ブタクサの花粉症は秋から!特徴・症状・日常生活でできる対策法をご紹介 ブタクサの花粉症は秋から!特徴・症状・日常生活でできる対策法をご紹介

ブタクサの花粉症は秋から!特徴・症状・日常生活でできる対策法をご紹介

ブタクサは日本に広く分布するものの、あまり注目されていません。
そんな地味ながら秋の花粉症を代表するブタクサについて専門医に尋ねました。

ブタクサ花粉症

ブタクサ花粉症!
特徴・症状・日常生活でできる対処法をご紹介

夏から秋にかけて日本中いたるところで目にするブタクサ。花粉症の原因として昔から知られ、患者数も多いといわれています。秋が近づくとなんとなく目がかゆい、くしゃみや鼻みず、鼻づまりがある、咳が長引くなどの症状にお心当たりの方はいらっしゃいませんか。

秋はブタクサに注意

ブタクサは、日ごろ歩いている道の端っこや河川敷、公園などでふつうに見られるキク科の植物です。
草丈は1~2メートルで、夏の終わりから秋にかけて黄色い花を咲かせます。
1つの花は2ミリほどと小さいのですが、無数の花が細長く連なって穂をつくります。
ブタクサはもともと北アメリカが原産ですが、繁殖力が強く世界中に分布。
日本には明治時代の初めに持ち込まれ、あっという間に全国へ生育地を広げました。
自然豊かな地域だけでなく、アスファルトばかりの都会でもわずかな土があればたくましく生きています。
日本で最初に報告された花粉症はブタクサだったという事実をご存知ですか。
花粉症といえば、スギ花粉という現在からすると、ちょっと意外ですね。
秋はそんなブタクサの花粉が大量に飛散する時期。
とくに飛散量の多い関東や東北に住む方は注意が必要です。

ブタクサ ブタクサ

ブタクサ花粉の特徴

ブタクサ花粉の特徴は、花粉のサイズが小さいことです。
スギ花粉に比べると約半分の大きさです。
そのため、体の奥深くまで入り込んでしまうことがあります。

スギ花粉くらいの大きさだと、鼻毛などにキャッチされてそこから先には入り込めないことが多いのですが、小さなブタクサ花粉は鼻毛をすり抜けて気管支まで侵入することが可能なのです。

気管支に入り込んだブタクサ花粉は粘膜を刺激し、咳などの症状を引き起こします。
もともと喘息の方は症状を悪化させる原因になることもあります。

ブタクサ花粉の飛散時期

ブタクサの開花は7月頃から始まり、8月から10月にかけて飛散します。
地域によって飛散時期のピークや飛散期間は少しずつ違うので、お住まいの地域の飛散時期を知って効果的な花粉症対策に生かしましょう。

 
飛散時期
飛散のピーク
北海道地方
ブタクサはほとんど生育していない
東北地方
8月中旬から10月中旬
9月上旬
関東地方
7月中旬から12月
9月中旬
東海地方
9月中旬から下旬
飛散は少ない
関西地方
8月下旬から10月中旬
9月中旬から下旬
九州地方
9月初旬から10月下旬
9月下旬

ブタクサ花粉症の主な症状

ブタクサ花粉症は、目のかゆみやくしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった基本症状に加え、咳が出やすいのが特徴です。
そのため風邪と間違えやすいのですが、 一般的な風邪なら熱があっても1週間ほどで治まるはずなので、熱がなく症状が長引くときはブタクサ花粉症の可能性もあるということを知っておきましょう。
人によっては、肌あれなどの症状が出ることもあります。

もう1つ気をつけたいのは、花粉症のある方は食べ物でアレルギー症状が出るケースがあるということです。
ブタクサの花粉症で要注意の食べ物は、メロン、スイカなどウリ科の果物。
これらを食べたあと15分以内に、唇や口の中にかゆみ、ピリピリ感、イガイガ感、むくみ(腫れ)が出るようなら、口腔アレルギー症候群(OAS)かもしれません。
OASは、花粉症の原因物質と似た物質が含まれている食物に対しても反応してしまうのです。
症状が重い場合は、下痢や腹痛、じんましんや息苦しさ、咳といった症状が出ることも。
また、非常にまれですが、アナフィラキシーショックに至ることもあります。
ブタクサ花粉症の方がメロンやスイカなどを食べてはいけないというわけではありませんが、もし食べた後に唇や口の中にかゆみなどを感じたら、それ以上食べないようにしたほうが無難でしょう。

日常生活でできるブタクサ花粉対策!

ブタクサ花粉症も基本的な対策は、ほかの花粉症と同じで、花粉を浴びないようにすることです。
ブタクサは私たちの生活圏内にたくさん存在していますが、花粉の飛散距離は数メートルから長くても100メートル程度なので、スギ花粉より避けやすいといえます。生育している場所をチェックして近づかないようにしましょう。とくに河川敷は、ブタクサが群生していることがあるので気をつけて。

どうしてもブタクサの近くを通るときは、マスク、花粉症用メガネなどで目と鼻、口をガードしましょう。
喘息の方は、粒子の小さいブタクサ花粉を吸い込まないように、マスクの内側にガーゼを当てる(インナーマスク)とよいでしょう。
花粉除去率が上がります。

花粉がつきにくい滑らかな素材の衣服を身につけ、帰宅したら衣服の花粉をはらい落とす、帰宅後はうがいと洗顔を行う、部屋の掃除を徹底する、空気清浄機を設置して24時間稼働させるなどの対策で、ブタクサ花粉を撃退しましょう。

ブタクサ花粉症の治療法

さまざまな対策を行っても症状があまり緩和されず、鼻づまりのためによく眠れない、集中力が低下するなど日常生活に支障がある場合は、きちんと薬で治療しましょう。
内服薬、点眼薬、点鼻薬を適切に使用すれば症状は緩和します

花粉症を完治させたいという場合は、アレルゲン免疫療法(減感作療法)という選択肢があります。
これは、アレルギーの原因になっている抗原成分を抽出した治療用エキスを、注射などで少しずつ体の中に入れ、アレルギーの起こりにくい体質へと変えていく治療法です。

ブタクサ花粉症の減感作療法は、週1、2回の注射で行います。
ブタクサ花粉症は舌下免疫療法用の治療エキスはまだないため、注射による治療となります。

減感作療法は医療機関で行えますので、アレルギー疾患を扱っている病院やクリニックで相談しましょう。

教えてくれた先生

松脇 由典 先生 松脇 由典 先生

松脇 由典 先生

医療法人社団 恵芳会
松脇クリニック品川 院長
耳鼻咽喉科・アレルギー科医師
松脇クリニック品川

【略歴】
1994年3月東京慈恵会医科大学 医学部 医学科卒業
1994年5月東京慈恵会医科大学付属病院にて研修開始
2006年8月東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科講座 講師
医療法人社団恵芳会 松脇クリニック品川 理事長
現在に至る

【学会】
日本耳鼻咽喉科学会・専門医/日本アレルギー学会・専門医/日本鼻科学会
耳鼻咽喉科臨床学会/耳鼻咽喉科短期滞在手術研究会/
品川気道アレルギー研究会・代表
アレルギー・好酸球研究会

【賞罰】
平成24年日本鼻科学会 第19回学会賞
平成18年米国アレルギー喘息免疫学会 Featured
presentation
平成17年東京慈恵会医科大学 金杉賞