多種多様な細菌は、その働きによって大きく3つの種類に分けられ、日々バランスをとりながら、腸内を良い状態にしているのです。

体に良い働きをする『善玉菌』
代表的な菌は、『ビフィズス菌』や乳酸菌の『フェーカリス菌』、『アシドフィルス菌』など。 悪玉菌の侵入や増殖を防ぐほか、腸の運動を促すことによって、お腹の調子を整えます。
【作り出すもの】短鎖脂肪酸^※、ビタミンなど。
※短鎖脂肪酸とは...食物繊維を食べた時に善玉菌が作り出す物質で、中でも「酢酸」と「酪酸」は糖尿病への予防・対策として期待されています。

流されやすい『日和見菌』
腸内の善玉菌・悪玉菌の、優勢な方に味方します。

体に悪い働きをする『悪玉菌』
代表的な菌は『ウェルシュ菌』や『大腸菌』など。 脂質や動物性タンパク質を好み、悪玉菌が増えると、便秘や下痢などお腹の調子が悪くなることがあります。
【作り出すもの】 病気や老化のもととなる毒素、発がん物質など。

ダメージを受けた細菌があってもそれをサポートできる、多種多様な細菌が共生する「多様性」のある状態がベスト。またバランスは、善玉菌が優勢な環境が理想的です。腸内細菌の集まりである『腸内フローラ』のバランスは、加齢などの様々な要因によって日々変化しています。
さらに『腸内フローラ』を整えるには、自分に合った菌かどうか確かめる目安として、２週間ほど同じ菌を摂り続けた方がいいという説などもあり、一朝一夕の改善策ではなく、「腸活」というように継続的に取り組む必要があります。無理のない、自分に合ったライフスタイルで、理想的な『腸内フローラ』を目指しましょう。
※腸活：『腸内フローラ』を整える活動。

『腸内フローラ』のバランスが崩れる（腸内の悪玉菌が増える）と、悪玉菌がつくりだす有害物質も増え、便秘や下痢、肌荒れやアレルギー、慢性的な身体の不調など、さまざまな悪影響を及ぼします。
そこで、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を優勢にする、つまり良い『腸内フローラ』を保つことが、若々しく健康的な毎日を過ごすためにとても重要です。