スマホ首とは?

スマホ首とは?

スマホ首とは? スマホ首とは?

スマホ首は、その名の通り日常的なスマートフォンの常用で首や肩などに不具合が起こる状態をいいます。
小さな画面の小さな文字や動画を追っているうちに、気づけば前かがみの姿勢をずっと続けていたということ、きっと誰でも経験があると思います。
もはや現代病といえるスマホ首。これを放置しておくと問題はもっと大きく、深刻になっていくので要注意。
私たちの生活になくてはならないスマートフォンだからこそ、それを取り扱う際には、少しでも自分の身体への気配りも、どうか忘れずに。

スマホ首は、その名の通り日常的なスマートフォンの常用で首や肩などに不具合が起こる状態をいいます。
小さな画面の小さな文字や動画を追っているうちに、気づけば前かがみの姿勢をずっと続けていたということ、きっと誰でも経験があると思います。
もはや現代病といえるスマホ首。これを放置しておくと問題はもっと大きく、深刻になっていくので要注意。
私たちの生活になくてはならないスマートフォンだからこそ、それを取り扱う際には、少しでも自分の身体への気配りも、どうか忘れずに。

<監修>

<監修>

竹谷内康修先生 竹谷内康修先生

竹谷内康修先生
竹谷内医院院長。整形外科医・カイロプラクター。東京都生まれ。

竹谷内康修先生
竹谷内医院院長。整形外科医・カイロプラクター。東京都生まれ。

2000年に東京慈恵会医科大学卒業後、福島県立医科大学整形外科へ入局。
2003年、米国のナショナル健康科学大学へ留学
2006年、同大学を首席で卒業。
2007年、手技療法専門のクリニック(現・竹谷内医院)を開設。
著書に『腰痛を根本から治す』『腰・首・肩のつらい痛みは2分で治る! 』(以上、宝島社)、『首の痛みは、自分で簡単に治せる! 』(三笠書房)などがある。
「頚椎症の名医が教える 竹谷内式首トレ 5分の体操で首の痛み・肩こり・腕のしびれが消える」(徳間書店)

2000年に東京慈恵会医科大学卒業後、福島県立医科大学整形外科へ入局。
2003年、米国のナショナル健康科学大学へ留学
2006年、同大学を首席で卒業。
2007年、手技療法専門のクリニック(現・竹谷内医院)を開設。
著書に『腰痛を根本から治す』『腰・首・肩のつらい痛みは2分で治る! 』(以上、宝島社)、『首の痛みは、自分で簡単に治せる! 』(三笠書房)などがある。
「頚椎症の名医が教える 竹谷内式首トレ 5分の体操で首の痛み・肩こり・腕のしびれが消える」(徳間書店)

スマホ首はストレートネックを生じさせる最大の要因

スマホ首はストレートネックを生じさせる最大の要因

首の骨、つまり頚椎は、身体の前側に膨らむように緩やかに弯曲しています。これは頭の重さを正しい位置で支えるためのカーブですが、スマートフォンを見ているときは頭を垂れて下を向き続けるため、頚椎の弯曲がなくなり、まっすぐな状態になっています。これがスマホ首です。
そして、この頚椎の弯曲がなくなった状態を長時間続けると、頚椎はまっすぐなまま固定化されてしまいます。これがストレートネック。つまり、スマホ首はストレートネックを生じさせる最大の要因のひとつなのです。
日常的に頭を下げた姿勢や、うつむいた姿勢でスマホやパソコンを使い続け、首が前に出てしまうスマホ首は、やがて首の痛み、首の後ろや付け根のコリ、肩こりなどの不調の原因となっていきます。

首の骨、つまり頚椎は、身体の前側に膨らむように緩やかに弯曲しています。これは頭の重さを正しい位置で支えるためのカーブですが、スマートフォンを見ているときは頭を垂れて下を向き続けるため、頚椎の弯曲がなくなり、まっすぐな状態になっています。これがスマホ首です。
そして、この頚椎の弯曲がなくなった状態を長時間続けると、頚椎はまっすぐなまま固定化されてしまいます。これがストレートネック。つまり、スマホ首はストレートネックを生じさせる最大の要因のひとつなのです。
日常的に頭を下げた姿勢や、うつむいた姿勢でスマホやパソコンを使い続け、首が前に出てしまうスマホ首は、やがて首の痛み、首の後ろや付け根のコリ、肩こりなどの不調の原因となっていきます。

スマホ首はストレートネックの予備軍 スマホ首はストレートネックの予備軍

スマホ首はストレートネックの予備軍

スマホ首はストレートネックの予備軍

スマホ首の症状

スマホ首の症状

スマホ首にはどのような症状があるのでしょうか?
たとえば、ボーリングの球を持ち、その腕をまっすぐ前に出したときにかかる腕や肩の負担を想像してみてください。これと同じように、頭が前へ突き出たスマホ首の状態では、平均して5kg前後の重さがある頭を支え続けることで大きな負担がかかっています。そのため首の筋肉、特に首の前側にある胸鎖乳突筋に力が入りっぱなしになり、首こりや肩こりといった症状が起こります。
他にも、首の痛み、首を後ろに反らしたときの痛み、頭痛、めまい、吐き気など、放置するほどに症状はさらに重篤になっていきます。また、首のシワ、顔まわりのたるみといった美容面にも関わってくるなど、影響は広範にわたります。
首は重さを感知する感覚が鈍いため、頭を下げてうつむいた状態のスマホ姿勢になっているときにかかっている首の負担を、私たちはあまり意識することがありません。だからこそ、スマホ首から起こるさまざまな悪影響が、ゆくゆくはストレートネックへと変異していく前に、スマホやパソコンを扱うときは、意識して姿勢や頭の位置などに気を配る必要があるのです。

スマホ首にはどのような症状があるのでしょうか?
たとえば、ボーリングの球を持ち、その腕をまっすぐ前に出したときにかかる腕や肩の負担を想像してみてください。これと同じように、頭が前へ突き出たスマホ首の状態では、平均して5kg前後の重さがある頭を支え続けることで大きな負担がかかっています。そのため首の筋肉、特に首の前側にある胸鎖乳突筋に力が入りっぱなしになり、首こりや肩こりといった症状が起こります。
他にも、首の痛み、首を後ろに反らしたときの痛み、頭痛、めまい、吐き気など、放置するほどに症状はさらに重篤になっていきます。また、首のシワ、顔まわりのたるみといった美容面にも関わってくるなど、影響は広範にわたります。
首は重さを感知する感覚が鈍いため、頭を下げてうつむいた状態のスマホ姿勢になっているときにかかっている首の負担を、私たちはあまり意識することがありません。だからこそ、スマホ首から起こるさまざまな悪影響が、ゆくゆくはストレートネックへと変異していく前に、スマホやパソコンを扱うときは、意識して姿勢や頭の位置などに気を配る必要があるのです。

 <首の角度と頭の重さの関係>

 <首の角度と頭の重さの関係>


頭が首の真上にある姿勢のとき、首にかかる頭の重さは4.5〜5.4kg。
頭が60度下へ傾いた状態では、本来の頭の重さの5〜6倍の27kgが首にのしかかっています。これでは首が悲鳴をあげるのも当然ですね

頭が首の真上にある姿勢のとき、首にかかる頭の重さは4.5〜5.4kg。
頭が60度下へ傾いた状態では、本来の頭の重さの5〜6倍の27kgが首にのしかかっています。これでは首が悲鳴をあげるのも当然ですね

<首の角度と頭の重さの関係> <首の角度と頭の重さの関係>

スマホ首の正しい診断とセルフチェック

スマホ首の正しい診断とセルフチェック

スマホ首というのは医学的な病名ではなく、正しい診断名は「頚椎症」になります。多くの場合は、首や肩のこり、腰痛、めまい、吐き気などの症状が現れて初めて整形外科へ駆け込み、レントゲンで直線化した頚椎の配列、ストレートネックの状態が認められて、「頚椎症」と診断が下されます。
また、自分でスマホ首かどうかをチェックする方法もあります。壁に背を向けて立ち、かかと、お尻、肩甲骨、後頭部の4点を壁につけてみてください。もし、後頭部が壁につかない、あるいは、つけられても胸のあたりが息苦しい、姿勢の維持が難しいなどの違和感があれば、もしかしたらスマホ首かもしれません。

スマホ首というのは医学的な病名ではなく、正しい診断名は「頚椎症」になります。多くの場合は、首や肩のこり、腰痛、めまい、吐き気などの症状が現れて初めて整形外科へ駆け込み、レントゲンで直線化した頚椎の配列、ストレートネックの状態が認められて、「頚椎症」と診断が下されます。
また、自分でスマホ首かどうかをチェックする方法もあります。壁に背を向けて立ち、かかと、お尻、肩甲骨、後頭部の4点を壁につけてみてください。もし、後頭部が壁につかない、あるいは、つけられても胸のあたりが息苦しい、姿勢の維持が難しいなどの違和感があれば、もしかしたらスマホ首かもしれません。

スマホ首の人と正常な頚椎の人 スマホ首の人と正常な頚椎の人

スマホ首の人   正常な頚椎の人

スマホ首の人   正常な頚椎の人

スマホ首の予防法

スマホ首の予防法

スマホ首を予防するためには、まずスマホ使用中の姿勢を正すことが第一となります。
スマホ使用中には頭を大きく下げないことを心がけましょう。頭を下げないために、できるだけスマホを目線に近いところまで持ち上げて使うようにします。このとき、右利きの人は右手でスマホを高く持ち、左手で右ひじを支えるなど、意識して両手を使う工夫をしてみてください。姿勢を正しやすく、スマホ首を直すとともに予防にもなります。

スマホ首を予防するためには、まずスマホ使用中の姿勢を正すことが第一となります。
スマホ使用中には頭を大きく下げないことを心がけましょう。頭を下げないために、できるだけスマホを目線に近いところまで持ち上げて使うようにします。このとき、右利きの人は右手でスマホを高く持ち、左手で右ひじを支えるなど、意識して両手を使う工夫をしてみてください。姿勢を正しやすく、スマホ首を直すとともに予防にもなります。

 <スマホ首を予防する首や肩に負担の少ないスマホの持ち方>

 <スマホ首を予防する首や肩に負担の少ないスマホの持ち方>


<スマホ首を予防する首や肩に負担の少ないスマホの持ち方> <スマホ首を予防する首や肩に負担の少ないスマホの持ち方>

●スマホ操作では首を前に出して画面を覗き込む悪い姿勢になりがち。
●スマホをなるべく高く持ち、画面を目の高さにして見るようにしましょう。
●高く上げた腕の肘を逆側の手で支えるなど両腕を上手に使いましょう。
●デスクに座っているときは、椅子を前に引いて身体をデスクに近づけ、スマホを持った肘をデスクの天面につくようにすると、スマホの高さをキープできます。
●タブレット端末の使用は、なるべくスタンドを使い机の上に置いて使用しましょう。

●スマホ操作では首を前に出して画面を覗き込む悪い姿勢になりがち。
●スマホをなるべく高く持ち、画面を目の高さにして見るようにしましょう。
●高く上げた腕の肘を逆側の手で支えるなど両腕を上手に使いましょう。
●デスクに座っているときは、椅子を前に引いて身体をデスクに近づけ、スマホを持った肘をデスクの天面につくようにすると、スマホの高さをキープできます。
●タブレット端末の使用は、なるべくスタンドを使い机の上に置いて使用しましょう。

 スマホ首の痛みを軽減する枕選び

 スマホ首の痛みを軽減する枕選び


首の筋肉が固まり、頚椎の動きも硬くなっているスマホ首の場合、首の部分が高く後頭部が下がってしまう枕を使うと、かえって首が反ってしまうので不向きです。このような首の部分が高くなっている枕や、また、逆に低すぎる枕も要注意です。
首を反らすと症状が出る人や、横向きに寝ることが多い人は、『やや高めの枕』を使うことをおすすめします。
つまり、枕選びのポイントは、症状の出にくい枕を選ぶこと。寝ている間に頚椎の修正はできませんが、首の痛みや辛さの解消は枕でも十分にできるのです。

首の筋肉が固まり、頚椎の動きも硬くなっているスマホ首の場合、首の部分が高く後頭部が下がってしまう枕を使うと、かえって首が反ってしまうので不向きです。このような首の部分が高くなっている枕や、また、逆に低すぎる枕も要注意です。
首を反らすと症状が出る人や、横向きに寝ることが多い人は、『やや高めの枕』を使うことをおすすめします。
つまり、枕選びのポイントは、症状の出にくい枕を選ぶこと。寝ている間に頚椎の修正はできませんが、首の痛みや辛さの解消は枕でも十分にできるのです。

 <スマホ首の症状が出にくい枕を選ぶ>

 <スマホ首の症状が出にくい枕を選ぶ>


●頭や首が起きているときにラクな位置が寝たときも保てる枕が最適。
●枕が低いと、横向きに寝たときに首が下がり、頚椎に負担をかけます。
●首の部分が高くなっている枕は、首が反ってしまうので頚椎に負担をかけます。

●頭や首が起きているときにラクな位置が寝たときも保てる枕が最適。
●枕が低いと、横向きに寝たときに首が下がり、頚椎に負担をかけます。
●首の部分が高くなっている枕は、首が反ってしまうので頚椎に負担をかけます。

スマホ首に効くストレッチ体操

スマホ首に効くストレッチ体操

スマホ首の人は首や肩が張ったり、背中が丸まった猫背の姿勢になりがちです。そこで、首のハリやコリ、固まった猫背を解消するストレッチ体操を試してみましょう。

スマホ首の人は首や肩が張ったり、背中が丸まった猫背の姿勢になりがちです。そこで、首のハリやコリ、固まった猫背を解消するストレッチ体操を試してみましょう。

 <スマホ首に効く!首と肩のストレッチ体操>

 <スマホ首に効く!首と肩のストレッチ体操>


首から肩に張っている僧帽筋のコリを解消するストレッチです。

首から肩に張っている僧帽筋のコリを解消するストレッチです。

<スマホ首に効く!首と肩のストレッチ体操> <スマホ首に効く!首と肩のストレッチ体操>

1 椅子に腰掛け、左手は椅子のへりをつかみます。
2 右手を頭の上からまわし、左の耳の上に当てます。
3 右手でやさしく頭を右斜め前に倒し、左の首から肩にかけてを伸ばします。
4 そのまま20〜30秒キープ。反対側も同様に行い、この体操を2〜3回繰り返します。

1 椅子に腰掛け、左手は椅子のへりをつかみます。
2 右手を頭の上からまわし、左の耳の上に当てます。
3 右手でやさしく頭を右斜め前に倒し、左の首から肩にかけてを伸ばします。
4 そのまま20〜30秒キープ。反対側も同様に行い、この体操を2〜3回繰り返します。

 <スマホ首に効く!猫背を治す背中のストレッチ体操>

 <スマホ首に効く!猫背を治す背中のストレッチ体操>


頭が前に突き出て首に負担のかかる姿勢や、猫背を解消するストレッチです。

頭が前に突き出て首に負担のかかる姿勢や、猫背を解消するストレッチです。

<スマホ首に効く!猫背を治す背中のストレッチ体操> <スマホ首に効く!猫背を治す背中のストレッチ体操>

1 腰の後ろで手を組み、腕を斜め下の後方へ引き下げるように力を入れます。
2 上を見上げるようにして上体をしっかり反らし、胸が伸びるのを感じます。
3 そのまま10〜30秒キープ。この体操を1日に何度も繰り返します。

1 腰の後ろで手を組み、腕を斜め下の後方へ引き下げるように力を入れます。
2 上を見上げるようにして上体をしっかり反らし、胸が伸びるのを感じます。
3 そのまま10〜30秒キープ。この体操を1日に何度も繰り返します。

まとめ

まとめ

スマホ首の予防のためには、やはり正しい姿勢の維持がポイントであること、おわかりいただけたと思います。スマホを見るときはできるだけ目の高さに上げ、首に負担をかけないようにすること、これが重要ですが、それ以前に、スマホを長く見続けない、ということも忘れないようにしたいものです。
電車の中や街中でも、周囲にはうつむいたまま頭を前に突き出し、スマホに夢中な人々がいっぱいです。でも、ときにはスマホをポケットにしまい、周囲の景色や広がる青空を眺めてみては? もしかしたら新しい発見があるかもしれませんよ。

スマホ首の予防のためには、やはり正しい姿勢の維持がポイントであること、おわかりいただけたと思います。スマホを見るときはできるだけ目の高さに上げ、首に負担をかけないようにすること、これが重要ですが、それ以前に、スマホを長く見続けない、ということも忘れないようにしたいものです。
電車の中や街中でも、周囲にはうつむいたまま頭を前に突き出し、スマホに夢中な人々がいっぱいです。でも、ときにはスマホをポケットにしまい、周囲の景色や広がる青空を眺めてみては? もしかしたら新しい発見があるかもしれませんよ。