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ビフィズス菌の種類は多種多様、自分に合う菌株の見つけ方

ビフィズス菌の種類は
多種多様
自分に合う菌株の見つけ方

ヨーグルトを食べようとしている女性の写真 ヨーグルトを食べようとしている女性の写真

ビフィズス菌には多くの種類があり、腸内にどんなビフィズス菌をもっているかは、人それぞれ異なります。例えばビフィズス菌入りヨーグルトを毎日食べているのに、いま一つ効果が感じられない場合、自分の腸内にいるビフィズス菌と、ビフィズス菌の種類が合っていないからかもしれません。ビフィズス菌の種類と、自分に合うビフィズス菌を摂るための食品の選び方や、ビフィズス菌を活かす食事法などをご紹介します。

ビフィズス菌には多くの種類があり、腸内にどんなビフィズス菌をもっているかは、人それぞれ異なります。例えばビフィズス菌入りヨーグルトを毎日食べているのに、いま一つ効果が感じられない場合、自分の腸内にいるビフィズス菌と、ビフィズス菌の種類が合っていないからかもしれません。ビフィズス菌の種類と、自分に合うビフィズス菌を摂るための食品の選び方や、ビフィズス菌を活かす食事法などをご紹介します。

監修

監修

京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授 内藤 裕二先生の画像 京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授 内藤 裕二先生の画像

内藤 裕二先生(ないとう・ゆうじ)
京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授

内藤 裕二先生(ないとう・ゆうじ)
京都府立医科大学大学院医学研究科 生体免疫栄養学 教授

1983年京都府立医科大学卒業、2001年米国ルイジアナ州立大学医学部分子細胞生理学教室客員教授として渡米。帰国後は、(独)科学技術振興機構科学技術振興調整費研究領域主幹、09年京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授、15年本学附属病院内視鏡・超音波診療部部長、21年から現職。著書に、『消化管(おなか)は泣いています』(ダイヤモンド社)『すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢』(羊土社)『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)など多数。

1983年京都府立医科大学卒業、2001年米国ルイジアナ州立大学医学部分子細胞生理学教室客員教授として渡米。帰国後は、(独)科学技術振興機構科学技術振興調整費研究領域主幹、09年京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授、15年本学附属病院内視鏡・超音波診療部部長、21年から現職。著書に、『消化管(おなか)は泣いています』(ダイヤモンド社)『すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢』(羊土社)『健康の土台をつくる 腸内細菌の科学』(日経BP)など多数。

(1)ビフィズス菌の種類は何種類あるの?

(1)ビフィズス菌の種類は何種類あるの?


ビフィズス菌は人だけでなく、様々な哺乳類の腸内に生息しています。哺乳類以外にも、ミツバチのような昆虫にも生息していることが分かっています。ビフィズス菌の種類は多く、現在までに人や動物の腸内から発見されたビフィズス菌は30~50菌種ほど。研究の発展と共に、新しい菌種も増えています。
さらに、ビフィズス菌には人から分離される菌種と動物から分離される菌種でも違いがあります。

ビフィズス菌は人だけでなく、様々な哺乳類の腸内に生息しています。哺乳類以外にも、ミツバチのような昆虫にも生息していることが分かっています。ビフィズス菌の種類は多く、現在までに人や動物の腸内から発見されたビフィズス菌は30~50菌種ほど。研究の発展と共に、新しい菌種も増えています。
さらに、ビフィズス菌には人から分離される菌種と動物から分離される菌種でも違いがあります。

(2)人の大腸にすんでいるビフィズス菌にはどんな種類があるの?

(2)人の大腸にすんでいるビフィズス菌にはどんな種類があるの?


人の大腸にすんでいるビフィズス菌にはどんな種類があるか疑問に思っている女性のイメージ写真 人の大腸にすんでいるビフィズス菌にはどんな種類があるか疑問に思っている女性のイメージ写真

人の腸内にすんでいるビフィズス菌は7~8菌種といわれています。代表的な5つの菌種について紹介しましょう。

■ビフィダム菌
1899年に、フランス・パリにあるパスツール研究所附属病院の小児科医、アンリ・ティシエが小児の便から世界で初めて発見したのが、ビフィダム種です。ビフィズス菌を解析・分類する際の基準となる代表の種で、コレステロールを吸収する効果があります。

■ロンガム(ロングム)種
ロンガム種は、出生直後の乳児から高齢者まで、幅広い年齢層の人の腸内細菌叢(腸内フローラ)に見られる優勢な菌群です。「腸内フローラ」(floraは英語で“植物群”の意味)とは、人の腸内にいる様々な細菌が、種類ごとにかたまりをつくりながら共存している様子が、お花畑のように見えることからこう呼ばれています。
ビフィズス菌は年齢と共に減っていくのが一般的ですが、ロンガム種は生まれた直後から高齢になるまで、あまり減らない点が特徴です。また、近年の研究で、ロンガム種は出産時に母親の腸内や母乳から乳児に伝播することが分かってきました。
大腸まで届いて善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす働きがある菌種として知られ、機能性の研究も進んでいます。

■アドレスセンティス種
アドレスセンティス種は、青壮年(主として16~50歳くらいまで)の人の、健康な腸内で活動しています。健康にとって大切なビタミンを合成し、免疫力を高める働きがあるとされています。

■インファンティス種
インファンティス種は、乳幼児に定着する菌です。母乳には腸内細菌のエサとなるオリゴ糖が豊富に含まれていますが、母乳に含まれるオリゴ糖は、乳児にとって直接的な栄養価はありません。母乳オリゴ糖は、ビフィズス菌がすみやすい腸内細菌叢(腸内フローラ)をつくるために使われるという特徴があります。
また、腸管に対する抗炎症作用や、未熟児の壊死性腸炎リスクを軽減する効果なども報告されています。

■ブレーベ種
ブレーベ種は細く短い形をしていることから、短いという意味の「ブレーベ」という名がついた種です。主に乳児の大腸に多くすみついています。腸管出血性大腸菌(O157)の増殖を抑え、カンピロバクターの増殖を抑えて食中毒の発症を抑制する効果も。他にも、がんのリスクの軽減、未熟児の体重増加にも役立つ菌です。ヨーグルトなどの発酵乳製品の製造にも使用されています。

人の腸内にすんでいるビフィズス菌は7~8菌種といわれています。代表的な5つの菌種について紹介しましょう。

■ビフィダム菌
1899年に、フランス・パリにあるパスツール研究所附属病院の小児科医、アンリ・ティシエが小児の便から世界で初めて発見したのが、ビフィダム種です。ビフィズス菌を解析・分類する際の基準となる代表の種で、コレステロールを吸収する効果があります。

■ロンガム(ロングム)種
ロンガム種は、出生直後の乳児から高齢者まで、幅広い年齢層の人の腸内細菌叢(腸内フローラ)に見られる優勢な菌群です。「腸内フローラ」(floraは英語で“植物群”の意味)とは、人の腸内にいる様々な細菌が、種類ごとにかたまりをつくりながら共存している様子が、お花畑のように見えることからこう呼ばれています。
ビフィズス菌は年齢と共に減っていくのが一般的ですが、ロンガム種は生まれた直後から高齢になるまで、あまり減らない点が特徴です。また、近年の研究で、ロンガム種は出産時に母親の腸内や母乳から乳児に伝播することが分かってきました。
大腸まで届いて善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす働きがある菌種として知られ、機能性の研究も進んでいます。

■アドレスセンティス種
アドレスセンティス種は、青壮年(主として16~50歳くらいまで)の人の、健康な腸内で活動しています。健康にとって大切なビタミンを合成し、免疫力を高める働きがあるとされています。

■インファンティス種
インファンティス種は、乳幼児に定着する菌です。母乳には腸内細菌のエサとなるオリゴ糖が豊富に含まれていますが、母乳に含まれるオリゴ糖は、乳児にとって直接的な栄養価はありません。母乳オリゴ糖は、ビフィズス菌がすみやすい腸内細菌叢(腸内フローラ)をつくるために使われるという特徴があります。
また、腸管に対する抗炎症作用や、未熟児の壊死性腸炎リスクを軽減する効果なども報告されています。

■ブレーベ種
ブレーベ種は細く短い形をしていることから、短いという意味の「ブレーベ」という名がついた種です。主に乳児の大腸に多くすみついています。腸管出血性大腸菌(O157)の増殖を抑え、カンピロバクターの増殖を抑えて食中毒の発症を抑制する効果も。他にも、がんのリスクの軽減、未熟児の体重増加にも役立つ菌です。ヨーグルトなどの発酵乳製品の製造にも使用されています。

顕微鏡を覗きこむ研究者のイメージ写真 顕微鏡を覗きこむ研究者のイメージ写真

ビフィズス菌製剤に使用される菌種は主に、ビフィダム種、ロンガム種、インファンティス種です。
なお、菌はこれらの「種」からさらに「株」に細分化されます。菌株は同じ菌種として共通の特徴をもつ一方で、菌株ごとに異なる性質をもっています。そのため、同じ菌種でも菌株ごとに人への効果は異なります。
最近は様々なビフィズス菌株の機能性が研究・確認され、それぞれ特徴のあるビフィズス菌の入った食品などが作られています。多くの食品の中から、自分に合う商品に出合う選択肢が広がっているともいえるでしょう。

ビフィズス菌製剤に使用される菌種は主に、ビフィダム種、ロンガム種、インファンティス種です。
なお、菌はこれらの「種」からさらに「株」に細分化されます。菌株は同じ菌種として共通の特徴をもつ一方で、菌株ごとに異なる性質をもっています。そのため、同じ菌種でも菌株ごとに人への効果は異なります。
最近は様々なビフィズス菌株の機能性が研究・確認され、それぞれ特徴のあるビフィズス菌の入った食品などが作られています。多くの食品の中から、自分に合う商品に出合う選択肢が広がっているともいえるでしょう。

(3)一人ひとりに、どんな種類のビフィズス菌がいるかは異なる

(3)一人ひとりに、どんな種類のビフィズス菌がいるかは異なる


お腹に手を添えている女性のイメージ写真 お腹に手を添えている女性のイメージ写真

日本人の腸内に多くすんでいるのは、ロンガム種とアドレスセンティス種です。しかし、腸内にどんな種類のビフィズス菌がいるかは、一人ひとり違います。先ほど紹介したようなビフィズス菌の菌種が、誰の腸内にもいるわけではなく、人によってはいない菌もあるのです。
ならば、「ビフィズス菌を摂って増やせばいい」と考えがちですが、例えばヨーグルトを食べれば、簡単にビフィズス菌を増やせるかというと、実はそうではありません。
ビフィズス菌は、酸素のあるところでは存在できない「偏性嫌気性菌(へんせいけんきせいきん)」のため、普通のヨーグルトなどには入っていないからです。ビフィズス菌をヨーグルトで摂りたい場合は必ず、ビフィズス菌を加えた「ビフィズス菌入り」と明記されたヨーグルトを選びましょう。ビフィズス菌のサプリメントを摂るのも一案です。
ビフィズス菌入りのヨーグルトなどの食品やビフィズス菌製剤は、摂るタイミングも大切です。ビフィズス菌は胃液の酸などで死んでしまうため、「食前」ではなく、少しでも食べ物をお腹に入れた「食後」に摂るようにしましょう。

日本人の腸内に多くすんでいるのは、ロンガム種とアドレスセンティス種です。しかし、腸内にどんな種類のビフィズス菌がいるかは、一人ひとり違います。先ほど紹介したようなビフィズス菌の菌種が、誰の腸内にもいるわけではなく、人によってはいない菌もあるのです。
ならば、「ビフィズス菌を摂って増やせばいい」と考えがちですが、例えばヨーグルトを食べれば、簡単にビフィズス菌を増やせるかというと、実はそうではありません。
ビフィズス菌は、酸素のあるところでは存在できない「偏性嫌気性菌(へんせいけんきせいきん)」のため、普通のヨーグルトなどには入っていないからです。ビフィズス菌をヨーグルトで摂りたい場合は必ず、ビフィズス菌を加えた「ビフィズス菌入り」と明記されたヨーグルトを選びましょう。ビフィズス菌のサプリメントを摂るのも一案です。
ビフィズス菌入りのヨーグルトなどの食品やビフィズス菌製剤は、摂るタイミングも大切です。ビフィズス菌は胃液の酸などで死んでしまうため、「食前」ではなく、少しでも食べ物をお腹に入れた「食後」に摂るようにしましょう。

(4)自分に合ったビフィズス菌の種類や食品を探そう

(4)自分に合ったビフィズス菌の種類や食品を探そう


もう1つ覚えておきたいのが、食品などからビフィズス菌を摂った場合、腸内に定着できるのは、元々その人の腸内にすんでいるビフィズス菌と同じ種類の菌だけだということ。そのため、自分の腸にいるのと同じ種類のビフィズス菌を探して摂ると、より効果的なのです。
しかし、腸に定着しない菌を摂っても意味がないのではないかというと、そういうわけではありません。 経口摂取したビフィズス菌は、定着しなくても腸内環境を整え、改善する働きがあるので、どんな種類でもビフィズス菌入りの食品を摂ることは有効です。
次に、自分に合ったビフィズス菌を探し、より効果的に摂る方法をご紹介します。


■自分に合ったビフィズス菌の探し方

もう1つ覚えておきたいのが、食品などからビフィズス菌を摂った場合、腸内に定着できるのは、元々その人の腸内にすんでいるビフィズス菌と同じ種類の菌だけだということ。そのため、自分の腸にいるのと同じ種類のビフィズス菌を探して摂ると、より効果的なのです。
しかし、腸に定着しない菌を摂っても意味がないのではないかというと、そういうわけではありません。 経口摂取したビフィズス菌は、定着しなくても腸内環境を整え、改善する働きがあるので、どんな種類でもビフィズス菌入りの食品を摂ることは有効です。
次に、自分に合ったビフィズス菌を探し、より効果的に摂る方法をご紹介します。


■自分に合ったビフィズス菌の探し方

ヨーグルトを食べようとしている女性の写真 ヨーグルトを食べようとしている女性の写真

ビフィズス菌を摂る時のポイントは、自分に合った種類の菌を選ぶこと。同じヨーグルトを同量食べても、効果のある人とない人がいるのは、腸内細菌の種類やバランスが人それぞれ異なるからです。自分に合う種類(菌種)を探すには、ある特定の菌の入った食品などを2週間程度続けて摂ってみて、自分に合うかどうかを試してみましょう。できるだけ、いろいろな種類のヨーグルトを食べ比べてみることをおすすめします。
ちなみに、「自分に合うかどうか」の判断は、便の状態が目安になります。目指すのは「ブリストル便性状スケール」の「バナナ便」。表面がなめらかで柔らかい「バナナ状の便」で、強くいきまずに、短時間でするっと出て、臭いも少ないのが特徴です。

「腸活ナビ」のうんちで毎日健康チェック!」のページ(https://brand.taisho.co.jp/contents/chokatsu/009/に詳しく掲載していますので、こちらも参考にしてみてください。

ビフィズス菌を摂る時のポイントは、自分に合った種類の菌を選ぶこと。同じヨーグルトを同量食べても、効果のある人とない人がいるのは、腸内細菌の種類やバランスが人それぞれ異なるからです。自分に合う種類(菌種)を探すには、ある特定の菌の入った食品などを2週間程度続けて摂ってみて、自分に合うかどうかを試してみましょう。できるだけ、いろいろな種類のヨーグルトを食べ比べてみることをおすすめします。
ちなみに、「自分に合うかどうか」の判断は、便の状態が目安になります。目指すのは「ブリストル便性状スケール」の「バナナ便」。表面がなめらかで柔らかい「バナナ状の便」で、強くいきまずに、短時間でするっと出て、臭いも少ないのが特徴です。

「腸活ナビ」のうんちで毎日健康チェック!」のページ(https://brand.taisho.co.jp/contents/chokatsu/009/に詳しく掲載していますので、こちらも参考にしてみてください。

(5)ビフィズス菌の力を活かすために、菌の「エサ」も一緒に摂ろう

(5)ビフィズス菌の力を活かすために、菌の「エサ」も一緒に摂ろう


ビフィズス菌や、菌エサを含む食品をイメージした写真 ビフィズス菌や、菌エサを含む食品をイメージした写真

ビフィズス菌がもつ本来の力を発揮するには、エサが必要です。ビフィズス菌を含む食品などを摂取すると同時に、ビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を一緒に摂るようにしましょう。ヨーグルトやサプリメントなどで、生きたまま腸に届く有用菌「プロバイオティクス」と、食物繊維など有用菌のエサとなる「プレバイオティクス」を一緒に摂ることを「シンバイオティクス」と言います。
食物繊維には水に溶ける水溶性と、水に溶けにくい不溶性の2種類があり、それぞれ違った特徴があります。加齢と共に減少するビフィズス菌をできるだけ減らさないために、特に水溶性食物繊維の摂取を心がけましょう。水溶性食物繊維はこんぶ、わかめ、果物、里いも、大麦、オーツ麦などに多く含まれています。
食物繊維の中でも近年、特に注目されているのが、「高発酵性食物繊維」と「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」です。
発酵性食物繊維は大腸内で発酵・分解されると、ビフィズス菌が増えて腸内環境が改善する、整腸効果があります。欧米では発酵性食物繊維を多く含む食品は「高発酵性食物繊維」として、他の食品との差別化が図られています。水に溶ける水溶性食物繊維の多くは高発酵性なので、日常の食卓に積極的に取り入れるようにしましょう。海藻類、豆類、大豆製品、大麦や玄米などに多く含まれており、毎日の主食となる穀物で摂取すると摂りやすいでしょう。
レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)は、食物繊維と同様の機能をもつことから近年注目されています。ご飯やいも類などに含まれますが、加熱すると大幅に減り、冷めると再び増える性質があるため、冷ご飯や冷たいポテトサラダなどの形で摂るのもよいでしょう。
シンバイオティクスを毎日の食事に取り入れて、自分に合ったビフィズス菌を増やしましょう。

ビフィズス菌がもつ本来の力を発揮するには、エサが必要です。ビフィズス菌を含む食品などを摂取すると同時に、ビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を一緒に摂るようにしましょう。ヨーグルトやサプリメントなどで、生きたまま腸に届く有用菌「プロバイオティクス」と、食物繊維など有用菌のエサとなる「プレバイオティクス」を一緒に摂ることを「シンバイオティクス」と言います。
食物繊維には水に溶ける水溶性と、水に溶けにくい不溶性の2種類があり、それぞれ違った特徴があります。加齢と共に減少するビフィズス菌をできるだけ減らさないために、特に水溶性食物繊維の摂取を心がけましょう。水溶性食物繊維はこんぶ、わかめ、果物、里いも、大麦、オーツ麦などに多く含まれています。
食物繊維の中でも近年、特に注目されているのが、「高発酵性食物繊維」と「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」です。
発酵性食物繊維は大腸内で発酵・分解されると、ビフィズス菌が増えて腸内環境が改善する、整腸効果があります。欧米では発酵性食物繊維を多く含む食品は「高発酵性食物繊維」として、他の食品との差別化が図られています。水に溶ける水溶性食物繊維の多くは高発酵性なので、日常の食卓に積極的に取り入れるようにしましょう。海藻類、豆類、大豆製品、大麦や玄米などに多く含まれており、毎日の主食となる穀物で摂取すると摂りやすいでしょう。
レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)は、食物繊維と同様の機能をもつことから近年注目されています。ご飯やいも類などに含まれますが、加熱すると大幅に減り、冷めると再び増える性質があるため、冷ご飯や冷たいポテトサラダなどの形で摂るのもよいでしょう。
シンバイオティクスを毎日の食事に取り入れて、自分に合ったビフィズス菌を増やしましょう。

(6)まとめ

(6)まとめ


ビフィズス菌は近年、メタゲノム解析(DNA解析)の技術進歩によって、飛躍的に多くの種類が見つかっています。一人ひとりの腸にいるビフィズス菌の種類は異なり、菌株の違いによって人への効果も異なるので、様々なビフィズス菌を試してみて、自分に合うものを選びましょう。

ビフィズス菌は近年、メタゲノム解析(DNA解析)の技術進歩によって、飛躍的に多くの種類が見つかっています。一人ひとりの腸にいるビフィズス菌の種類は異なり、菌株の違いによって人への効果も異なるので、様々なビフィズス菌を試してみて、自分に合うものを選びましょう。