便秘の原因のひとつに、便が腸の中を進んでいく際、水分が吸収され少なくなってしまうことが挙げられます。

「1日に必要な水分は約2L」という言葉を聞いたことはありますか？「1日に約2L」は、なかなか意識しないと飲むことができない量ですが、そのくらい身体には水分が必要であるということを示しています。

身体に水分が不足すると、身体は便からより多くの水分を吸収して血液中に水分を蓄えようとするため、便が硬くなり便秘になってしまいます。

他にも、便に水分を蓄えるのに役立つ果物・野菜など食物繊維を含む食品が不足することも、便秘の原因となります。

便秘の状態が続き、温かい腸内に便が長く留まることで便の腐敗が進み、悪玉菌が増えていきます。

悪玉菌は悪臭を放つ有害物質を作り出します。便秘になるとオナラが臭くなるのはこれが原因なのです。

さらには便秘になっていることがストレスとなったり、腸内環境が悪化して自律神経の働きが乱れたりするなど、弊害が多いことも便秘の特徴です。

肌荒れや吹き出物、だるさや疲労感、イライラや不快感……さらには痔に悩まされる女性も少なくありません。

生理が近づくと同時に、便秘に悩まされるという女性も多いのではないでしょうか。実は生理と便秘には密接な関係があり、排卵後から分泌される黄体ホルモンが、お通じに大きな影響を及ぼしています。

黄体ホルモンには、受精卵の着床を助け、妊娠できる状態を維持するように働く力があります。

そんな重要な働きを持つ黄体ホルモンですが、水分などを体内に溜め込んだり、腸の働きを鈍らせたりといった作用もあります。そのため、排卵後から分泌される黄体ホルモンは、便秘になりやすくしてしまう、といった一面も持っているのです。

先ほどお伝えしたように「1日に必要な水分量は約2L」だと言われており、その上野菜などが不足していると、さらに便を排出する機能が低下してしまいます。そうならないよう、意識的に水分や野菜をとると良いでしょう。

ポイントとしては「喉が渇いた」と思う前に水を飲むこと。人は「喉が渇いた」と自覚するころには、すでに水分が足りていない状態であるといわれています。

気づいたら水を飲むことができるように、常に手に取れるところに水を置いておくことが理想的です。

さらには果物や野菜も積極的にとることにより、食物繊維が不足しないようにすることも大切です。

便秘への対処法として、身体を動かし、“意識的に腸を動かす”ことも効果的です。

なかなか日常生活では動かすことのできない“お腹周り”を動かすことで腸を刺激し、腸の動きを助けてあげることで、便秘の改善が期待できます。

特におすすめなのは、しっかりお腹周りにアプローチできる「お腹ひねり体操」。ひねるだけで簡単なのに、便秘の改善に効果的です！

女性は男性より筋肉がつきづらいため、日常の動きではなかなか筋肉を動かしきれていません。身体を鍛えるようになってから「便秘になりづらくなった」という女性も多いのです。

もちろん筋肉をつけるというよりは、腸を動かしたり圧をかけたりすることが目的なので、軽い運動から始めてみましょう。

ただ、忙しい毎日の中、運動をする時間がなかなか取れない方も多いですよね。

そんな方には市販薬という方法もあります。

薬の力を借りて便秘を改善する方法ですが、「便秘薬に頼るのはちょっと怖い……」「お腹が痛くなりそうで心配」という声もよく聞きます。

本当に市販薬はそんなイメージの通りのものなのか、ここから少し詳しく解説していきます。