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毎日の健康生活コラム

中性脂肪値が高い原因は喫煙かも?
タバコは様々な検査項目に悪影響があります

肥満や中性脂肪値が高い原因は食事や運動不足によるものだけとは限りません。 実は喫煙にも中性脂肪値を上昇させるリスクがあります。今回はタバコと中性脂肪の関係と、タバコはどのような検査項目に悪影響を与えるのか見ていきます。 <監修>
中山 沙折
食品メーカーにて品質保証部、微生物検査を担当。
管理栄養士としてダイエット指導や栄養指導、特定保健指導を手掛ける。
また、幼少期から18歳まで自身が高度肥満だった経験から、心身共に痩身に関する造詣が深い。三児の母。

中性脂肪値が高い原因は喫煙かも?

中性脂肪が高くなる原因の大半は食べ過ぎや、飲み過ぎによるものです。必要以上に摂ったエネルギーは中性脂肪に変換され、脂肪組織に溜め込まれていきます。その過程で血液中で中性脂肪過多になるのです。 そして喫煙により、さらに中性脂肪の合成を促すことがわかっています。タバコに含まれるニコチンがカテコールアミンというホルモン分泌を活発にし、中性脂肪の合成促進へとつながります。 喫煙することにより、糖質や脂質の代謝に悪影響を及ぼし、中性脂肪だけでなくLDL(悪玉)コレステロールも増加させ、HDL(善玉)コレステロールは大きく減少させることもわかっています。 ニコチンの少ないタバコや電子タバコなども増えていますが、これらの新型タバコにも有害な化学物質が多く含まれており、健康への悪影響は否定できないものです。

中性脂肪値が高いとどのような悪影響があるのか

肥満になると脂肪組織にたくさんの脂肪が詰まっていきます。この身体の組織に溜まった脂肪は、血管や肝臓などの疾患につながる危険性があります。 中性脂肪値が高い人は太り気味の方が多いですが、見た目は普通でも内臓脂肪が多いという方も少なくありません。同じ肥満でも内臓脂肪型肥満のほうが、中性脂肪値が上がりやすくなるためです。 太っていないから大丈夫と安易に考えず健康診断などで自分の中性脂肪値をしっかりと確認するようにしましょう。

タバコは様々な検査項目に悪影響があります

まず血液検査では、前述したとおり、中性脂肪とLDL(悪玉)コレステロール値が上昇し、HDL(善玉)コレステロール値が減少します。さらに血糖値も上げメタボリックシンドロームの条件を作ってしまいます。
また、赤血球増多や白血球増多を認めることも、喫煙者には多く見られます。
喫煙は骨密度検査にも影響を及ぼします。タバコが胃腸でカルシウムの吸収を阻害し、カルシウム流失を妨げてくれるエストロゲンの分泌を低下させます。これにより骨折リスクや骨に関する疾患リスクを高めます。特に女性では閉経後にエストロゲン分泌が減少するので注意が必要です。 呼吸機能検査でも閉塞が見られるようになります。喫煙者は慢性的に肺が閉塞することで、肺に関する病気にもつながります。

まとめ

長年タバコを吸う習慣のある人は、やめたい気持ちがあってもなかなか禁煙できないことも多いものです。 少しでも減らそうとする努力は素晴らしいものですが、1日数本でも喫煙を続けている限りは病気のリスクは増大し続けます。 中性脂肪が高めだとわかったら禁煙を目指しましょう。やめようと強い意志を持ち、禁煙を頑張ってもどうしても続かない場合は医療機関に相談してみましょう。 3分間の医師のアドバイスで禁煙成功率が30%上がるというデータもあります。また、タバコ依存症では健康保険適用で禁煙治療が受けられます。 禁煙したら体重が増えたという人もいますが、禁煙によるメリットは体重増加のデメリットよりも大きいので、まずは禁煙を成功させましょう。その後に食事と運動で体重を減らしていけば、中性脂肪値も徐々に下がっていきます。 ▪参考文献
・国立長寿医療研究センターNILS-LSA活用研究室 「No.23 たばこと内臓脂肪はやっぱり悪者!?」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書」
・厚生労働省「保健指導のための禁煙支援簡易マニュアル」

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