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過敏性腸症候群(IBS)食事療法で注目される
『低FODMAP食』とは

過敏性腸症候群(IBS)
食事療法で注目される
『低FODMAP食』とは

近年、過敏性腸症候群(IBS)の食事療法として「低FODMAP 食」が注目されています。
FODMAPとは、4種類の発酵性の糖質それぞれの頭文字をとった言葉です。これらの食品の摂取を控える「低FODMAP 食」の食事療法により、下痢型および便秘型IBSどちらの症状も軽減したという研究結果が報告されており、科学的根拠の高い食事法とされています。

近年、過敏性腸症候群(IBS)の食事療法として「低FODMAP 食」が注目されています。
FODMAPとは、4種類の発酵性の糖質それぞれの頭文字をとった言葉です。これらの食品の摂取を控える「低FODMAP 食」の食事療法により、下痢型および便秘型IBSどちらの症状も軽減したという研究結果が報告されており、科学的根拠の高い食事法とされています。

監修

監修

自治医科大学 名誉教授 菅野 健太郎先生 自治医科大学 名誉教授 菅野 健太郎先生

自治医科大学 名誉教授 
菅野 健太郎先生

自治医科大学 名誉教授 
菅野 健太郎先生

1973年東京大学医学部医学科卒業。76年東京大学医学部第三内科に所属、アメリカ留学後、85年同大学医学部第三内科助手、91年東京大学保健センター助教授・副所長。98年自治医科大学消化器内科主任教授。2014年より同大学名誉教授。日本消化器関連学会機構理事長、アジア太平洋消化器学会機構理事長などを歴任。
消化管の細胞生物学的研究(消化管ホルモン、酸分泌機構、細菌と胃癌)ならびに消化管疾患の治療と予防に関する研究を行っている。

1973年東京大学医学部医学科卒業。76年東京大学医学部第三内科に所属、アメリカ留学後、85年同大学医学部第三内科助手、91年東京大学保健センター助教授・副所長。98年自治医科大学消化器内科主任教授。2014年より同大学名誉教授。日本消化器関連学会機構理事長、アジア太平洋消化器学会機構理事長などを歴任。
消化管の細胞生物学的研究(消化管ホルモン、酸分泌機構、細菌と胃癌)ならびに消化管疾患の治療と予防に関する研究を行っている。

主な高FODMAP 食品

主な高FODMAP 食品


Fermentable:発酵性の

Fermentable:発酵性の

Oligosaccharides:オリゴ糖

Oligosaccharides:オリゴ糖

オリゴ糖を多く含む食品のイラスト オリゴ糖を多く含む食品のイラスト

豆類、小麦、玉ねぎ、ごぼう、納豆 など

豆類、小麦、玉ねぎ、ごぼう、納豆 など

Disaccharides:二糖類

Disaccharides:二糖類

二糖類を多く含む食品のイラスト 二糖類を多く含む食品のイラスト

牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム、クリームチーズ など

牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム、クリームチーズ など

Monosaccharides:単糖類

Monosaccharides:単糖類

単糖類を多く含む食品のイラスト 単糖類を多く含む食品のイラスト

りんご、すいか、アスパラガス、はちみつ など

りんご、すいか、アスパラガス、はちみつ など

And

And

Polyols:ポリオール

Polyols:ポリオール

ポリオールを多く含む食品のイラスト ポリオールを多く含む食品のイラスト

きのこ類、セロリ、さつまいも、キシリトール 、ソルビトール など

きのこ類、セロリ、さつまいも、キシリトール 、ソルビトール など

低FODMAP食では腸内細菌が減少する?

低FODMAP食では腸内細菌が減少する?


IBSの食事療法として注目される一方で、低FODMAP 食ではビフィズス菌※1が減少することも報告されており、体によいとされる短鎖脂肪酸の産生も低下することが懸念されています。

そこで、機能性消化管障害患者※2に対して、低FODMAP 食とプレバイオティクス添加食※3とを比較した研究が行われました。両者ともに症状を抑制しましたが、腸内細菌に対する作用は正反対でした。(低FODMAP食ではビフィズス菌が減少したのに対して、プレバイオティクス添加食ではビフィズス菌が増加)

また、低FODMAP 食をやめるとすぐに症状が再発したのに対し、プレバイオティクス食をやめても症状軽減効果が持続していました。

以上のことを踏まえ、低FODMAP 食で減ってしまうビフィズス菌などをプロバイオティクスで補う研究も行われています。どの食品が症状悪化につながるかは人によって異なるので、低FODMAP 食を実践する場合は、かかりつけの医師や医療機関を受診し、専門家の正しい指導のもとで行うようにしましょう。

IBSの食事療法として注目される一方で、低FODMAP 食ではビフィズス菌※1が減少することも報告されており、体によいとされる短鎖脂肪酸の産生も低下することが懸念されています。

そこで、機能性消化管障害患者※2に対して、低FODMAP 食とプレバイオティクス添加食※3とを比較した研究が行われました。両者ともに症状を抑制しましたが、腸内細菌に対する作用は正反対でした。(低FODMAP食ではビフィズス菌が減少したのに対して、プレバイオティクス添加食ではビフィズス菌が増加)

また、低FODMAP 食をやめるとすぐに症状が再発したのに対し、プレバイオティクス食をやめても症状軽減効果が持続していました。

以上のことを踏まえ、低FODMAP 食で減ってしまうビフィズス菌などをプロバイオティクスで補う研究も行われています。どの食品が症状悪化につながるかは人によって異なるので、低FODMAP 食を実践する場合は、かかりつけの医師や医療機関を受診し、専門家の正しい指導のもとで行うようにしましょう。

※1:ビフィズス菌とは:短鎖脂肪酸を産生するなどして悪玉菌の増殖を抑制します。
※2:機能性消化管障害患者とは:胃がもたれる、下痢や便秘を繰り返すなどの症状があっても検査では異常が見つからない機能性の消化器疾患群
※3:プレバイオティクス添加食とは:プレバイオティクスとは善玉菌の栄養源になるもののことで、食材の場合、代表的なのは大豆、バナナ、海藻類等です。この研究ではβガラクトオリゴ糖を用いられています。

※1:ビフィズス菌とは:短鎖脂肪酸を産生するなどして悪玉菌の増殖を抑制します。
※2:機能性消化管障害患者とは:胃がもたれる、下痢や便秘を繰り返すなどの症状があっても検査では異常が見つからない機能性の消化器疾患群
※3:プレバイオティクス添加食とは:プレバイオティクスとは善玉菌の栄養源になるもののことで、食材の場合、代表的なのは大豆、バナナ、海藻類等です。この研究ではβガラクトオリゴ糖を用いられています。