主にスギやヒノキなどの花粉によって起こる花粉症。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが主な症状ですが、実は花粉は、肌荒れを引き起こす原因にもなっているのをご存じですか?花粉が肌荒れを起こす仕組みや、肌荒れしてしまった場合の肌のケア方法をご紹介します。
主にスギやヒノキなどの花粉によって起こる花粉症。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが主な症状ですが、実は花粉は、肌荒れを引き起こす原因にもなっているのをご存じですか?花粉が肌荒れを起こす仕組みや、肌荒れしてしまった場合の肌のケア方法をご紹介します。
ひびの・さわこ 医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。
ひびの・さわこ 医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。
花粉症の主な原因となるスギやヒノキの花粉が多く飛ぶのは、年が明けて、徐々に気温が暖かくなりつつある頃です。ちょうど冬から春への季節の変わり目で、肌の“ゆらぎ”が起こりやすく、それによる肌荒れが生じる時期でもありますが、中には「春のゆらぎ肌だと思っていたら、実は花粉による肌荒れだった」という場合も少なくありません。
花粉による肌荒れは「花粉皮膚炎」と呼ばれます。花粉が多く飛ぶ時期にだけ肌にトラブルがあらわれ、それ以外の時期には症状が生じない花粉が多く飛ぶ時期にだけ肌にトラブルがあらわれ、それ以外の時期には症状が生じなのが、花粉皮膚炎の特徴です。主に症状が出るのは花粉にさらされやすい、まぶた、頬、首など。それらの部分がかゆくなって赤く腫れたり、乾燥して、ピリピリ、ヒリヒリしたり、あるいは盛り上がって発疹(ほっしん)のようになったりする人もいます。そのほか、お化粧のノリが悪くなったり、いつも使っている基礎化粧品が、急にしみるようになったりすることも。若い女性に多いといわれています。
湿疹(しっしん)のようにジクジクした状態になるのではなく、乾燥気味になるため、たとえばアトピー性皮膚炎で肌が乾燥しやすい人は、花粉皮膚炎によってアトピーの症状が重くなることもあるといわれています。
花粉症の主な原因となるスギやヒノキの花粉が多く飛ぶのは、年が明けて、徐々に気温が暖かくなりつつある頃です。ちょうど冬から春への季節の変わり目で、肌の“ゆらぎ”が起こりやすく、それによる肌荒れが生じる時期でもありますが、中には「春のゆらぎ肌だと思っていたら、実は花粉による肌荒れだった」という場合も少なくありません。
花粉による肌荒れは「花粉皮膚炎」と呼ばれます。花粉が多く飛ぶ時期にだけ肌にトラブルがあらわれ、それ以外の時期には症状が生じない花粉が多く飛ぶ時期にだけ肌にトラブルがあらわれ、それ以外の時期には症状が生じなのが、花粉皮膚炎の特徴です。主に症状が出るのは花粉にさらされやすい、まぶた、頬、首など。それらの部分がかゆくなって赤く腫れたり、乾燥して、ピリピリ、ヒリヒリしたり、あるいは盛り上がって発疹(ほっしん)のようになったりする人もいます。そのほか、お化粧のノリが悪くなったり、いつも使っている基礎化粧品が、急にしみるようになったりすることも。若い女性に多いといわれています。
湿疹(しっしん)のようにジクジクした状態になるのではなく、乾燥気味になるため、たとえばアトピー性皮膚炎で肌が乾燥しやすい人は、花粉皮膚炎によってアトピーの症状が重くなることもあるといわれています。
花粉皮膚炎は(1)花粉が多く飛ぶ時期に、肌のバリア機能が低下してしまうこと、(2)バリア機能の低下により、花粉や外的刺激にさらされた肌に炎症が起きること、の2つが、主な原因といわれています。
肌のバリア機能とは、その名の通り、肌をバリアする、つまり外からの刺激や異物の侵入から防護壁で守り、肌の水分を外に逃げないようにする機能のことです。肌は乾燥や紫外線、雑菌など、さまざまな外的刺激が飛び交う、過酷な環境にさらされています。そうした過酷な環境下で肌の内部を守り、健やかな状態を保つのがバリア機能の役割です。
肌のバリア機能は、肌表面にある角質層が潤いで満たされることで本来の役目を果たします。しかし、肌をこすったり、紫外線によってダメージを受けたりすると肌の表面にほころびが生じ、そこから潤いが逃げて、機能が低下していきます。
花粉皮膚炎は(1)花粉が多く飛ぶ時期に、肌のバリア機能が低下してしまうこと、(2)バリア機能の低下により、花粉や外的刺激にさらされた肌に炎症が起きること、の2つが、主な原因といわれています。
肌のバリア機能とは、その名の通り、肌をバリアする、つまり外からの刺激や異物の侵入から防護壁で守り、肌の水分を外に逃げないようにする機能のことです。肌は乾燥や紫外線、雑菌など、さまざまな外的刺激が飛び交う、過酷な環境にさらされています。そうした過酷な環境下で肌の内部を守り、健やかな状態を保つのがバリア機能の役割です。
肌のバリア機能は、肌表面にある角質層が潤いで満たされることで本来の役目を果たします。しかし、肌をこすったり、紫外線によってダメージを受けたりすると肌の表面にほころびが生じ、そこから潤いが逃げて、機能が低下していきます。
したがって花粉による肌荒れを防ぐには、まず肌をしっかり保湿し、バリア機能を高めることが大切です。それに加えて、肌を花粉や外的刺激から守ることで、さらなる肌荒れの予防につながると考えられます。
したがって花粉による肌荒れを防ぐには、まず肌をしっかり保湿し、バリア機能を高めることが大切です。それに加えて、肌を花粉や外的刺激から守ることで、さらなる肌荒れの予防につながると考えられます。
肌のバリア機能を高め、花粉による肌荒れを防ぐには、具体的にどのような対策をとるとよいのでしょうか。有効な方法を、いくつかご紹介します。
肌のバリア機能を高め、花粉による肌荒れを防ぐには、具体的にどのような対策をとるとよいのでしょうか。有効な方法を、いくつかご紹介します。
花粉による肌荒れ対策① 水分と油分をしっかり補う
肌は水分や油分などの潤いによって、自らを外的刺激や乾燥から守っています。したがってバリア機能を高めるには、それらをしっかりと補い、潤いを保つことが大切です。水分を補うとともに、油分で肌の表面をベールのように覆い、水分の蒸発を防ぎましょう。
花粉による肌荒れ対策② メイクなどで肌をガードする
保湿した肌を保護することも、外的刺激から肌を守り、肌荒れを防ぐことにつながります。何も肌を保護しない状態で、現代の過酷な肌環境を乗り切るのは難しいものです。肌を無防備にさらすよりも、外出するときは軽くお化粧をしたり、マスク・メガネ・つばの広い帽子やハイネックの服などを身につけたりして肌をガードすると、なおよいでしょう。そのほか、洗濯物の外干しも、花粉が多く飛ぶ時期は避けたほうがよいでしょう。
花粉による肌荒れ対策③ 花粉の飛散量が多くなる前から対策を
保水・保湿、そして肌の保護などの対策は、花粉が多く飛び始める前から行うことで、効果が発揮されやすくなります。早めの対策を心がけましょう。
花粉による肌荒れ対策① 水分と油分をしっかり補う
肌は水分や油分などの潤いによって、自らを外的刺激や乾燥から守っています。したがってバリア機能を高めるには、それらをしっかりと補い、潤いを保つことが大切です。水分を補うとともに、油分で肌の表面をベールのように覆い、水分の蒸発を防ぎましょう。
花粉による肌荒れ対策② メイクなどで肌をガードする
保湿した肌を保護することも、外的刺激から肌を守り、肌荒れを防ぐことにつながります。何も肌を保護しない状態で、現代の過酷な肌環境を乗り切るのは難しいものです。肌を無防備にさらすよりも、外出するときは軽くお化粧をしたり、マスク・メガネ・つばの広い帽子やハイネックの服などを身につけたりして肌をガードすると、なおよいでしょう。そのほか、洗濯物の外干しも、花粉が多く飛ぶ時期は避けたほうがよいでしょう。
花粉による肌荒れ対策③ 花粉の飛散量が多くなる前から対策を
保水・保湿、そして肌の保護などの対策は、花粉が多く飛び始める前から行うことで、効果が発揮されやすくなります。早めの対策を心がけましょう。
どんなに対策をしていても、肌荒れが起きてしまうこともあります。もしも肌荒れが起きてしまった場合は、肌への刺激を最小限に抑えた、やさしい方法でケアしましょう。
肌が敏感な時期のスキンケア① たたく、こするなどの物理的刺激はNG
花粉によって肌が敏感になっている時期は、いつもならなんともない、ちょっとした外的刺激にも反応しやすくなっています。スキンケアのときも、強くたたいてパッティングをしたり、マッサージで強くこすったりといった物理的な刺激は避けましょう。
肌が敏感な時期のスキンケア② 「攻めのケア」は避ける
顔そりをする、新しい化粧品を使い始めるといった「攻めのケア」も、この時期は避けることをおすすめします。なるべくアイテム数を減らしたシンプルなケアを心がけましょう。
肌が敏感な時期のスキンケア③ 洗顔はよく泡立てて、ぬるま湯でやさしく
ゴシゴシ洗ったり、熱いお湯を使ったりすることも、肌のバリア機能低下につながる可能性があります。汚れは落としながらも、肌に潤いを残しておくことが大切です。洗顔料をたっぷり泡立てて、ぬるま湯でやさしく洗いましょう。また、クレンジング剤も洗い流せるタイプを選び、クレンジング剤の油分を肌に残さないよう気をつけると、なおよいでしょう。
肌が敏感な時期のスキンケア④ 洗顔後は5分以内に保湿する
入浴や洗顔後は急激に乾燥が進みます。顔を洗った後はすぐ、できることならば5分以内に、潤いを補いましょう。まず化粧水で水分を補い、その後、乳液やクリームなどの油分を含むアイテムでふたをし、潤いを肌に閉じ込めることが大切です。
肌が敏感な時期のスキンケア⑤ 肌の刺激が少ないアイテムを使う
界面活性剤は肌の汚れを落としやすくしますが、肌に残るとトラブルの原因になることもあります。肌が敏感で荒れやすい時期は、そうした界面活性剤を使っていないスキンケアアイテムを使うなどして、肌の刺激を減らしていきましょう。
どんなに対策をしていても、肌荒れが起きてしまうこともあります。もしも肌荒れが起きてしまった場合は、肌への刺激を最小限に抑えた、やさしい方法でケアしましょう。
肌が敏感な時期のスキンケア① たたく、こするなどの物理的刺激はNG
花粉によって肌が敏感になっている時期は、いつもならなんともない、ちょっとした外的刺激にも反応しやすくなっています。スキンケアのときも、強くたたいてパッティングをしたり、マッサージで強くこすったりといった物理的な刺激は避けましょう。
肌が敏感な時期のスキンケア② 「攻めのケア」は避ける
顔そりをする、新しい化粧品を使い始めるといった「攻めのケア」も、この時期は避けることをおすすめします。なるべくアイテム数を減らしたシンプルなケアを心がけましょう。
肌が敏感な時期のスキンケア③ 洗顔はよく泡立てて、ぬるま湯でやさしく
ゴシゴシ洗ったり、熱いお湯を使ったりすることも、肌のバリア機能低下につながる可能性があります。汚れは落としながらも、肌に潤いを残しておくことが大切です。洗顔料をたっぷり泡立てて、ぬるま湯でやさしく洗いましょう。また、クレンジング剤も洗い流せるタイプを選び、クレンジング剤の油分を肌に残さないよう気をつけると、なおよいでしょう。
肌が敏感な時期のスキンケア④ 洗顔後は5分以内に保湿する
入浴や洗顔後は急激に乾燥が進みます。顔を洗った後はすぐ、できることならば5分以内に、潤いを補いましょう。まず化粧水で水分を補い、その後、乳液やクリームなどの油分を含むアイテムでふたをし、潤いを肌に閉じ込めることが大切です。
肌が敏感な時期のスキンケア⑤ 肌の刺激が少ないアイテムを使う
界面活性剤は肌の汚れを落としやすくしますが、肌に残るとトラブルの原因になることもあります。肌が敏感で荒れやすい時期は、そうした界面活性剤を使っていないスキンケアアイテムを使うなどして、肌の刺激を減らしていきましょう。
外側からのケアに加えて、体の内側からケアするインナーケアも進めていくと、いっそう美しい肌を目指すことも可能になります。
インナーケアは肌の新陳代謝であるターンオーバーにかかわってきます。肌はターンオーバーを繰り返すことで健康を保っていますが、これが早すぎても遅すぎても、肌に問題が生じる可能性が高まります。生活習慣の乱れやストレスは、ターンオーバーの乱れにつながるといわれているため、食事と睡眠をしっかりとり、ストレスも上手に発散して、肌のターンオーバーを正常化させ、肌の潤いを保っていきましょう。
最近は、肌によい成分が配合された美容ドリンクやサプリメントなどが多く発売されています。インナーケアとして、こうしたものを取り入れるのもよいでしょう。インナーケアの場合、スキンケア用品を塗った箇所だけでなく、全身に効果が見られるのがうれしいところです。
毎日続けられる潤いケアを取り入れて、花粉に負けないみずみずしい肌を目指しましょう。
外側からのケアに加えて、体の内側からケアするインナーケアも進めていくと、いっそう美しい肌を目指すことも可能になります。
インナーケアは肌の新陳代謝であるターンオーバーにかかわってきます。肌はターンオーバーを繰り返すことで健康を保っていますが、これが早すぎても遅すぎても、肌に問題が生じる可能性が高まります。生活習慣の乱れやストレスは、ターンオーバーの乱れにつながるといわれているため、食事と睡眠をしっかりとり、ストレスも上手に発散して、肌のターンオーバーを正常化させ、肌の潤いを保っていきましょう。
最近は、肌によい成分が配合された美容ドリンクやサプリメントなどが多く発売されています。インナーケアとして、こうしたものを取り入れるのもよいでしょう。インナーケアの場合、スキンケア用品を塗った箇所だけでなく、全身に効果が見られるのがうれしいところです。
毎日続けられる潤いケアを取り入れて、花粉に負けないみずみずしい肌を目指しましょう。