グルコサミンという成分をご存知でしょうか。
健康食品に配合されていることもあり、耳にしたことがある人も多いかと思います。
ではグルコサミンとはどういう成分なのでしょうか。
グルコサミンに期待できる効果や摂取する際のポイント、注意点などご説明します。
<監修>医師 天野方一先生
埼玉医科大学卒業。
医師として6年間の実務を行い、この間に予防医学やアンチエイジングの重要性を実感。その後、帝京大学大学院公衆衛生学研究科、ハーバード大学公衆衛生大学院を経て、現在は腎臓病学、抗加齢医学(アンチエイジング)及び産業医学を専門として活動。予防医療に特化したメディカルクリニックや複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
グルコサミンという成分をご存知でしょうか。
健康食品に配合されていることもあり、耳にしたことがある人も多いかと思います。
ではグルコサミンとはどういう成分なのでしょうか。
グルコサミンに期待できる効果や摂取する際のポイント、注意点などご説明します。
<監修>医師 天野方一先生
埼玉医科大学卒業。
医師として6年間の実務を行い、この間に予防医学やアンチエイジングの重要性を実感。その後、帝京大学大学院公衆衛生学研究科、ハーバード大学公衆衛生大学院を経て、現在は腎臓病学、抗加齢医学(アンチエイジング)及び産業医学を専門として活動。予防医療に特化したメディカルクリニックや複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
グルコサミンの成分は動物の皮膚や軟骨などに含まれるアミノ糖で、関節の動きを滑らかにしたり、関節症の痛みを改善したりすると言われています。
作用メカニズムとして、アミノ糖であるグルコサミンが関節の軟骨の成分であることから、構成成分を経口摂取することによる直接的な修復機構が考えられています。
変形性膝関節症などに罹患している約2000人を対象として研究では、グルコサミンが含まれたサプリメントを約6カ月内服した結果、痛みが有意に改善したことが認められています。
また、最新の研究によるとグルコサミンは変形性の関節症だけではなく、心血管疾患にも有用である可能性があることが分かってきています。
約47万人を対象とした研究によると、観察期間7年間の間にグルコサミンのサプリメントを摂取した人は、摂取していない人を比較し、心血管疾患死亡リスクは22%低かったことが確認されました。
また、冠動脈疾患リスクは18%、脳卒中リスクは9%それぞれ低いことも分かっています。
これはグルコサミンの抗炎症効果がもたらしていると考えられています。
膝や股関節の変形性関節症にグルコサミンが役立つという点についても今後の研究でさらなる報告が期待されています。
グルコサミンを内服しても痛みなどの症状が改善しない場合は、整形外科などを受診することをおすすめします。
グルコサミンの成分は動物の皮膚や軟骨などに含まれるアミノ糖で、関節の動きを滑らかにしたり、関節症の痛みを改善したりすると言われています。
作用メカニズムとして、アミノ糖であるグルコサミンが関節の軟骨の成分であることから、構成成分を経口摂取することによる直接的な修復機構が考えられています。
変形性膝関節症などに罹患している約2000人を対象として研究では、グルコサミンが含まれたサプリメントを約6カ月内服した結果、痛みが有意に改善したことが認められています。
また、最新の研究によるとグルコサミンは変形性の関節症だけではなく、心血管疾患にも有用である可能性があることが分かってきています。
約47万人を対象とした研究によると、観察期間7年間の間にグルコサミンのサプリメントを摂取した人は、摂取していない人を比較し、心血管疾患死亡リスクは22%低かったことが確認されました。
また、冠動脈疾患リスクは18%、脳卒中リスクは9%それぞれ低いことも分かっています。
これはグルコサミンの抗炎症効果がもたらしていると考えられています。
膝や股関節の変形性関節症にグルコサミンが役立つという点についても今後の研究でさらなる報告が期待されています。
グルコサミンを内服しても痛みなどの症状が改善しない場合は、整形外科などを受診することをおすすめします。
グルコサミンは年齢とともに体内で作られる量が減少します。
40代で約30%、50代では約20%まで低下するといわれています。
その結果、次第に、骨と骨の間の軟骨の減りが起こりやすくなり、関節痛が発生します。
グルコサミンが含まれる食品は、エビやカニなどの甲殻類、フカヒレやナマコなどと言われていますが、いずれも日常的に食事で定期的に摂取することは難しいと考えられます。
グルコサミンは年齢とともに体内で作られる量が減少します。
40代で約30%、50代では約20%まで低下するといわれています。
その結果、次第に、骨と骨の間の軟骨の減りが起こりやすくなり、関節痛が発生します。
グルコサミンが含まれる食品は、エビやカニなどの甲殻類、フカヒレやナマコなどと言われていますが、いずれも日常的に食事で定期的に摂取することは難しいと考えられます。
グルコサミンの適切な摂取量は、一般的に、1日あたり1500㎎が適量であると考えられています。
痛み止めのように即効性は期待できないために、欠かさず毎日内服することが重要になってきます。
グルコサミンの適切な摂取量は、一般的に、1日あたり1500㎎が適量であると考えられています。
痛み止めのように即効性は期待できないために、欠かさず毎日内服することが重要になってきます。
グルコサミンと抗凝固薬(ワーファリンなど)の併用は、抗凝固薬の作用を増強(出血傾向)させる可能性があると言われています。
そのためワーファリンなどの抗凝固薬を服用している方はグルコサミンの使用を避けたほうが無難です。
グルコサミンと抗凝固薬(ワーファリンなど)の併用は、抗凝固薬の作用を増強(出血傾向)させる可能性があると言われています。
そのためワーファリンなどの抗凝固薬を服用している方はグルコサミンの使用を避けたほうが無難です。
606人の痛みのある変形性膝関節症患者に対して、グルコサミンとコンドロイチンの内服は6ヶ月後の痛みの改善が認められました。
この効果が一般的な処方された痛み止め薬と同様であったことも分かっています。
よって、グルコサミンと一緒にコンドロイチンの内服も変形性膝関節症の痛み改善に有用な効果を及ぼす可能性があると考えられます。
606人の痛みのある変形性膝関節症患者に対して、グルコサミンとコンドロイチンの内服は6ヶ月後の痛みの改善が認められました。
この効果が一般的な処方された痛み止め薬と同様であったことも分かっています。
よって、グルコサミンと一緒にコンドロイチンの内服も変形性膝関節症の痛み改善に有用な効果を及ぼす可能性があると考えられます。
グルコサミンは変形性関節症の痛みの改善だけではなく、抗炎症効果を通じ心血管疾患にも有用な効果をもたらす可能性がある成分です。
ただし、その効果に即効性はなく毎日、定期的に内服することが重要になります。
参考文献
・Predictive factors of adherence to an association of glucosamine sulfate, copper, and ginger extracts in patients with symptomatic osteoarthritis: a prospective open-label French noninterventional study (the PREDOA study).Patient Prefer Adherence. 2019 Jun 7;13:915-921
・Association of habitual glucosamine use with risk of cardiovascular disease: prospective study in UK Biobank. BMJ. 2019 May 14;365:l1628.
・Combined chondroitin sulfate and glucosamine for painful knee osteoarthritis: a multicentre, randomised, double-blind, non-inferiority trial versus celecoxib.
グルコサミンは変形性関節症の痛みの改善だけではなく、抗炎症効果を通じ心血管疾患にも有用な効果をもたらす可能性がある成分です。
ただし、その効果に即効性はなく毎日、定期的に内服することが重要になります。
参考文献
・Predictive factors of adherence to an association of glucosamine sulfate, copper, and ginger extracts in patients with symptomatic osteoarthritis: a prospective open-label French noninterventional study (the PREDOA study).Patient Prefer Adherence. 2019 Jun 7;13:915-921
・Association of habitual glucosamine use with risk of cardiovascular disease: prospective study in UK Biobank. BMJ. 2019 May 14;365:l1628.
・Combined chondroitin sulfate and glucosamine for painful knee osteoarthritis: a multicentre, randomised, double-blind, non-inferiority trial versus celecoxib.