疲れるのは、「かくれ脱水」のせい!?

夏の疲れの原因の1つに「脱水」があります。
気づかないうちに進み、いつのまにか体調を崩してしまうのが脱水の怖いところ。

気をつけたい脱水の盲点と、適切な水分補給の仕方について、管理栄養士の足立香代子先生に教えていただきましょう。

<監修>
足立香代子先生(管理栄養士)
せんぽ東京高輪(現東京高輪)病院などを経て、現在は一般社団法人臨床栄養実践協会理事長。医療現場で過剰栄養に対する指導や、入院患者の栄養管理を実践。
著書に、『日本一おいしい病院食をつくるチーム直伝!長生きごはん』(宝島社)など多数。

水分不足が引き起こす、疲労のループとは!?

水分は胃や腸で吸収されると、血液の一部となって全身を巡り、細胞へ届けられます。

血中の水分量が不足すると、血液はドロドロ状態になり、血流が悪くなることに。

すると細胞への水分供給が不足し、細胞が脱水状態となってうまく働けなくなります。

カラダは細胞で作られているので、様々な不調につながり、疲れを感じるようになります。

また、水分不足で消化管の血流が悪化すると、消化吸収の働きがスムーズにいかなくなります。

すると食欲が低下して、食べ物からの水分供給が滞り、水分不足と栄養不足を引き起こし疲労が高まっていく……。
こうして水分不足と疲れのループにはまっていくのです。

意外!?「かくれ脱水」はこんな時になりやすい

カラダが脱水症状を起こしやすいのは、どんな時でしょうか?

炎天下を長時間歩いた時?
スポーツをしている最中?

意外にも脱水は、次のような屋内にいる時に起こりやすいようです。

➀閉め切った日中の室内
風通しが悪く、閉め切った室内でエアコンをかけずにいると、汗が蒸発しにくく、体温が下がりにくいため、脱水が進んでしまいます。

お年寄りや子どもは特に、気づかないうちに脱水から熱中症を発症しやすい傾向にあります。

②暑かった日の夜の室内
若い人でも脱水になりやすいのが、寝ている時。
コンクリート製住宅などは特にそうですが、日中に建物にこもった熱が夜に放熱されて室温が上がります。

エアコンのタイマーを長めに設定しておくか、高めの温度設定でつけっぱなしする方がよい場合もあります。

③クルマの運転中
高速道路でのドライブ中や渋滞中は、トイレが近くならないように水分を控えがち。
閉め切った車内は風通しが悪く、汗が蒸発しにくいため、脱水リスクが高まります。

仕事中など、何かに集中して取り組んでいる時も、水分補給を忘れがちです。
熱中症は「何かに熱中している時に起こりやすい症状」といえるかもしれません。

1日2ℓでOK?水分補給のポイント

あなたは1日どれくらい水を飲みますか?
ファッションモデルが「1日2ℓの水を飲む」と発言したことから、女性の間では「1日2 ℓ」が普及したようです。

ですが、生活習慣や体質によって適切な水分量はちがい、必ずしも2 ℓとはいえません。
人によっては水分過多でむくみが出てしまうことも。

さらに、夏は水分に加えて「塩分」を意識して摂るようにしましょう。

汗と一緒にカラダの塩分が大量に失われると、足がつったり、筋肉がけいれんしたりするだけでなく、ナトリウム不足が重症化すると昏睡状態に陥ることもあります。

汗を大量にかく場合、塩分を含んだスポーツ飲料を飲むことも一案です。シチュエーション別に適切な水分摂取について見ていきましょう。

➀空調の整った室内
人は「のどが乾いた」と感じた時、すでに2%の水分を失っているといわれています。
空調の整った室内でも、のどが渇く前に水分摂取を。半日でペットボトル1本分(500mℓ)が目安です。

➁炎天下での活動時
子どもの外遊び、スポーツ観戦などの屋外レジャー、屋外作業時など、炎天下では急速に体内の水分が失われます。
塩分を含んだスポーツ飲料などを、こまめに口にしましょう。

⓷スポーツをする時
運動によって失われることが予想される水分量の約半分を、運動前に補給しておきましょう。
もちろん、運動中もこまめに水や塩分入りのスポーツドリンクを飲むようにしてください。

⓸就寝中
人は睡眠中に500〜600 mℓの水分を失っています。
寝る直前にこれだけの水分を摂ることは難しいですが、コップ1杯(200 mℓ)程度を飲んでおくと安心です。

⓹お酒を飲んだ夜
アルコールの代謝には多くの水分を要します。
飲んで帰って、すぐにバタリと寝てしまうと脱水の危険大!寝る前や目が覚めた時にコップ1杯の水を飲みましょう。

どんなシーンでも「乾く前に飲む」が、水分摂取の鉄則。
疲れの原因となる脱水を予防して、夏を元気に過ごしましょう♪

よく読まれている関連記事