメカニズムを知っておくと分かりやすいでしょう。

筋肉が収縮する時は、ATP(アデノシン三リン酸)がADP(アデノシン二リン酸)に分解される際にできるエネルギーが使われています。ATPは私たちの体内にありますが、量に限りがあるため、筋肉の収縮を既存のATPだけで賄おうとすれば約1~2秒しかもちません。負荷がかかる高強度の筋トレをするには、ADPに分解されたら直ちに次のATPの補給が必要になります。

ATPの再合成に寄与する物質の1つが「クレアチンリン酸」です。クレアチンリン酸とは、クレアチンにリン酸が結合したもので、クレアチンリン酸がADPと反応して、ATPが再合成されます。

クレアチンリン酸の働きで、ADPはATPに再合成される。クレアチンの量が増えれば、筋肉の強い力をより長い時間維持することが可能。 クレアチンリン酸の働きで、ADPはATPに再合成される。クレアチンの量が増えれば、筋肉の強い力をより長い時間維持することが可能。

筋肉の負荷が大きければ大きいほど、エネルギーの消費も増えます。体内にたくさんクレアチンを備えておけば、クレアチンリン酸の量も増え、ATPの再合成が促進されるため、強い筋肉の力を長く維持できます。

②筋肉量を増やす効果が期待できるから
クレアチンそのものは筋肉の構成要素ではありませんが、クレアチンによってレジスタンス運動(無酸素運動)時のエネルギー供給がサポートされるため、高強度のトレーニングに耐え得るエネルギーを出し続けることができます。負荷がかかるトレーニングでも力を発揮でき、筋トレを長期間継続した結果として、筋肉量を増やすことができるのです。

筋肉の負荷が大きければ大きいほど、エネルギーの消費も増えます。体内にたくさんクレアチンを備えておけば、クレアチンリン酸の量も増え、ATPの再合成が促進されるため、強い筋肉の力を長く維持できます。

②筋肉量を増やす効果が期待できるから
クレアチンそのものは筋肉の構成要素ではありませんが、クレアチンによってレジスタンス運動(無酸素運動)時のエネルギー供給がサポートされるため、高強度のトレーニングに耐え得るエネルギーを出し続けることができます。負荷がかかるトレーニングでも力を発揮でき、筋トレを長期間継続した結果として、筋肉量を増やすことができるのです。

筋トレのためには、クレアチンをサプリで摂るのがおすすめなのはなぜ?

筋トレのためには、クレアチンをサプリで摂るのがおすすめなのはなぜ?

筋トレのためには、クレアチンをサプリで摂るのがおすすめな理由。 筋トレのためには、クレアチンをサプリで摂るのがおすすめな理由。

先述の通り、クレアチンはアミノ酸の一種です。栄養素としてはタンパク質に含まれます。個人差はありますが、一般的に体重70㎏の成人では、体内に約120gのクレアチンを貯蔵しているといわれています。私たち人間は1日約2gのクレアチンが必要で、その半分は肝臓で合成されます。

体内合成以外にも、クレアチンは食べ物から摂取することもできます。私たちは体内合成と食事によって、日々1日約2gのクレアチンを補充しながら、体内に蓄えているのです。

クレアチンは豚肉や牛肉などの肉類や、ニシンやサケ、アジなどの魚類などに多く含まれています。通常の生活を送る上では、クレアチンが不足することはまずありません。しかし、高負荷の筋トレや瞬発力が必要な運動及びトレーニングで失われる量が増えれば、食事のみで補うのは難しくなります。

さらにクレアチンは熱に弱く、調理などの加熱で失われやすいため、サプリメントでの補給が有効です。サプリメントを利用すれば、クレアチンを効率的に摂取できます。ただし、体に必要な栄養素は食事から摂るのが基本です。サプリメントはあくまでも食事だけでは補えない栄養素を補助的に摂るためのもの。適正量を必ず守り、過剰摂取に気をつけるなど、正しく利用することが大切です。

先述の通り、クレアチンはアミノ酸の一種です。栄養素としてはタンパク質に含まれます。個人差はありますが、一般的に体重70㎏の成人では、体内に約120gのクレアチンを貯蔵しているといわれています。私たち人間は1日約2gのクレアチンが必要で、その半分は肝臓で合成されます。

体内合成以外にも、クレアチンは食べ物から摂取することもできます。私たちは体内合成と食事によって、日々1日約2gのクレアチンを補充しながら、体内に蓄えているのです。

クレアチンは豚肉や牛肉などの肉類や、ニシンやサケ、アジなどの魚類などに多く含まれています。通常の生活を送る上では、クレアチンが不足することはまずありません。しかし、高負荷の筋トレや瞬発力が必要な運動及びトレーニングで失われる量が増えれば、食事のみで補うのは難しくなります。

さらにクレアチンは熱に弱く、調理などの加熱で失われやすいため、サプリメントでの補給が有効です。サプリメントを利用すれば、クレアチンを効率的に摂取できます。ただし、体に必要な栄養素は食事から摂るのが基本です。サプリメントはあくまでも食事だけでは補えない栄養素を補助的に摂るためのもの。適正量を必ず守り、過剰摂取に気をつけるなど、正しく利用することが大切です。

筋トレにおすすめのクレアチン、効率的に増やすには?

筋トレにおすすめのクレアチン、効率的に増やすには?

筋トレにおすすめのクレアチンを効率的に増やすには、バランスの良い食事とサプリメント 筋トレにおすすめのクレアチンを効率的に増やすには、バランスの良い食事とサプリメント

体内のクレアチン量を増やしたいなら、バランスのよい食事に加えて、サプリメントを利用して適切な量を継続的に摂取することが重要です。クレアチンを効率的に増やす方法には、「短期間で増やす方法」と「長期間で増やす方法」の2つがあります。それぞれの摂取方法を紹介します。

①短期間で増やす方法
試合などに備えて事前に筋肉中のクレアチン量を増やしておくことを「ローディング」と言います。ローディングによって、クレアチンを短期間で貯蔵したい場合は、次の2つの方法を組み合わせて行います。

・ローディング期(増やす時期)……クレアチンを1日20g、5~7日間継続して摂取し、クレアチンの体内量を増加させます。

・メンテナンス期(維持する時期)……ローディング期が過ぎたら、1日2~5gをその後も継続的に摂取して、クレアチンの体内量を維持していきます。継続して摂取しないと、クレアチンの体内量は日に日に減少してしまいます。そのため、ローディング期とメンテナンス期の2段階の摂取が大切です。

②長期間で増やす方法
クレアチンを1日3g、毎日摂り、クレアチンの体内量を徐々に増加させる方法です。28日間継続すると、ローディングした場合と同じレベルまでクレアチンの体内量が増加するといわれています。

体内のクレアチン量を増やしたいなら、バランスのよい食事に加えて、サプリメントを利用して適切な量を継続的に摂取することが重要です。クレアチンを効率的に増やす方法には、「短期間で増やす方法」と「長期間で増やす方法」の2つがあります。それぞれの摂取方法を紹介します。

①短期間で増やす方法
試合などに備えて事前に筋肉中のクレアチン量を増やしておくことを「ローディング」と言います。ローディングによって、クレアチンを短期間で貯蔵したい場合は、次の2つの方法を組み合わせて行います。

・ローディング期(増やす時期)……クレアチンを1日20g、5~7日間継続して摂取し、クレアチンの体内量を増加させます。

・メンテナンス期(維持する時期)……ローディング期が過ぎたら、1日2~5gをその後も継続的に摂取して、クレアチンの体内量を維持していきます。継続して摂取しないと、クレアチンの体内量は日に日に減少してしまいます。そのため、ローディング期とメンテナンス期の2段階の摂取が大切です。

②長期間で増やす方法
クレアチンを1日3g、毎日摂り、クレアチンの体内量を徐々に増加させる方法です。28日間継続すると、ローディングした場合と同じレベルまでクレアチンの体内量が増加するといわれています。

クレアチンを摂るタイミングは?一緒に摂ると筋トレ効果を高める栄養素はある?

クレアチンを摂るタイミングは?一緒に摂ると筋トレ効果を高める栄養素はある?

クレアチンを摂るタイミングは?一緒に摂ると筋トレ効果を高める栄養素はある? クレアチンを摂るタイミングは?一緒に摂ると筋トレ効果を高める栄養素はある?

筋トレで筋肥大効果を得るには、タンパク質をしっかり摂取することが必要不可欠です。食事だけで十分な量のクレアチンを摂れない場合は、サプリメントを活用することで補うことができます。クレアチンのサプリメントを摂るのによいタイミングと、一緒に摂ると筋トレの効果を高める栄養素をご紹介します。効率的な摂取の参考にしてみてください。

①食後、もしくは糖質と一緒に
クレアチン摂取におすすめのタイミングは食後です。食事でタンパク質をしっかり摂った上で、クレアチンと糖質をセットにして摂取するようにするとよいでしょう。エネルギー源であるブドウ糖などの糖質を摂取すると、血糖値が上昇し、血糖値を下げる作用のあるインスリンが分泌されます。インスリンが分泌されることで、筋肉へのクレアチンの吸収率が上がります。

②プロテイン
タンパク質は筋肥大を狙う上で不可欠な栄養素です。食品から十分に補えることが多いですが、足りない場合はサプリメントで補うこともあるでしょう。プロテインはクレアチンとの相性もよく、それぞれ単体で摂取するよりも、併せて摂取すると、より高い筋肉増量効果が期待できます。プロテインが筋肉をつくる栄養素になるのに対して、クレアチンはそれを動かすエネルギー源として機能します。体内で果たす役割や機能が異なるため、2つのサプリメントを併用するのもおすすめです。

③十分な水分摂取
クレアチンを摂取すると、摂取しない場合と比べて筋肉中の水分量が増えます。水分補給量が足りないと、血液中の水分が不足してしまい、筋肉がつりやすくなる可能性も……。血液中の水分を不足させないためにも、たっぷりの水と一緒に摂取しましょう。

筋トレで筋肥大効果を得るには、タンパク質をしっかり摂取することが必要不可欠です。食事だけで十分な量のクレアチンを摂れない場合は、サプリメントを活用することで補うことができます。クレアチンのサプリメントを摂るのによいタイミングと、一緒に摂ると筋トレの効果を高める栄養素をご紹介します。効率的な摂取の参考にしてみてください。

①食後、もしくは糖質と一緒に
クレアチン摂取におすすめのタイミングは食後です。食事でタンパク質をしっかり摂った上で、クレアチンと糖質をセットにして摂取するようにするとよいでしょう。エネルギー源であるブドウ糖などの糖質を摂取すると、血糖値が上昇し、血糖値を下げる作用のあるインスリンが分泌されます。インスリンが分泌されることで、筋肉へのクレアチンの吸収率が上がります。

②プロテイン
タンパク質は筋肥大を狙う上で不可欠な栄養素です。食品から十分に補えることが多いですが、足りない場合はサプリメントで補うこともあるでしょう。プロテインはクレアチンとの相性もよく、それぞれ単体で摂取するよりも、併せて摂取すると、より高い筋肉増量効果が期待できます。プロテインが筋肉をつくる栄養素になるのに対して、クレアチンはそれを動かすエネルギー源として機能します。体内で果たす役割や機能が異なるため、2つのサプリメントを併用するのもおすすめです。

③十分な水分摂取
クレアチンを摂取すると、摂取しない場合と比べて筋肉中の水分量が増えます。水分補給量が足りないと、血液中の水分が不足してしまい、筋肉がつりやすくなる可能性も……。血液中の水分を不足させないためにも、たっぷりの水と一緒に摂取しましょう。

まとめ

まとめ

筋肉をつくり、強い筋力の持続や瞬発力の向上も期待できるクレアチン。高負荷の筋トレを行う場合は、食事だけで十分な量を摂ることが難しいため、サプリメントで上手に補うのがおすすめです。クレアチンはサプリメントとしての歴史も古く、ドラッグストアなどでも手軽に入手できます。今回紹介した摂取のタイミングや量、プロテインとの併用などの方法を参考に、クレアチンをうまく活用して、より効率的に筋トレの効果をアップさせましょう。

筋肉をつくり、強い筋力の持続や瞬発力の向上も期待できるクレアチン。高負荷の筋トレを行う場合は、食事だけで十分な量を摂ることが難しいため、サプリメントで上手に補うのがおすすめです。クレアチンはサプリメントとしての歴史も古く、ドラッグストアなどでも手軽に入手できます。今回紹介した摂取のタイミングや量、プロテインとの併用などの方法を参考に、クレアチンをうまく活用して、より効率的に筋トレの効果をアップさせましょう。

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