生活習慣ケアコラム

知っておきたい!
グルコサミンを利用する時のポイントとは

軟骨に存在する成分であるグルコサミン。混同しがちなコンドロイチンとの違いも述べつつ、グルコサミンと膝との関係や気になる副作用や摂取の際の注意点について解説します。

<監修>医師 新道 香菜子先生
鹿児島大学医学部卒業。
2年間の研修医終了後、手術麻酔に従事し、2016年に麻酔科専門医を取得。
その後緩和ケア医として従事し、1年間在宅医療に携わる。
日本麻酔科学会、緩和ケア学会所属

目次

グルコサミンとはどんな成分なのか。コンドロイチンとの違いは?

グルコサミンとコンドロイチンはどちらも人の細胞や軟骨に存在する物質です。

よく一緒にサプリメントなどで販売されるので混同されやすいですが、実際にはグルコサミンとコンドロイチンは2つの異なる分子です。

グルコサミンは、アミノ糖と呼ばれる物質で、人体で生成された後に軟骨や結合組織に広く分布するようになります。

一方でコンドロイチン(硫酸コンドロイチンとも呼ばれる)は複雑な構造の炭水化物の化合物で、人体では主に関節の軟骨に存在します。

グルコサミンと膝の関係とは?

上記で挙げたように、グルコサミンは人体の関節軟骨の成分であるため、加齢による軟骨の磨耗や障害(変形性関節症)に対する予防・治療効果が期待されています。

グルコサミンやコンドロイチンの内服と、膝の変形性関節症などによる痛みに対する効果は多くの研究で調査されています。

現時点での研究結果をまとめると、明らかな疾患の予防・治療効果、痛みの軽減効果などが、偽薬(プラセボ)と比較して優れているとは証明されませんでした(偽薬を使用した患者さんの60%でも、痛みが約20%程度減少している)。

一部の研究では、変形性膝関節症が高度の場合、グルコサミンと硫酸コンドロイチンを一緒に内服すると、やや痛みが軽減される可能性が示唆されています。

グルコサミンに副作用はあるのか

基本的にはグルコサミンの摂取は安全と言われていますが、高用量で摂取した際には、胃部の不快感、胸焼け、眠気、頭痛などの症状が起きる可能性はあります。

ただし、一般的な使用量を使われる分にはこれらの症状は起きないでしょう。一方で、妊婦や授乳婦、小児での安全性は確認されてないので、一般的には推奨されていません。

グルコサミン関連商品を利用する時のポイント

グルコサミンのサプリメントなどの関連商品はカニの甲羅やエビの殻から生成されることが多く、普通の食事に使用される食材からの摂取は困難です。

グルコサミンを摂取する場合には、サプリメントの利用が必要ですが、カニやエビアレルギーなどがある場合には、摂取は避けた方が良いでしょう。
普通の食事で摂取するような食材には、グルコサミンを含む食材はほとんどありません。

研究などで使用される用量は1日あたり500mgのグルコサミンを3回摂取(1500mg/日)です。

胃部不快感を和らげるために、食事などとの摂取が勧められる場合もあります。

まとめ

グルコサミンは内服による大きな副作用も出にくく、高度の変形性膝関節症患者さんにおいては、痛みがやや軽減したとの報告もあります。

ただし、変形性膝関節症などによる痛みに対し、グルコサミンが明確な効果を現して医療機関で積極的な内服を勧められるには、今後の研究成果が待たれます。

また、カニやエビアレルギーをお持ちの方、妊婦、授乳婦、小児などでは内服は推奨されません。グルコサミンの内服を開始する際には、医療機関で担当の医師とも相談しながら決めましょう。
<参考文献>
“Glucosamine sulfate and chondroitin sulfates.” Chavez ML et. al. Hosp Pharm 1997;32:1275-85.

“The NIH Glucosamine/Chondroitin Arthritis Intervention Trial (GAIT).” National Center for Complimentary and Alternative Medicine. J Pain Palliat Care Pharmacother. 2008;22(1):39-43
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“Meta-analysis: chondroitin for osteoarthritis of the knee or hip.” Reichenbach S et. al. Ann Intern Med. 2007;146(8):580.

"Glucosamine." Longe, J. et. al. The Gale Encyclopedia of Alternative Medicine, second edition, 2004.