夏バテになった時こそビタミンB1を!

夏は山や海などレジャーが楽しい季節でもありますが、なんとなく体がだるい、疲れが取れにくい、食欲がない、眠れないなどの症状が感じられたら、夏バテの可能性があります。

今回は、暑い日が続く夏を元気に乗り切るための食事や生活のポイントについてご紹介します。

<監修>
吉田 由子
管理栄養士・フードコーディネーター

大手食品メーカーPR・福祉施設・外食産業・介護老人保健施設・研究機関に勤務。
献立作成・調理・栄養管理・惣菜店の立ち上げ・外食産業向けメニュー開発などに従事。
その間、フードコーディネータースクールに通い、スタイリングや料理撮影について学ぶ。
家庭料理研究家のアシスタントを経て2003年よりフリーに。
企業・団体・編集/制作プロダクション・広告代理店・大学体育会寮と契約し、アスリートの栄養管理・レシピ制作・献立作成・料理スタイリング・料理写真撮影・栄養に関するコラム執筆・料理コンテスト審査・外部派遣料理講師・大学の管理栄養士養成課程実習助手などに携わる。

夏バテはどうして起こる?

夏バテとは、気温の高い室外と、冷房による気温の低い室内との温度差による自律神経の乱れや、高温多湿の環境による発汗の異常、寝苦しさによる睡眠不足などが原因で起こる体調不良のことを指します。

夏はさらに、強い紫外線の影響で体内に活性酸素が生まれるため、細胞のダメージが進むことにも注意です。

この細胞のダメージ(酸化ストレス)に体が対抗できないことも夏バテの原因の一つと言われています。

自律神経の乱れによって胃腸の働きが弱まることに加え、夏はアイスクリームやジュースなどの冷たいものを取る機会が増えてしまい、食欲不振や消化不良などを起こします。

その結果、タンパク質やビタミンなどの体に必要な栄養素が不足し、だるさや疲労感を感じるようになります。

また、発汗により、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの体に必要なミネラルが体の外に排泄されることもだるさや疲労感に拍車をかけてしまうのです。

夏バテは食事を変えれば改善する?

①夏バテ解消の食事のポイント
食欲が低下したときには、冷たい麺だけの食事や、のどごしの良いものだけに偏りがちになりますが、十分な栄養が取れていないと疲労回復が遅れてさらに体調を崩してしまいます。

夏バテを解消するには、量より質に重点を置き、ビタミン類を多く含む食品をメインにした、栄養バランスの良い食事を意識しましょう。

②夏バテを解消する生活のポイント
夏バテを解消するためには、規則正しい生活を心がけて自律神経のバランスを整え、疲れをためないことが大切です。

以下に、夏バテ解消に効果が期待できる生活習慣のポイントを3つ挙げてみました。

<ポイント①>
シャワーだけで済ませず、寝る30分〜1時間前にぬるめのお風呂に入ってリラックスし、寝つきを良くする。

<ポイント②>
早朝や夕方の比較的涼しい時間帯に、ウォーキングやストレッチなどの無理のない運動を習慣にする。

<ポイント③>
冷房などで室内外の温度差が5℃以上になると自律神経が乱れやすくなるため、こまめな温度調節を心がける。
また、衣服の調節をして体を冷やしすぎないように調節する。
(冷房の温度は27℃〜28℃・湿度は40%~50%が望ましい)

食欲不振のとき取るべき栄養は?

夏バテによる食欲不振でだるさや疲労感を感じるときは、ビタミンB1不足が考えられます。

ビタミンB1には、炭水化物に含まれる糖質をエネルギーに変える酵素を助ける働きがあります。

ビタミンB1によってエネルギーがスムーズにつくられることで、疲労回復や精神を安定させる働きが期待できるのです。

ビタミンB1は豚肉や玄米、大豆、ウナギなどに多く含まれています。

また、玉ねぎやニンニクなどに多く含まれているアリシンを含む食品を一緒に取ると、ビタミンB1の作用を高め、効果を持続させる働きを期待できます。

さらに、紫外線から体を守る抗酸化成分を取ることも大切です。

特に、β-カロテンやビタミンC・Eは抗酸化ビタミンと呼ばれ、緑黄色野菜に多く含まれ、トマトやモロヘイヤ、キウイフルーツ、ブロッコリー、うなぎ、アーモンドなどに多く含まれています。

疲労回復レシピ

■カツオのたたきサラダ仕立て
暑い夏にうれしい!火を使わないかんたん夏バテ解消レシピです。
カツオに含まれるビタミンB1+アリシンを含むタマネギ+ビタミンA・C・Eを含む野菜がしっかり取れる一品です。

<材料>(2人分)
・カツオのたたき 150g
・タマネギ 1/4個
・キュウリ 1/2本
・ニンジン 1/4本
・青ジソ 2枚
・しょうゆ 大さじ2
・塩 小さじ1/3
(A)
・しょうゆ・こめ油(サラダ油でも良い)各大さじ2
・酢 大さじ1
・砂糖・おろしニンニク・おろししょうが 各小さじ1/3
・塩・こしょう 少々

<作り方>
① カツオは食べやすい厚さに切り、しょうゆに5分以上漬けておく。

② タマネギは薄切りに、キュウリ、ニンジンは細切りにし、ボウルに入れて塩を加えてもみ、3分程度置いてから水気を絞って器に盛る。

③ ②の上に①のカツオを盛り、(A)をよく混ぜ合わせて回しかけ、千切りにした青ジソを添える。

まとめ

夏バテ解消には、食事・運動・睡眠のバランスを整えることが大切です。

栄養バランスの取れた食事、無理のない適度な運動、十分な睡眠によって自律神経のバランスを整え、元気に充実した夏を過ごしましょう!

もし、夏バテの症状が重い場合や長時間不調が続く場合は、市販の薬やビタミン剤、ドリンク剤などを活用することも一つの方法です。

また、症状がひどい場合は、早めに病院を受診しましょう。

●参考文献
大阪市立大学「夏バテ防止&解消法」

東京医科大学病院 薬剤部 「お薬のしおり 夏バテとビタミン」

「最新 食べて治す医学大事典 第1刷」主婦と生活社
 監修:根本幸夫・山ノ内慎一・中村丁次・浅野次義・磯田進

「最新版 栄養がわかる 体によく効く食材事典 第1刷」学研パブリッシング
 監修:廣田孝子(京都光華女子大学教授)

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