プラセンタの副作用や安全性、デメリットを皮膚科医が解説

プラセンタ
プラセンタの副作用や安全性、デメリットを皮膚科医が解説 プラセンタの副作用や安全性、デメリットを皮膚科医が解説

プラセンタエキスとは、ヒトや動物の胎盤から抽出するエキスです。
臓器が原料となるだけに、安全性や副作用、デメリットが心配という声もあります。しかし、プラセンタには長い歴史があり、安全基準もしっかり設けられています。プラセンタ療法の第一人者的立場で、実際に臨床でプラセンタ療法を行っている皮膚科医が、その副作用についてご紹介します。

監修

日比野佐和子先生 医療法人康梓会Y‘sサイエンスクリニック広尾統括院長・大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 特任准教授 日比野佐和子先生 医療法人康梓会Y‘sサイエンスクリニック広尾統括院長・大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 特任准教授
日比野佐和子先生
医療法人康梓会Y‘sサイエンスクリニック広尾統括院長・大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 特任准教授

ひびの・さわこ 医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。

長い歴史のあるプラセンタ。副作用の心配はほとんどなく、医薬品として認可済

長い歴史のあるプラセンタ。副作用の心配はほとんどなく、医薬品として認可済 長い歴史のあるプラセンタ。副作用の心配はほとんどなく、医薬品として認可済

プラセンタエキスが入った医薬品やサプリメント、美容ドリンクなど、プラセンタを摂る方法は広がりつつあります。

プラセンタとは、そのまま訳すると「胎盤」のこと。

原料が生物製剤由来であるだけに、副作用や安全性を気にする方が多いのも事実です。

プラセンタの歴史は非常に古く、中国の明時代の代表的な本草書『本草綱目』(1590-1596年刊)には「紫河車(しかしゃ)」の名で生薬として紹介されています。

長い歴史をもつプラセンタが、近代に入って本格的に研究され始めたのは1930年代のこと。ロシア(旧ソ連)のオデッサ医科大学教授のフィラトフ博士が「プラセンタの埋没療法(組織療法)」を行ったことに始まり、この埋没療法を実践した多くの研究報告や論文が発表されました。

日本では1950年代にはすでに、更年期障害や肝機能障害を治療する医薬品として厚生労働省(旧厚生省)が認可しており、現在も多くの医療機関で使用されています。

肝機能障害や更年期障害の治療薬として使われているヒト由来のプラセンタは、国内で提供された胎盤が使われており、現在までの治療の歴史の中で、重篤な副作用等は発症しておらず、安全性についても、製造過程においてしっかりと管理されています。

プラセンタの栄養成分は自然由来

プラセンタの栄養成分は自然由来 プラセンタの栄養成分は自然由来

プラセンタが時を経て人々から愛され続ける理由に、自然由来の豊富な栄養成分が挙げられます。

プラセンタには、10数種類のアミノ酸をはじめ、各種ビタミンやミネラル、酵素などの豊富な栄養素が含まれます。

化学合成された医薬品では、こんなにマルチな栄養素を含有することは難しいでしょう。

プラセンタに含まれる栄養素を詳しく見てみましょう。

プラセンタに含まれる主な栄養素

●10数種類のアミノ酸……細胞をつくる材料
●ビタミン・ミネラル……血液・体液など体内の調整を行い、細胞の生まれ変わりをサポート
●核酸……細胞が新しく生まれ変わるための成分
●活性ペプチド……筋肉や骨をつくる働きをサポート
●酵素……代謝などの働きをサポートし、細胞をみずみずしく保つ

若々しくありたいという思いをサポートする大切な栄養素が含まれるプラセンタ。自然由来の成分だから、体に大きな負担をかけないことが魅力です。

プラセンタで注意したほうがよい副作用やデメリットとは?

プラセンタで注意したほうがよい副作用やデメリットとは? プラセンタで注意したほうがよい副作用やデメリットとは?

最初に述べた通り、プラセンタの副作用はほとんどありませんが、ひとつだけ注意が必要なのがアレルギーです。

サプリメントなどで摂る場合は、豚などの動物由来のプラセンタを使用することがほとんどなので、豚肉にアレルギーがあったり、動物性タンパク質にアレルギーがあったりする場合には飲む前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

また、病院で更年期障害の治療などにプラセンタ注射等の医療行為を受ける場合も、大きな副作用はありませんが、治療後は、変異型クロイツフェルトヤコブ病の感染予防対策として、一時的に献血・輸血ができなくなるというデメリットがあります。

プラセンタの注射薬であるラエンネックは、121℃、20分間の高圧蒸気滅菌処理が行われており、この滅菌条件は、各種ウイルスを不活化することが確認されていて、過去にプラセンタ治療において変異型クロイツフェルトヤコブ病が発症した例はありません。

しかしながら、ヒトの胎盤を原料としていることから、未知のウイルス等の感染症を完全に否定することはできないため、プラセンタ製剤(ラエンネック含む)を投与した場合は、予防的観点から、厚生労働省の指導により、当面の間は、献血・輸血を行うことができないのです。

クリニック等でこのようなプラセンタ治療を受ける場合は、ある一定期間において献血等ができなくなる旨の説明を受けることとされています。

なお、献血等ができなくなるのは、医療行為として注射によるプラセンタを使用した場合に限られ、サプリメントや美容ドリンクなどでは一切影響がありません。

古くから愛されているプラセンタは、現代では高い安全性の元、摂り入れることができるんですね。
サプリメントや美容ドリンクなどは、安全性はもちろん、デメリットもないため手軽に毎日に取り入れられるのも魅力のひとつです。

若々しく、明るい日々を目指しましょう!