厚生労働省平成30年度 健康実態調査結果の報告によると、8割以上の人が“寝付きが悪い”“深夜に目が覚める”など睡眠に対する悩みをもっていることがわかっています。
この記事では、医師に一般的な睡眠に関する疑問に答えてもらいました。
睡眠の質が悪くなる要因や加齢に伴う睡眠の変化などを理解した上で、良質な睡眠がとれるよう対策していきましょう。
<監修>
松浦恵
北海道大学医学部卒業後、大学病院、小児病院などで勤務したのち、東京医科歯科大学大学院を卒業。
研究を続けながら、成長発達、思春期、内分泌疾患を中心に、健診や予防接種も含めた臨床に携わっている。
厚生労働省平成30年度 健康実態調査結果の報告によると、8割以上の人が“寝付きが悪い”“深夜に目が覚める”など睡眠に対する悩みをもっていることがわかっています。
この記事では、医師に一般的な睡眠に関する疑問に答えてもらいました。
睡眠の質が悪くなる要因や加齢に伴う睡眠の変化などを理解した上で、良質な睡眠がとれるよう対策していきましょう。
<監修>
松浦恵
北海道大学医学部卒業後、大学病院、小児病院などで勤務したのち、東京医科歯科大学大学院を卒業。
研究を続けながら、成長発達、思春期、内分泌疾患を中心に、健診や予防接種も含めた臨床に携わっている。
睡眠のトラブルは、寝つきが悪い(入眠障害)、夜中に目覚めてしまう(中途覚醒)、朝予定よりも早く起きすぎてしまう(早朝覚醒)、寝ても休息がとれていない(熟眠障害)などのタイプがあります。
現代人では多くの方がこれらの睡眠トラブルのいずれかを感じているといわれ、頻度の高い悩みの一つです。
こうした睡眠のトラブルを引き起こす原因には、例えば下記のようなものがあります。
・ストレス
仕事や環境の変化、人間関係、身近な人の死別など。
・体の病気の影響
体の痛みや病気による症状が、睡眠トラブルの原因となることがあります。
・うつ病など精神疾患の一症状
・生活リズムの変化
夜勤や海外旅行による体の日内リズムの変化、ライフスタイルの変化、昼夜のリズムを狂わせる要因が多いほど睡眠のトラブルは増えてきます。
・アルコールやカフェインの摂取、寝る前の食事など
・加齢やホルモンバランスの変化によるもの
睡眠のトラブルは、寝つきが悪い(入眠障害)、夜中に目覚めてしまう(中途覚醒)、朝予定よりも早く起きすぎてしまう(早朝覚醒)、寝ても休息がとれていない(熟眠障害)などのタイプがあります。
現代人では多くの方がこれらの睡眠トラブルのいずれかを感じているといわれ、頻度の高い悩みの一つです。
こうした睡眠のトラブルを引き起こす原因には、例えば下記のようなものがあります。
・ストレス
仕事や環境の変化、人間関係、身近な人の死別など。
・体の病気の影響
体の痛みや病気による症状が、睡眠トラブルの原因となることがあります。
・うつ病など精神疾患の一症状
・生活リズムの変化
夜勤や海外旅行による体の日内リズムの変化、ライフスタイルの変化、昼夜のリズムを狂わせる要因が多いほど睡眠のトラブルは増えてきます。
・アルコールやカフェインの摂取、寝る前の食事など
・加齢やホルモンバランスの変化によるもの
年齢とともに、睡眠のリズムや必要な時間は変化します。
健康な方であっても加齢とともに睡眠は浅くなり、中途覚醒や早朝覚醒が増えてくることが知られています。
これは体内時計の変化によるもので、睡眠だけではなく、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠に関係する体のリズムが前倒しになるためです。
また睡眠の深さも年齢とともに浅くなります。
これは深い睡眠であるノンレム睡眠の時間が短くなり、浅い睡眠であるレム睡眠の時間が長くなってくるためです。
睡眠には、先に挙げたようなホルモンバランスも強く影響しています。
特に、男性ホルモンや女性ホルモンといった性ホルモンは、個人差はあるものの40歳を超えたくらいから分泌が落ちてきます。
こうしたホルモンの分泌に関連した症状の一つに、睡眠のトラブルがあります。
緩やかにホルモンの分泌が変化している場合には症状に気づかれないこともありますが、ホルモンの低下が比較的短い間に起きたり、そのほかの要因が加わったりすると、睡眠トラブルを含めた症状が強く感じられる、ということが起きてきます。
年齢とともに、睡眠のリズムや必要な時間は変化します。
健康な方であっても加齢とともに睡眠は浅くなり、中途覚醒や早朝覚醒が増えてくることが知られています。
これは体内時計の変化によるもので、睡眠だけではなく、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠に関係する体のリズムが前倒しになるためです。
また睡眠の深さも年齢とともに浅くなります。
これは深い睡眠であるノンレム睡眠の時間が短くなり、浅い睡眠であるレム睡眠の時間が長くなってくるためです。
睡眠には、先に挙げたようなホルモンバランスも強く影響しています。
特に、男性ホルモンや女性ホルモンといった性ホルモンは、個人差はあるものの40歳を超えたくらいから分泌が落ちてきます。
こうしたホルモンの分泌に関連した症状の一つに、睡眠のトラブルがあります。
緩やかにホルモンの分泌が変化している場合には症状に気づかれないこともありますが、ホルモンの低下が比較的短い間に起きたり、そのほかの要因が加わったりすると、睡眠トラブルを含めた症状が強く感じられる、ということが起きてきます。
例えば女性の場合、月経周期によっても睡眠のトラブルが多い時期があることがわかっています。
これは女性ホルモンの分泌が大きく変化しているためで、ホルモンバランスの変化により睡眠が影響を受けます。これは妊娠中も同様です。
また先に挙げた、更年期障害に関しても男性に比べると、ホルモンの分泌量の変化が急速に進むことが多く、これに関連した症状は女性の方が起きやすいと言えます。
例えば女性の場合、月経周期によっても睡眠のトラブルが多い時期があることがわかっています。
これは女性ホルモンの分泌が大きく変化しているためで、ホルモンバランスの変化により睡眠が影響を受けます。これは妊娠中も同様です。
また先に挙げた、更年期障害に関しても男性に比べると、ホルモンの分泌量の変化が急速に進むことが多く、これに関連した症状は女性の方が起きやすいと言えます。
睡眠のトラブルといっても、加齢に伴う変化と捉え、日常生活に影響が出ない程度のものであれば問題ないと考えられます。
睡眠は加齢だけでなく、日常生活の様々な影響を受けますので、少しでも睡眠の質を高められるよう、普段からの習慣もとても大切です。
具体的には、下記のようなものがあります。
●定期的な運動
● 寝室環境を整える
● 規則正しい食生活
● 就寝前のカフェインの摂取を控える
● 寝酒やタバコを控える
● 寝床に入ってからの考えすぎはやめる
睡眠のトラブルといっても、加齢に伴う変化と捉え、日常生活に影響が出ない程度のものであれば問題ないと考えられます。
睡眠は加齢だけでなく、日常生活の様々な影響を受けますので、少しでも睡眠の質を高められるよう、普段からの習慣もとても大切です。
具体的には、下記のようなものがあります。
●定期的な運動
● 寝室環境を整える
● 規則正しい食生活
● 就寝前のカフェインの摂取を控える
● 寝酒やタバコを控える
● 寝床に入ってからの考えすぎはやめる
日中の生活に支障を及ぼしているかどうか、体や心の病気がないかという点が受診をすべきかどうかの一つの判断基準になります。
病院では、いつからどのようなタイプの睡眠トラブルがあるのか、睡眠に悪影響を及ぼしている原因や、改善できる点があるのかどうか、薬物療法が必要かどうか、といったことを詳しい問診や必要によっては検査などを行なって判断することになります。
薬物治療は、先に挙げたトラブルのタイプや原因によってどれが適切かを判断することになりますが、脳神経の活動を抑えて入眠しやすくする薬、不安を取る作用のある薬、睡眠リズムを整える薬などが代表的なものとなります。
効果の持続時間や組み合わせの判断、治療を始めた後にはその効果判定やお薬をやめていけるかどうか、日常生活の改善などしっかり相談しながら治療をすることが大切です。
日中の生活に支障を及ぼしているかどうか、体や心の病気がないかという点が受診をすべきかどうかの一つの判断基準になります。
病院では、いつからどのようなタイプの睡眠トラブルがあるのか、睡眠に悪影響を及ぼしている原因や、改善できる点があるのかどうか、薬物療法が必要かどうか、といったことを詳しい問診や必要によっては検査などを行なって判断することになります。
薬物治療は、先に挙げたトラブルのタイプや原因によってどれが適切かを判断することになりますが、脳神経の活動を抑えて入眠しやすくする薬、不安を取る作用のある薬、睡眠リズムを整える薬などが代表的なものとなります。
効果の持続時間や組み合わせの判断、治療を始めた後にはその効果判定やお薬をやめていけるかどうか、日常生活の改善などしっかり相談しながら治療をすることが大切です。