健康的な身体を維持するためになど様々な目的で筋トレを行っている方も多いと思います。効率的に筋肉を成長させていくためには、筋トレ後のケア、リカバリーが重要であることをご存知でしょうか。
このコラムでは筋肉の成長メカニズムと疲労回復に焦点を当て解説していきます。
<監修>
三戸一晃
専門は手外科、整形外科外傷・一般、骨粗鬆症。
2003年慶應義塾大学医学部卒業。同年、同大整形外科学教室入局。
その後、数々の3次救急病院にて研修を行った。2016年より済生会横浜市東部病院医長、2017年より藤田医科大学講師。2020年4月より同大非常勤講師。(所属・経歴は2021年6月現在)
健康的な身体を維持するためになど様々な目的で筋トレを行っている方も多いと思います。効率的に筋肉を成長させていくためには、筋トレ後のケア、リカバリーが重要であることをご存知でしょうか。
このコラムでは筋肉の成長メカニズムと疲労回復に焦点を当て解説していきます。
<監修>
三戸一晃
専門は手外科、整形外科外傷・一般、骨粗鬆症。
2003年慶應義塾大学医学部卒業。同年、同大整形外科学教室入局。
その後、数々の3次救急病院にて研修を行った。2016年より済生会横浜市東部病院医長、2017年より藤田医科大学講師。2020年4月より同大非常勤講師。(所属・経歴は2021年6月現在)
われわれが一般に筋トレを行う対象はいわゆる骨格筋です。骨格筋を構成する最小単位は筋繊維という細胞です。細長い筋繊維の束が集まって骨格筋は構成されています。
筋トレをすると激しい伸縮運動により筋繊維が損傷を受けます。損傷を受けた筋繊維は、やがて修復されますが、最終的には損傷前より肥大します。より大きくなって回復することから、これを「超回復」といいます。筋力は筋繊維の面積が大きいほど強くなるため、「超回復」により筋力増強が望めます。このようにして筋肉はトレーニングによって「成長」します。
われわれが一般に筋トレを行う対象はいわゆる骨格筋です。骨格筋を構成する最小単位は筋繊維という細胞です。細長い筋繊維の束が集まって骨格筋は構成されています。
筋トレをすると激しい伸縮運動により筋繊維が損傷を受けます。損傷を受けた筋繊維は、やがて修復されますが、最終的には損傷前より肥大します。より大きくなって回復することから、これを「超回復」といいます。筋力は筋繊維の面積が大きいほど強くなるため、「超回復」により筋力増強が望めます。このようにして筋肉はトレーニングによって「成長」します。
前述したように筋トレによって筋繊維は傷つき、この後の組織修復によって筋肉には「超回復」が起こり、強い筋肉ができます。この修復過程を邪魔することなく、しっかり休ませることで効果的なトレーニングができます。
筋トレを行うと、筋組織の代謝、組織損傷によって疲労物質や炎症物質などが組織内に生じます。これらがうまく排除され、次のステップとしての筋修復へのよいベースを構築することで効果的なトレーニングにつながることになります。
そのため筋トレ後の疲労回復とは疲労物質や炎症物質をうまく排除することを意味します。
前述したように筋トレによって筋繊維は傷つき、この後の組織修復によって筋肉には「超回復」が起こり、強い筋肉ができます。この修復過程を邪魔することなく、しっかり休ませることで効果的なトレーニングができます。
筋トレを行うと、筋組織の代謝、組織損傷によって疲労物質や炎症物質などが組織内に生じます。これらがうまく排除され、次のステップとしての筋修復へのよいベースを構築することで効果的なトレーニングにつながることになります。
そのため筋トレ後の疲労回復とは疲労物質や炎症物質をうまく排除することを意味します。
疲労物質、炎症物質などが取り除かれ、筋繊維の修復が進むのを促すことがトレーニング後の正しいリカバリー方法となります。
まずは、トレーニングが終わったら水分摂取を行い、過度な運動を避けて、トレーニングと完全に対照的な安静状態にし、全身をゆっくり休ませること。またトレーニング後はなるべく早く、アミノ酸を中心とした筋繊維の材料となる栄養素をしっかり摂取して、修復をうまくサポートしてあげるのがよいでしょう。
筋肉のほてり、腫れが治まり、十分に休養が取れたら、次は入浴で温めるなどで血流を高め、老廃物の排除と体各所の代謝を促します。
疲労物質、炎症物質などが取り除かれ、筋繊維の修復が進むのを促すことがトレーニング後の正しいリカバリー方法となります。
まずは、トレーニングが終わったら水分摂取を行い、過度な運動を避けて、トレーニングと完全に対照的な安静状態にし、全身をゆっくり休ませること。またトレーニング後はなるべく早く、アミノ酸を中心とした筋繊維の材料となる栄養素をしっかり摂取して、修復をうまくサポートしてあげるのがよいでしょう。
筋肉のほてり、腫れが治まり、十分に休養が取れたら、次は入浴で温めるなどで血流を高め、老廃物の排除と体各所の代謝を促します。
一回の筋力トレーニングによって損傷を受けた筋肉が修復される、いわゆる「超回復」が完了するまでしっかり待つのが、そのトレーニングを効果的に生かすことになり重要なことになります。
回復までに要するのは、筋肉の部位によっても異なるとされますが、大体、24時間から72時間であるといわれています。腹筋は回復が早いが、胸筋は比較的遅いと言われています。
また、たとえばトレーニングを繰り返し行っていく際に、筋肉痛が増してくるようであれば待機期間が短いことが考えられ、休養時間を延長する必要があると判断できます。また、体全体でいえば疲労感が十分取れた状態になって初めて次のトレーニングを開始するのがよいと思われます。
一回の筋力トレーニングによって損傷を受けた筋肉が修復される、いわゆる「超回復」が完了するまでしっかり待つのが、そのトレーニングを効果的に生かすことになり重要なことになります。
回復までに要するのは、筋肉の部位によっても異なるとされますが、大体、24時間から72時間であるといわれています。腹筋は回復が早いが、胸筋は比較的遅いと言われています。
また、たとえばトレーニングを繰り返し行っていく際に、筋肉痛が増してくるようであれば待機期間が短いことが考えられ、休養時間を延長する必要があると判断できます。また、体全体でいえば疲労感が十分取れた状態になって初めて次のトレーニングを開始するのがよいと思われます。
疲労感や筋肉痛が残った状態でトレーニングを重ねると、筋組織での修復よりダメージが上回ることになり、とても効果的な筋トレによる筋力増強は望めません。
そればかりでなく、からだ全体への悪影響をもたらすことになります。具体的には関節炎などの炎症性疾患といった、身体の酷使による疾患、筋組織以外の臓器損傷を引き起こすことになりかねませんので要注意です。
疲労感や筋肉痛が残った状態でトレーニングを重ねると、筋組織での修復よりダメージが上回ることになり、とても効果的な筋トレによる筋力増強は望めません。
そればかりでなく、からだ全体への悪影響をもたらすことになります。具体的には関節炎などの炎症性疾患といった、身体の酷使による疾患、筋組織以外の臓器損傷を引き起こすことになりかねませんので要注意です。
誰しも筋トレの効果を急いてしまいがちです。しかしながら、ある意味、まじめに時間を惜しんで取り組めばよいというわけではありません。
まず、筋肥大のメカニズムをよく理解して、継続可能な、かつ日常生活内で無理なく計画性をもってトレーニングを行うことが効率よい筋力増強に結び付くことになることを念頭に置くべきです。
また、筋修復などに有用なアミノ酸やビタミン補給など含めた十分な栄養摂取を行うこと、十分な睡眠をとることなど健康的な生活を行うことが重要な基礎になることも忘れてはなりません。
誰しも筋トレの効果を急いてしまいがちです。しかしながら、ある意味、まじめに時間を惜しんで取り組めばよいというわけではありません。
まず、筋肥大のメカニズムをよく理解して、継続可能な、かつ日常生活内で無理なく計画性をもってトレーニングを行うことが効率よい筋力増強に結び付くことになることを念頭に置くべきです。
また、筋修復などに有用なアミノ酸やビタミン補給など含めた十分な栄養摂取を行うこと、十分な睡眠をとることなど健康的な生活を行うことが重要な基礎になることも忘れてはなりません。