夏の冷房が疲れの原因に!?
冷房病にご用心

暑い時は、オフィスや乗り物の中など、キンキンに冷えた空間は気持ちのいいものですが、それが疲れやだるさの原因になっているかもしれません。

エアコンが今ほど普及していなかった昔にはなかった現代版の夏バテ、それが「冷房病」です。

秋から冬を元気に過ごすカギは、この夏にあります!
冷房病対策のポイントを南雲先生にお聞きしました。

<監修>
南雲久美子先生(目黒西口クリニック院長)

杏林大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学、関東逓信病院、北里大学東洋医学総合研究所を経て、1996年に目黒西口クリニックを開業。
東洋医学と西洋医学を統合した治療を行う。日本東洋医学会認定漢方専門医。著書に『よくわかる最新医学 冷え症・貧血・低血圧』(主婦の友社)など。

要注意!冷房病になりやすいのはこんな人

高温多湿の日本の夏、都市部はとくに冷房設備が不可欠です。

日頃あたり前のように使っている冷房ですが、人によっては、この冷房が夏バテ(冷房病)の原因になってしまうことも。

日頃から冷えやすい人、平熱が35度以下の低体温の人はとくに注意が必要です。

また、冷房が効いた空間で過ごす時間が長かったり、冷房の効いた屋内と、暑い屋外を頻繁に行き来したりするような人も気をつけましょう。

「冷房病」の主な症状は次の通りです。

・疲れやだるさが取れない
・肩こり、首こりがする
・手足が冷える(とくに末端の冷え)
・ヒザや腰が痛む
・食欲不振
・下痢もしくは便秘をしている
・足がよくむくむ
・月経不順

気温差で夏バテが起こる!? その理由とは

心地よいはずの冷房がどうして夏バテの原因になってしまうのでしょうか?

それは、暑い屋外と、冷房によって冷やされた屋内との間に大きな気温差ができるためです。

私たちのカラダは、自律神経によって体温調節をしています。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の二系統があり、気温が高い時は副交感神経が優位になって、汗をかいたり血管を拡張させたりして上がった体温を発散させ、気温が低く寒い時は交感神経が優位になって、血管を収縮させることで体温の低下を防いでいます。

気温差のある屋外と屋内を行ったり来たりすると、カラダは涼しい・暑いという環境にあわせてひっきりなしに、血管を拡げたり縮めたりしなければなりません。

こうした状況を繰り返していると、自律神経のバランスが乱れ、その結果として、血行不良から冷え、だるさ、疲れなどの症状が現れます。
これが夏バテ(冷房病)の正体です。

冷房病は冷房の影響が蓄積してくる8月中旬あたりから症状が出始めます。

その頃はまだまだ残暑の真っただ中、冷房を使わずにはいられないため、生活環境を改善できず、秋まで(人によっては11月くらいまで)不調を長引かせてしまうのです。

もはや夏の常識。The冷房対策

冷房の冷やし過ぎが夏バテを引き起こす…そうはいっても冷房を使わずに暑さをガマンしていては、高温多湿による夏バテや熱中症を起こしかねません。

冷房は快適温度を保って上手に使いましょう。
日中の設定温度は、外気温にもよりますが26度ぐらいが適温とされています。

夜間、就寝中の室内で冷房を使う場合の設定温度は28度前後と、日中よりもやや高めで朝までつけておくか、寝入り端だけ26度くらいにし、1時間程度で切れるようにタイマーをセットするなど、
いろいろ試して自分に合う方法を選んでください。

コンクリート住宅は太陽の熱を建物の躯体に溜め込んで、夜間に放熱します。

帰宅したらすぐに寝室の冷房をつけておき、建物から伝わる熱を就寝前までに下げておくのも快適に眠るコツです。

また、冷房の風が直接体にあたらないよう、フィンを上向きにすることもお忘れなく。

寝室を共有する相手がいると、「夏のエアコン問題」でもめるケースも。
女性は一般的に熱を生み出す筋肉の量が少ないので、男性と比べると冷房に弱いのです。

パートナーの理解を求めるには、その点を論理的に説明すると良いかもしれませんよ。

よく読まれている関連記事