私たちは、規則正しく十分な睡眠を取ることで心と身体の疲れを回復させ、日々質の高い日常生活を送る事ができます。
しかし、OECDの調べでは日本の平均睡眠時間は世界でも最も短く、睡眠の質の満足度も低い結果が出ています。
また厚生労働省の調べでは、なんと現代人の5人に1人が「睡眠が十分のとれていない」状態でした。
なぜ日本は、これほどまでに睡眠時間が短いのでしょうか?
その原因は仕事や家事に追われ睡眠時間が削られる、夜型の生活などの物理的な要因の他に仕事や家事・育児などの日々のストレスが大きく関係しています。
これは、日本人ならではの真面目さも影響しているかもしれません。
この記事では主に栄養素が睡眠に与える影響を解説し、ストレス対策のためにオススメの食べ物等を紹介します。
<監修>
杉山典子
女子栄養大学を卒業後、管理栄養士として保育園での食育や栄養管理に従事。
その後行政で特定保健指導などに携わり、現在は分子整合栄養医学に基づくクリニックで
栄養指導やサプリメントの相談などを行う。
私たちは、規則正しく十分な睡眠を取ることで心と身体の疲れを回復させ、日々質の高い日常生活を送る事ができます。
しかし、OECDの調べでは日本の平均睡眠時間は世界でも最も短く、睡眠の質の満足度も低い結果が出ています。
また厚生労働省の調べでは、なんと現代人の5人に1人が「睡眠が十分のとれていない」状態でした。
なぜ日本は、これほどまでに睡眠時間が短いのでしょうか?
その原因は仕事や家事に追われ睡眠時間が削られる、夜型の生活などの物理的な要因の他に仕事や家事・育児などの日々のストレスが大きく関係しています。
これは、日本人ならではの真面目さも影響しているかもしれません。
この記事では主に栄養素が睡眠に与える影響を解説し、ストレス対策のためにオススメの食べ物等を紹介します。
<監修>
杉山典子
女子栄養大学を卒業後、管理栄養士として保育園での食育や栄養管理に従事。
その後行政で特定保健指導などに携わり、現在は分子整合栄養医学に基づくクリニックで
栄養指導やサプリメントの相談などを行う。
疲れているのに何だか眠れない、夜中や早朝に目が覚めてしまう、それはストレスによる影響かもしれません。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類あります。
交感神経には、心と体を緊張させ活動モードに導く役割が、副交感神経には、心と体を鎮め休息モードに導く役割がそれぞれあります。
通常、日中は交感神経が優位で、夕方から夜は副交感神経が優位になり、自然と心と体は夜になると休息モードに切り替わることで、自律神経はうまくバランスを取っています。
しかし、ストレスフルな生活をしていると、交感神経が優位のまま夜になっても副交感神経に切り替える事がうまくできなくなり、自律神経のバランスが乱れてきてしまいます。
自律神経が乱れてしまうと、夜になっても交感神経が優位のままで眠れない、など睡眠の質を下げてしまいます。
次に睡眠やストレスと関係の深いホルモンについて見ていきます。
・眠気を誘うホルモン「メラトニン」
メラトニンは、脳の松果体から生成されるホルモンで、夜になると自然と眠くなるのはこのホルモンが関係しています。
メラトニンの役割は、体と心を落ち着かせ、スムーズに眠りへと誘導することに加え、強い抗酸化力を持つことも分かっており、活性酸素ダメージから体を守ってくれる働きもあります。
メラトニンは、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンを材料に夕方から生成されます。
しかしストレスフルな生活をしていると、セロトニンを分泌する神経が弱ってき、メラトニンの量も減少し眠りづらくなってきてしまいます。
・睡眠不足はストレスを受けやすくなる
睡眠が不足している人は、しっかりと睡眠がとれている人に比べて、ストレスに弱くなる可能性があります。
ストレスを感じると、ストレスに対応するために副腎からコルチゾールなどのホルモンを分泌します。
コルチゾールは睡眠中にも分泌されますが、睡眠不足が続き、睡眠中に分泌されるコルチゾールの量が少なくなりすぎると日中のストレスの影響をより受けやすくなることが分かっています。
疲れているのに何だか眠れない、夜中や早朝に目が覚めてしまう、それはストレスによる影響かもしれません。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類あります。
交感神経には、心と体を緊張させ活動モードに導く役割が、副交感神経には、心と体を鎮め休息モードに導く役割がそれぞれあります。
通常、日中は交感神経が優位で、夕方から夜は副交感神経が優位になり、自然と心と体は夜になると休息モードに切り替わることで、自律神経はうまくバランスを取っています。
しかし、ストレスフルな生活をしていると、交感神経が優位のまま夜になっても副交感神経に切り替える事がうまくできなくなり、自律神経のバランスが乱れてきてしまいます。
自律神経が乱れてしまうと、夜になっても交感神経が優位のままで眠れない、など睡眠の質を下げてしまいます。
次に睡眠やストレスと関係の深いホルモンについて見ていきます。
・眠気を誘うホルモン「メラトニン」
メラトニンは、脳の松果体から生成されるホルモンで、夜になると自然と眠くなるのはこのホルモンが関係しています。
メラトニンの役割は、体と心を落ち着かせ、スムーズに眠りへと誘導することに加え、強い抗酸化力を持つことも分かっており、活性酸素ダメージから体を守ってくれる働きもあります。
メラトニンは、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンを材料に夕方から生成されます。
しかしストレスフルな生活をしていると、セロトニンを分泌する神経が弱ってき、メラトニンの量も減少し眠りづらくなってきてしまいます。
・睡眠不足はストレスを受けやすくなる
睡眠が不足している人は、しっかりと睡眠がとれている人に比べて、ストレスに弱くなる可能性があります。
ストレスを感じると、ストレスに対応するために副腎からコルチゾールなどのホルモンを分泌します。
コルチゾールは睡眠中にも分泌されますが、睡眠不足が続き、睡眠中に分泌されるコルチゾールの量が少なくなりすぎると日中のストレスの影響をより受けやすくなることが分かっています。
パプリカやゴーヤ、ケールなどに多く含まれるビタミンCは、抗ストレスホルモン「コルチゾール」の材料の1つです。
ストレスを受けると、体内のビタミンCが大量に消費されてしまうため、ストレスフルな方は必要量が多くなります。
ビタミンCは、一度に大量に摂取しても過剰分は排泄されてしまうため、こまめに補給することがポイントです。
ケール入りの青汁やビタミンC豊富なローズヒップティーなど飲み物などで、こまめに補給するのもおすすめです。
チーズなどの乳製品や、納豆などの大豆製品などに豊富に含まれるトリプトファンは、体内でセロトニンへと変換されます。
日中には、トリプトファンからセロトニンへと変換されます。
夕方になり周りが暗くなってくると、セロトニンからメラトニンへの変換が始まり、睡眠中もメラトニンの分泌は続きます。
多くのメラトニンを分泌させるには、日中に十分な量のセロトニンを生成する必要があります。
食品に含まれるトリプトファンをメラトニンに変換するには、十数時間ほどを要します。したがって、就寝前にトリプトファンを含む食品をとったとしても、すぐに眠気を感じるわけではありません。習慣的に食事から摂取する事がおすすめです。
また、大豆製品やナッツ類、魚介や海藻に多く含まれるマグネシウムや赤身の肉類に多く含まれるビタミンB6も、セロトニンの合成に関与します。
イライラした時や疲れた時にチョコレートや甘いものを食べると、なぜかほっとしたり落ち着いたという経験は誰でもあるかと思います。
ほっとするのは“甘いものを食べると脳内のセロトニン量が増えているから“と考えられていますが、実はほっとするのは一瞬だけ。
甘いものを食べると直後に血糖値が急上昇し、その後インスリンというホルモンの作用により、血糖値が急激に下がってしまいます。
急激に下がる血糖値の変動は、イライラや眠気、頭痛などの不調に繋がることがあるので注意が必要です。
パプリカやゴーヤ、ケールなどに多く含まれるビタミンCは、抗ストレスホルモン「コルチゾール」の材料の1つです。
ストレスを受けると、体内のビタミンCが大量に消費されてしまうため、ストレスフルな方は必要量が多くなります。
ビタミンCは、一度に大量に摂取しても過剰分は排泄されてしまうため、こまめに補給することがポイントです。
ケール入りの青汁やビタミンC豊富なローズヒップティーなど飲み物などで、こまめに補給するのもおすすめです。
チーズなどの乳製品や、納豆などの大豆製品などに豊富に含まれるトリプトファンは、体内でセロトニンへと変換されます。
日中には、トリプトファンからセロトニンへと変換されます。
夕方になり周りが暗くなってくると、セロトニンからメラトニンへの変換が始まり、睡眠中もメラトニンの分泌は続きます。
多くのメラトニンを分泌させるには、日中に十分な量のセロトニンを生成する必要があります。
食品に含まれるトリプトファンをメラトニンに変換するには、十数時間ほどを要します。したがって、就寝前にトリプトファンを含む食品をとったとしても、すぐに眠気を感じるわけではありません。習慣的に食事から摂取する事がおすすめです。
また、大豆製品やナッツ類、魚介や海藻に多く含まれるマグネシウムや赤身の肉類に多く含まれるビタミンB6も、セロトニンの合成に関与します。
イライラした時や疲れた時にチョコレートや甘いものを食べると、なぜかほっとしたり落ち着いたという経験は誰でもあるかと思います。
ほっとするのは“甘いものを食べると脳内のセロトニン量が増えているから“と考えられていますが、実はほっとするのは一瞬だけ。
甘いものを食べると直後に血糖値が急上昇し、その後インスリンというホルモンの作用により、血糖値が急激に下がってしまいます。
急激に下がる血糖値の変動は、イライラや眠気、頭痛などの不調に繋がることがあるので注意が必要です。
発芽玄米、緑茶、糠漬け、トマトジュースやココアなどにはGABA(γアミノ酪酸)が多く含まれています。
GABAは脳の興奮を鎮静させ、気持ちが安定してリラックスさせる働きがあります。
GABAは体内で生成できますが、ストレスや疲労を蓄積したり、加齢でその生成料は少なくなる傾向があります。
ストレスにさらされやすい現代人は、積極的に取り入れたい栄養素です。
GABAの効果は2時間程度と言われていますので、安眠目的であれば就寝前の摂取がおすすめです。
緑茶に多く含まれるテアニンも、GABA同様に脳の興奮を鎮静させ、リラックスさせる働きがあります。
テアニン量はお茶によって量が異なり、粉末タイプのお茶は茶葉の成分が多く摂れるためおすすめです。
テアニンの効果もGABA同様2時間程度。
こちらも安眠目的であれば、就寝前の摂取がおすすめです。
発芽玄米、緑茶、糠漬け、トマトジュースやココアなどにはGABA(γアミノ酪酸)が多く含まれています。
GABAは脳の興奮を鎮静させ、気持ちが安定してリラックスさせる働きがあります。
GABAは体内で生成できますが、ストレスや疲労を蓄積したり、加齢でその生成料は少なくなる傾向があります。
ストレスにさらされやすい現代人は、積極的に取り入れたい栄養素です。
GABAの効果は2時間程度と言われていますので、安眠目的であれば就寝前の摂取がおすすめです。
緑茶に多く含まれるテアニンも、GABA同様に脳の興奮を鎮静させ、リラックスさせる働きがあります。
テアニン量はお茶によって量が異なり、粉末タイプのお茶は茶葉の成分が多く摂れるためおすすめです。
テアニンの効果もGABA同様2時間程度。
こちらも安眠目的であれば、就寝前の摂取がおすすめです。
体内では睡眠のためのホルモンが分泌されその準備は、朝から始まっています。
またストレスが溜まると、イライラ等で寝付きが妨げられるのに加え、ホルモン分泌も乱れていきます。
“最近良く眠れてないな”“ストレスを感じて眠りの質が悪いな”と感じる場合は、紹介した栄養素の働きを思い出して、睡眠の質を高めるような食事を積極的に取り入れてみると良いでしょう。
【参考文献】
・OECD 2018 TimeuseacrosstheworldPortal
http://www.oecd.org/health/health-data.html
・厚生労働省平成30年国民健康・栄養調査より
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000584138.pdf
体内では睡眠のためのホルモンが分泌されその準備は、朝から始まっています。
またストレスが溜まると、イライラ等で寝付きが妨げられるのに加え、ホルモン分泌も乱れていきます。
“最近良く眠れてないな”“ストレスを感じて眠りの質が悪いな”と感じる場合は、紹介した栄養素の働きを思い出して、睡眠の質を高めるような食事を積極的に取り入れてみると良いでしょう。
【参考文献】
・OECD 2018 TimeuseacrosstheworldPortal
http://www.oecd.org/health/health-data.html
・厚生労働省平成30年国民健康・栄養調査より
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000584138.pdf