OPEN CLOSE

女性の薄毛とは?女性の髪の毛の仕組みを知ろう

女性の薄毛とは?女性の髪の毛の仕組みを知ろう

「髪は女の命」と言われるほど、女性にとって髪はいつまでも美しくありたいもの。
でも、「最近薄毛になったせいか、髪全体のボリュームがなくなってきた」「髪が細くなって絡まってしまう」など、そんな悩みはありませんか?
髪の仕組みや女性の薄毛の傾向を知って、健やかな髪を目指しましょう。

<監修>

池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長 藤本智子
池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長 藤本智子

医学博士 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 日本発汗学会理事
2001年浜松医科大学医学部医学科卒業。
東京医科歯科大学皮膚科助教、都立大塚病院皮膚科医長を経て、2017年池袋西口ふくろう皮膚科クリニック開院。

目次

気になる女性の薄毛対策には、まず髪の毛の仕組みを知ろう

女性の薄毛対策のためには、髪の毛の仕組みを知ることが大事です。

髪の毛の構造

髪の毛の構造

髪の毛は皮膚と全く違う見た目をしていますが、役割は同じで体を保護し保温するものです。
また、頭部は強い日差しのため脳が高温になるのを守ったり、紫外線から皮膚を守る役割もあります。

髪の毛が頭皮に対して斜めに生えているのも、雨などの水滴が直接頭皮に当たって体温を下げるのを防ぎ保温する役目があるからです。ぶつかった時の衝撃や、日差しなどからも守ってくれます。

そして、髪の毛は三層構造になっており、一番内側にある層が「メデュラ」、真ん中の層が「コルテックス」と呼ばれる髪の芯、一番外側にある層が「キューティクル」です。

①メデュラ(毛髄)

髪の毛の一番内側にある芯のようなもので、このメデュラにより髪の硬さが決まります。
毛には、頭髪やひげなどの硬毛と、一般的に「うぶ毛」と呼ばれる軟毛がありますが、軟毛にはこのメデュラがありません。

②コルテックス(毛皮質)

髪の毛の構造図を見て分かるように、80%以上はこのコルテックスが占めています。
一番外側のキューティクルが剥がれ、いわゆるダメージヘアの状態になると、コルテックスのタンパク質が溶け出して髪に空気が入ります。
すると、髪はツヤを失いパサパサになり、質感も硬く、指で髪を通すとギシギシすることも。女性の美しい髪のためには、このコルテックスが重要なのです。

③キューティクル(毛上皮)

髪の毛は、キューティクルという透明なシートのようなもので覆われています。
キューティクルは美髪に関係のある言葉として、よく耳にすると思います。
いちばん表面にあるため、強いブラッシングなど外部の摩擦によりダメージを受けやすく、キューティクルが剥がれると、内にあるコルテックスも影響を受けます。
反対に、上手にケアをしていると、光を反射し、女性の憧れ「天使の輪」と呼ばれるツヤのある髪になります。

髪は毛母細胞で生まれる

髪は毛母細胞で生まれる

女性の薄毛対策で知っておきたいことは、髪が一体どこで作られているかということではないでしょうか。
表皮の下の真皮にある毛根の一番深い部分、毛球の中で髪はつくられています。
毛球の中の毛乳頭を取り囲む細胞である 「毛母細胞」が髪の製造工場です。シャンプーをしなくても1日にぬける頭髪は80~100本ほどもありますが、毛母細胞では常時髪を育んでいるのです。

①毛母細胞

毛乳頭を取り囲み、毛髪の元になる細胞です。
毛細血管から流れる血液から酸素や栄養を取り入れて、髪をつくりだします。
この毛母細胞に隣り合うようにメラノサイトが存在し、作ったメラニン色素を毛母細胞に受け渡すことで黒髪になります。このメラノサイトが何らかの原因で停止すると白髪になります。

②毛乳頭

毛乳頭周囲には血管や神経が分布しており、毛を作るのに必要な栄養分や酸素を取り入れています。毛乳頭には血管や神経があるため、故意に髪の毛を抜いた場合は、目には見えませんが少量ながら出血をします。痛みを伴うのはそのためです。

髪の毛が生え変わる仕組み「毛周期(ヘアサイクル)」

女性の薄毛対策をする上で、髪の毛の生え変わりを理解しておくことは重要です。
髪の毛は男性女性関係なく、永遠に伸び続けるわけではなく、ある程度伸びた後は成長が止まり、自然に抜け落ちます。
この髪の毛の生え変わり「毛周期(ヘアサイクル)」を紹介します。

髪の毛が生え変わる仕組み「毛周期(ヘアサイクル)」
毛包
初期成長期 新しい髪が生え
古い髪が抜ける
成長しはじめる
後期成長期 成長する 成長する
退行期 成長しない 小さくなる
休止期 成長しない 小さくなったまま
成長しない

①成長期(2~6年)

毛髪全体の約80~90%がこの段階にあります。この成長期の状態は、髪の毛を作りだす毛母細胞の細胞分裂が盛んで、髪が伸びていく時期です。

②退行期(2~3週間)

今まで成長を続けていた髪は、毛母細胞の分裂が衰えたため伸びなくなります。

③休止期(3~4ヶ月)

毛母細胞の細胞分裂が止まり脱毛しますが、頭皮の奥に眠っている「休止期」の毛根は新しい毛を作るために活発に細胞分裂を始める時期です。
休止期の毛根は毛根鞘がついているため、白い膜がついていることが特徴。ほそった毛や黒い毛根は成長期の脱毛のサインで、円形脱毛症やAGAの可能性があります。

1日に伸びる長さ

1日に約0.3~0.5mm伸びます。一か月では約1cmです。

1日に抜ける本数

男性でも女性でも、自然と抜け落ちる毛は一日に80~100本と言われています。
抜け毛が増えて薄毛に見えてしまうのではないかと心配している人もいますが、抜け毛があるのは当たり前のこと。「抜け毛=薄毛になる」と悩まなくて大丈夫です。

髪の毛1本の寿命

髪の毛1本の寿命は2~6年と言われています。寿命を迎え抜け毛となってしまっても、脱毛した時点で、毛母細胞では新しい髪の毛を製造しています。

どうして薄毛になるの?女性の薄毛に密接な「頭髪密度」

女性の薄毛の状態は、加齢により徐々に変化をします。
女性の髪は、20代に髪質と毛量ともにピークを迎え、30代女性でも髪が乾燥しやすくなり、今までになかったうねりもでてくるように。
さらに、30代後半では髪が細く弱くなり、髪質の変化を実感する人も。40代になると、髪の成長を促し、ハリやコシを与える働きがある女性ホルモンが減少します。
また、女性は更年期に入るとエストロゲンの分泌が激減するために、女性ならではの髪質の悪化が顕著になる方もいます。
この女性の薄毛には、頭髪密度と呼ばれるものが深く関係しています。

頭髪密度が低くなるとボリュームダウンして薄毛に

頭髪密度とは、単位面積あたりに生えている髪の毛の本数のことを差します。
個人差がありますが、日本人女性の髪の本数は1cm²あたり約180本以上が正常とされています。
薄毛に悩まされず健康な状態にある女性の髪は、ひとつの毛穴から2~3本生えますが、薄毛に悩んでいる女性は、この頭髪密度が低い可能性があります。

頭髪密度の減少は下記の3タイプに分けられます。

細くなる(本数は減っていない)
少なくなる(毛穴から1本ずつしか生えてこない)
少なくなる(新しい髪に生え変わらない)

①髪が細くなる

ひとつの毛穴から生える本数自体は減っていないが、髪自体が細くなったために、髪全体にボリュームがなくなった状態。

②髪の本数が減る

ひとつの毛穴から2~3本生えていたのに、1本ずつしか生えてこなくなったため、髪の全体本数が減った状態。

③発毛しなくなる

脱毛後、毛穴から新しい髪が生えてこない状態。

女性の薄毛 頭髪密度が減少するのはなぜ?

女性でも薄毛の印象を与えてしまう頭髪密度の減少ですが、これは何らかの原因によりヘアサイクルの「成長期」が短縮化されてしまうから。
この変化により、髪と毛包が十分に成長できなくなり、太く健康な髪に育たなくなり薄毛を感じるようになるのです。

毛包

髪が細くなる
成長期の髪の割合が減少し、細い髪が増えると共に抜け毛が増えます。
毛包のミニチュア化
成長期の毛包が十分に成長せず、早く退行期、休止期に移行してしまい、毛包が小さくなっていき太い髪が作られなくなります。

壮年性脱毛とは

頭頂部が薄くなる
生え際が後退する

女性の薄毛に悩む人は早ければ30代から、多くは、女性なら誰でも訪れる更年期以降からの加齢による薄毛・脱毛が見受けられることがあります。
今まで生えていた髪のまるで縮小版のような、細くて短い毛、いわゆる軟毛化するのが特徴的です。これも、まさに頭髪密度の減少と言えます。
男性の薄毛と同じように、女性の薄毛も頭頂部が薄くなったり、生え際が後退してM字を描き、進行すると頭皮が露出することもあります。

女性の薄毛 頭髪密度をチェック

次のチェック項目に当てはまることがあれば、頭髪密度が低くなっている可能性があります。変化に気がついた時こそが、女性も薄毛対策を始めるタイミングです。

  • □思い通りのスタイリングが決まらなくなった
  • □髪のボリュームがなくなった
  • □家族や美容院等で「髪が薄くなった」「薄毛になった」と指摘された
  • □分け目の幅が広がった
  • □髪を洗った時に頭皮が透けるようになった
  • □床や浴室の排水溝を見て抜け毛が増えたと感じる
  • □髪を束ねた時の太さが以前より細くなった
  • □濡れたり、湿気が多いと髪がペチャンコになり薄毛に感じる

女性の薄毛について正しく知り、対策に役立てましょう

健康な髪でいる時は、「髪の毛はあって当たり前」と考えがちですが、だんだんと髪の毛のスタイルが決まらなくなってきたり、生え際が気になってきたり…薄毛を感じるタイミングが訪れると、抜け毛を見るだけで心配になり、慌ててしまいますよね。
髪の毛は毎日抜けて生まれ変わるものですが、加齢をはじめ何かしらの原因で頭髪密度が低下し薄毛を感じることを知っておけば、慌てずに対策できます。
薄毛対策を始めるには、髪の毛のメカニズムを知ることが大切です。

その他のおすすめコンテンツ

  • 女性の薄毛の原因は?

    女性の薄毛の原因は?

    女性の薄毛の原因は、単純に加齢によるものだけではなく、生活習慣やホルモンバランス、ライフスタイルなど様々な要因が複雑に関係していると言われています。また、女性特有の病気や治療の副作用などから起こる薄毛もあります。女性の薄毛タイプとその原因をお伝えします。

  • 女性の薄毛治療とは。セルフケアでも薄毛対策できる?

    女性の薄毛治療とは。セルフケアでも薄毛対策できる?

    家族や親しい友人にも打ち明けづらい薄毛の悩み。「薄毛対策として自分でできる方法があるのか」「病院でしか薄毛治療はできないのか」「おすすめの薄毛治療法を教えてほしい」と、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。女性の薄毛には、一体どのようなケアがあるのか、ご紹介します。薄毛の疑問や不安を解消しましょう!