貧血の症状は幅広い! あなたのプチ不調も実は貧血の症状かも

貧血の症状は幅広い! あなたのプチ不調も実は貧血の症状かも

貧血
貧血の症状は幅広い! あなたのプチ不調も実は貧血の症状かも 貧血の症状は幅広い! あなたのプチ不調も実は貧血の症状かも

貧血の代表的な症状といえば「立ちくらみ」や「めまい」をイメージする人が多いでしょう。実は、それ以外にも貧血には様々な症状があります。貧血の原因の70~80%は鉄分不足です。肌荒れ、疲れやすさ、息切れ、慢性的な肩こり、繰り返す頭痛といったプチ不調の裏に、鉄分不足による貧血が潜んでいる可能性があります。この記事では、貧血の症状を疑うべき代表的なプチ不調5つをピックアップし、貧血が心身に及ぼす影響と、その理由などを詳しく解説していきます。

貧血の代表的な症状といえば「立ちくらみ」や「めまい」をイメージする人が多いでしょう。実は、それ以外にも貧血には様々な症状があります。貧血の原因の70~80%は鉄分不足です。肌荒れ、疲れやすさ、息切れ、慢性的な肩こり、繰り返す頭痛といったプチ不調の裏に、鉄分不足による貧血が潜んでいる可能性があります。この記事では、貧血の症状を疑うべき代表的なプチ不調5つをピックアップし、貧血が心身に及ぼす影響と、その理由などを詳しく解説していきます。

監修
監修
平田雅子先生 平田雅子先生
平田雅子先生
皮膚科専門医
平田雅子先生
皮膚科専門医

ひらた・まさこ 日本大学医学部卒業。「私のクリニック目白」理事長兼院長。2003年10月に民間として日本で初めて、皮膚科、内科、心療内科など、複数の女性専門診療科目を有する「私のクリニック目白」を開設。女性のための家庭医・プライマリーケアを理念に女性専門医療に携わっている。著書に『水だけ洗顔で、一生美肌!』(小学館)、『肌がみるみる綺麗になる!大人の「スキンケア」新法則』(三笠書房)、監修書に『皮膚のトラブルが治らないときの本』(小学館)などがある。

ひらた・まさこ 日本大学医学部卒業。「私のクリニック目白」理事長兼院長。2003年10月に民間として日本で初めて、皮膚科、内科、心療内科など、複数の女性専門診療科目を有する「私のクリニック目白」を開設。女性のための家庭医・プライマリーケアを理念に女性専門医療に携わっている。著書に『水だけ洗顔で、一生美肌!』(小学館)、『肌がみるみる綺麗になる!大人の「スキンケア」新法則』(三笠書房)、監修書に『皮膚のトラブルが治らないときの本』(小学館)などがある。

あなたのプチ不調、実は貧血が原因かも

あなたのプチ不調、実は貧血が原因かも

あなたのプチ不調、実は貧血が原因かも あなたのプチ不調、実は貧血が原因かも

「貧血」と聞いて、皆さんはどのようなイメージを抱くでしょうか。「立ちくらみ」や「めまい」は貧血の代表的な症状ですが、それはあくまで貧血の症状の1つに過ぎません。実際はそれ以外にも、様々な症状として体と心に現れます。

そもそも貧血は、何らかの原因によって血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が基準値以下になった状態のこと。貧血の70~80%は鉄分不足が原因だと考えられています。実は、日本人の多くが鉄分不足で、生理による出血がある女性の多くは、慢性的な鉄分不足に陥っているのです。

次のような症状があれば、プチ不調の原因の奥に貧血が潜んでいることを疑ってみてもいいかもしれません。

以下の項目に当てはまるものがあるかどうか、まずはセルフチェックしてみましょう。

□慢性的な肩こりや頭痛がある
□疲れやすく、寝ても疲れが取れない
□階段で息切れする
□シミ、くすみ、肌の乾燥など、肌トラブルがなかなか改善しない
□髪がパサつき、抜け毛や切れ毛が多い
□爪が弱くなり、割れたりへこんだりする
□生理前後、生理中に不調になる
□生理の経血量が多い
□理由もなくうつっぽい、またはすぐイライラする

当てはまる項目が多ければ多いほど、鉄分不足による貧血の可能性があります。また、1つでも当てはまれば、かくれ貧血の可能性も……。

「貧血」と聞いて、皆さんはどのようなイメージを抱くでしょうか。「立ちくらみ」や「めまい」は貧血の代表的な症状ですが、それはあくまで貧血の症状の1つに過ぎません。実際はそれ以外にも、様々な症状として体と心に現れます。

そもそも貧血は、何らかの原因によって血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が基準値以下になった状態のこと。貧血の70~80%は鉄分不足が原因だと考えられています。実は、日本人の多くが鉄分不足で、生理による出血がある女性の多くは、慢性的な鉄分不足に陥っているのです。

次のような症状があれば、プチ不調の原因の奥に貧血が潜んでいることを疑ってみてもいいかもしれません。

以下の項目に当てはまるものがあるかどうか、まずはセルフチェックしてみましょう。

□慢性的な肩こりや頭痛がある
□疲れやすく、寝ても疲れが取れない
□階段で息切れする
□シミ、くすみ、肌の乾燥など、肌トラブルがなかなか改善しない
□髪がパサつき、抜け毛や切れ毛が多い
□爪が弱くなり、割れたりへこんだりする
□生理前後、生理中に不調になる
□生理の経血量が多い
□理由もなくうつっぽい、またはすぐイライラする

当てはまる項目が多ければ多いほど、鉄分不足による貧血の可能性があります。また、1つでも当てはまれば、かくれ貧血の可能性も……。

赤血球をつくるのに欠かせない鉄分

赤血球をつくるのに欠かせない鉄分

鉄分は赤血球をつくるのに欠かせないミネラル 鉄分は赤血球をつくるのに欠かせないミネラル

鉄分は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となるミネラルです。ヘモグロビンは血液中で酸素と結びつき、全身に酸素を届けたり、たまった二酸化炭素を回収したりするなど、私たちの健康に欠かせない重要な働きをしています。

貧血の中でも最も多いのが「鉄欠乏性貧血」です。体内で鉄分が不足すると、ヘモグロビンが新たにつくられなくなってしまいます。血中の鉄分が不足して赤血球やヘモグロビンが減少し、体内に酸素を運べなくなると、やがて全身の細胞は酸欠状態に陥ります。貧血の状態が長期間続くと、上記のような様々な症状が現れます。

貧血の症状を疑うべき5つのプチ不調について、その原因や理由を詳しく見ていきましょう。

鉄分は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となるミネラルです。ヘモグロビンは血液中で酸素と結びつき、全身に酸素を届けたり、たまった二酸化炭素を回収したりするなど、私たちの健康に欠かせない重要な働きをしています。

貧血の中でも最も多いのが「鉄欠乏性貧血」です。体内で鉄分が不足すると、ヘモグロビンが新たにつくられなくなってしまいます。血中の鉄分が不足して赤血球やヘモグロビンが減少し、体内に酸素を運べなくなると、やがて全身の細胞は酸欠状態に陥ります。貧血の状態が長期間続くと、上記のような様々な症状が現れます。

貧血の症状を疑うべき5つのプチ不調について、その原因や理由を詳しく見ていきましょう。

貧血の症状を疑うプチ不調 ①肩こり・頭痛

貧血の症状を疑うプチ不調 ①肩こり・頭痛

貧血の症状を疑うプチ不調 ①肩こり・頭痛 貧血の症状を疑うプチ不調 ①肩こり・頭痛

肩こりや頭痛といった症状は、ヘモグロビン不足で筋肉や脳に酸素が行き届かなくなるために起こります。長時間のパソコン作業や、うつむき姿勢になるスマホ操作など、長時間同じ姿勢を続けていると、筋肉の血流がさらに悪くなります。そうすると、一層緊張した筋肉に老廃物がたまり、肩こりが生じます。さらに日常的な運動不足が重なると、肩こりはどんどん悪化して慢性化していきます。

貧血の人が必ずしも頭痛になるわけではありませんが、もともと頭痛もちの人は注意が必要です。貧血で脳が酸欠状態になると、今まで以上に頭痛を起こす回数が増えることがあります。繰り返す頭痛に悩んでいる人は、頭痛の裏に貧血が隠れている可能性が。

肩こりや頭痛といった症状は、ヘモグロビン不足で筋肉や脳に酸素が行き届かなくなるために起こります。長時間のパソコン作業や、うつむき姿勢になるスマホ操作など、長時間同じ姿勢を続けていると、筋肉の血流がさらに悪くなります。そうすると、一層緊張した筋肉に老廃物がたまり、肩こりが生じます。さらに日常的な運動不足が重なると、肩こりはどんどん悪化して慢性化していきます。

貧血の人が必ずしも頭痛になるわけではありませんが、もともと頭痛もちの人は注意が必要です。貧血で脳が酸欠状態になると、今まで以上に頭痛を起こす回数が増えることがあります。繰り返す頭痛に悩んでいる人は、頭痛の裏に貧血が隠れている可能性が。

貧血の症状を疑うプチ不調 ②疲れやすい、力が入らない、息切れする

貧血の症状を疑うプチ不調 ②疲れやすい、力が入らない、息切れする

貧血の症状を疑うプチ不調 ②疲れやすい、力が入らない、息切れする 貧血の症状を疑うプチ不調 ②疲れやすい、力が入らない、息切れする

鉄分不足が原因の貧血の症状としてよく見られるのが「疲れやすい」「力が入らない」などの症状です。酸素を全身の細胞に届ける役割を担う鉄分が足りず、細胞組織に酸素が十分行き届かなくなるからです。

体が酸欠状態に陥ると、人間は呼吸回数を増やして酸素を補おうとします。呼吸回数が増えると「息切れ」が起きることがあります。階段や坂道を上ると、誰でも息は上がりますが、貧血で赤血球が十分な酸素を運べなくなると、すぐに息が切れたり、回復するのに時間がかかったりするようになります。

鉄分不足が原因の貧血の症状としてよく見られるのが「疲れやすい」「力が入らない」などの症状です。酸素を全身の細胞に届ける役割を担う鉄分が足りず、細胞組織に酸素が十分行き届かなくなるからです。

体が酸欠状態に陥ると、人間は呼吸回数を増やして酸素を補おうとします。呼吸回数が増えると「息切れ」が起きることがあります。階段や坂道を上ると、誰でも息は上がりますが、貧血で赤血球が十分な酸素を運べなくなると、すぐに息が切れたり、回復するのに時間がかかったりするようになります。

貧血の症状を疑うプチ不調 ③肌荒れや髪のパサつきなど美容のトラブル

貧血の症状を疑うプチ不調 ③肌荒れや髪のパサつきなど美容のトラブル

貧血の症状を疑うプチ不調 ③肌荒れや髪のパサつきなど美容のトラブル 貧血の症状を疑うプチ不調 ③肌荒れや髪のパサつきなど美容のトラブル

鉄分は肌や髪、爪を美しく保つためにも重要な栄養素です。鉄分が不足すると体が酸欠を起こし、新陳代謝も鈍ります。つまり、古い細胞から新しい細胞へ生まれ変わるのに、より多くの時間が必要になるわけです。貧血で肌や粘膜に酸素が届かなくなり、口角炎や口の周りに吹き出物ができやすくなることがあります。

また、鉄分は肌の潤いやハリを保つ「コラーゲン」の合成にも欠かせません。コラーゲンはタンパク質の一種で、肌以外にも髪や筋肉、血管壁、骨など体をつくるために不可欠な物質です。鉄分が少なくなるとコラーゲンの生成も減っていくと考えられます。そうなると肌が乾燥し、新陳代謝も落ちて老化が早まってしまいます。

鉄分が減ると、毛根にある毛乳頭まで酸素が行き届かなくなるため、髪もパサつきがちに……。髪の毛は頭皮の毛根部が細胞分裂して毛をつくりますが、毛根の細胞が酸欠になると、髪が細くなる、抜け毛や切れ毛、枝毛が増えるなど、美容面にも悪い影響が出てきます。

鉄分は肌や髪、爪を美しく保つためにも重要な栄養素です。鉄分が不足すると体が酸欠を起こし、新陳代謝も鈍ります。つまり、古い細胞から新しい細胞へ生まれ変わるのに、より多くの時間が必要になるわけです。貧血で肌や粘膜に酸素が届かなくなり、口角炎や口の周りに吹き出物ができやすくなることがあります。

また、鉄分は肌の潤いやハリを保つ「コラーゲン」の合成にも欠かせません。コラーゲンはタンパク質の一種で、肌以外にも髪や筋肉、血管壁、骨など体をつくるために不可欠な物質です。鉄分が少なくなるとコラーゲンの生成も減っていくと考えられます。そうなると肌が乾燥し、新陳代謝も落ちて老化が早まってしまいます。

鉄分が減ると、毛根にある毛乳頭まで酸素が行き届かなくなるため、髪もパサつきがちに……。髪の毛は頭皮の毛根部が細胞分裂して毛をつくりますが、毛根の細胞が酸欠になると、髪が細くなる、抜け毛や切れ毛、枝毛が増えるなど、美容面にも悪い影響が出てきます。

貧血の症状を疑うプチ不調 ④生理前後の不調

貧血の症状を疑うプチ不調 ④生理前後の不調

貧血の症状を疑うプチ不調 ④生理前後の不調 貧血の症状を疑うプチ不調 ④生理前後の不調

肌荒れや気分の落ち込みなど、生理前後の不調の裏に貧血が隠れていることがあります。女性は生理が始まると、毎月出血があるため、男性以上に鉄分不足になりやすい傾向があります。鉄分が不足すると、全身に酸素が行き渡らず、体の不調として様々な症状が出てきます。

特に、生理の経血量が多い人は、体の中の鉄分を大量に失うため、貧血を起こしやすくなるので要注意です。鉄分を食事から効率よく摂るなど、日頃の食生活を見直すことも大切です。毎月、生理の経血量が多く、寝込んでしまうほど不調になる人は、婦人科の専門医療機関を受診して、子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科系の病気がないかもチェックしましょう。

なお、生理前だけ「だるい、疲れる」「肌の調子が悪くなる」など、貧血とよく似た症状があっても、生理が始まると症状が自然に消える場合は、貧血ではなく「月経前症候群(PMS)」の可能性があります。

肌荒れや気分の落ち込みなど、生理前後の不調の裏に貧血が隠れていることがあります。女性は生理が始まると、毎月出血があるため、男性以上に鉄分不足になりやすい傾向があります。鉄分が不足すると、全身に酸素が行き渡らず、体の不調として様々な症状が出てきます。

特に、生理の経血量が多い人は、体の中の鉄分を大量に失うため、貧血を起こしやすくなるので要注意です。鉄分を食事から効率よく摂るなど、日頃の食生活を見直すことも大切です。毎月、生理の経血量が多く、寝込んでしまうほど不調になる人は、婦人科の専門医療機関を受診して、子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科系の病気がないかもチェックしましょう。

なお、生理前だけ「だるい、疲れる」「肌の調子が悪くなる」など、貧血とよく似た症状があっても、生理が始まると症状が自然に消える場合は、貧血ではなく「月経前症候群(PMS)」の可能性があります。

貧血の症状を疑うプチ不調 ⑤理由もなくうつっぽかったり、イライラしたりする

貧血の症状を疑うプチ不調 ⑤理由もなくうつっぽかったり、イライラしたりする

貧血の症状を疑うプチ不調 ⑤理由もなくうつっぽかったり、イライラしたりする 貧血の症状を疑うプチ不調 ⑤理由もなくうつっぽかったり、イライラしたりする

鉄分不足からくる貧血は、メンタル面にも悪影響を及ぼします。鉄分はドーパミンやセロトニンといった脳内神経伝達物質の生成にも重要なかかわりがあるのです。近年では、鉄分不足による貧血とうつにも関係があることが、様々な研究により明らかになってきました。

鉄分が不足すると脳内神経伝達物質の働きが悪くなり、そこにストレスや環境の変化、だるさや痛みといった身体的苦痛などの要因が重なると、うつを発症するリスクが高くなると考えられています。特に女性は、毎月の生理によって大量の鉄分が失われるため、気づかないうちに貧血に陥っている人が多く、鉄分不足が原因のうつ状態に陥ってしまうリスクも……。産後の女性でもともと貧血がある人は、産後うつにも注意が必要です。

鉄分不足からくる貧血は、メンタル面にも悪影響を及ぼします。鉄分はドーパミンやセロトニンといった脳内神経伝達物質の生成にも重要なかかわりがあるのです。近年では、鉄分不足による貧血とうつにも関係があることが、様々な研究により明らかになってきました。

鉄分が不足すると脳内神経伝達物質の働きが悪くなり、そこにストレスや環境の変化、だるさや痛みといった身体的苦痛などの要因が重なると、うつを発症するリスクが高くなると考えられています。特に女性は、毎月の生理によって大量の鉄分が失われるため、気づかないうちに貧血に陥っている人が多く、鉄分不足が原因のうつ状態に陥ってしまうリスクも……。産後の女性でもともと貧血がある人は、産後うつにも注意が必要です。

まとめ

まとめ

貧血の症状はめまいや立ちくらみだけではありません。肩こりや頭痛、肌荒れ、生理前の不調、何となく疲れやすい、だるいなど、体の至る所に症状が現れます。何をしてもなかなか治らないプチ不調は、実は鉄分不足による貧血が原因の可能性もあります。長引く不調を改善するカギは‟鉄分“かもしれません。心当たりのある人は、一度貧血について調べてみるとよいでしょう。

貧血の症状はめまいや立ちくらみだけではありません。肩こりや頭痛、肌荒れ、生理前の不調、何となく疲れやすい、だるいなど、体の至る所に症状が現れます。何をしてもなかなか治らないプチ不調は、実は鉄分不足による貧血が原因の可能性もあります。長引く不調を改善するカギは‟鉄分“かもしれません。心当たりのある人は、一度貧血について調べてみるとよいでしょう。

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