生活習慣病は男女共に40歳前後から増えてきますが、現役世代の人は仕事や家事、子育て、介護などで忙しく、自分自身の健康管理がおろそかになりがち。本来は最も気をつけなければならない年代ですが、生活習慣の改善がなかなか難しいのが現実です。生活習慣病の予防のために何か始めたいとお考えの方に向けて、無理なくできる生活習慣改善のコツをお伝えします。
生活習慣病は男女共に40歳前後から増えてきますが、現役世代の人は仕事や家事、子育て、介護などで忙しく、自分自身の健康管理がおろそかになりがち。本来は最も気をつけなければならない年代ですが、生活習慣の改善がなかなか難しいのが現実です。生活習慣病の予防のために何か始めたいとお考えの方に向けて、無理なくできる生活習慣改善のコツをお伝えします。
監修
監修
帝京大学理事・名誉教授/臨床研究センターセンター長
寺本内科歯科クリニック内科院長
寺本 民生 先生
帝京大学理事・名誉教授/臨床研究センターセンター長
寺本内科歯科クリニック内科院長
寺本 民生 先生
1973年東京大学医学部卒業、東京大学第一内科入局。茨城県日立総合病院、東京日立病院で内科研修後、東京大学第一内科助手。米国シカゴ大学に留学後、東京大学第一内科医局長、帝京大学内科教授・医学部長を経て、2013年より現職。同年に寺本内科歯科クリニック開業。日本内科学会理事長、日本動脈硬化学会理事長、日本医学会連合副会長、日本専門医機構理事長などを歴任。
1973年東京大学医学部卒業、東京大学第一内科入局。茨城県日立総合病院、東京日立病院で内科研修後、東京大学第一内科助手。米国シカゴ大学に留学後、東京大学第一内科医局長、帝京大学内科教授・医学部長を経て、2013年より現職。同年に寺本内科歯科クリニック開業。日本内科学会理事長、日本動脈硬化学会理事長、日本医学会連合副会長、日本専門医機構理事長などを歴任。
■働き盛りは生活習慣病のハイリスク
厚生労働省の令和4年(2022)「国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の男性のうち肥満の占める割合が31.7%に上りました。年代別に見ると、割合が最も高いのは50代で40.1%、次いで60代が33.8%、40代が33.7%、30代が31.9% と続きます。
中年太りといわれるように、若い時は太っていなかった人も30代半ば頃から肥満傾向になり、それに伴って糖尿病や脂質異常症、高血圧、がんなどの生活習慣病も増えてきます。血管の老化現象である動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞といった危険な病気を発症しやすくなるのもこの年代からです。
女性の場合、肥満者の割合は男性より低く、女性ホルモンの影響 で血圧や血糖値、中性脂肪値も男性より低く抑えられていますが、ホルモンバランスの変化する更年期(※)前後から太りやすくなり、生活習慣病の発症率も男性に追いついてきます。
※更年期…閉経前の5年間と閉経後の5年間とを合わせた10年間をいい、日本女性の場合は45~55歳くらい。
■働き盛りは生活習慣病のハイリスク
厚生労働省の令和4年(2022)「国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の男性のうち肥満の占める割合が31.7%に上りました。年代別に見ると、割合が最も高いのは50代で40.1%、次いで60代が33.8%、40代が33.7%、30代が31.9% と続きます。
中年太りといわれるように、若い時は太っていなかった人も30代半ば頃から肥満傾向になり、それに伴って糖尿病や脂質異常症、高血圧、がんなどの生活習慣病も増えてきます。血管の老化現象である動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞といった危険な病気を発症しやすくなるのもこの年代からです。
女性の場合、肥満者の割合は男性より低く、女性ホルモンの影響 で血圧や血糖値、中性脂肪値も男性より低く抑えられていますが、ホルモンバランスの変化する更年期(※)前後から太りやすくなり、生活習慣病の発症率も男性に追いついてきます。
※更年期…閉経前の5年間と閉経後の5年間とを合わせた10年間をいい、日本女性の場合は45~55歳くらい。
このように男女共に働き盛りは生活習慣病に最も注意が必要な年代といえます。ところが健康診断で「生活習慣病予備軍」と指摘されたものの、「毎日忙しくて運動する時間がない」、「食事の改善といっても続ける自信がない」、「やるべきことが多過ぎて、何から手をつけたらいいのか分からない」といった方が多いのが実情です。
■生活を大きく変えなくても、できることはたくさんある
このように男女共に働き盛りは生活習慣病に最も注意が必要な年代といえます。ところが健康診断で「生活習慣病予備軍」と指摘されたものの、「毎日忙しくて運動する時間がない」、「食事の改善といっても続ける自信がない」、「やるべきことが多過ぎて、何から手をつけたらいいのか分からない」といった方が多いのが実情です。
■生活を大きく変えなくても、できることはたくさんある
生活習慣の改善とは、いわば行動変容です。そのために現在の生活を大きく変えなくても、できることはたくさんあります。
例えば揚げ物が好きだけれど体によくないとしたら、あなたはどうしますか? 揚げ物を一切我慢すれば検査値はよくなるかもしれませんが、生活の楽しみは減ってしまいます。人によっては大きなストレスとなり、本末転倒です。全て“禁止”にしてしまう以外にも、食べる量を減らす、食べる頻度を減らす、食べ方を変えるなど、やり方はいろいろあるのです。
無理をして大きく生活習慣を変えても身につかない上、挫折しやすいもの。挫折の経験はモチベーションを下げやすく、「自分にはもう無理」と投げてしまうことにつながります。今の生活を「ちょっとだけ」変えることが、長く続けるコツです。
生活習慣の改善は、それを行うことで短期的に検査の数値がよくなればいいというものではありません。大切なのは、心身共に長く健康を維持していくこと。将来的にも健康で質の高い生活を手に入れるためには、継続することが何よりも大切です。
■生活習慣の改善を上手に続けるコツ
生活習慣の改善とは、いわば行動変容です。そのために現在の生活を大きく変えなくても、できることはたくさんあります。
例えば揚げ物が好きだけれど体によくないとしたら、あなたはどうしますか? 揚げ物を一切我慢すれば検査値はよくなるかもしれませんが、生活の楽しみは減ってしまいます。人によっては大きなストレスとなり、本末転倒です。全て“禁止”にしてしまう以外にも、食べる量を減らす、食べる頻度を減らす、食べ方を変えるなど、やり方はいろいろあるのです。
無理をして大きく生活習慣を変えても身につかない上、挫折しやすいもの。挫折の経験はモチベーションを下げやすく、「自分にはもう無理」と投げてしまうことにつながります。今の生活を「ちょっとだけ」変えることが、長く続けるコツです。
生活習慣の改善は、それを行うことで短期的に検査の数値がよくなればいいというものではありません。大切なのは、心身共に長く健康を維持していくこと。将来的にも健康で質の高い生活を手に入れるためには、継続することが何よりも大切です。
■生活習慣の改善を上手に続けるコツ
① 実現可能な目標を立てる
実現可能な小さな目標のほうがモチベーションを維持しやすく、1つの目標が達成できればそれが新たなモチベーションとなり、次の目標が定まります。例えば中性脂肪値や血糖値、血圧などは、体重の3%を減らすだけでも数値に改善が見られます。小さな成功体験を積み重ねていきましょう。
② 完璧を目指さない
最初は半分くらいできればOK。70%くらい実践できれば上等です。完璧を目指して挫折するよりも、長い目で見れば確実によい結果を生みます。焦らずゆったりと構え、時には楽しみをプラスしながら取り組みましょう。
③ 数値を「見える化」する
モチベーションの維持に役立つのが、数値の「見える化」です。おすすめは、毎日同じ時間に体重計に乗り、記録すること。50~100g単位で計測できる体重計にすると、わずかな変化に気づきやすくなります。数値を記録する機能のついた体重計や、アプリと連携してグラフ化してくれる体重計などを活用するのもよいでしょう。
① 実現可能な目標を立てる
実現可能な小さな目標のほうがモチベーションを維持しやすく、1つの目標が達成できればそれが新たなモチベーションとなり、次の目標が定まります。例えば中性脂肪値や血糖値、血圧などは、体重の3%を減らすだけでも数値に改善が見られます。小さな成功体験を積み重ねていきましょう。
② 完璧を目指さない
最初は半分くらいできればOK。70%くらい実践できれば上等です。完璧を目指して挫折するよりも、長い目で見れば確実によい結果を生みます。焦らずゆったりと構え、時には楽しみをプラスしながら取り組みましょう。
③ 数値を「見える化」する
モチベーションの維持に役立つのが、数値の「見える化」です。おすすめは、毎日同じ時間に体重計に乗り、記録すること。50~100g単位で計測できる体重計にすると、わずかな変化に気づきやすくなります。数値を記録する機能のついた体重計や、アプリと連携してグラフ化してくれる体重計などを活用するのもよいでしょう。
食事にしても運動にしても、生活習慣の改善に万人に効く処方はありません。年齢やライフスタイル、性格、体質、すでに生活習慣病を発症しているかどうかによっても違います。ここでは、多くの方にとって生活習慣改善のヒントとなる「ちょっといい習慣」をご紹介します。これならできる! と思ったら、早速今日から始めてみませんか。
食事にしても運動にしても、生活習慣の改善に万人に効く処方はありません。年齢やライフスタイル、性格、体質、すでに生活習慣病を発症しているかどうかによっても違います。ここでは、多くの方にとって生活習慣改善のヒントとなる「ちょっといい習慣」をご紹介します。これならできる! と思ったら、早速今日から始めてみませんか。
① 食生活
① 食生活
食べる量や内容だけでなく、食べ方を変えてみる
●ご飯を大きめ1口減らす…大きめ1口のご飯はおおよそ50gで、約80kcalに該当します。1回の食事で大きめ1口分減らせば1日3食で約240 kcal減らせることになります。これを1カ月続ければトータルで7200 kcal減となり、脂肪約1㎏分の減量が可能です。
●野菜から食べる…ご飯やパン、麺類などに多く含まれる糖質は血糖値を上げる原因となり、摂り過ぎれば中性脂肪に変換されて肥満をもたらすことに。最初に野菜を食べ、ある程度お腹を満たしてからご飯やパンを摂るようにすると、野菜に含まれる食物繊維の働きで糖質が吸収されにくくなります。最初に食べるのはきのこや海藻類でもOKです。
●タンパク質を摂る…タンパク質は体や各種ホルモンの材料として必要不可欠ですが、日本人に不足しやすい栄養素。1日の摂取量の目安は、体重1㎏当たり1g。60㎏の人なら60gです。タンパク質を構成するアミノ酸の種類は食品によって異なるため、肉だけに偏らず、魚、卵、乳製品、大豆製品などできるだけ幅広い食品から摂るようにしましょう。
●小分けメニューを選ぶ…丼やラーメン、うどん、カレーライスなどの一品料理は糖質過多になりがち。定食や幕の内弁当のように品数の多いものにすると、栄養バランスが整いやすくなります。一品料理を食べる時は、野菜の小鉢を追加するなどの工夫をしましょう。ただし、追加した分トータルなカロリーが高くなり過ぎないよう注意が必要です。
食べる量や内容だけでなく、食べ方を変えてみる
●ご飯を大きめ1口減らす…大きめ1口のご飯はおおよそ50gで、約80kcalに該当します。1回の食事で大きめ1口分減らせば1日3食で約240 kcal減らせることになります。これを1カ月続ければトータルで7200 kcal減となり、脂肪約1㎏分の減量が可能です。
●野菜から食べる…ご飯やパン、麺類などに多く含まれる糖質は血糖値を上げる原因となり、摂り過ぎれば中性脂肪に変換されて肥満をもたらすことに。最初に野菜を食べ、ある程度お腹を満たしてからご飯やパンを摂るようにすると、野菜に含まれる食物繊維の働きで糖質が吸収されにくくなります。最初に食べるのはきのこや海藻類でもOKです。
●タンパク質を摂る…タンパク質は体や各種ホルモンの材料として必要不可欠ですが、日本人に不足しやすい栄養素。1日の摂取量の目安は、体重1㎏当たり1g。60㎏の人なら60gです。タンパク質を構成するアミノ酸の種類は食品によって異なるため、肉だけに偏らず、魚、卵、乳製品、大豆製品などできるだけ幅広い食品から摂るようにしましょう。
●小分けメニューを選ぶ…丼やラーメン、うどん、カレーライスなどの一品料理は糖質過多になりがち。定食や幕の内弁当のように品数の多いものにすると、栄養バランスが整いやすくなります。一品料理を食べる時は、野菜の小鉢を追加するなどの工夫をしましょう。ただし、追加した分トータルなカロリーが高くなり過ぎないよう注意が必要です。
●朝食を摂る…空腹時間が長いほど糖質を吸収しやすくなるため、朝食抜きでランチを摂ると食後の急激な血糖値の上昇を招き、糖尿病のリスクを高めてしまいます。朝食を摂る習慣には便通を整えて腸内環境をよくする効果や、睡眠・覚醒のリズムをつくって睡眠の質を高める効果もあります。
●夕食を早めに済ませる…食事内容が同じでも、夜10時以降に摂ると脂肪として蓄積しやすいことが分かっています。帰宅時間が遅い人は夕方の時間帯に少し食べておき、帰ってから軽い夕食を摂る「分食」がおすすめです。
●よくかんで食べる…早食いは、満腹感を得る前に食べ過ぎてしまうことで肥満につながります。「お腹いっぱい」の信号が脳に届くのは、食べ始めてから15~20分後といわれます。今より5回多くかむことから始め、1口30回を目指しましょう。
●無意識なおやつを意識する…無意識に口にしているおやつも、確実に摂取エネルギー量を増やします。スイーツやスナック菓子、清涼飲料水などはもちろんのこと、果物や野菜ジュース、スムージー、スポーツドリンクの中にもカロリーや糖質が高いものがあり、注意が必要です。
●朝食を摂る…空腹時間が長いほど糖質を吸収しやすくなるため、朝食抜きでランチを摂ると食後の急激な血糖値の上昇を招き、糖尿病のリスクを高めてしまいます。朝食を摂る習慣には便通を整えて腸内環境をよくする効果や、睡眠・覚醒のリズムをつくって睡眠の質を高める効果もあります。
●夕食を早めに済ませる…食事内容が同じでも、夜10時以降に摂ると脂肪として蓄積しやすいことが分かっています。帰宅時間が遅い人は夕方の時間帯に少し食べておき、帰ってから軽い夕食を摂る「分食」がおすすめです。
●よくかんで食べる…早食いは、満腹感を得る前に食べ過ぎてしまうことで肥満につながります。「お腹いっぱい」の信号が脳に届くのは、食べ始めてから15~20分後といわれます。今より5回多くかむことから始め、1口30回を目指しましょう。
●無意識なおやつを意識する…無意識に口にしているおやつも、確実に摂取エネルギー量を増やします。スイーツやスナック菓子、清涼飲料水などはもちろんのこと、果物や野菜ジュース、スムージー、スポーツドリンクの中にもカロリーや糖質が高いものがあり、注意が必要です。
② 運動
② 運動
時間を捻出しなくても、普段の生活の中で運動量は増やせる
●座りっぱなしをやめる…長時間座り続けていると、血流の悪化や脂質代謝の低下、血中インスリン感受性の低下などを引き起こし、高血圧や糖尿病、肥満、骨粗鬆症などのリスクが高まることが分かっています。デスクワーク中心の人やテレビを見ている時間が長い人は、30分ごとに立ち上がって体を動かすことを心がけましょう。
●10分間“ながら”運動をする…身体活動が1日10分多くなると、生活習慣病発症や死亡リスクが約3%低下するという研究があります。通勤しながら階段の昇り降り、歯磨きしながらかかとの上げ下げ、テレビを見ながら踏み台昇降、洗濯物を干しながらスクワットなど、生活時間を変えずにできる「“ながら”運動」を取り入れましょう。
時間を捻出しなくても、普段の生活の中で運動量は増やせる
●座りっぱなしをやめる…長時間座り続けていると、血流の悪化や脂質代謝の低下、血中インスリン感受性の低下などを引き起こし、高血圧や糖尿病、肥満、骨粗鬆症などのリスクが高まることが分かっています。デスクワーク中心の人やテレビを見ている時間が長い人は、30分ごとに立ち上がって体を動かすことを心がけましょう。
●10分間“ながら”運動をする…身体活動が1日10分多くなると、生活習慣病発症や死亡リスクが約3%低下するという研究があります。通勤しながら階段の昇り降り、歯磨きしながらかかとの上げ下げ、テレビを見ながら踏み台昇降、洗濯物を干しながらスクワットなど、生活時間を変えずにできる「“ながら”運動」を取り入れましょう。
●こま切れに運動をする…脂肪を効果的に燃焼させるには20分以上の連続した運動が必要といわれていますが、10分程度の短時間の運動でも脂肪がエネルギー源として利用されます。「30分のウォーキング×1回」と「10分のウォーキング×3回」を比較したところ、血圧や中性脂肪値が同じように改善したと報告されています。
●こま切れに運動をする…脂肪を効果的に燃焼させるには20分以上の連続した運動が必要といわれていますが、10分程度の短時間の運動でも脂肪がエネルギー源として利用されます。「30分のウォーキング×1回」と「10分のウォーキング×3回」を比較したところ、血圧や中性脂肪値が同じように改善したと報告されています。
③ 睡眠
③ 睡眠
寝る前や起きた時の過ごし方で、睡眠の質は変わる
●寝る2時間前にはスマホを閉じる…スマホやパソコンの液晶画面やLED照明から出るブルーライトを浴びると、睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制されて睡眠の質が悪くなります。メラトニンの分泌が減ると、肥満や糖尿病、がんなどの発症に影響するという報告もあります。
●起きたら朝日を浴びる…光を浴びると、脳内でのセロトニンの合成が活発になります。 睡眠に欠かせないメラトニンはセロトニンからつくられるので、朝日を浴びることで夜間にメラトニンの分泌が盛んになり、睡眠・覚醒リズムが整って質のよい睡眠を得られるようになります。
●「睡眠時無呼吸症候群」の検査を受ける…睡眠時無呼吸症候群になると、良質な睡眠が妨げられることで日中の事故につながるだけでなく、全身に負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まることが分かっています。睡眠時間が十分なのに日中の眠気が強い場合は、一度検査を受けたほうがよいでしょう。
寝る前や起きた時の過ごし方で、睡眠の質は変わる
●寝る2時間前にはスマホを閉じる…スマホやパソコンの液晶画面やLED照明から出るブルーライトを浴びると、睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制されて睡眠の質が悪くなります。メラトニンの分泌が減ると、肥満や糖尿病、がんなどの発症に影響するという報告もあります。
●起きたら朝日を浴びる…光を浴びると、脳内でのセロトニンの合成が活発になります。 睡眠に欠かせないメラトニンはセロトニンからつくられるので、朝日を浴びることで夜間にメラトニンの分泌が盛んになり、睡眠・覚醒リズムが整って質のよい睡眠を得られるようになります。
●「睡眠時無呼吸症候群」の検査を受ける…睡眠時無呼吸症候群になると、良質な睡眠が妨げられることで日中の事故につながるだけでなく、全身に負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まることが分かっています。睡眠時間が十分なのに日中の眠気が強い場合は、一度検査を受けたほうがよいでしょう。
④ 飲酒・禁煙
④ 飲酒・禁煙
自分でコントロールできなければ、周りから力を借りる
●適正飲酒量を知る…1日の純アルコール摂取量が男性は40g以上、女性は20g以上になると、生活習慣病のリスクが高まるとされています。ただしこれは健康な人の目安で、すでに肝臓病や高血圧の人は飲酒を極力控える必要があります。
自分でコントロールできなければ、周りから力を借りる
●適正飲酒量を知る…1日の純アルコール摂取量が男性は40g以上、女性は20g以上になると、生活習慣病のリスクが高まるとされています。ただしこれは健康な人の目安で、すでに肝臓病や高血圧の人は飲酒を極力控える必要があります。
●お酒と同量以上の水を飲む…アルコールの合間に水を飲むことで飲酒頻度が抑えられると同時に水でお腹が膨れ、結果的にアルコール摂取量が少なくなります。
●今からでも禁煙する…1日20本吸っていた人でも、1~4年禁煙すると脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化性の病気で死亡リスクが半減することが分かっています。禁煙を始めるのに遅過ぎることはありません。
●「禁煙外来」を受診する…たばこに含まれるニコチンには依存性があるため、禁煙を頑張ってもうまくいかないケースが少なくありません。その場合は「禁煙外来」を受診し、専門家の力を借りることも大切です。
●お酒と同量以上の水を飲む…アルコールの合間に水を飲むことで飲酒頻度が抑えられると同時に水でお腹が膨れ、結果的にアルコール摂取量が少なくなります。
●今からでも禁煙する…1日20本吸っていた人でも、1~4年禁煙すると脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化性の病気で死亡リスクが半減することが分かっています。禁煙を始めるのに遅過ぎることはありません。
●「禁煙外来」を受診する…たばこに含まれるニコチンには依存性があるため、禁煙を頑張ってもうまくいかないケースが少なくありません。その場合は「禁煙外来」を受診し、専門家の力を借りることも大切です。
長い時間をかけて身についた生活習慣は、一朝一夕には変えられないもの。生活習慣病の予防のために何か始めたいと思ったら、生活を大きく変えずにできそうなことを見つけ、まず一歩踏み出してみましょう。諦めてしまっては何も変わりませんが、小さな変化を積み重ねていくことできっと「できる感覚」がつかめてきます。
長い時間をかけて身についた生活習慣は、一朝一夕には変えられないもの。生活習慣病の予防のために何か始めたいと思ったら、生活を大きく変えずにできそうなことを見つけ、まず一歩踏み出してみましょう。諦めてしまっては何も変わりませんが、小さな変化を積み重ねていくことできっと「できる感覚」がつかめてきます。