「腸活」という言葉をよく耳にするようになりましたが、「ヨーグルトを摂ればいいの?」…など漠然と理解していませんか? 腸活には食事以外にもいろいろなアプローチがあり、食品の選び方1つとっても、押さえておきたいポイントがあります。腸活の意味や得られる効果、取り組み方について知り、早速今日から始めてみましょう。
「腸活」という言葉をよく耳にするようになりましたが、「ヨーグルトを摂ればいいの?」…など漠然と理解していませんか? 腸活には食事以外にもいろいろなアプローチがあり、食品の選び方1つとっても、押さえておきたいポイントがあります。腸活の意味や得られる効果、取り組み方について知り、早速今日から始めてみましょう。
監修
監修
内藤 裕二先生(ないとう・ゆうじ)
京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授
内藤 裕二先生(ないとう・ゆうじ)
京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授
1983年京都府立医科大学卒業、2001年米国ルイジアナ州立大学医学部分子細胞生理学教室客員教授として渡米。帰国後は、(独)科学技術振興機構科学技術振興調整費研究領域主幹、09年京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授、15年本学附属病院内視鏡・超音波診療部部長、21年から現職。著書に、『消化管(おなか)は泣いています』(ダイヤモンド社)『すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢』(羊土社)『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)など多数。
1983年京都府立医科大学卒業、2001年米国ルイジアナ州立大学医学部分子細胞生理学教室客員教授として渡米。帰国後は、(独)科学技術振興機構科学技術振興調整費研究領域主幹、09年京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授、15年本学附属病院内視鏡・超音波診療部部長、21年から現職。著書に、『消化管(おなか)は泣いています』(ダイヤモンド社)『すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢』(羊土社)『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)など多数。
■腸活とは? 腸内環境が全身の健康と深くかかわる理由
「腸活」とは一般に、健康のために腸内環境を積極的に整えようという考え方や、そのための取り組みをいいます。
長らく腸の役割は、食べたものを消化・吸収し、残りかすから便をつくって排泄することと考えられてきました。しかし近年の研究で、腸は私たちの健康にかかわる様々な働きをしていることが分かってきたため、「腸活」に注目が集まっているのです。
腸の役割でよく知られているのが、有害な細菌やウイルスから体を守る免疫の働きです。腸は「最大の免疫器官」といわれ、免疫細胞の6割以上が集中しています。腸内環境がよければ免疫細胞が活性化し、正常に働きますが、腸内環境が悪化すると免疫細胞の働きが低下し、感染症にかかりやすくなってしまいます。
また、腸内環境の悪化は下痢や便秘、過敏性腸症候群といった腸の病気をはじめ、花粉症をはじめとしたアレルギー性疾患など様々な病気の引き金になります。
腸は私たちの健康を根底で支える要ともいえる臓器。だからこそ腸内環境を整える腸活が大切なのです。さらに、腸内環境のよしあしは肌の調子や見た目の若さにも関係することが解明され、美容やアンチエイジングのためにも腸活に注目する人が増えています。
■腸活とは? 腸内環境が全身の健康と深くかかわる理由
「腸活」とは一般に、健康のために腸内環境を積極的に整えようという考え方や、そのための取り組みをいいます。
長らく腸の役割は、食べたものを消化・吸収し、残りかすから便をつくって排泄することと考えられてきました。しかし近年の研究で、腸は私たちの健康にかかわる様々な働きをしていることが分かってきたため、「腸活」に注目が集まっているのです。
腸の役割でよく知られているのが、有害な細菌やウイルスから体を守る免疫の働きです。腸は「最大の免疫器官」といわれ、免疫細胞の6割以上が集中しています。腸内環境がよければ免疫細胞が活性化し、正常に働きますが、腸内環境が悪化すると免疫細胞の働きが低下し、感染症にかかりやすくなってしまいます。
また、腸内環境の悪化は下痢や便秘、過敏性腸症候群といった腸の病気をはじめ、花粉症をはじめとしたアレルギー性疾患など様々な病気の引き金になります。
腸は私たちの健康を根底で支える要ともいえる臓器。だからこそ腸内環境を整える腸活が大切なのです。さらに、腸内環境のよしあしは肌の調子や見た目の若さにも関係することが解明され、美容やアンチエイジングのためにも腸活に注目する人が増えています。
■お腹の中には、たくさんの腸内細菌がすみついている
腸内環境を大きく左右するのが、腸にすむ「腸内細菌」です。お腹の中というと「体内」と思いがちですが、口から肛門までの消化管は、体の中に1本のトンネルが通っているようなもの。腸の内側の空間、つまりトンネルの中は人間にとって「体外」。そこに腸内細菌がすみついています。
小腸から大腸にかけて生息する腸内細菌は、約1000種類、100兆個にも及ぶといわれ、これらの細菌がグループごとに密集している様子はまるでお花畑のように見えることから、「腸内フローラ」(floraは英語で“植物群”の意味)と呼ばれています。また、「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」と呼ばれることもあります。「叢」は“草むら”の意味です。
■多様性に富んだ腸内細菌が、バランスよく存在することが大事
腸内細菌は大きく「善玉菌」、「悪玉菌」、「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類に分けられます。善玉菌は体に有用な働きをする菌で、ビフィズス菌や乳酸菌などがその代表です。一方、悪玉菌は増え過ぎると体に悪影響を与える菌で、主なものにウェルシュ菌やディフィシル菌などがあります。日和見菌はこのどちらにも属さない中間的な菌です。
ただし、悪玉菌健康維持のために一定の役割を果たしているので、全部が善玉菌であればよいという単純な話ではありません。あくまでもバランスが大事で、腸内フローラの状態が最もよいのは、「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」の割合の時とされます。菌を増やします。
■お腹の中には、たくさんの腸内細菌がすみついている
腸内環境を大きく左右するのが、腸にすむ「腸内細菌」です。お腹の中というと「体内」と思いがちですが、口から肛門までの消化管は、体の中に1本のトンネルが通っているようなもの。腸の内側の空間、つまりトンネルの中は人間にとって「体外」。そこに腸内細菌がすみついています。
小腸から大腸にかけて生息する腸内細菌は、約1000種類、100兆個にも及ぶといわれ、これらの細菌がグループごとに密集している様子はまるでお花畑のように見えることから、「腸内フローラ」(floraは英語で“植物群”の意味)と呼ばれています。また、「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」と呼ばれることもあります。「叢」は“草むら”の意味です。
■多様性に富んだ腸内細菌が、バランスよく存在することが大事
腸内細菌は大きく「善玉菌」、「悪玉菌」、「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類に分けられます。善玉菌は体に有用な働きをする菌で、ビフィズス菌や乳酸菌などがその代表です。一方、悪玉菌は増え過ぎると体に悪影響を与える菌で、主なものにウェルシュ菌やディフィシル菌などがあります。日和見菌はこのどちらにも属さない中間的な菌です。
ただし、悪玉菌健康維持のために一定の役割を果たしているので、全部が善玉菌であればよいという単純な話ではありません。あくまでもバランスが大事で、腸内フローラの状態が最もよいのは、「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」の割合の時とされます。菌を増やします。
また、最近では腸内細菌の「多様性」も重視されるようになっています。多種多様な菌が共生することで、一部の菌がダメージを受けても他の菌がそれを補い、腸内環境を良好な状態に保つことができるためです。
つまり“腸内環境がよい”とは、「多様性に富んだ腸内細菌が、バランスよく存在している」こと。逆に腸内環境の悪い状態とは、この多様性が失われてしまうことです。腸内フローラの多様性を育てることが、まさに腸活の本質といってよいでしょう。
また、最近では腸内細菌の「多様性」も重視されるようになっています。多種多様な菌が共生することで、一部の菌がダメージを受けても他の菌がそれを補い、腸内環境を良好な状態に保つことができるためです。
つまり“腸内環境がよい”とは、「多様性に富んだ腸内細菌が、バランスよく存在している」こと。逆に腸内環境の悪い状態とは、この多様性が失われてしまうことです。腸内フローラの多様性を育てることが、まさに腸活の本質といってよいでしょう。
■加齢、食生活、薬の影響、ストレスなど
腸内フローラは指紋のように一人ひとり異なり、善玉菌や悪玉菌のバランスは年齢や体調、生活習慣などによって刻々と変化します。腸内環境が悪化する原因としては、以下のようなものが挙げられます。
●加齢
一般に60歳くらいになるとビフィズス菌などの善玉菌が減り始め、代わってウェルシュ菌や大腸菌(有毒株)などの悪玉菌が増えてくる傾向にあります。また、年齢と共に腸内細菌の多様性も失われやすくなります。高齢期に便秘になる人が増えたり下痢を起こしやすくなったりするのも、こうした腸内環境の悪化が影響しています。
●食生活
腸内細菌は食事で摂った食べ物をエサにしているため、食生活は腸内環境にダイレクトに影響します。肉類や加工食品に偏った食生活では脂質や動物性タンパク質を好む悪玉菌が増え、相対的に善玉菌が減って健康な腸内フローラを保ちにくくなります。また、暴飲暴食や過度なダイエットなども腸内環境を悪化させます。
●薬の影響
服用している薬剤の影響で、腸内フローラのバランスが一時的に乱れてしまうこともあります。その代表的なものが、細菌感染症の治療に使われる抗生物質です。使用は本当に必要な場合に限り、長期間の連用を避けることが大切です。他に、継続的に服薬している薬剤の中にも、腸内フローラに影響するものが見つかっています。医学的にはたくさんの薬を服用することで起きる悪影響のことを「ポリファーマシー(多くの薬)」といい、腸内フローラに悪影響を与えることが分かっています。
●ストレス
腸の働きは自律神経によって支配されているため、過剰なストレスで自律神経が乱れると腸の働きが低下し、悪玉菌が増えやすくなります。腸内環境が悪い人はストレスに弱く、うつなど心の病気を発症しやすいことが分かっています。
■腸活の効果も分かる! 「便」は腸内環境を知るバロメーター
便の約80%は水分で、残りの20%が食べかすや腸内細菌、はがれ落ちた腸粘膜からできています。腸内環境のよしあしは、便を見るとだいたい分かります。
■加齢、食生活、薬の影響、ストレスなど
腸内フローラは指紋のように一人ひとり異なり、善玉菌や悪玉菌のバランスは年齢や体調、生活習慣などによって刻々と変化します。腸内環境が悪化する原因としては、以下のようなものが挙げられます。
●加齢
一般に60歳くらいになるとビフィズス菌などの善玉菌が減り始め、代わってウェルシュ菌や大腸菌(有毒株)などの悪玉菌が増えてくる傾向にあります。また、年齢と共に腸内細菌の多様性も失われやすくなります。高齢期に便秘になる人が増えたり下痢を起こしやすくなったりするのも、こうした腸内環境の悪化が影響しています。
●食生活
腸内細菌は食事で摂った食べ物をエサにしているため、食生活は腸内環境にダイレクトに影響します。肉類や加工食品に偏った食生活では脂質や動物性タンパク質を好む悪玉菌が増え、相対的に善玉菌が減って健康な腸内フローラを保ちにくくなります。また、暴飲暴食や過度なダイエットなども腸内環境を悪化させます。
●薬の影響
服用している薬剤の影響で、腸内フローラのバランスが一時的に乱れてしまうこともあります。その代表的なものが、細菌感染症の治療に使われる抗生物質です。使用は本当に必要な場合に限り、長期間の連用を避けることが大切です。他に、継続的に服薬している薬剤の中にも、腸内フローラに影響するものが見つかっています。医学的にはたくさんの薬を服用することで起きる悪影響のことを「ポリファーマシー(多くの薬)」といい、腸内フローラに悪影響を与えることが分かっています。
●ストレス
腸の働きは自律神経によって支配されているため、過剰なストレスで自律神経が乱れると腸の働きが低下し、悪玉菌が増えやすくなります。腸内環境が悪い人はストレスに弱く、うつなど心の病気を発症しやすいことが分かっています。
■腸活の効果も分かる! 「便」は腸内環境を知るバロメーター
便の約80%は水分で、残りの20%が食べかすや腸内細菌、はがれ落ちた腸粘膜からできています。腸内環境のよしあしは、便を見るとだいたい分かります。
便秘の診断などに用いられる国際基準「ブリストルスケール(BSS)」では、便をその形状により7つのタイプに分類しています。タイプ3~5が正常範囲で、理想的な便とされているのはタイプ4。腸の働きをよくする善玉菌が優勢になっている状態です。一方、硬い便や柔らか過ぎる便、においのきつい便の場合は、腸内環境が悪くなっている可能性があります。
腸活をして腸内環境がよくなると、タイプ4に近づきます。便の状態を確認しながら、自分の腸に合わせた腸活を行っていきましょう。
便秘の診断などに用いられる国際基準「ブリストルスケール(BSS)」では、便をその形状により7つのタイプに分類しています。タイプ3~5が正常範囲で、理想的な便とされているのはタイプ4。腸の働きをよくする善玉菌が優勢になっている状態です。一方、硬い便や柔らか過ぎる便、においのきつい便の場合は、腸内環境が悪くなっている可能性があります。
腸活をして腸内環境がよくなると、タイプ4に近づきます。便の状態を確認しながら、自分の腸に合わせた腸活を行っていきましょう。
■腸活のさらなるメリットが明らかに
腸活のもたらしてくれるさらなるメリットが、近年明らかになりつつあります。それは腸内細菌が産生する「代謝物」。腸内細菌研究の飛躍的な進歩により、腸内細菌が産生する代謝物が体によい様々な働きをすることが分かってきたのです。
「代謝物」とは、私たちが摂った食事を腸内細菌がエサとして分解する際に産生するもので、私たち自身ではつくり出せない酸やビタミンなどがあります。その中には、アンチエイジングや美肌、ダイエットなどに効果が期待できるものもあり、注目されています。
■注目を浴びる「短鎖脂肪酸」とは
「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」は、人の健康とのかかわりが深く、数ある腸内細菌代謝物の中で現在最も注目を浴びているものの1つです。短鎖脂肪酸の代表的なものに「酢酸」、「プロピオン酸」、「酪酸」の3つがあり、これらは大腸で食物繊維やオリゴ糖を腸内細菌が分解することによりつくり出されます。
●酢酸
強い抗菌作用をもつほか、腸管のバリア機能を高める働きや、脂肪の蓄積を抑える働きなどをもちます。また、病原性大腸菌O157の炎症抑制作用も報告されています。酢酸をつくる腸内細菌の代表がビフィズス菌です。
●プロピオン酸
大腸のビフィズス菌を増やして整腸作用を発揮したり、過剰な食欲を抑えたりする働きがあります。
●酪酸
腸のエネルギーとして使われる他、過剰な免疫反応を抑えてアレルギー症状を改善する効果、炎症を抑える効果、血糖値を下げるインスリンの分泌を促す効果などをもちます。
■腸内細菌がつくり出す様々な代謝物
■腸活のさらなるメリットが明らかに
腸活のもたらしてくれるさらなるメリットが、近年明らかになりつつあります。それは腸内細菌が産生する「代謝物」。腸内細菌研究の飛躍的な進歩により、腸内細菌が産生する代謝物が体によい様々な働きをすることが分かってきたのです。
「代謝物」とは、私たちが摂った食事を腸内細菌がエサとして分解する際に産生するもので、私たち自身ではつくり出せない酸やビタミンなどがあります。その中には、アンチエイジングや美肌、ダイエットなどに効果が期待できるものもあり、注目されています。
■注目を浴びる「短鎖脂肪酸」とは
「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」は、人の健康とのかかわりが深く、数ある腸内細菌代謝物の中で現在最も注目を浴びているものの1つです。短鎖脂肪酸の代表的なものに「酢酸」、「プロピオン酸」、「酪酸」の3つがあり、これらは大腸で食物繊維やオリゴ糖を腸内細菌が分解することによりつくり出されます。
●酢酸
強い抗菌作用をもつほか、腸管のバリア機能を高める働きや、脂肪の蓄積を抑える働きなどをもちます。また、病原性大腸菌O157の炎症抑制作用も報告されています。酢酸をつくる腸内細菌の代表がビフィズス菌です。
●プロピオン酸
大腸のビフィズス菌を増やして整腸作用を発揮したり、過剰な食欲を抑えたりする働きがあります。
●酪酸
腸のエネルギーとして使われる他、過剰な免疫反応を抑えてアレルギー症状を改善する効果、炎症を抑える効果、血糖値を下げるインスリンの分泌を促す効果などをもちます。
■腸内細菌がつくり出す様々な代謝物
この他にも腸内細菌がつくり出す代謝物としてよく知られているものに、乳酸菌がつくる「乳酸」、女性ホルモンに似た働きをする活性型大豆イソフラボン「エクオール」、アンチエイジング物質として注目されている「ポリアミン」、栄養素としては「ビタミンB群」や「ビタミンK」などが挙げられます。
こうした物質をつくるには、特定の腸内細菌だけ増やせばよいというわけではありません。複数の菌が連係プレーでつくるため、先に述べたように腸内細菌の多様性を高めることが大切です。
この他にも腸内細菌がつくり出す代謝物としてよく知られているものに、乳酸菌がつくる「乳酸」、女性ホルモンに似た働きをする活性型大豆イソフラボン「エクオール」、アンチエイジング物質として注目されている「ポリアミン」、栄養素としては「ビタミンB群」や「ビタミンK」などが挙げられます。
こうした物質をつくるには、特定の腸内細菌だけ増やせばよいというわけではありません。複数の菌が連係プレーでつくるため、先に述べたように腸内細菌の多様性を高めることが大切です。
■腸活は食事だけでなく、包括的なアプローチで
腸活ライフの第一歩は、腸内環境のよしあしに直結する食事から。併せて生活習慣全般を見直して、包括的なアプローチで元気な腸を育んでいきましょう。
●腸活①食事
■腸活は食事だけでなく、包括的なアプローチで
腸活ライフの第一歩は、腸内環境のよしあしに直結する食事から。併せて生活習慣全般を見直して、包括的なアプローチで元気な腸を育んでいきましょう。
●腸活①食事
腸活で心がけたい食事は、同じ食品ばかりに偏らず、できるだけバラエティーに富んだ食品を摂り、腸内細菌の多様性を高めることです。その上で、善玉菌を含む食品(プロバイオティクス)と、食物繊維など腸内の善玉菌のエサとなる食品(プレバイオティクス)を積極的に摂るようにしましょう。
善玉菌を含む食品を摂る
善玉菌の代表である乳酸菌は、みそや納豆、ぬか漬けなどの発酵食品や、乳酸菌入りのヨーグルト、ドリンクなどから摂ることができます。一方、同じく善玉菌の代表であるビフィズス菌は一般の発酵食品には含まれていないため、ビフィズス菌入りのヨーグルトやサプリメントで摂る必要があります。ヨーグルトには相性があるので、2週間くらい続けて摂ってみて、自分に合うものを見つけるとよいでしょう。食事で摂った菌は必ずしも腸に定着しないため、毎日コツコツと補給することが大切です。
▶多く含む食品:ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、みそ、しょうゆ、納豆、ぬか漬け、キムチ など
善玉菌のエサとなる食品を摂る
代表的なものに、水溶性食物繊維、オリゴ糖、レジスタントスターチがあります。摂取することでもともと腸内にすんでいる腸内細菌を活性化し、腸内環境を良好に保ちます。
<水溶性食物繊維>
食物繊維の中でも腸内細菌によって発酵されやすい「高発酵性食物繊維」を摂るのがポイントで、水溶性食物繊維の多くがこれに当たります。主食を白米から玄米や麦ご飯に変えたり、精製小麦を使ったパンから全粒粉入りのパンに変えたりすると、比較的容易に摂取量を増やすことができるでしょう。
▶水溶性食物繊維を多く含む食品: 海藻類、豆類、大豆製品、大麦、オートミール、全粒小麦、玄米、オクラ、なめこ、根菜類、アボカド、キウイフルーツ など
<オリゴ糖>
消化されずに大腸まで届く難消化性のオリゴ糖のことをいいます。オリゴ糖を多く含む食品を摂る他、甘味料として特定保健用食品のオリゴ糖製品を利用することで手軽に摂取することができます。一般の砂糖に比べて血糖値に影響しにくいのもメリットです。
▶多く含む食品:バナナ、はちみつ、玉ねぎ、アスパラガス、にんにく など
<レジスタントスターチ>
「難消化性でんぷん」とも呼ばれ、消化されずに大腸まで届き、食物繊維と同様の働きをすることから注目されています。ご飯やいも類などに含まれるレジスタントスターチは一度加熱してから冷ますと量が増える性質があるため、調理後に冷やして摂るのも一案です。
▶多く含む食品:インゲン豆、ゆであずき、大麦、白米、全粒小麦、じゃがいも、山いも など
●腸活②規則正しい生活
腸活で心がけたい食事は、同じ食品ばかりに偏らず、できるだけバラエティーに富んだ食品を摂り、腸内細菌の多様性を高めることです。その上で、善玉菌を含む食品(プロバイオティクス)と、食物繊維など腸内の善玉菌のエサとなる食品(プレバイオティクス)を積極的に摂るようにしましょう。
善玉菌を含む食品を摂る
善玉菌の代表である乳酸菌は、みそや納豆、ぬか漬けなどの発酵食品や、乳酸菌入りのヨーグルト、ドリンクなどから摂ることができます。一方、同じく善玉菌の代表であるビフィズス菌は一般の発酵食品には含まれていないため、ビフィズス菌入りのヨーグルトやサプリメントで摂る必要があります。ヨーグルトには相性があるので、2週間くらい続けて摂ってみて、自分に合うものを見つけるとよいでしょう。食事で摂った菌は必ずしも腸に定着しないため、毎日コツコツと補給することが大切です。
▶多く含む食品:ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、みそ、しょうゆ、納豆、ぬか漬け、キムチ など
善玉菌のエサとなる食品を摂る
代表的なものに、水溶性食物繊維、オリゴ糖、レジスタントスターチがあります。摂取することでもともと腸内にすんでいる腸内細菌を活性化し、腸内環境を良好に保ちます。
<水溶性食物繊維>
食物繊維の中でも腸内細菌によって発酵されやすい「高発酵性食物繊維」を摂るのがポイントで、水溶性食物繊維の多くがこれに当たります。主食を白米から玄米や麦ご飯に変えたり、精製小麦を使ったパンから全粒粉入りのパンに変えたりすると、比較的容易に摂取量を増やすことができるでしょう。
▶水溶性食物繊維を多く含む食品: 海藻類、豆類、大豆製品、大麦、オートミール、全粒小麦、玄米、オクラ、なめこ、根菜類、アボカド、キウイフルーツ など
<オリゴ糖>
消化されずに大腸まで届く難消化性のオリゴ糖のことをいいます。オリゴ糖を多く含む食品を摂る他、甘味料として特定保健用食品のオリゴ糖製品を利用することで手軽に摂取することができます。一般の砂糖に比べて血糖値に影響しにくいのもメリットです。
▶多く含む食品:バナナ、はちみつ、玉ねぎ、アスパラガス、にんにく など
<レジスタントスターチ>
「難消化性でんぷん」とも呼ばれ、消化されずに大腸まで届き、食物繊維と同様の働きをすることから注目されています。ご飯やいも類などに含まれるレジスタントスターチは一度加熱してから冷ますと量が増える性質があるため、調理後に冷やして摂るのも一案です。
▶多く含む食品:インゲン豆、ゆであずき、大麦、白米、全粒小麦、じゃがいも、山いも など
●腸活②規則正しい生活
腸活に、なぜ規則正しい生活が大切なのでしょうか。それは、腸の働きは自律神経によってコントロールされており、自律神経が乱れると腸の働きが悪くなって、腸内フローラのバランスも崩れやすくなるからです。自律神経は規則正しい生活リズムによって整えられます。起床や就寝の時間を一定にし、食事もできるだけ決まった時間に摂るようにして、自律神経の乱れを防ぎましょう。
腸活にとって特に大切なのは、自律神経のモードが切り替わる「朝」の過ごし方。余裕のある生活を心がけ、朝のトイレタイムを確保することも自律神経のリズムづくりに大切です。朝食をしっかり摂るようにすると「胃結腸反射」で腸が目覚め、スムーズな排便につながります。
●腸活③ストレスケア
腸活に、なぜ規則正しい生活が大切なのでしょうか。それは、腸の働きは自律神経によってコントロールされており、自律神経が乱れると腸の働きが悪くなって、腸内フローラのバランスも崩れやすくなるからです。自律神経は規則正しい生活リズムによって整えられます。起床や就寝の時間を一定にし、食事もできるだけ決まった時間に摂るようにして、自律神経の乱れを防ぎましょう。
腸活にとって特に大切なのは、自律神経のモードが切り替わる「朝」の過ごし方。余裕のある生活を心がけ、朝のトイレタイムを確保することも自律神経のリズムづくりに大切です。朝食をしっかり摂るようにすると「胃結腸反射」で腸が目覚め、スムーズな排便につながります。
●腸活③ストレスケア
腸活には、ストレスケアも重要です。実は、脳と腸は相互に影響を与え合っており、これを「腸脳相関」といいます。「緊張するとお腹が痛くなる」という経験をしたことがある人も多いでしょう。精神的ストレスは腸内環境の悪化につながり、下痢や便秘、IBS(過敏性腸症候群)などを引き起こす原因となるため、ストレスケアも腸活にとって大切なのです。
ストレスの元から距離をとったり、1日の中でリラックスできる時間を意識的につくったり、趣味で気分転換を図ったりと自分なりの工夫をしましょう。軽く汗ばむほどの運動を生活に取り入れるのもおすすめです。また、スマホやパソコンから一時的に離れる「デジタルデトックス」も心身のストレス軽減に役立ちます。
腸活には、ストレスケアも重要です。実は、脳と腸は相互に影響を与え合っており、これを「腸脳相関」といいます。「緊張するとお腹が痛くなる」という経験をしたことがある人も多いでしょう。精神的ストレスは腸内環境の悪化につながり、下痢や便秘、IBS(過敏性腸症候群)などを引き起こす原因となるため、ストレスケアも腸活にとって大切なのです。
ストレスの元から距離をとったり、1日の中でリラックスできる時間を意識的につくったり、趣味で気分転換を図ったりと自分なりの工夫をしましょう。軽く汗ばむほどの運動を生活に取り入れるのもおすすめです。また、スマホやパソコンから一時的に離れる「デジタルデトックス」も心身のストレス軽減に役立ちます。
腸活の目的は、腸内環境を善玉菌優位に保ち、腸内細菌の多様性を高めること。腸活をすると免疫力アップ、アンチエイジング、美肌など様々なうれしい効果があります。腸活にいい生活とは、バランスのよい食事や規則正しい生活など、決して難しいものではありません。まずは2週間「腸活ライフ」にトライして、便の様子から変化を実感してみてください。
腸活の目的は、腸内環境を善玉菌優位に保ち、腸内細菌の多様性を高めること。腸活をすると免疫力アップ、アンチエイジング、美肌など様々なうれしい効果があります。腸活にいい生活とは、バランスのよい食事や規則正しい生活など、決して難しいものではありません。まずは2週間「腸活ライフ」にトライして、便の様子から変化を実感してみてください。