ハウスダスト対策の注意点!正しく掃除できていますか? ハウスダスト対策の注意点!正しく掃除できていますか?

ハウスダスト対策の注意点!正しく掃除できていますか?

効率よくハウスダストを取り除くポイントとは?正しいお掃除のしかたなどハウスダスト対策の注意点を専門医に尋ねました。

吸い込んでしまいやすいハウスダスト

家の中のチリやホコリの中でも大きさが1mm以下のハウスダストは非常に軽く、人の動きなどで舞い上がり空気中にただよっています。そのため吸い込みやすく、アレルギー性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患を引き起こす原因になることがあるのです。
これらのアレルギー疾患は誰でも発症する可能性があり、一度発症すると根本的に治すのはなかなか難しいのが実情です。
ハウスダスト対策の基本は掃除ですが、間違った方法では十分な効果が得られません。正しい掃除法を身につけて、症状の軽減や発症の予防につなげましょう。

ハウスダストの原因物質

ハウスダストの中には、ダニや昆虫の死骸やフン、カビ、細菌、繊維のクズ、土や砂、花粉、人間の毛髪、フケ、皮膚片、食べかす、ペットの毛、タバコの煙や排気ガスなど、多種多様なアレルギー物質が含まれています。
つまり、ハウスダストはいろいろなアレルギー物質の混合物なのです。アレルギー物質が体内に入り込むと、体はそれを異物とみなして、排除するために免疫システムが発動。アレルギー物質を体外に出すために、くしゃみや鼻水、咳などが起こります。

ダニや昆虫の死骸やフン、カビ、細菌、繊維のクズ、土や砂、花粉、人間の毛髪、フケ、皮膚片、食べかす、ペットの毛、タバコの煙や排気ガス ダニや昆虫の死骸やフン、カビ、細菌、繊維のクズ、土や砂、花粉、人間の毛髪、フケ、皮膚片、食べかす、ペットの毛、タバコの煙や排気ガス

ハウスダストがたまりやすい場所

ハウスダウトの多くは目に見えません。ですから、一見きれいなようでも、意外なところにハウスダストはたまっています。


寝室

繊維のかたまりである寝具があり、人間の毛髪やフケなども落ちやすい寝室はもっともハウスダストがたまりやすい場所の1つ。 人間の毛髪やフケ、皮脂などはダニのエサになるので、ダニの死骸やフンも多く存在します。


本棚

ハウスダストは紙のあるところに集まりやすいので、本棚や、新聞をまとめて置いてある場所は要注意です。


カーテン

布製品は繊維クズの発生源になります。 また、カーテンは窓の結露の影響でカビが発生しやすいという特徴もあるので、こまめにチェックし、洗濯するようにしましょう。


照明カバ

照明器具には静電気が発生しやすく、ハウスダストが吸い寄せられていきます。 拭き掃除がしにくい紙製や布製の照明カバーは避けたほうが無難です。


浴室、洗面所

浴室や洗面所は湿度が高く、カビが発生しやすい場所です。 洗面所はタオルなどの布製品があるので繊維クズも多く、そのほかにも髪の毛などさまざまなハウスダストがたまっているものです。


押入れ、クローゼット

寝具や衣類など布製品が多く、布団の綿ボコリ、ダニの死骸やフンなどもたまりやすい場所です。 掃除や換気がしにくいというのも、ハウスダストがたまりやすい条件です。

今のお掃除で大丈夫?

一所懸命に掃除をしているのにアレルギー性鼻炎の症状がよくならないと思っている方は、もしかしたらハウスダストが取りきれていないのかも!? お掃除の方法を見直してみませんか。

ハウスダスト対策を意識した正しい掃除方法

1.掃除は朝一番に

朝一番の時間帯は、ハウスダストが床にたまっているので掃除には最適のタイミングです。
ハウスダストはとても軽く、家族が動き出すとあっというまに舞い上がり、空中を浮遊します。そんなときに掃除をしてもなかなか取りきれるものではありません。夜、みんなが寝静まると、ハウスダストは空中から床にゆっくりと落ちてくるのです。朝、床にたまっているときを見計らってしっかり除去しましょう。特に壁際の床にハウスダストは多く落下し蓄積する傾向にあります。壁際の床から拭き掃除を始めることをお勧めします。ハウスダスト対策を意識した掃除は、タイミングが重要です。


2.掃除は上から下に

照明カバーや家具、本棚、家電など、上の方にあるものから順にホコリを取り除き、最後に床掃除をしましょう。
上から下へと向かって掃除するとよいでしょう。上の方のものを掃除するときは、ハタキを使うとハウスダストをまき散らしてしまうので、ハンディモップなどでハウスダストを吸着させるのがポイント。そのあと水拭きをすれば完璧です。


3.床掃除、掃除機は最後にかける

掃除の最初に掃除機をかけると、ハウスダストが空中に舞い上がってしまうので、掃除したつもりでも効果はイマイチ。それどころか、舞い上がったハウスダストを吸い込んでアレルギー性鼻炎を悪化させてしまいかねません。
床掃除をするときは、まず壁際から床クリーナーやモップで静かにハウスダストを取り除いてから、大きなホコリやゴミを掃除機で吸引するようにしましょう。 完璧を期すのであれば、水拭きで仕上げを!

毎日お掃除をしているお家と週1回のお家では、こんなにハウスダストの量が違う

毎日お掃除をしているお家に比べ、週1回しか掃除をしないお家では、ハウスダストに含まれるアレルギー物質の量が数十倍から数百倍も違うというデータがあります。
「チリも積もれば山となる」という言葉がありますが、ハウスダストに関しては山にしてはダメ!  毎日、その日に積もった分をこまめに取り除くことで、お家の中のアレルギー物質は確実に少なくなります。

ハウスダストの量に合わせて効率よくお掃除

毎日のお掃除といっても、毎回すべての家具や照明カバーまでお掃除するのは大変です。そこで、ハウスダストの量に合わせた効率のいいお掃除法をご紹介します。
ハウスダストが最も多くたまるのは床、次がテレビなど背の低い電化製品や家具など。ハウスダストの大半はこれらの場所にあるので、毎日のお掃除はここを集中的にするようにします。
背の高い家具や照明カバーは、たまの大掃除でしっかりホコリを取るくらいで問題ありません。ただし、ハウスダストのアレルギーで症状が重い場合などは、頻回にお掃除しましょう。

場所別ハウスダスト対策

空気中のハウスダスト対策

床などはお掃除することが可能ですが、空中に舞うハウスダストを人の手で取り除くのは無理。そこで、空気清浄機を利用しましょう。
花粉症対策と同様、ハウスダスト対策にも空気清浄機は有効 です。
多くの空気清浄機には集塵フィルターが付いていますが、中でも高性能HEPAフィルター付きのものならば小さなハウスダストも見逃しません。そして、空気清浄機の力を最大限に発揮させるには、設置場所が大切。寝室の枕元に置き、できれば24時間稼働させます。
空気清浄機の除去力が落ちないように、フィルターの掃除や交換も忘れずに。

布団の中のハウスダスト対策

<対策①>ダニ対策が施された寝具を使う

ダニは、布団の布目や縫い目を通って入り込んでいきます。それを 防ぐには、ダニが侵入しないように繊維の目が非常に細い布地を使い、縫い針や縫い方も工夫するなど、ダニ対策が施された カバー類を使うとよいでしょう。


<対策②>布団の掃除と丸洗いを行う

布団の中には、ダニの死骸やフン、繊維クズなどのハウスダストがいっぱい。ダニのエサになる人間のフケや皮膚片も付いているので、放っておくとハウスダストは増える一方です。
対策は、布団の表面に掃除機をかけることと布団の丸洗い です。
掃除機がけは、布団用のノズルをつけてゆっくり吸引。こうすると、表面近くのハウスダストを取り除くことができます。
布団の丸洗いは水洗いが有効です。ダニの死骸やフン、それに卵は水溶性なので、水洗いすればきれいに取り除けます。1年に1回を目安とし、布団の丸洗いをしてみてはいかがでしょうか。
シーツやタオルケットは1週間に1回を目安に。また、ダニは乾燥に弱いので、洗濯後はしっかり乾かしましょう。


<対策③>布団は干してから収納する

布団干しにダニを殺す効果はありませんが、しっかり乾燥させることでダニの繁殖 を抑えられます。ただし、取り込むときに布団をたたくのはNGです。ダニの死骸やフンを細く砕いて、よけいに吸い込みやすくしたり、布団に切れ目をつくりダニの侵入を招いてしまうことにもなりかねません。収納する前には掃除機をかけ、布団の表面近くのダニの死骸やフンを取り除きます。押入れにはすのこを敷いて風通しをよくし、こまめに換気をして湿気がこもらないようにしましょう。また、押入れの中も定期的に掃除機をかけ、ハウスダストがたまるのを防ぎます。

ハウスダスト対策のまとめ

どんなに頑張ってお掃除をしたり、ダニ対策をしても、残念ながらハウスダストをゼロにすることはできません。それでも少なくするための努力を怠ってはなりません。ハウスダストを発生させないための予防策と、発生してしまったときの除去対策を、最後にまとめます。


[予防策]

  • 布製のソファや照明カバー、じゅうたんなど、ハウスダストがたまりやすい素材のものはできるだけ避ける
  • 室内の湿度が上がり過ぎないように、換気をこまめに行う
  • 風の強い日は窓を開けない、外からホコリや花粉を持ち込まないようにする


[除去対策]

  • こまめな掃除と洗濯
  • 掃除は正しい方法で行う
  • 空気清浄機の使用

教えてくれた先生

松脇 由典 先生 松脇 由典 先生

松脇 由典 先生

医療法人社団 恵芳会
松脇クリニック品川 院長
耳鼻咽喉科・アレルギー科医師
松脇クリニック品川

【略歴】
1994年3月東京慈恵会医科大学 医学部 医学科卒業
1994年5月東京慈恵会医科大学付属病院にて研修開始
2006年8月東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科講座 講師
医療法人社団恵芳会 松脇クリニック品川 理事長
現在に至る

【学会】
日本耳鼻咽喉科学会・専門医/日本アレルギー学会・専門医/日本鼻科学会
耳鼻咽喉科臨床学会/耳鼻咽喉科短期滞在手術研究会/
品川気道アレルギー研究会・代表
アレルギー・好酸球研究会

【賞罰】
平成24年日本鼻科学会 第19回学会賞
平成18年米国アレルギー喘息免疫学会 Featured
presentation
平成17年東京慈恵会医科大学 金杉賞