一般的にプロテインとは、タンパク質を主成分とする栄養補助食品を指すことが多く、これらにはタンパク質が手軽に摂れるというメリットがあります。

タンパク質は、私たちの体をつくる材料となる物質で筋肉や内臓、爪、髪などは全てタンパク質からできています。タンパク質が豊富な食材には、肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などがあり、私たちは日々の食事からタンパク質を体に取り入れています。

日本人の食事摂取基準（2020年版）によると、1日に必要なタンパク質量は、成人男性は65ｇ、女性は50ｇ程度となっています。日々の食事から必要なタンパク質を摂るのが基本となりますが、筋トレなど運動習慣がある場合、タンパク質の必要量は増加することが多いため、不足分をプロテインなどで補っている方も多いでしょう。

水で溶かして飲むパウダータイプ、そのまま食べられるバータイプやゼリータイプ、近年増えつつあるプロテインが摂れるパスタやパンなどの食品について、管理栄養士目線でそれぞれの特徴をご紹介します。

パウダータイプ
・消化吸収が早く、ドリンクとして手軽に飲める
・水で溶かす以外に、牛乳や豆乳、アーモンドミルクなど好みの飲料で溶かして、味の変化を楽しむことができる
・パンケーキに入れる等、調理アレンジも可能

バータイプやゼリータイプ
・持ち運びやすい
・粉末タイプのように溶かす手間がない
・片手でさっと食べることができる
・噛んで食べるため、満足感を得やすい

パスタやパン
・いつもの食習慣を大きく変えることなく、プロテインを摂ることができる
・プロテインが初めてでも、比較的抵抗なく口にすることができる

プロテインは形状ごとに特徴があるため、目的やタイミングに応じて自分に合ったものを選択するとよいでしょう。

水で溶かして飲むパウダータイプは、運動前後に取り入れやすいプロテインです。特に筋トレ後に飲んでいるという方が多いでしょう。

バータイプやゼリータイプは、持ち運びしやすい、手間がかからないという利点を生かし、トレーニング中に迅速に栄養補給するのに最適です。また日常生活でも鞄の中に入れておけば、移動中でもさっと片手で食べることができますし、職場のデスクに常備しておけば、急用が入り昼食を摂る時間がなくなってしまった場合や、残業時の空腹対策にも役立つことでしょう。ダイエット中、スナック菓子やチョコレートなどのお菓子がどうしてもやめられないという方は、いつものお菓子をプロテインに置き換えてみるのも一つの手です。

プロテインが摂れるパンは、普段購入している菓子パンの代わりに利用するなど、いつもの食習慣を大きく変えることなく、気軽にチャレンジすることができます。レタスやハムを挟んでサンドイッチにするなど、アレンジも自在です。

プロテインには、水で溶かして飲むパウダータイプ以外にも、ゼリータイプやバータイプなどがあります。形状ごとに異なるプロテインの特徴を理解し、食べるタイミングや食べる場所、プロテインを摂る目的、自分の好みなどに合わせて、楽しみながら取り入れていきましょう。

【参考文献】

• 厚生労働省｜e-ヘルスネット「たんぱく質」
• 厚生労働省｜日本人の食事摂取基準（2020年版）