腸にとってゴールデンタイムである朝のトイレが日課になるよう習慣づけましょう。「時間がない」、「便意がない」という場合も多いかもしれませんが、毎朝決まった時間にトイレに行くことが大切です。また便座に座ったら少し前かがみになって「考える人」＝"排便を促す姿勢"をとると、直腸がまっすぐになるため便が出やすくなります。お子さまの場合、トイレに足置き台を置くとこの姿勢がとりやすくなるのでおすすめです。

腸の働きには、自律神経が大きく関わっています。リラックスしているときや寝ているときなどは、副交感神経が優位になり、腸のぜん動運動が活発に。ぐっすり眠って腸をしっかり動かすことで、翌朝の快便を促します。人間は誰でも体内時計を持っていて、約24時間のリズムで体内環境を変化させているため、このリズムが乱れると身体のバランスが崩れやすくなります。毎朝太陽の光を浴びることや規則正しい生活リズムによって腸の働きもよくなり、免疫力を高めることにもつながります。

特に秋バテは身体の冷えが原因ですので、湯船にゆったりつかり、身体を中から温めることが大切です。温まることで血流が良くなり、リラックスすることで副交感神経が優位になるため、自律神経の乱れを整えることができます。

プロバイオティクスとは、身体によい影響を及ぼす微生物（乳酸菌やビフィズス菌など）や、それらを含む食品のこと。
代表的な食べ物は、ヨーグルト、みそ・漬物・納豆などの発酵食品。プロバイオティクスを摂取して腸内環境を整えることで、下痢や便秘といったおなかの悩みの改善にもつながります。食事で摂る菌は腸内に定着しづらいので、継続的な摂取が大切。おなかの不調には整腸剤の活用も有効です。

腹筋を鍛えたり、おなかをマッサージしたりと、腸に刺激を与えることも快便につながります。座ってできる「の」の字マッサージは手軽でおすすめです。親指以外の4本の指の腹で痛くない程度の圧で、腸の上をなぞるように「の」の字にマッサージしましょう。さらに便やガスは腸の「曲がり角」にたまりやすいので、イラストの5点に沿って軽く刺激するだけでも腸の働きを促すことができます。