若い頃と同じスキンケアに同じライフスタイル……という方は、乾燥肌に要注意!
年齢を重ねると、潤い成分のセラミドの量が減少し、カサカサ肌に傾いてしまうのです。ここでは、老化によってセラミド量が減少する理由と、年齢による肌悩みの解決策をご紹介します。
若い頃と同じスキンケアに同じライフスタイル……という方は、乾燥肌に要注意!
年齢を重ねると、潤い成分のセラミドの量が減少し、カサカサ肌に傾いてしまうのです。ここでは、老化によってセラミド量が減少する理由と、年齢による肌悩みの解決策をご紹介します。
ひびの・さわこ 医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。
ひびの・さわこ 医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。
年を重ねて、何だか乾燥肌に傾いてきた?と肌の変化を感じている方は多いのではないでしょうか。
肌にしっかりセラミドがあると肌の潤いは保たれますが、年を重ねるごとに減少してしまう成分でもあるのです。
年を重ねて、何だか乾燥肌に傾いてきた?と肌の変化を感じている方は多いのではないでしょうか。
肌にしっかりセラミドがあると肌の潤いは保たれますが、年を重ねるごとに減少してしまう成分でもあるのです。
セラミド(角層細胞間脂質)は「角質層=肌のバリア機能」に大きくかかわっています。
肌は大きく分けて3層構造になっており、一番外側の表皮の表面には角質層が存在します。
角質層は、0.02mmほどの薄い層で、潤いを保持し、外的刺激から肌を守る「バリア機能」を担っています。
バリア機能の中で水分保持成分として活躍するのがセラミドです。
ラメラ構造をつくっているセラミドがしっかり働くことで強力なバリアとして機能し、外部から異物が入ってきたり、肌内部の水分が蒸発してしまったりすることもなくなるのです。
セラミド(角層細胞間脂質)は「角質層=肌のバリア機能」に大きくかかわっています。
肌は大きく分けて3層構造になっており、一番外側の表皮の表面には角質層が存在します。
角質層は、0.02mmほどの薄い層で、潤いを保持し、外的刺激から肌を守る「バリア機能」を担っています。
バリア機能の中で水分保持成分として活躍するのがセラミドです。
ラメラ構造をつくっているセラミドがしっかり働くことで強力なバリアとして機能し、外部から異物が入ってきたり、肌内部の水分が蒸発してしまったりすることもなくなるのです。
セラミドは肌の内側から生まれてくるものですが、合成する力は年々低下してしまいます。セラミド量が減少する理由を知って、潤い肌のためのスキンケア方法を見直してみましょう。
まず、セラミドが生まれる「肌のターンオーバー」について見てみましょう。
ターンオーバーとは、肌の新陳代謝のこと。
表皮の基底層から生まれた表皮細胞が、死んだ細胞として新しい細胞に押し上げられ、角質層の角質細胞となり、最後は垢として剥がれ落ちる。このサイクルは、20代では約28日間で進行します。
セラミドはターンオーバー(角化)の過程で表皮細胞の中で熟成し、角質細胞に変わる瞬間に細胞の外に放出されて角層に到達すると、バリア機能としての役割を果たすようになるのです。
セラミドは肌の内側から生まれてくるものですが、合成する力は年々低下してしまいます。セラミド量が減少する理由を知って、潤い肌のためのスキンケア方法を見直してみましょう。
まず、セラミドが生まれる「肌のターンオーバー」について見てみましょう。
ターンオーバーとは、肌の新陳代謝のこと。
表皮の基底層から生まれた表皮細胞が、死んだ細胞として新しい細胞に押し上げられ、角質層の角質細胞となり、最後は垢として剥がれ落ちる。このサイクルは、20代では約28日間で進行します。
セラミドはターンオーバー(角化)の過程で表皮細胞の中で熟成し、角質細胞に変わる瞬間に細胞の外に放出されて角層に到達すると、バリア機能としての役割を果たすようになるのです。
しかし、年を重ねることでターンオーバーのサイクルは遅くなったり乱れたりし、結果、セラミドの合成力も低下してしまいます。正しいターンオーバーのサイクルを取り戻すことが、セラミド合成を促し、潤い肌への一歩になるのです。
また、28日間のターンオーバーサイクルを考えると、ワンデイのスペシャルケアというよりは、日々の継続したスキンケアが必要となります。若い頃は、化粧を落とさずに寝てしまったり、日焼けをしたりなど肌を傷める行為も多いもの。その時と、年を重ねた現在とではターンオーバーのサイクルが異なってきていることを意識して、毎日セラミドを補うスキンケアを忘れないようにしたいですね。
しかし、年を重ねることでターンオーバーのサイクルは遅くなったり乱れたりし、結果、セラミドの合成力も低下してしまいます。正しいターンオーバーのサイクルを取り戻すことが、セラミド合成を促し、潤い肌への一歩になるのです。
また、28日間のターンオーバーサイクルを考えると、ワンデイのスペシャルケアというよりは、日々の継続したスキンケアが必要となります。若い頃は、化粧を落とさずに寝てしまったり、日焼けをしたりなど肌を傷める行為も多いもの。その時と、年を重ねた現在とではターンオーバーのサイクルが異なってきていることを意識して、毎日セラミドを補うスキンケアを忘れないようにしたいですね。
肌や体はホルモンの影響を受けており、年代ごとに肌質は変化していきます。
・発達期(思春期〜20代中頃まで):脂性肌が多い……男性ホルモンの分泌が活発になるため皮脂やテカリが気になり、ニキビ肌に悩む人が多い.
・成熟期(26〜35歳くらいまで):乾燥性脂性肌が多い……肌内の水分量が減り始めますが、皮脂量はまだまだあるため、頬は乾燥〜Tゾーンはテカリが気になる、などの乾燥性脂性肌の人が多い。
・プレ更年期(36〜45歳くらいまで):乾燥〜乾燥性脂性肌が多い……肌内の水分量はより減って、乾燥が気になる年頃。皮脂量もまだ少し気になる混合肌の人が多い。
・更年期(46歳〜):乾燥肌が多い……肌内の水分量はいよいよ低下。エストロゲン(女性ホルモン)の減少で、皮脂量も大幅に減って、乾燥が気になる人が多い。
このように、年齢によって肌のコンディションは大幅に変化します。10年前と同じスキンケア用品では、今の肌悩みに応えることは難しいのです。今の肌の状態をしっかり把握して、その時々に最適なスキンケアを心がけたいですね。
肌や体はホルモンの影響を受けており、年代ごとに肌質は変化していきます。
・発達期(思春期〜20代中頃まで):脂性肌が多い……男性ホルモンの分泌が活発になるため皮脂やテカリが気になり、ニキビ肌に悩む人が多い.
・成熟期(26〜35歳くらいまで):乾燥性脂性肌が多い……肌内の水分量が減り始めますが、皮脂量はまだまだあるため、頬は乾燥〜Tゾーンはテカリが気になる、などの乾燥性脂性肌の人が多い。
・プレ更年期(36〜45歳くらいまで):乾燥〜乾燥性脂性肌が多い……肌内の水分量はより減って、乾燥が気になる年頃。皮脂量もまだ少し気になる混合肌の人が多い。
・更年期(46歳〜):乾燥肌が多い……肌内の水分量はいよいよ低下。エストロゲン(女性ホルモン)の減少で、皮脂量も大幅に減って、乾燥が気になる人が多い。
このように、年齢によって肌のコンディションは大幅に変化します。10年前と同じスキンケア用品では、今の肌悩みに応えることは難しいのです。今の肌の状態をしっかり把握して、その時々に最適なスキンケアを心がけたいですね。
女性の肌には、女性ホルモン「エストロゲン」の存在が深くかかわっています。エストロゲンの分泌は20代前半頃にピークを迎えます。この頃は、特別なスキンケアをしなくても肌の調子がよいという人が多いでしょう。
しかし加齢によって、エストロゲンの分泌量は徐々に低下し、更年期前後には半分以下になってしまいます。
エストロゲンは、肌のハリや弾力のもととなりますが、潤い肌の鍵であるセラミドの合成にも関係があります。セラミドは、エストロゲンがしっかり分泌されていることによって保たれているのです。
更年期以降にエストロゲンが減少すると、セラミドの量も減って肌は常に乾燥し、肌荒れしやすくなってしまいます。
エストロゲンの分泌が低下する生理前や更年期以降は、セラミドがしっかりと保持できるように肌への刺激を減らしつつ、セラミドを補うケアを心がけましょう。
女性の肌には、女性ホルモン「エストロゲン」の存在が深くかかわっています。エストロゲンの分泌は20代前半頃にピークを迎えます。この頃は、特別なスキンケアをしなくても肌の調子がよいという人が多いでしょう。
しかし加齢によって、エストロゲンの分泌量は徐々に低下し、更年期前後には半分以下になってしまいます。
エストロゲンは、肌のハリや弾力のもととなりますが、潤い肌の鍵であるセラミドの合成にも関係があります。セラミドは、エストロゲンがしっかり分泌されていることによって保たれているのです。
更年期以降にエストロゲンが減少すると、セラミドの量も減って肌は常に乾燥し、肌荒れしやすくなってしまいます。
エストロゲンの分泌が低下する生理前や更年期以降は、セラミドがしっかりと保持できるように肌への刺激を減らしつつ、セラミドを補うケアを心がけましょう。
老化によって着実に減ってしまう潤い成分セラミド。
しかし、年齢に負けないスキンケアを継続することによって、潤い肌を目指すことができます。
乾燥を防ぐライフスタイルなどのインナーケアと、セラミドを減らさないスキンケアの方法についてご紹介します。
老化によって着実に減ってしまう潤い成分セラミド。
しかし、年齢に負けないスキンケアを継続することによって、潤い肌を目指すことができます。
乾燥を防ぐライフスタイルなどのインナーケアと、セラミドを減らさないスキンケアの方法についてご紹介します。
肌にとって一番大切なライフスタイルが、睡眠です。
その理由は、肌のターンオーバーは睡眠中に行われるから。潤い成分セラミドも、ターンオーバーから生まれるものなので、このリズムが整っていないと乾燥肌に傾いてしまうのです。
ターンオーバーを促すには深い睡眠が必須。特に睡眠の最初の3時間は眠りが深く、その間に成長ホルモンが多く分泌されるため、ターンオーバーが促されるといわれています。さらに、肌の細胞修復には最低6時間はかかるので、それ以上の睡眠時間は確保したいですね。
肌にとって一番大切なライフスタイルが、睡眠です。
その理由は、肌のターンオーバーは睡眠中に行われるから。潤い成分セラミドも、ターンオーバーから生まれるものなので、このリズムが整っていないと乾燥肌に傾いてしまうのです。
ターンオーバーを促すには深い睡眠が必須。特に睡眠の最初の3時間は眠りが深く、その間に成長ホルモンが多く分泌されるため、ターンオーバーが促されるといわれています。さらに、肌の細胞修復には最低6時間はかかるので、それ以上の睡眠時間は確保したいですね。
女性ホルモンのエストロゲンが十分にあることで、潤い成分のセラミドは保たれます。年々減っていくエストロゲンは、食事から補いましょう。
意識的に摂りたいのが、エストロゲンと似た働きをする大豆イソフラボンです。
1日に必要なイソフラボンを摂取するには以下を目安にしましょう。
豆腐……半丁
納豆……1パック
きな粉……20g
豆乳(200g)……1パック
イソフラボンの構造には、糖がついた状態で分子量が大きい「グリコシド型イソフラボン」と、糖が外れた状態で、分子量が小さい「アグリコン型イソフラボン」の2つがあります。
このうち、アグリコン型イソフラボンの方が効率よく体内で吸収されて働きます。特に味噌は麹菌で発酵されてアグリコン型になっているので理想的です。
女性ホルモンの働きをサポートする栄養素を食事から十分に摂って、潤い肌をキープしましょう。
女性ホルモンのエストロゲンが十分にあることで、潤い成分のセラミドは保たれます。年々減っていくエストロゲンは、食事から補いましょう。
意識的に摂りたいのが、エストロゲンと似た働きをする大豆イソフラボンです。
1日に必要なイソフラボンを摂取するには以下を目安にしましょう。
豆腐……半丁
納豆……1パック
きな粉……20g
豆乳(200g)……1パック
イソフラボンの構造には、糖がついた状態で分子量が大きい「グリコシド型イソフラボン」と、糖が外れた状態で、分子量が小さい「アグリコン型イソフラボン」の2つがあります。
このうち、アグリコン型イソフラボンの方が効率よく体内で吸収されて働きます。特に味噌は麹菌で発酵されてアグリコン型になっているので理想的です。
女性ホルモンの働きをサポートする栄養素を食事から十分に摂って、潤い肌をキープしましょう。
毎日のスキンケアで使うアイテム選びにも、セラミドを減らさない意識が必要です。
一番気をつけたいアイテムが、クレンジング剤。油性のメイクを落とすためのクレンジング剤には界面活性剤が多く含まれており、この成分が肌のバリア機能を刺激、セラミドが流れ出てしまうことがあるのです。
クレンジング剤を選ぶ時は、肌への刺激が弱いミルクやセラムタイプを使うとよいでしょう。最近では、界面活性剤を含まないバームクリームタイプのクレンジング剤もあります。
対して、肌への刺激が強いのが、シートなどの拭き取りタイプ。油分をあまり含んでおらず、界面活性剤の力でメイクを落とす処方のものが多いため、注意が必要です。
毎日のスキンケアで使うアイテム選びにも、セラミドを減らさない意識が必要です。
一番気をつけたいアイテムが、クレンジング剤。油性のメイクを落とすためのクレンジング剤には界面活性剤が多く含まれており、この成分が肌のバリア機能を刺激、セラミドが流れ出てしまうことがあるのです。
クレンジング剤を選ぶ時は、肌への刺激が弱いミルクやセラムタイプを使うとよいでしょう。最近では、界面活性剤を含まないバームクリームタイプのクレンジング剤もあります。
対して、肌への刺激が強いのが、シートなどの拭き取りタイプ。油分をあまり含んでおらず、界面活性剤の力でメイクを落とす処方のものが多いため、注意が必要です。
年々減少していくセラミド。しっかりと補うケアを毎日の習慣として取り入れましょう。
・塗るスキンケア(外側からのアプローチ)
クレンジング〜洗顔の後のきれいになった肌に、セラミドを配合した美容液をたっぷり塗りましょう。セラミドは油溶性で、化粧水などの水分の多いアイテムに含有させるのが難しいため、美容液やクリームなどで補うのがおすすめです。
・飲むインナースキンケア(内側からのアプローチ)
現在では、セラミド含有の美容ドリンクやサプリメントなどが多く発売されています。塗布するケアの場合、顔周りが中心のケアになりますが、飲むセラミドの場合は全身に効果が見られるのがうれしいポイントです。
毎日続けられる潤いケアを取り入れて、年齢に負けないみずみずしい肌を目指しましょう。
年々減少していくセラミド。しっかりと補うケアを毎日の習慣として取り入れましょう。
・塗るスキンケア(外側からのアプローチ)
クレンジング〜洗顔の後のきれいになった肌に、セラミドを配合した美容液をたっぷり塗りましょう。セラミドは油溶性で、化粧水などの水分の多いアイテムに含有させるのが難しいため、美容液やクリームなどで補うのがおすすめです。
・飲むインナースキンケア(内側からのアプローチ)
現在では、セラミド含有の美容ドリンクやサプリメントなどが多く発売されています。塗布するケアの場合、顔周りが中心のケアになりますが、飲むセラミドの場合は全身に効果が見られるのがうれしいポイントです。
毎日続けられる潤いケアを取り入れて、年齢に負けないみずみずしい肌を目指しましょう。