「清潔にしているのに頭皮がかゆい」という悩みをもつ女性は少なくないはず。
髪や頭皮を清潔に保ちたいという気持ちから、1日に複数回、洗髪をしていませんか?
その頭皮のかゆみは、お手入れのしすぎで生じている可能性があります。
また、更年期を迎えた女性は、更年期障害による頭皮の乾燥がかゆみを引き起こしている可能性も。今回は、女性の頭皮のかゆみの原因と対策を紹介します。
「清潔にしているのに頭皮がかゆい」という悩みをもつ女性は少なくないはず。
髪や頭皮を清潔に保ちたいという気持ちから、1日に複数回、洗髪をしていませんか?
その頭皮のかゆみは、お手入れのしすぎで生じている可能性があります。
また、更年期を迎えた女性は、更年期障害による頭皮の乾燥がかゆみを引き起こしている可能性も。今回は、女性の頭皮のかゆみの原因と対策を紹介します。
池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長 藤本智子
池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長 藤本智子
医学博士 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 日本発汗学会理事
2001年浜松医科大学医学部医学科卒業。
東京医科歯科大学皮膚科助教、都立大塚病院皮膚科医長を経て、2017年池袋西口ふくろう皮膚科クリニック開院。
医学博士 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 日本発汗学会理事
2001年浜松医科大学医学部医学科卒業。
東京医科歯科大学皮膚科助教、都立大塚病院皮膚科医長を経て、2017年池袋西口ふくろう皮膚科クリニック開院。
頭皮にかゆみが生じた際に、「不潔にしているからかも」と思う女性も多いのではと思いますが、一概に断定することはできません。
それは、頭皮が非常にセンシティブで複雑な環境にあるからなのです。
頭皮の特徴を紹介します。
頭皮にかゆみが生じた際に、「不潔にしているからかも」と思う女性も多いのではと思いますが、一概に断定することはできません。
それは、頭皮が非常にセンシティブで複雑な環境にあるからなのです。
頭皮の特徴を紹介します。
頭皮の乾燥によりかゆみが生じることは珍しくありません。
頭皮は汗腺が多く、さらに髪に覆われており高湿度な環境なので、地肌を触った時にしっとりしている印象を持つ女性もいらっしゃると思います。
しかし、頭皮は水分保持機能が低く、非常に乾燥しやすい場所なのです。
また、それぞれの人や部位によって、常在菌が固有の細菌叢(細菌の集団)をつくっており、疲れたり、洗いすぎなどで頭皮の細菌叢(細菌の集団)の乱れが生じます。それにともない、かゆみや湿疹が発症することもあります。
頭皮を最適な環境に保つには、状態に合わせて必要なケアをすることが大切なのです。
頭皮の乾燥によりかゆみが生じることは珍しくありません。
頭皮は汗腺が多く、さらに髪に覆われており高湿度な環境なので、地肌を触った時にしっとりしている印象を持つ女性もいらっしゃると思います。
しかし、頭皮は水分保持機能が低く、非常に乾燥しやすい場所なのです。
また、それぞれの人や部位によって、常在菌が固有の細菌叢(細菌の集団)をつくっており、疲れたり、洗いすぎなどで頭皮の細菌叢(細菌の集団)の乱れが生じます。それにともない、かゆみや湿疹が発症することもあります。
頭皮を最適な環境に保つには、状態に合わせて必要なケアをすることが大切なのです。
他の皮膚と違い、複雑な環境にある頭皮に生じるかゆみは、一体何が原因なのでしょうか。
他の皮膚と違い、複雑な環境にある頭皮に生じるかゆみは、一体何が原因なのでしょうか。
頭皮にかゆみがある場合、「汗や脂が落ちていないのかも」と思い、1度の入浴で、複数回シャンプーで洗髪する女性もいるでしょう。
前述のとおり、頭皮は水分保持機能が低いため、度重なる洗髪は角質をとりのぞいてしまい、本来必要である水分までをも失う可能性があります。
そのため、過度な洗髪は頭皮の乾燥を引き起こし、かゆみが生じるのです。
また、朝と夜どちらも髪を洗う女性がいますが、それも乾燥によりかゆみを引き起こす可能性があります。
頭皮にかゆみがある場合、「汗や脂が落ちていないのかも」と思い、1度の入浴で、複数回シャンプーで洗髪する女性もいるでしょう。
前述のとおり、頭皮は水分保持機能が低いため、度重なる洗髪は角質をとりのぞいてしまい、本来必要である水分までをも失う可能性があります。
そのため、過度な洗髪は頭皮の乾燥を引き起こし、かゆみが生じるのです。
また、朝と夜どちらも髪を洗う女性がいますが、それも乾燥によりかゆみを引き起こす可能性があります。
特に髪を洗いすぎているわけでもなく、また生活環境が変わったわけでもない場合は、頭皮以外に体の変化があるか思い返してみてください。
女性は早くて40代、そして50代に更年期を迎え、顔や上半身がほてる、汗をかきやすくなった、目が疲れるなど体調面で変化が起こることがあります。
また、憂鬱になることが多い、ささいなことが気になるといった精神面の変化から、髪や頭皮にも影響を及ぼすことがあります。
更年期障害により女性ホルモンが激減し、髪が細く少なくなってしまうこともあります。
特に髪を洗いすぎているわけでもなく、また生活環境が変わったわけでもない場合は、頭皮以外に体の変化があるか思い返してみてください。
女性は早くて40代、そして50代に更年期を迎え、顔や上半身がほてる、汗をかきやすくなった、目が疲れるなど体調面で変化が起こることがあります。
また、憂鬱になることが多い、ささいなことが気になるといった精神面の変化から、髪や頭皮にも影響を及ぼすことがあります。
更年期障害により女性ホルモンが激減し、髪が細く少なくなってしまうこともあります。
頭皮にかゆみがあり、赤く炎症を起こしていれば「脂漏性皮膚炎」の可能性があります。皮脂が過剰分泌し、脂っこいベタベタとしたフケも発生するのが特徴です。
頭皮にかゆみがあり、赤く炎症を起こしていれば「脂漏性皮膚炎」の可能性があります。皮脂が過剰分泌し、脂っこいベタベタとしたフケも発生するのが特徴です。
頭皮は、他の皮膚と比べて非常にセンシティブです。
水分の保持機能や皮膚バリア機能が低いため、体の他部位と同様に保湿のケアが必要です。毛先や髪のケアだけではなく頭皮のケアも重要です。
頭皮トラブルとして挙げられるかゆみ、フケ症などは、共通点として頭皮が乾燥していることが分かっています。女性におすすめの対処法を紹介します。
頭皮は、他の皮膚と比べて非常にセンシティブです。
水分の保持機能や皮膚バリア機能が低いため、体の他部位と同様に保湿のケアが必要です。毛先や髪のケアだけではなく頭皮のケアも重要です。
頭皮トラブルとして挙げられるかゆみ、フケ症などは、共通点として頭皮が乾燥していることが分かっています。女性におすすめの対処法を紹介します。
頭皮の状態に合ったシャンプーを使って、1日に1回、指の腹でやさしく頭皮を洗いましょう。必要以上に皮脂を落とすことは、頭皮を乾燥させたり、逆に皮脂の分泌を増やしたりすることもあります。
頭皮の状態に合ったシャンプーを使って、1日に1回、指の腹でやさしく頭皮を洗いましょう。必要以上に皮脂を落とすことは、頭皮を乾燥させたり、逆に皮脂の分泌を増やしたりすることもあります。
髪の保湿ケアをするのと同様に、保湿剤の入ったシャンプーや頭皮用ローションなどを使用して乾燥対策をしましょう。
髪の保湿ケアをするのと同様に、保湿剤の入ったシャンプーや頭皮用ローションなどを使用して乾燥対策をしましょう。
かゆみがひどい場合や、かゆみとともにフケや脱毛が生じている場合は、皮膚科やかかりつけの病院を受診しましょう。
また、女性の更年期障害による乾燥は、皮膚以外にも目、口の中など、体の様々な部位で発生し、かきむしるほどのひどいかゆみが生じることもあります。
かき傷がもとになり細菌感染を引き起こす可能性もあるので、早めに受診を。
かゆみがひどい場合や、かゆみとともにフケや脱毛が生じている場合は、皮膚科やかかりつけの病院を受診しましょう。
また、女性の更年期障害による乾燥は、皮膚以外にも目、口の中など、体の様々な部位で発生し、かきむしるほどのひどいかゆみが生じることもあります。
かき傷がもとになり細菌感染を引き起こす可能性もあるので、早めに受診を。
頭皮の状態をかゆみがない健康な状態に保つためには、正しくシャンプーすることが大事です。
頭皮の状態をかゆみがない健康な状態に保つためには、正しくシャンプーすることが大事です。
頭皮の状態に合ったシャンプーを使って、1日に1回、指の腹でやさしく頭皮を洗いましょう。必要以上に皮脂を落とすことは、頭皮を乾燥させたり、逆に皮脂の分泌を増やしたりすることもあります。
頭皮の状態に合ったシャンプーを使って、1日に1回、指の腹でやさしく頭皮を洗いましょう。必要以上に皮脂を落とすことは、頭皮を乾燥させたり、逆に皮脂の分泌を増やしたりすることもあります。
頭皮や髪の状態は女性により異なるため、自分に合ったシャンプーを選ぶことが大事です。それでは、自分に合ったシャンプーはどのように選べばよいのでしょうか。
髪が細くなり薄毛が気になる女性は、ハリやコシをだす成分が配合されているシャンプーを選びましょう。
女性用のシャンプーであれば、商品説明欄に「ボリュームをだす」「ふんわりする」「ハリやコシをアップする」などの表記があるものもいいでしょう。
毛先の乾燥をケアする保湿成分が配合されているシャンプーを選びましょう。
保湿成分は、天然植物由来のものや生薬が配合されているものがあります。
また、パサついた毛先はリンスなどで保湿ケアをし、頭皮には残さないようにしましょう。
常在菌が皮脂を分解して生成した脂肪酸の中には、頭皮の臭いの原因になる物質が含まれています。洗い残しと共に、きちんとドライヤーで乾かしているかなども重要です。
シャンプーは、頭皮環境を整える成分が配合されたものを選ぶと良いでしょう。
頭皮や髪の状態は女性により異なるため、自分に合ったシャンプーを選ぶことが大事です。それでは、自分に合ったシャンプーはどのように選べばよいのでしょうか。
髪が細くなり薄毛が気になる女性は、ハリやコシをだす成分が配合されているシャンプーを選びましょう。
女性用のシャンプーであれば、商品説明欄に「ボリュームをだす」「ふんわりする」「ハリやコシをアップする」などの表記があるものもいいでしょう。
毛先の乾燥をケアする保湿成分が配合されているシャンプーを選びましょう。
保湿成分は、天然植物由来のものや生薬が配合されているものがあります。
また、パサついた毛先はリンスなどで保湿ケアをし、頭皮には残さないようにしましょう。
常在菌が皮脂を分解して生成した脂肪酸の中には、頭皮の臭いの原因になる物質が含まれています。洗い残しと共に、きちんとドライヤーで乾かしているかなども重要です。
シャンプーは、頭皮環境を整える成分が配合されたものを選ぶと良いでしょう。
STEP1:シャンプー前に軽くブラッシングをします。
STEP1:シャンプー前に軽くブラッシングをします。
シャンプー前に軽くブラッシングをすることで、頭皮と髪の汚れが落ちやすくなります。
髪の長い女性は、毛先はときほぐすようにブラッシングをしましょう。
からまっても引っ張らないようにご注意を。
シャンプー前に軽くブラッシングをすることで、頭皮と髪の汚れが落ちやすくなります。
髪の長い女性は、毛先はときほぐすようにブラッシングをしましょう。
からまっても引っ張らないようにご注意を。
STEP2:ぬるま湯で洗い、シャンプーはよく泡立てておきます。
STEP2:ぬるま湯で洗い、シャンプーはよく泡立てておきます。
シャンプー前に、ぬるま湯でサッと汚れを落とします。
この時に、髪だけではなく頭皮もしっかり濡らしましょう。
シャンプーは手のひらでよく泡立ててからつけましょう。
シャンプー前に、ぬるま湯でサッと汚れを落とします。
この時に、髪だけではなく頭皮もしっかり濡らしましょう。
シャンプーは手のひらでよく泡立ててからつけましょう。
STEP3: シャンプーを、前3ヵ所・後ろ2ヵ所程度に分けてつけます。
STEP3: シャンプーを、前3ヵ所・後ろ2ヵ所程度に分けてつけます。
シャンプーを全体になじむようにつけたら、指の腹を使って頭皮をていねいに洗います。
髪と髪をこすりあわせると、キューティクルがはがれやすくなるのでご注意を。
シャンプーを全体になじむようにつけたら、指の腹を使って頭皮をていねいに洗います。
髪と髪をこすりあわせると、キューティクルがはがれやすくなるのでご注意を。
STEP4:髪や頭皮にすすぎ残りがないよう、念入りにすすぎます。
STEP4:髪や頭皮にすすぎ残りがないよう、念入りにすすぎます。
シャンプーをすすぐ時も、指の腹を使いましょう。
シャンプーをすすぐ時も、指の腹を使いましょう。
STEP5:トリートメントを髪全体になじませ、仕上げにすすぎます。
STEP5:トリートメントを髪全体になじませ、仕上げにすすぎます。
トリートメントは手で温めてから、頭皮を避けて毛先を中心に髪全体になじませましょう。
なじませたら、ぬめり感がとれるまで完全に洗い流します。
トリートメントは手で温めてから、頭皮を避けて毛先を中心に髪全体になじませましょう。
なじませたら、ぬめり感がとれるまで完全に洗い流します。
頭皮は体の他部位と比べて、保水機能やバリア機能が低く、さらには細菌や真菌などの影響も受けやすい部位です。
それにも関わらず、自分の目では確認することが不可能なために、髪の毛以上に頭皮トラブルには気がつきにくいもの。気がついた時にはすでに進行している事例もあります。
そのため、頭皮状態や髪質にあったシャンプーを使用し、体の他部位と同様に保湿ケアも大事なのです。健康な頭皮を維持して、健やかな髪に導きましょう。
頭皮は体の他部位と比べて、保水機能やバリア機能が低く、さらには細菌や真菌などの影響も受けやすい部位です。
それにも関わらず、自分の目では確認することが不可能なために、髪の毛以上に頭皮トラブルには気がつきにくいもの。気がついた時にはすでに進行している事例もあります。
そのため、頭皮状態や髪質にあったシャンプーを使用し、体の他部位と同様に保湿ケアも大事なのです。健康な頭皮を維持して、健やかな髪に導きましょう。