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上手に付き合うコツ

ちょっと食べただけで胃もたれ、胸やけ…これって年齢のせい?

この記事の監修者医学博士江田 証(えだ あかし)

昔はなんでもモリモリ食べて、飲んで、元気だったのに、最近なんだか食欲がない、ちょっと食べただけで胃もたれ、胸やけ、人前でげっぷも出る…というようなこと増えていませんか?「年のせい」で片付けてしまいがちな胃腸の不調のこと、少し掘り下げて考えてみませんか?

若いころは平気だったのに、なぜ?

加齢にともなう体や生活の変化はだれにでも起こるもの。日々の食事を通して感じる胃腸の機能の衰えも、そのひとつと言えそうです。では、それらはどうして起こり、そのとき私たちの体の中はどうなっているのでしょう。

〇量が食べられなくなった……

加齢で運動量が低下すると、筋肉量が減って基礎代謝もダウン。下がった消費エネルギー量に見合うように食事量も減っていきます。また、胃液など消化に必要なものの分泌も減ってくるため、消化自体の力も下がって、量が食べられなくなってくるのです。

〇油ものがもたれる……

実は脂肪は、炭水化物やたんぱく質とは違って、口や胃では消化できない栄養素。胃にスルーされた脂肪は十二指腸に送られ、そこで、脂肪を分解する強力な消化液・胆汁の力を借りながら消化されます。胆汁は肝臓でつくられますが、肝臓は加齢の影響を受けやすい臓器です。また、十二指腸が脂肪を消化している間、胃は働くことができません。そのため動かない胃袋に食べ物がたまっていき、これが「胃もたれ」の原因に。

〇胸やけやげっぷも起こりやすく

胸のあたりが熱く焼ける感じがする「胸やけ」は、出すぎた胃酸が粘膜を荒らすことで起こります。近年増加している「逆流性食道炎」もそのひとつ。胃酸が逆流して食道が炎症を起こす病気ですが、食道と胃の境目で弁の働きをする筋肉が加齢で衰えることも、その原因にあげられています。
「げっぷ」は、胃にたまった空気を体の外に出す生理現象。食べ物といっしょに飲み込んだ空気や消化で発生したガスで胃がふくれると、胃にかかる負担を軽くしようと外に押し出すのです。げっぷと一緒に胃酸が逆流して胸やけが起きることもあります。

〇噛む力、飲み込む力の衰えも要注意!

加齢であごの筋力が衰えたり、むし歯や歯周病の進行で入れ歯になったりすると、噛む力も大きくダウン。食べ物がしっかり咀嚼(そしゃく)できず、だ液の消化酵素もじゅうぶん働かないまま胃に送られるので、それだけ胃に負担がかかってしまいます。

また、高齢になって飲み込む力も衰えると、噛み砕いた食べ物をうまくゴクンとできずにむせたりする「嚥下(えんげ)障害」を起こし、高齢者の死亡原因で多い「誤嚥性肺炎」につながる恐れもあるので、注意が必要です。

見てがく然!の胃の老化、若い人も油断は禁物です

加齢にともなう胃腸の不調には、もちろん胃そのものの老化も大きく関わっています。

胃カメラで胃の内部を見ると、若い健康な胃は、粘膜がきれいなピンク色でなめらか。たっぷり分泌される胃粘液がしっかりと胃を守ってくれます。

ところが、胃炎などを放っておくと、胃は老化して粘膜が薄くなり(「委縮性胃炎」)、表面は褐色に色あせ、ふやけてデコボコに。胃粘液の量も減るため、胃もたれや胸やけなどの不調もますます起こりやすくなる悪循環に陥ります。

そして、この老化がどんどん進むと、胃の粘膜が、まるで腸のように変化してしまう(「腸上皮化生」)というのだから、驚きです。

いちがいに老化とはいっても、80代になっても胃の粘膜がピンク色で厚ぼったい人もいれば、10代でもペラペラに薄べったい人も。そう、胃の老化は個人差が大きく、実年齢とはあまり関係ないのが実情なのです。

ピロリ菌を退治して、きれいな胃を取り戻そう

そんな「胃の老化」に多大な影響を与えているのが、ご存知、ピロリ菌。一度胃に棲みつくと、強い胃酸にもめげずにしぶとく生き続ける厄介な菌で、胃液の分泌を抑えて「慢性胃炎」を引き起こし、それを放置すると「胃がん」になる率も高まるといわれます。

現代では自然界からの感染はまれで、感染源の多くが親から子へのだ液感染。乳幼児期に保菌者の母親から口移しで食べ物を与えられることでうつるケースがほとんどだそうです。

いまの中高年の多くがもっていて、胃の一生が決まるともいわれるピロリ菌。いつもなんとなく胃腸の調子が悪いという人は、まずピロリ菌の感染を疑って検査を受け、見つかったらきちんと除菌することが大切です。

胃腸の老化を少しでも遅らせ、イキイキとした毎日を送るためには、胃腸のリズムを整えたり、偏りのない消化のよい食事をしたりという日々の積み重ねが大切。でも、胃が痛かったり、もたれたりしたときは、忘れずに労わってあげましょう。

江田 証(えだ あかし)先生
医学博士江田 証
(えだ あかし)先生
医学博士江田 証(えだ あかし)先生

【監修者肩書】
医学博士 / 医療法人社団信証会 江田クリニック院長 

【プロフィール詳細】
1971年、栃木県生まれ。自治医科大学大学院医学研究科卒業。日本消化器病学会奨励賞受賞。
日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。日本ヘリコバクター学会認定ピロリ菌感染症認定医。米国消化器病学会インターナショナルメンバーを務める。日本抗加齢医学会専門医。ピロリ菌感染胃粘膜において、胃がん発生に重要な役割を果たしているCDX2遺伝子が発現していることを世界初、米国消化器病学会で発表し、英文誌の巻頭論文として発表。国内外から毎日200人近くの診療と多数の胃カメラおよび大腸カメラ検査を行っている。
著書に、日本初の小腸の健康本である『小腸を強くすれば病気にならない』(インプレス)、『なんだかよくわからない「お腹の不調」はこの食事で治せる!世界が認めた低FODMAP(フォドマップ)食事法』(PHP研究所)などがある。

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