きついカナムグラ花粉症!
症状・時期・対策を学ぶ

秋の花粉症を引き起こす植物として関心が高まっているカナムグラ。
道端や空き地、畑のまわりなど、生活圏内に生育しているので注意しましょう。

カナムグラの特徴

カナムグラは、ジャパニーズホップとも呼ばれるアサ科の蔓草(つるくさ)です。草丈は60〜100cm程度で、葉は手のひらのような形で葉の表面はザラザラしています。茎に下向きのトゲがあるのが特徴です。雌花は紫褐色、雄花は黄緑色をしており、花粉の大きさはスギ花粉と同じくらいです。
日本全土に生息する雑草で繁殖力が強く、道端や畑のまわり、空き地のほか、家の庭などにも生えます。 電柱やガードレールなどに巻きついている姿も見かけます。
カナムグラは一年草なので冬になれば枯れてしまいますが、種が落ちれば、そこで翌年芽を出します。

カナムグラ花粉症の症状

カナムグラによる花粉症の症状は、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりといったアレルギー性鼻炎が中心ですが、目のかゆみ、涙目などアレルギー性結膜炎の症状が出る人もいます。
症状の重さは人によりますが、強く症状が出る場合は、花粉をあびないようにするなど日常的な対策に加え、抗アレルギー薬の内服や点鼻薬、点眼薬を使用して、きちんと治療を行うようにしましょう。

カナムグラの花粉の飛散時期

3月から11月にかけて生育し、花を咲かせるのは8月から10月です。
北海道ではほとんどみられませんが、東北は8月下旬から10月中旬、関東は8月中旬から11月中旬、東海は9月中旬から11月初旬、関西は主に9月中旬から11月中旬、九州は8月下旬から11月初旬にかけて花粉が飛散します。
とくに関東は飛散量が多く、飛散時期も長くなります。

カナムグラは花粉の量が比較的少なく、飛散距離は数十メートル程度ですが、どこにでも生育しているため接触する可能性も高いといえます。

住まいのまわりの原因植物は除草(駆除)しましょう

カナムグラは、家の庭にも生育している可能性が高い植物です。 カナムグラによる花粉症がある人は庭の雑草に注意し、とくに花粉が飛ぶ8月から10月くらいは雑草駆除をこまめに行うようにしましょう。

除草(駆除)する際の注意点

カナムグラの「カナ」は、鉄という意味があります。まさしくその名の通りにカナムグラはとても丈夫な蔓をもっています。しかも、この蔓は下向きにトゲがついているので、うっかり触るとケガをします。素手で引き抜くことは避けましょう。作業用の手袋をつけ、カマや剪定用のハサミなどを使って刈り取るようにします。
あまり大きく成長しないうち、とくに花をつける前に見つけ、駆除することが大切です。

簡単にできる! カナムグラ花粉症対策

スギ花粉症などと同じように、 カナムグラによる花粉症も、花粉をあびないことが基本の対策です。

外出時はマスクを着用

カナムグラの花粉が飛散する8月から10月までは、外出時にマスクを着用しましょう。道端にも生育しているので、油断せず、飛散期間中の外出はマスクをしていると安心です。花粉症専用ゴーグルやつばの広い帽子なども、合わせて使用しましょう。

帰宅時は服についた花粉をはらう

帰宅したら、家の中に入る前に衣類や髪の毛についた花粉を手で払います。このひと手間で、家の中に入り込む花粉の量を減らすことができます。

帰宅後のうがい

帰宅したらまずうがいをして、口の中に入り込んだわずかな花粉も洗い流しましょう。ブクブクうがいとガラガラうがいを両方行います。

帰宅後の洗顔

カナムグラの花粉が舞っているところを歩くと、顔に花粉がつき、皮膚が敏感な人は花粉皮膚炎になることも。帰宅後は、うがいや手洗いをするついでに顔も洗ってしまいましょう。
目の中に入った花粉も、顔を洗うことで大部分が洗い流されます。

原因植物に近づかない

通勤や買い物などで通る道は仕方がありませんが、カナムグラの花粉が飛散する時期は、カナムグラが多く生育している空き地や草むら、畑のまわりなどには近づかないようにしましょう。
カナムグラの花粉の飛距離は短く、数十メートル程度。近づかないことで花粉に接触するリスクを大きく減らすことができます。

食べる場合は加熱する

カナムグラの雌花は、ホップのような形をしていて、実をつけた頃に加熱すれば食べられます。味は少し苦味があり、素揚げやてんぷらといった調理法が合うようです。
加熱するとたんぱく質が変性してアレルギーが起きにくくなることがありますが、カナムグラによる花粉症のある人が食べるのは避けた方がよいでしょう。

アレルギー検査

カナムグラによる花粉症かどうかは、血液検査で調べることができます。花粉症と思われる症状がある程度重い場合は、血液検査でアレルギーの原因植物を突きとめることによって効果的な対策が取れるようになり、症状の軽減につながります。
最近は、アレルギー性疾患の主要な原因を複数、一回の採血で検査できるようになりました。スギなどの樹木からブタクサなどの草木、ダニやカビなどのハウスダスト、さらには卵やピーナッツなどの食物アレルギーの原因物質も一度に検査できます。ただし、カナムグラはこのアレルギー疾患のトータル検査には含まれていないため、気になる人は、秋の花粉症の原因となる花粉類(ブタクサやキク、ススキ)も一緒に検査してもらいましょう。

教えてくれた先生

松脇 由典 先生
松脇 由典 先生
医療法人社団 恵芳会
松脇クリニック品川 院長
耳鼻咽喉科・アレルギー科医師
松脇クリニック品川
【略歴】
1994年3月
東京慈恵会医科大学 医学部 医学科卒業
1994年5月
東京慈恵会医科大学付属病院にて研修開始
2006年8月
東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科講座 講師
医療法人社団恵芳会 松脇クリニック品川 
理事長
現在に至る
【学会】

日本耳鼻咽喉科学会・専門医/日本アレルギー学会・専門医/日本鼻科学会
耳鼻咽喉科臨床学会/耳鼻咽喉科短期滞在手術研究会/
品川気道アレルギー研究会・代表
アレルギー・好酸球研究会

【賞罰】
平成24年
日本鼻科学会 第19回学会賞
平成18年
米国アレルギー喘息免疫学会 
Featured presentation
平成17年
東京慈恵会医科大学 金杉賞
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