妊娠することで、身体にはさまざまな変化が起こるもの。人によっては今までお通じのトラブルがなかったのに、便秘になってしまうこともあるんです。では、妊娠時の便秘には、どのように対処すればよいのでしょうか? 気になる原因などと共にご紹介します。
妊娠することで、身体にはさまざまな変化が起こるもの。人によっては今までお通じのトラブルがなかったのに、便秘になってしまうこともあるんです。では、妊娠時の便秘には、どのように対処すればよいのでしょうか? 気になる原因などと共にご紹介します。
〈監修〉
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高祖 常子(こうそ ときこ)さん
高祖 常子(こうそ ときこ)さん
育児情報誌『miku(ミク)』編集長。妊娠・育児誌の編集・執筆、ポジティブ子育てやパパの子育て、パートナーシップなどの講演も行う。3児の母。All About『子育て』ガイド。
育児情報誌『miku(ミク)』編集長。妊娠・育児誌の編集・執筆、ポジティブ子育てやパパの子育て、パートナーシップなどの講演も行う。3児の母。All About『子育て』ガイド。
共働き世帯が多い昨今は、仕事を続けながら出産する人も多いもの。中には「妊婦だから」と規則正しい生活を心掛けながらも、仕事が忙しくて実践できないことも少なくないのでは? 食生活だけ見ても朝食を抜いたり、ランチの時間がずれ込んだり、残業で夕食が遅くなったりと、忙しければ何かと不規則になりがちです。
一方、もともと規則正しく暮らしていた人でも、妊娠によってライフスタイルが変化して便秘に繋がることはあります。人によっては妊娠で食事の嗜好が変わったり、つわりで食べられなくなったりして排泄できる量が減り、便秘になりやすくなるのです。また、いつもジョギングなど定期的な運動をしていた人も、激しい運動を避けるためにやめてしまえば、運動不足から便秘に繋がることはあるでしょう。
共働き世帯が多い昨今は、仕事を続けながら出産する人も多いもの。中には「妊婦だから」と規則正しい生活を心掛けながらも、仕事が忙しくて実践できないことも少なくないのでは? 食生活だけ見ても朝食を抜いたり、ランチの時間がずれ込んだり、残業で夕食が遅くなったりと、忙しければ何かと不規則になりがちです。
一方、もともと規則正しく暮らしていた人でも、妊娠によってライフスタイルが変化して便秘に繋がることはあります。人によっては妊娠で食事の嗜好が変わったり、つわりで食べられなくなったりして排泄できる量が減り、便秘になりやすくなるのです。また、いつもジョギングなど定期的な運動をしていた人も、激しい運動を避けるためにやめてしまえば、運動不足から便秘に繋がることはあるでしょう。
さらに大きく関わってくるのは、妊娠によって生じるホルモンバランスの変化です。妊娠すると、“プロゲステロン”と呼ばれる黄体ホルモンの分泌量が増えるもの。これは胎盤の形成や胎児の成長など、妊娠を継続するための重要なホルモンですが、一方で胃腸の筋肉を緩めて消化器官の運動を低下させるため、便秘を引き起こしがちだと言われています。また、子宮が大きくなって腸を圧迫したり、羊水を溜め込もうとして腸内の水分が減ったりすることも一因でしょう。
さらに大きく関わってくるのは、妊娠によって生じるホルモンバランスの変化です。妊娠すると、“プロゲステロン”と呼ばれる黄体ホルモンの分泌量が増えるもの。これは胎盤の形成や胎児の成長など、妊娠を継続するための重要なホルモンですが、一方で胃腸の筋肉を緩めて消化器官の運動を低下させるため、便秘を引き起こしがちだと言われています。また、子宮が大きくなって腸を圧迫したり、羊水を溜め込もうとして腸内の水分が減ったりすることも一因でしょう。
妊娠中、便秘に悩む人が多いことがわかると、素朴な疑問が浮かぶもの。ここでは、Q&A形式でご紹介します。
妊娠中、便秘に悩む人が多いことがわかると、素朴な疑問が浮かぶもの。ここでは、Q&A形式でご紹介します。
初期は避けた方がいいと言われることもありますが、まずはかかりつけの医師に相談を。便秘薬に限ったことではありませんが、妊娠と薬に関する相談を受け付ける専門外来も増えているので、利用するのもよいでしょう。大切なのは、自己判断をしないこと。状況によっては服用してよい薬もあるので、「妊娠中は薬を飲んじゃダメ」と思い込んでガマンするのは避け、体調悪化やストレスの原因をつくらないようにしてください。
初期は避けた方がいいと言われることもありますが、まずはかかりつけの医師に相談を。便秘薬に限ったことではありませんが、妊娠と薬に関する相談を受け付ける専門外来も増えているので、利用するのもよいでしょう。大切なのは、自己判断をしないこと。状況によっては服用してよい薬もあるので、「妊娠中は薬を飲んじゃダメ」と思い込んでガマンするのは避け、体調悪化やストレスの原因をつくらないようにしてください。
赤ちゃんによくない影響を与えるほど便が溜まることは、そうそうないのでご安心を。ただし、母体のことを考えると話は別で、硬い便の排泄が原因で痔になるといったこともあります。だからこそ、便秘はできるだけ早く改善するように対策したいですね。
赤ちゃんによくない影響を与えるほど便が溜まることは、そうそうないのでご安心を。ただし、母体のことを考えると話は別で、硬い便の排泄が原因で痔になるといったこともあります。だからこそ、便秘はできるだけ早く改善するように対策したいですね。
確かに不安になりますが、トイレでいきんだからといってすぐに何か起こることはないはず。ただ、妊娠後期にいきみすぎると、子宮を圧迫するのでよくないと言われることはあります。どうしても不安がふくらむなら、かかりつけの医師に相談してください。
確かに不安になりますが、トイレでいきんだからといってすぐに何か起こることはないはず。ただ、妊娠後期にいきみすぎると、子宮を圧迫するのでよくないと言われることはあります。どうしても不安がふくらむなら、かかりつけの医師に相談してください。
(参考)厚生労働省・妊産婦のための食事バランスガイド
(参考)厚生労働省・妊産婦のための食事バランスガイド
妊婦に大敵のストレスは、便秘が原因で生じることもあるもの。ママがつらい思いをしないためにも、日常的な便秘対策を行っていきたいですね。そこで気を付けたいのが、日頃の生活を見直すこと。たとえば食生活なら、妊娠中だけに限らずヨーグルトなどの乳製品やバナナ、プルーンなどのほか、食物繊維が豊富な食品が便秘改善に効果があると言われているので、積極的に食べるとよいでしょう。ただし、あくまでもバランスよく食べることが大切。厚生労働省が掲げている『妊産婦のための食事バランスガイド』なども参考に、正しい食生活を実践してください。
また、体操などの適度な運動で身体を動かすことも必要です。オススメは、ウォーキングなどの有酸素運動。最近はマタニティスイミングやマタニティヨガ、マタニティビクスなど、妊婦さん向けの教室もあり、参加しやすくなっています。いずれもムリをせず体調がよいときに、医師と相談した上で実践してください。
そしてもうひとつ大切なのが、とにかくストレスをためず、心身ともすこやかに過ごすこと。生活リズムを整え、食事や身体を動かすことにも配慮していれば、便秘だけでなくさまざまな体調不良も改善できるはずです。また、子どもがいるのに不規則な生活を続けるわけにはいかないので、いずれ産まれてくるわが子のためにも、妊娠中からしっかり生活リズムを整えていきたいですね。そのために必要なのが、産後の働き方や家事・育児の分担などを前もって考えていくこと。今のうちからパートナーとしっかり相談し、コミュニケーションを密にとっていくとよいでしょう。
妊婦に大敵のストレスは、便秘が原因で生じることもあるもの。ママがつらい思いをしないためにも、日常的な便秘対策を行っていきたいですね。そこで気を付けたいのが、日頃の生活を見直すこと。たとえば食生活なら、妊娠中だけに限らずヨーグルトなどの乳製品やバナナ、プルーンなどのほか、食物繊維が豊富な食品が便秘改善に効果があると言われているので、積極的に食べるとよいでしょう。ただし、あくまでもバランスよく食べることが大切。厚生労働省が掲げている『妊産婦のための食事バランスガイド』なども参考に、正しい食生活を実践してください。
また、体操などの適度な運動で身体を動かすことも必要です。オススメは、ウォーキングなどの有酸素運動。最近はマタニティスイミングやマタニティヨガ、マタニティビクスなど、妊婦さん向けの教室もあり、参加しやすくなっています。いずれもムリをせず体調がよいときに、医師と相談した上で実践してください。
そしてもうひとつ大切なのが、とにかくストレスをためず、心身ともすこやかに過ごすこと。生活リズムを整え、食事や身体を動かすことにも配慮していれば、便秘だけでなくさまざまな体調不良も改善できるはずです。また、子どもがいるのに不規則な生活を続けるわけにはいかないので、いずれ産まれてくるわが子のためにも、妊娠中からしっかり生活リズムを整えていきたいですね。そのために必要なのが、産後の働き方や家事・育児の分担などを前もって考えていくこと。今のうちからパートナーとしっかり相談し、コミュニケーションを密にとっていくとよいでしょう。