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「ウエスト」と「腹囲(ウエスト周囲長)」の違いは?
健康診断で腹囲を測る意味を解説

「ウエスト」と「腹囲(ウエスト周囲長)」の違いは?
健康診断で腹囲を測る意味を解説

ウエストを図るイメージ画像 ウエストを図るイメージ画像

健康診断の項目の1つに「腹囲」があります。「ウエスト周囲長」ともいい、読んで字のごとくお腹周りのサイズのことですが、いわゆる「ウエスト」との違いを知っていますか? なぜ腹囲(ウエスト周囲長)を測り、それによって何が分かるのでしょうか? 基準値の意味や男女の違いについて知っておきましょう。

健康診断の項目の1つに「腹囲」があります。「ウエスト周囲長」ともいい、読んで字のごとくお腹周りのサイズのことですが、いわゆる「ウエスト」との違いを知っていますか? なぜ腹囲(ウエスト周囲長)を測り、それによって何が分かるのでしょうか? 基準値の意味や男女の違いについて知っておきましょう。

監修

監修

結核予防会 総合健診推進センター所長 宮崎 滋 先生(みやざき・しげる) 結核予防会 総合健診推進センター所長 宮崎 滋 先生(みやざき・しげる)

帝京大学理事・名誉教授/臨床研究センターセンター長
寺本内科歯科クリニック内科院長
寺本 民生 先生

帝京大学理事・名誉教授/臨床研究センターセンター長
寺本内科歯科クリニック内科院長
寺本 民生 先生

1973年東京大学医学部卒業、東京大学第一内科入局。茨城県日立総合病院、東京日立病院で内科研修後、東京大学第一内科助手。米国シカゴ大学に留学後、東京大学第一内科医局長、帝京大学内科教授・医学部長を経て、2013年より現職。同年に寺本内科歯科クリニック開業。日本内科学会理事長、日本動脈硬化学会理事長、日本医学会連合副会長、日本専門医機構理事長などを歴任。

1973年東京大学医学部卒業、東京大学第一内科入局。茨城県日立総合病院、東京日立病院で内科研修後、東京大学第一内科助手。米国シカゴ大学に留学後、東京大学第一内科医局長、帝京大学内科教授・医学部長を経て、2013年より現職。同年に寺本内科歯科クリニック開業。日本内科学会理事長、日本動脈硬化学会理事長、日本医学会連合副会長、日本専門医機構理事長などを歴任。

1. 一般的な「ウエスト」と健康診断で測る「腹囲(ウエスト周囲長)」って違うの?

1. 一般的な「ウエスト」と健康診断で測る「腹囲(ウエスト周囲長)」って違うの?


■ファッションで測る時の一般的な「ウエスト」とは
よく「ウエストが細い・太い」という言い方がされますが、ファッションでウエストサイズとして測る時の「ウエスト」とはウエストラインの略で、腰の一番くびれた部分をいいます。目安としては、おへそから2cm上くらいです。

■健康診断で測る時の「腹囲(ウエスト周囲長)」とは
一方、健康診断の項目にある「腹囲(ウエスト周囲長)」は、立った時のおへその位置で測ったサイズをいいます。同じ「ウエスト」という言葉なので混同されがちですが、健康診断の時は最もくびれている部分ではなく、「おへその高さ」が基準になります。

■ファッションで測る時の一般的な「ウエスト」とは
よく「ウエストが細い・太い」という言い方がされますが、ファッションでウエストサイズとして測る時の「ウエスト」とはウエストラインの略で、腰の一番くびれた部分をいいます。目安としては、おへそから2cm上くらいです。

■健康診断で測る時の「腹囲(ウエスト周囲長)」とは
一方、健康診断の項目にある「腹囲(ウエスト周囲長)」は、立った時のおへその位置で測ったサイズをいいます。同じ「ウエスト」という言葉なので混同されがちですが、健康診断の時は最もくびれている部分ではなく、「おへその高さ」が基準になります。

一般的なウエストと健康診断で測る腹囲(ウエスト周囲長)との違いの画像。ファッション・一般的なウエスト(ウエストライン)は、腰のもっともくびれていて細い部分、健康診断で測る腹囲(ウエスト周囲長)はおへその高さを測る。 一般的なウエストと健康診断で測る腹囲(ウエスト周囲長)との違いの画像。ファッション・一般的なウエスト(ウエストライン)は、腰のもっともくびれていて細い部分、健康診断で測る腹囲(ウエスト周囲長)はおへその高さを測る。

腹囲(ウエスト周囲長)は、メジャーさえあれば自宅でも測ることができます。1人で測るとお腹側と背中側でメジャーの高さがずれやすいので、できるだけ他の人に測ってもらい、1人で測る場合は鏡を見ながら行いましょう。

■腹囲(ウエスト周囲長)の正しい測り方
① 食後は避けて空腹時に、おへそが見えるように素肌で行う。
➁ 両足をそろえて立ち、腕は自然に下ろす。おへその高さで、床と水平になるようにメジャーを当てる。メジャーがお腹に食い込まないように注意する。
➂ 自然に呼吸し、軽く息を吐いた終わりにメジャーの目盛りを読む。
※お腹が出ていて、おへそが下を向いている場合は、肋骨の一番下の部分と、骨盤の出っ張った部分の中間点で測定してください。

腹囲(ウエスト周囲長)は、メジャーさえあれば自宅でも測ることができます。1人で測るとお腹側と背中側でメジャーの高さがずれやすいので、できるだけ他の人に測ってもらい、1人で測る場合は鏡を見ながら行いましょう。

■腹囲(ウエスト周囲長)の正しい測り方
① 食後は避けて空腹時に、おへそが見えるように素肌で行う。
➁ 両足をそろえて立ち、腕は自然に下ろす。おへその高さで、床と水平になるようにメジャーを当てる。メジャーがお腹に食い込まないように注意する。
➂ 自然に呼吸し、軽く息を吐いた終わりにメジャーの目盛りを読む。
※お腹が出ていて、おへそが下を向いている場合は、肋骨の一番下の部分と、骨盤の出っ張った部分の中間点で測定してください。

お腹が出ていて、おへそが下を向いている場合、肋骨の一番下の部分と、骨盤の出っ張った部分の中間点の高さで測定する。 お腹が出ていて、おへそが下を向いている場合、肋骨の一番下の部分と、骨盤の出っ張った部分の中間点の高さで測定する。

2. 腹囲(ウエスト周囲長)で何が分かる? 女性の基準値のほうが緩いのはなぜ?

2. 腹囲(ウエスト周囲長)で何が分かる? 女性の基準値のほうが緩いのはなぜ?


■腹囲(ウエスト周囲長)の診断基準
健康診断では、腹囲(ウエスト周囲長)が男性は85cm、女性は90cmを超えた場合、リスクありと判定されます。

■腹囲(ウエスト周囲長)の診断基準
健康診断では、腹囲(ウエスト周囲長)が男性は85cm、女性は90cmを超えた場合、リスクありと判定されます。

内臓脂肪の面積男性は腹囲85㎝、女性は腹囲90㎝を超えた場合、内臓脂肪の面積100㎤以上に相当するとして健康上のリスクありと判定される。 内臓脂肪の面積男性は腹囲85㎝、女性は腹囲90㎝を超えた場合、内臓脂肪の面積100㎤以上に相当するとして健康上のリスクありと判定される。

■腹囲(ウエスト周囲長)で調べているのは「内臓脂肪」の量
腹囲(ウエスト周囲長)の測定は肥満の有無をチェックする方法の1つですが、単に太っているか否かではなく、「内臓脂肪」がどれくらい蓄積しているかを知る手がかりとなるものです。

一般に、体の断面積に占める内臓脂肪の面積が100cm2(平方センチメートル)以上になると、様々な病気を合併しやすいことが分かっています。しかし、内臓脂肪の正確な面積を調べるにはCT検査などが必要なため手間や時間がかかり、多くの人を対象とした健康診断には向いていません。そこでより簡易な方法で内臓脂肪の量を調べることができないかを検討した結果、採用されたのが腹囲(ウエスト周囲長)の測定です。

腹囲(ウエスト周囲長)の基準値である「男性85cm、女性90cm」は、CT検査で測定した日本人の内臓脂肪面積のデータをもとに導き出されたもので、「面積100cm2」にほぼ相応する数値になっています。つまり、男性なら85cm以上、女性なら90cm以上の場合、内臓脂肪が100cm2以上蓄積し、健康上のリスクが高い状態と推定されることになります。

■皮下脂肪のつきやすさを加味して、女性は男性より緩い基準値に
腹囲(ウエスト周囲長)の基準値が、男性より女性のほうが緩めに設定されているのを不思議に思った方がいるかもしれません。これは、女性は男性に比べ皮下脂肪がつきやすく、皮下脂肪にプラスして内臓脂肪が増えていくという身体的特徴があるためです。男女共に同じ量の内臓脂肪がある場合、女性は皮下脂肪が多い分だけ腹囲(ウエスト周囲長)も大きくなるので、5cm大きめの基準値となっています。

■女性の基準値は緩過ぎ?

■腹囲(ウエスト周囲長)で調べているのは「内臓脂肪」の量
腹囲(ウエスト周囲長)の測定は肥満の有無をチェックする方法の1つですが、単に太っているか否かではなく、「内臓脂肪」がどれくらい蓄積しているかを知る手がかりとなるものです。

一般に、体の断面積に占める内臓脂肪の面積が100cm2(平方センチメートル)以上になると、様々な病気を合併しやすいことが分かっています。しかし、内臓脂肪の正確な面積を調べるにはCT検査などが必要なため手間や時間がかかり、多くの人を対象とした健康診断には向いていません。そこでより簡易な方法で内臓脂肪の量を調べることができないかを検討した結果、採用されたのが腹囲(ウエスト周囲長)の測定です。

腹囲(ウエスト周囲長)の基準値である「男性85cm、女性90cm」は、CT検査で測定した日本人の内臓脂肪面積のデータをもとに導き出されたもので、「面積100cm2」にほぼ相応する数値になっています。つまり、男性なら85cm以上、女性なら90cm以上の場合、内臓脂肪が100cm2以上蓄積し、健康上のリスクが高い状態と推定されることになります。

■皮下脂肪のつきやすさを加味して、女性は男性より緩い基準値に
腹囲(ウエスト周囲長)の基準値が、男性より女性のほうが緩めに設定されているのを不思議に思った方がいるかもしれません。これは、女性は男性に比べ皮下脂肪がつきやすく、皮下脂肪にプラスして内臓脂肪が増えていくという身体的特徴があるためです。男女共に同じ量の内臓脂肪がある場合、女性は皮下脂肪が多い分だけ腹囲(ウエスト周囲長)も大きくなるので、5cm大きめの基準値となっています。

■女性の基準値は緩過ぎ?

中年の男女が悩んでいるイメージ画像 中年の男女が悩んでいるイメージ画像

腹囲(ウエスト周囲長)の「男性85cm、女性90cm」という基準値は日本独自のもので、欧米をはじめ海外の多くの国では男性の基準値のほうが大きめに設定され、WHO(世界保健機関)のアジア人を対象とした基準値も男性90cm以上、女性80cm以上となっています。基準値の算出方法は国によって異なるため単純には論じられませんが、リスクのある人を早く見つけるためにも日本女性の基準値をもっと厳しくするべきという声も上がっています。

腹囲(ウエスト周囲長)の「男性85cm、女性90cm」という基準値は日本独自のもので、欧米をはじめ海外の多くの国では男性の基準値のほうが大きめに設定され、WHO(世界保健機関)のアジア人を対象とした基準値も男性90cm以上、女性80cm以上となっています。基準値の算出方法は国によって異なるため単純には論じられませんが、リスクのある人を早く見つけるためにも日本女性の基準値をもっと厳しくするべきという声も上がっています。

3. 腹囲(ウエスト周囲長)で内臓脂肪量を知る重要な理由。皮下脂肪とのリスクの違いとは 

3. 腹囲(ウエスト周囲長)で内臓脂肪量を知る重要な理由。皮下脂肪とのリスクの違いとは 


■内臓脂肪と皮下脂肪の違い
体の中の脂肪は大きく分けて「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があります。この2つは以下のようにつく場所や性質が異なり、健康に及ぼす影響にも違いがあります。

■内臓脂肪と皮下脂肪の違い
体の中の脂肪は大きく分けて「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があります。この2つは以下のようにつく場所や性質が異なり、健康に及ぼす影響にも違いがあります。

「内臓型肥満」と「皮下脂肪型肥満」、肥満のタイプのイメージイラスト 「内臓型肥満」と「皮下脂肪型肥満」、肥満のタイプのイメージイラスト

内臓脂肪
・お腹の内面や内臓の周りにつく
・男性、閉経後の女性につきやすい
・たまりやすいが減らしやすい
・過剰にたまると生活習慣病のリスクを高める

皮下脂肪
・皮膚のすぐ下につく(下腹部やお尻、太ももにつきやすい)
・女性、子どもにつきやすい
・たまりにくいが減らしにくい
・過剰にたまると関節痛、睡眠時無呼吸症候群、月経異常などの原因となる

内臓脂肪がつくタイプの肥満を「内臓脂肪型肥満」といい、お腹がポッコリと出た体型から「リンゴ型肥満」とも呼ばれます。太った人に限らず、一見するとやせている人や普通体型の人でも内臓脂肪型肥満になることがあります。

皮下脂肪がつくタイプの肥満は「皮下脂肪型肥満」といい、下腹部から下半身にかけて太いため「洋ナシ型肥満」とも呼ばれます。

内臓脂肪
・お腹の内面や内臓の周りにつく
・男性、閉経後の女性につきやすい
・たまりやすいが減らしやすい
・過剰にたまると生活習慣病のリスクを高める

皮下脂肪
・皮膚のすぐ下につく(下腹部やお尻、太ももにつきやすい)
・女性、子どもにつきやすい
・たまりにくいが減らしにくい
・過剰にたまると関節痛、睡眠時無呼吸症候群、月経異常などの原因となる

内臓脂肪がつくタイプの肥満を「内臓脂肪型肥満」といい、お腹がポッコリと出た体型から「リンゴ型肥満」とも呼ばれます。太った人に限らず、一見するとやせている人や普通体型の人でも内臓脂肪型肥満になることがあります。

皮下脂肪がつくタイプの肥満は「皮下脂肪型肥満」といい、下腹部から下半身にかけて太いため「洋ナシ型肥満」とも呼ばれます。

内臓脂肪がつくタイプの肥満は「リンゴ型肥満」、皮下脂肪がつくタイプの肥満は「洋ナシ型肥満」とも呼ばれます。それぞれのイメージイラスト 内臓脂肪がつくタイプの肥満は「リンゴ型肥満」、皮下脂肪がつくタイプの肥満は「洋ナシ型肥満」とも呼ばれます。それぞれのイメージイラスト

■内臓脂肪が分泌する「生理活性物質」が生活習慣病を引き起こす
2種類の脂肪のうち、健康上の問題が特に大きいのは内臓脂肪のほうです。内臓脂肪が生活習慣病を招きやすいのには、内臓脂肪から分泌される「生理活性物質」が関係しています。生理活性物質はホルモンに似た物質で、生活習慣病を招く生理活性物質と、逆に生活習慣病を防ぐ生理活性物質があります。

内臓脂肪が過剰になると、これらの生理活性物質のうちTNF-α(ティー・エヌ・エフ・アルファー)などのいわゆる「悪玉」が増加し、アディポネクチンなどの「善玉」が減少します。その結果、血圧や血糖値、中性脂肪値が上がり、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を引き起こします。また、血管の老化現象である動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を招くリスクが高まってしまうことになります。

<内臓脂肪が分泌する生理活性物質の種類と働き>
…生活習慣病を招く生理活性物質 …生活習慣病を防ぐ生理活性物質

● TNF-α…インスリンの働きを妨げ、血糖値を上げる。➡増加
● アンジオテンシノーゲン…血圧を上げる。➡増加
● PAI-1…血栓をつくり、動脈硬化を進行させる。➡増加
● レプチン…満腹中枢を刺激して、食欲を抑制する。➡減少
 アディポネクチン…血圧や中性脂肪値を下げる。傷ついた血管を修復して動脈硬化を防ぐ。➡減少

■腹囲(ウエスト周囲長)の測定は、メタボリックシンドロームの診断に欠かせない

■内臓脂肪が分泌する「生理活性物質」が生活習慣病を引き起こす
2種類の脂肪のうち、健康上の問題が特に大きいのは内臓脂肪のほうです。内臓脂肪が生活習慣病を招きやすいのには、内臓脂肪から分泌される「生理活性物質」が関係しています。生理活性物質はホルモンに似た物質で、生活習慣病を招く生理活性物質と、逆に生活習慣病を防ぐ生理活性物質があります。

内臓脂肪が過剰になると、これらの生理活性物質のうちTNF-α(ティー・エヌ・エフ・アルファー)などのいわゆる「悪玉」が増加し、アディポネクチンなどの「善玉」が減少します。その結果、血圧や血糖値、中性脂肪値が上がり、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を引き起こします。また、血管の老化現象である動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を招くリスクが高まってしまうことになります。

<内臓脂肪が分泌する生理活性物質の種類と働き>
…生活習慣病を招く生理活性物質 …生活習慣病を防ぐ生理活性物質

● TNF-α…インスリンの働きを妨げ、血糖値を上げる。➡増加
● アンジオテンシノーゲン…血圧を上げる。➡増加
● PAI-1…血栓をつくり、動脈硬化を進行させる。➡増加
● レプチン…満腹中枢を刺激して、食欲を抑制する。➡減少
 アディポネクチン…血圧や中性脂肪値を下げる。傷ついた血管を修復して動脈硬化を防ぐ。➡減少

■腹囲(ウエスト周囲長)の測定は、メタボリックシンドロームの診断に欠かせない

健康診断の結果のイメージ画像 健康診断の結果のイメージ画像

内臓脂肪型肥満が認められ、なおかつ高血圧・脂質異常・高血糖のうち2つ以上が該当する状態を「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」と呼びます。メタボリックシンドロームでは危険因子が複数重なることで動脈硬化が急速に進み、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが大幅に上昇することが分かっています。

腹囲(ウエスト周囲長)は、このメタボリックシンドロームの診断に欠かせない判断材料であり、腹囲(ウエスト周囲長)の測定は、リスクが高い人をいち早く見つけ、適切な指導や治療を行って危険な病気を未然に防ぐために重要な検査なのです。

一方、女性につきやすい皮下脂肪は、内臓脂肪ほどメタボリックシンドロームに影響はありません。ただし、皮下脂肪も蓄積すると過体重による関節のトラブルやホルモンバランスの乱れによる月経異常といった症状を引き起こすため注意が必要です。

内臓脂肪型肥満が認められ、なおかつ高血圧・脂質異常・高血糖のうち2つ以上が該当する状態を「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」と呼びます。メタボリックシンドロームでは危険因子が複数重なることで動脈硬化が急速に進み、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが大幅に上昇することが分かっています。

腹囲(ウエスト周囲長)は、このメタボリックシンドロームの診断に欠かせない判断材料であり、腹囲(ウエスト周囲長)の測定は、リスクが高い人をいち早く見つけ、適切な指導や治療を行って危険な病気を未然に防ぐために重要な検査なのです。

一方、女性につきやすい皮下脂肪は、内臓脂肪ほどメタボリックシンドロームに影響はありません。ただし、皮下脂肪も蓄積すると過体重による関節のトラブルやホルモンバランスの乱れによる月経異常といった症状を引き起こすため注意が必要です。

4. まとめ

4. まとめ


腹囲(ウエスト周囲長)の測定は、内臓脂肪が増え過ぎていないかどうかをチェックし、生活習慣病のリスクが高い人をスクリーニング(ふるい分け)するために設けられたもの。測る場所はウエストのくびれた部分ではなく、「おへその高さ」がポイントです。自宅でも定期的に測定し、基準値を上回る場合は日頃の生活習慣の改善に努めましょう。

腹囲(ウエスト周囲長)の測定は、内臓脂肪が増え過ぎていないかどうかをチェックし、生活習慣病のリスクが高い人をスクリーニング(ふるい分け)するために設けられたもの。測る場所はウエストのくびれた部分ではなく、「おへその高さ」がポイントです。自宅でも定期的に測定し、基準値を上回る場合は日頃の生活習慣の改善に努めましょう。