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腸活は、食事から! 腸活に効果的な食べ物を知ろう

腸活は、食事から!
腸活に効果的な
食べ物を知ろう

 

腸活に効果的食事を摂っている女性のイメージ写真 腸活に効果的食事を摂っている女性のイメージ写真

近年、「腸活」という言葉が一般的になり、“健康は腸から”という意識が定着しつつあります。腸活の土台となるのが、毎日の食事です。腸内環境を整えるためには、どのような食べ物を、どう摂ればよいのか。腸と腸内細菌の共生関係をもとに、腸活を行うための具体的な食品や摂り方のコツを解説します。

近年、「腸活」という言葉が一般的になり、“健康は腸から”という意識が定着しつつあります。腸活の土台となるのが、毎日の食事です。腸内環境を整えるためには、どのような食べ物を、どう摂ればよいのか。腸と腸内細菌の共生関係をもとに、腸活を行うための具体的な食品や摂り方のコツを解説します。

監修

監修

京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授 内藤 裕二先生の画像 京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授 内藤 裕二先生の画像

内藤 裕二先生(ないとう・ゆうじ)
京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授

内藤 裕二先生(ないとう・ゆうじ)
京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授

1983年京都府立医科大学卒業、2001年米国ルイジアナ州立大学医学部分子細胞生理学教室客員教授として渡米。帰国後は、(独)科学技術振興機構科学技術振興調整費研究領域主幹、09年京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授、15年本学附属病院内視鏡・超音波診療部部長、21年から現職。著書に、『消化管(おなか)は泣いています』(ダイヤモンド社)『すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢』(羊土社)『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)など多数。

1983年京都府立医科大学卒業、2001年米国ルイジアナ州立大学医学部分子細胞生理学教室客員教授として渡米。帰国後は、(独)科学技術振興機構科学技術振興調整費研究領域主幹、09年京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授、15年本学附属病院内視鏡・超音波診療部部長、21年から現職。著書に、『消化管(おなか)は泣いています』(ダイヤモンド社)『すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢』(羊土社)『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)など多数。

(1)腸活の基本が食事なのはなぜ? 私たちと腸内細菌の共生関係とは

(1)腸活の基本が食事なのはなぜ? 私たちと腸内細菌の共生関係とは


お腹の前で、指でハートマークをつくっている女性の写真 お腹の前で、指でハートマークをつくっている女性の写真

■腸内は、私たちにとって「体外」
近年よく耳にする「腸活」とは、私たちの腸内に共生している多種多様な腸内細菌の「バランス」と「多様性」を保つことを指します。
私たちの口から肛門までの消化管は、体の中に1本のトンネルが通っているようなもので、腸の内側の空間は、実は人間にとって「体外」です。そこに約1000種類、およそ100兆個もの腸内細菌がすみついています。私たちの体重のうち1~2kgは腸内細菌の重さともいわれますから、その多さには驚きますね。
「腸内環境の悪化」とは、この腸内細菌の多様性のバランスが崩れてしまっている状態です。腸には体の6割以上の免疫細胞が集まっており、腸内環境の悪化は免疫力の低下にもつながります。免疫力は病気の発症を抑制し、健康に欠かせない力です。免疫力が低下しないよう、腸内の環境を正常に保ってくれるのが、腸内細菌なのです。

■私たちが食べた物が腸内細菌のエサになる
そして、健康の基礎ともいえる腸活のカギは、毎日の食事に他なりません。なぜなら、私たちが毎日摂っている食事が、そのまま腸内細菌のエサになるからです。腸内細菌は、私たちが食事で摂った糖や食物繊維などをエサとして増殖していきます。
同時に、エサを食べた腸内細菌は代謝物をつくります。腸内細菌がエサを発酵させてつくり出す「短鎖脂肪酸」などの代謝物は、私たちの健康に不可欠であり、私たちと腸内細菌は“共生関係”にあることが、最近の研究によって分かってきました。

■腸内は、私たちにとって「体外」
近年よく耳にする「腸活」とは、私たちの腸内に共生している多種多様な腸内細菌の「バランス」と「多様性」を保つことを指します。
私たちの口から肛門までの消化管は、体の中に1本のトンネルが通っているようなもので、腸の内側の空間は、実は人間にとって「体外」です。そこに約1000種類、およそ100兆個もの腸内細菌がすみついています。私たちの体重のうち1~2kgは腸内細菌の重さともいわれますから、その多さには驚きますね。
「腸内環境の悪化」とは、この腸内細菌の多様性のバランスが崩れてしまっている状態です。腸には体の6割以上の免疫細胞が集まっており、腸内環境の悪化は免疫力の低下にもつながります。免疫力は病気の発症を抑制し、健康に欠かせない力です。免疫力が低下しないよう、腸内の環境を正常に保ってくれるのが、腸内細菌なのです。

■私たちが食べた物が腸内細菌のエサになる
そして、健康の基礎ともいえる腸活のカギは、毎日の食事に他なりません。なぜなら、私たちが毎日摂っている食事が、そのまま腸内細菌のエサになるからです。腸内細菌は、私たちが食事で摂った糖や食物繊維などをエサとして増殖していきます。
同時に、エサを食べた腸内細菌は代謝物をつくります。腸内細菌がエサを発酵させてつくり出す「短鎖脂肪酸」などの代謝物は、私たちの健康に不可欠であり、私たちと腸内細菌は“共生関係”にあることが、最近の研究によって分かってきました。

(2)腸活がダイエットや美肌にもいいのは、腸内細菌の「代謝物」のおかげ

(2)腸活がダイエットや美肌にもいいのは、腸内細菌の「代謝物」のおかげ


環境の良い状態の腸のイメージイラスト 環境の良い状態の腸のイメージイラスト

私たちが腸活を意識して、腸によい食事を摂ると、それをエサに善玉菌が増えていきます。善玉菌が産生する代謝物は、体にとって様々なよい影響があります。中でも、注目を集めているのが「短鎖脂肪酸」です。短鎖脂肪酸とは、主に「酢酸」「酪酸」「プロピオン酸」の3つを指し、それぞれ働きが異なります。

■腸活で注目の「短鎖脂肪酸」とは
●酢酸
主にビフィズス菌が産生する代謝物で、口から入ってきた病原菌や、体にとって不必要なものを体内に入らないようにブロックする「バリア機能」を強固にし、炎症を抑制します。また、大腸の蠕動(ぜんどう)運動を刺激する働きもあります。
さらに腸でつくられた酢酸は、ほとんどが体内に吸収されて脂肪をつくる材料になる一方で、過剰な脂肪をため込まないよう、脳にシグナルを送る「脂肪蓄積抑制作用」も発揮します。酢酸にはダイエットにつながるうれしい働きもあるのです。
なお、お酢の酸味の元としても知られる酢酸ですが、食事で摂取したお酢は、全て小腸で吸収されます。そのため、大腸にある酢酸はビフィズス菌由来のものです。日本人の腸にはビフィズス菌が多いことが特徴で、ビフィズス菌が産生する酢酸もまた、日本人の腸内で最も多く産生される短鎖脂肪酸です。

●酪酸
酪酸は腸のエネルギーとして使われる他、炎症を抑える働きが知られています。血糖値を下げるホルモンの分泌を促し、ストレスを軽減する作用にも、酪酸は関与しているのです。

●プロピオン酸
大腸内にビフィズス菌を増やして、整腸作用を発揮します。食欲抑制ホルモンの分泌を促す作用があり、体内に脂肪がたまらないように抑制する効果も。エネルギー消費を高める一方、エネルギー源である糖が足りない時は、新たに糖をつくる「糖新生」の材料にもなります。
私たちが腸活のための食事を意識し、善玉菌を増やすと、産生される短鎖脂肪酸の量も増えていきます。

■私たちがつくり出せない「ビタミン」も、腸内細菌が産生

私たちが腸活を意識して、腸によい食事を摂ると、それをエサに善玉菌が増えていきます。善玉菌が産生する代謝物は、体にとって様々なよい影響があります。中でも、注目を集めているのが「短鎖脂肪酸」です。短鎖脂肪酸とは、主に「酢酸」「酪酸」「プロピオン酸」の3つを指し、それぞれ働きが異なります。

■腸活で注目の「短鎖脂肪酸」とは
●酢酸
主にビフィズス菌が産生する代謝物で、口から入ってきた病原菌や、体にとって不必要なものを体内に入らないようにブロックする「バリア機能」を強固にし、炎症を抑制します。また、大腸の蠕動(ぜんどう)運動を刺激する働きもあります。
さらに腸でつくられた酢酸は、ほとんどが体内に吸収されて脂肪をつくる材料になる一方で、過剰な脂肪をため込まないよう、脳にシグナルを送る「脂肪蓄積抑制作用」も発揮します。酢酸にはダイエットにつながるうれしい働きもあるのです。
なお、お酢の酸味の元としても知られる酢酸ですが、食事で摂取したお酢は、全て小腸で吸収されます。そのため、大腸にある酢酸はビフィズス菌由来のものです。日本人の腸にはビフィズス菌が多いことが特徴で、ビフィズス菌が産生する酢酸もまた、日本人の腸内で最も多く産生される短鎖脂肪酸です。

●酪酸
酪酸は腸のエネルギーとして使われる他、炎症を抑える働きが知られています。血糖値を下げるホルモンの分泌を促し、ストレスを軽減する作用にも、酪酸は関与しているのです。

●プロピオン酸
大腸内にビフィズス菌を増やして、整腸作用を発揮します。食欲抑制ホルモンの分泌を促す作用があり、体内に脂肪がたまらないように抑制する効果も。エネルギー消費を高める一方、エネルギー源である糖が足りない時は、新たに糖をつくる「糖新生」の材料にもなります。
私たちが腸活のための食事を意識し、善玉菌を増やすと、産生される短鎖脂肪酸の量も増えていきます。

■私たちがつくり出せない「ビタミン」も、腸内細菌が産生

両頬に手を添えた女性の写真 両頬に手を添えた女性の写真

腸内細菌がつくる代謝物は、短鎖脂肪酸だけではありません。私たち自身ではつくり出せないビタミンB群をはじめ、健康や美容のために必要な栄養素を、以下のように数多く産生しています。

●ビタミンB群
食べ物からエネルギーを生成するために必要な栄養素です。健康維持には欠かせない栄養素ながら、自力でつくることができません。腸内細菌が産生するビタミンB群は、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビオチン、葉酸、ビタミンB12の8種類があります。

●ビタミンK
血液凝固や骨の形成にかかわる重要な栄養素です。油脂に溶ける性質をもつビタミンKも、腸内細菌によってつくられます。

●乳酸
ブドウ糖などの糖を分解して、エネルギーをつくり出す際に、乳酸菌によって産生されます。腸内の腐敗の抑制、腸の蠕動運動を助ける働きなどがあります。整腸作用以外にも、腸内に潜入した有害菌からの感染防御作用や、抗アレルギー作用などについても研究が進められています。

●エクオール
腸内細菌の一つであるエクオール産生菌が、更年期の女性に重要とされる活性型大豆イソフラボン「エクオール」をつくり出します。更年期症状の改善、シミやしわの改善、美白効果が期待できます。

●ポリアミン
アンチエイジング物質として注目を集めるポリアミンも、腸内細菌がつくり出す代謝物です。新陳代謝を活発にし、老化防止や、血管の炎症を抑制する作用があり、動脈硬化の予防効果が期待されています。効果を上げるためには、体内で産生するポリアミンの濃度を高めることが重要です。

こうした私たちの体に欠かせない代謝物を生み出す善玉菌。そんな善玉菌を増やし、腸内環境を整える、「腸活のための食事」の仕方をご紹介します。

腸内細菌がつくる代謝物は、短鎖脂肪酸だけではありません。私たち自身ではつくり出せないビタミンB群をはじめ、健康や美容のために必要な栄養素を、以下のように数多く産生しています。

●ビタミンB群
食べ物からエネルギーを生成するために必要な栄養素です。健康維持には欠かせない栄養素ながら、自力でつくることができません。腸内細菌が産生するビタミンB群は、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビオチン、葉酸、ビタミンB12の8種類があります。

●ビタミンK
血液凝固や骨の形成にかかわる重要な栄養素です。油脂に溶ける性質をもつビタミンKも、腸内細菌によってつくられます。

●乳酸
ブドウ糖などの糖を分解して、エネルギーをつくり出す際に、乳酸菌によって産生されます。腸内の腐敗の抑制、腸の蠕動運動を助ける働きなどがあります。整腸作用以外にも、腸内に潜入した有害菌からの感染防御作用や、抗アレルギー作用などについても研究が進められています。

●エクオール
腸内細菌の一つであるエクオール産生菌が、更年期の女性に重要とされる活性型大豆イソフラボン「エクオール」をつくり出します。更年期症状の改善、シミやしわの改善、美白効果が期待できます。

●ポリアミン
アンチエイジング物質として注目を集めるポリアミンも、腸内細菌がつくり出す代謝物です。新陳代謝を活発にし、老化防止や、血管の炎症を抑制する作用があり、動脈硬化の予防効果が期待されています。効果を上げるためには、体内で産生するポリアミンの濃度を高めることが重要です。

こうした私たちの体に欠かせない代謝物を生み出す善玉菌。そんな善玉菌を増やし、腸内環境を整える、「腸活のための食事」の仕方をご紹介します。

(3)腸活の食事のポイントは「シンバイオティクス」

(3)腸活の食事のポイントは「シンバイオティクス」


プロバイオティクス(善玉菌)と、その栄養源となるプレバイオティクス(食物繊維、オリゴ糖、レジスタントスターチなど)の関係をイメージしたイラスト プロバイオティクス(善玉菌)と、その栄養源となるプレバイオティクス(食物繊維、オリゴ糖、レジスタントスターチなど)の関係をイメージしたイラスト

腸活の食事で意識したいポイントは2つあります。
1つはビフィズス菌のような「善玉菌(プロバイオティクス)」を積極的に摂ること。もう一つは、食物繊維など「善玉菌のエサ(プレバイオティクス)」を摂ること。
この2つを同時に摂る方法は「シンバイオティクス」と呼ばれ、腸活の食事で大切な考え方となっています。しかし、難しく考える必要はありません。例えば、ヨーグルトにバナナやりんごなどの果物を加えて食べる、納豆などの大豆食品や野菜、海藻類など、いろいろな種類の食品を摂取する心がけが、シンバイオティクスなのです。

腸活の食事で意識したいポイントは2つあります。
1つはビフィズス菌のような「善玉菌(プロバイオティクス)」を積極的に摂ること。もう一つは、食物繊維など「善玉菌のエサ(プレバイオティクス)」を摂ること。
この2つを同時に摂る方法は「シンバイオティクス」と呼ばれ、腸活の食事で大切な考え方となっています。しかし、難しく考える必要はありません。例えば、ヨーグルトにバナナやりんごなどの果物を加えて食べる、納豆などの大豆食品や野菜、海藻類など、いろいろな種類の食品を摂取する心がけが、シンバイオティクスなのです。

(4)腸活に効果的な食べ物は?

(4)腸活に効果的な食べ物は?


次に、シンバイオティクスとして取り入れたい食べ物を紹介します。

■プロバイオティクス(善玉菌)

次に、シンバイオティクスとして取り入れたい食べ物を紹介します。

■プロバイオティクス(善玉菌)

プレバイオティクス(善玉菌のエサ)が含まれる食材のイメージ写真 プレバイオティクス(善玉菌のエサ)が含まれる食材のイメージ写真

善玉菌の代表である乳酸菌を摂るには、ヨーグルト、みそ、漬物、キムチなど、発酵食品を積極的に摂りましょう。ただし、漬物類は塩分が高いので、食べ過ぎには要注意です。
▶多く含む食品:ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、みそ、しょうゆ、納豆、ぬか漬け、キムチ など

また、乳酸菌と共に善玉菌の代表格である「ビフィズス菌」は、実は酸素があるところでは生育できない菌なので、通常の発酵食品には入っていません。腸活を意識した食事では「ビフィズス菌入り」と明記されたヨーグルトなど、ビフィズス菌を添加した食品で補いましょう。整腸剤などを活用して、ビフィズス菌を増やす工夫をするのも一案です。

■プレバイオティクス(善玉菌のエサ)

善玉菌の代表である乳酸菌を摂るには、ヨーグルト、みそ、漬物、キムチなど、発酵食品を積極的に摂りましょう。ただし、漬物類は塩分が高いので、食べ過ぎには要注意です。
▶多く含む食品:ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、みそ、しょうゆ、納豆、ぬか漬け、キムチ など

また、乳酸菌と共に善玉菌の代表格である「ビフィズス菌」は、実は酸素があるところでは生育できない菌なので、通常の発酵食品には入っていません。腸活を意識した食事では「ビフィズス菌入り」と明記されたヨーグルトなど、ビフィズス菌を添加した食品で補いましょう。整腸剤などを活用して、ビフィズス菌を増やす工夫をするのも一案です。

■プレバイオティクス(善玉菌のエサ)

プロバイオティクス(善玉菌)が含まれる食材のイメージ写真 プロバイオティクス(善玉菌)が含まれる食材のイメージ写真

乳酸菌やビフィズス菌などのエサとなる食物繊維やオリゴ糖、レジスタントスターチは腸活の強い味方です。
腸活を意識した毎日の食事で、食物繊維を豊富に含む食品を摂れば、短鎖脂肪酸などをつくる善玉菌を増やすことができます。食物繊維の中でも特に積極的に摂りたいのが、水溶性食物繊維や高発酵性食物繊維です。

●食物繊維
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」があり、ビフィズス菌などの善玉菌は、水溶性食物繊維を好んで食べます。さらに、腸内で善玉菌がより発酵させやすい「高発酵性食物繊維」が今、腸活で注目されています。水溶性食物繊維のほとんどは、高発酵性食物繊維です。
▶水溶性食物繊維を多く含む食品: 海藻類、豆類、大豆製品、大麦、オートミール、全粒小麦、玄米、オクラ、なめこ、根菜類、アボカド、キウイ など
水溶性食物繊維(高発酵性食物繊維)を摂りやすくする工夫は、主食をちょっと変えること。主食のご飯を白米から玄米や麦ごはんに変えたり、パンを全粒粉入りのパンに変えたりするだけで、比較的容易に摂る量を増やせます。

●オリゴ糖

乳酸菌やビフィズス菌などのエサとなる食物繊維やオリゴ糖、レジスタントスターチは腸活の強い味方です。
腸活を意識した毎日の食事で、食物繊維を豊富に含む食品を摂れば、短鎖脂肪酸などをつくる善玉菌を増やすことができます。食物繊維の中でも特に積極的に摂りたいのが、水溶性食物繊維や高発酵性食物繊維です。

●食物繊維
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」があり、ビフィズス菌などの善玉菌は、水溶性食物繊維を好んで食べます。さらに、腸内で善玉菌がより発酵させやすい「高発酵性食物繊維」が今、腸活で注目されています。水溶性食物繊維のほとんどは、高発酵性食物繊維です。
▶水溶性食物繊維を多く含む食品: 海藻類、豆類、大豆製品、大麦、オートミール、全粒小麦、玄米、オクラ、なめこ、根菜類、アボカド、キウイ など
水溶性食物繊維(高発酵性食物繊維)を摂りやすくする工夫は、主食をちょっと変えること。主食のご飯を白米から玄米や麦ごはんに変えたり、パンを全粒粉入りのパンに変えたりするだけで、比較的容易に摂る量を増やせます。

●オリゴ糖

オリゴ糖が含まれる食材のイメージ写真 オリゴ糖が含まれる食材のイメージ写真

消化されずに大腸まで届く難消化性のオリゴ糖は、大腸でビフィズス菌などのエサになります。オリゴ糖には多くの種類があり、玉ねぎやにんにく、バナナなどに含まれる「ガラクトオリゴ糖」、大豆製品や豆類などの「大豆オリゴ糖」、はちみつやみそ、しょうゆなど「イソマルトオリゴ糖」などがあります。
▶多く含む食品:バナナ、はちみつ、タマネギ、アスパラ、にんにく など

●レジスタントスターチ
小腸で消化されずに大腸に運ばれるでんぷんで、食物繊維と同様の機能を持ち、ビフィズス菌などの善玉菌のエサになります。ご飯やジャガイモなどに含まれますが、一度加熱してから冷ますと量が増える性質があるため、おにぎりやポテトサラダ、ゆでた豆のサラダなど、調理後に冷やして摂るのも一案です。
▶多く含む食品:インゲン豆、ゆであずき、大麦、白米、全粒小麦、ジャガイモ、山芋 など

消化されずに大腸まで届く難消化性のオリゴ糖は、大腸でビフィズス菌などのエサになります。オリゴ糖には多くの種類があり、玉ねぎやにんにく、バナナなどに含まれる「ガラクトオリゴ糖」、大豆製品や豆類などの「大豆オリゴ糖」、はちみつやみそ、しょうゆなど「イソマルトオリゴ糖」などがあります。
▶多く含む食品:バナナ、はちみつ、タマネギ、アスパラ、にんにく など

●レジスタントスターチ
小腸で消化されずに大腸に運ばれるでんぷんで、食物繊維と同様の機能を持ち、ビフィズス菌などの善玉菌のエサになります。ご飯やジャガイモなどに含まれますが、一度加熱してから冷ますと量が増える性質があるため、おにぎりやポテトサラダ、ゆでた豆のサラダなど、調理後に冷やして摂るのも一案です。
▶多く含む食品:インゲン豆、ゆであずき、大麦、白米、全粒小麦、ジャガイモ、山芋 など

(5)腸内細菌は十人十色。「傾聴」ならぬ「傾腸」で自分にあった菌を探そう!

(5)腸内細菌は十人十色。「傾聴」ならぬ「傾腸」で自分にあった菌を探そう!


腸とトイレの模型のイメージ画像 腸とトイレの模型のイメージ画像

腸内にすんでいる様々な細菌の群れは「腸内フローラ」(floraは英語で“植物群”の意味)と呼ばれ、人によって腸内にいる菌の種類やバランスは異なります。10人いれば、10通りの腸内フローラがあるのです。
近年では、様々な菌種、さらにはより細分化された菌株を加えたヨーグルトなどの食品が販売されていますが、腸活でよりよい効果を得るには、こうした中から自分に合う菌を探すことが大切です。しかし、自分にどの菌が合うのかは、試してみなければ分かりません。
腸活の食事の中で、自分に合う菌を試す方法は、例えば何か1種類の菌株の入ったヨーグルトなどの食品やサプリメントなどを2週間程度、毎日続けて摂ってみて、便の様子を観察します。便の形状が、腸活の効果を知るバロメーターになるのです。
便秘の診断などに用いられる国際基準「ブリストルスケール(BSS)」は、便をその形状により7つのタイプに分類しています。このうち、理想的な便とされているのは「タイプ4」の普通便。滑らかで柔らかいバナナやソーセージのような状態の便です。

腸内にすんでいる様々な細菌の群れは「腸内フローラ」(floraは英語で“植物群”の意味)と呼ばれ、人によって腸内にいる菌の種類やバランスは異なります。10人いれば、10通りの腸内フローラがあるのです。
近年では、様々な菌種、さらにはより細分化された菌株を加えたヨーグルトなどの食品が販売されていますが、腸活でよりよい効果を得るには、こうした中から自分に合う菌を探すことが大切です。しかし、自分にどの菌が合うのかは、試してみなければ分かりません。
腸活の食事の中で、自分に合う菌を試す方法は、例えば何か1種類の菌株の入ったヨーグルトなどの食品やサプリメントなどを2週間程度、毎日続けて摂ってみて、便の様子を観察します。便の形状が、腸活の効果を知るバロメーターになるのです。
便秘の診断などに用いられる国際基準「ブリストルスケール(BSS)」は、便をその形状により7つのタイプに分類しています。このうち、理想的な便とされているのは「タイプ4」の普通便。滑らかで柔らかいバナナやソーセージのような状態の便です。

7つのタイプに分類されている便秘の診断などに用いられる国際基準「ブリストルスケール(BSS)」の画像 7つのタイプに分類されている便秘の診断などに用いられる国際基準「ブリストルスケール(BSS)」の画像

2週間経ったら別の菌株の入った食品に代え、再び便を観察してみましょう。このように、自分の腸の様子に耳を傾けるように、便の様子を確認する「傾腸」に取り組むことで、効果的な腸活ができます。その日の便の状態と食べた物、食べた時間などをメモする「腸日記」をつけるのもおすすめです。

2週間経ったら別の菌株の入った食品に代え、再び便を観察してみましょう。このように、自分の腸の様子に耳を傾けるように、便の様子を確認する「傾腸」に取り組むことで、効果的な腸活ができます。その日の便の状態と食べた物、食べた時間などをメモする「腸日記」をつけるのもおすすめです。

(6)まとめ

(6)まとめ


腸活のための食事のポイントは、ビフィズス菌などの善玉菌と、そのエサとなる食物繊維やオリゴ糖などを同時に摂ること。さらには、自分に合う菌を見つけることです。自分の腸の様子を便で観察しながら、自分にとって最適な食事や腸活の方法を見つけましょう。

腸活のための食事のポイントは、ビフィズス菌などの善玉菌と、そのエサとなる食物繊維やオリゴ糖などを同時に摂ること。さらには、自分に合う菌を見つけることです。自分の腸の様子を便で観察しながら、自分にとって最適な食事や腸活の方法を見つけましょう。