中性脂肪が低くなる原因とは?
コレステロールとの関係も解説

中性脂肪が低くなる原因とは?
コレステロールとの関係も解説

中性脂肪値が高い原因は喫煙かも? タバコは様々な検査項目に悪影響があります 中性脂肪値が高い原因は喫煙かも? タバコは様々な検査項目に悪影響があります

中性脂肪が高いと血液がドロドロになる、血管が硬くなるなどのリスクが有り、高くならないよう気にしていらっしゃる方も多いと思います。

一方で中性脂肪値が低い場合は体にどのような影響があるかご存知でしょうか。今回は中性脂肪が低いと何が問題なのか、低くなりすぎないように気をつけることは何かご説明します。

<監修>
中山 沙折
食品メーカーにて品質保証部、微生物検査を担当。
管理栄養士としてダイエット指導や栄養指導、特定保健指導を手掛ける。
また、幼少期から18歳まで自身が高度肥満だった経験から、心身共に痩身に関する造詣が深い。三児の母。

中性脂肪が高いと血液がドロドロになる、血管が硬くなるなどのリスクが有り、高くならないよう気にしていらっしゃる方も多いと思います。

一方で中性脂肪値が低い場合は体にどのような影響があるかご存知でしょうか。今回は中性脂肪が低いと何が問題なのか、低くなりすぎないように気をつけることは何かご説明します。

<監修>
中山 沙折
食品メーカーにて品質保証部、微生物検査を担当。
管理栄養士としてダイエット指導や栄養指導、特定保健指導を手掛ける。
また、幼少期から18歳まで自身が高度肥満だった経験から、心身共に痩身に関する造詣が深い。三児の母。

中性脂肪とコレステロールの違い・関係を知っていますか?それぞれの役割を解説

中性脂肪とコレステロールの違い・関係を知っていますか?それぞれの役割を解説

血中脂質には4種類あり、そのうちの2つが血液検査の項目にある、中性脂肪(TG)とコレステロールです。これらの脂質は生きるために欠かせない大切な成分であり、血液に溶け込んで身体のすみずみまで運ばれ活用されます。

中性脂肪の大部分は糖質や脂質などを含む食べ物から取り入れています。肝臓でも少量ですが作られています。中性脂肪は、主にエネルギー源として体内で利用され、体温を保ったり皮下脂肪として内臓を保護したりする役目もあります。

コレステロールは、約7割が肝臓で合成されます。あとの3割は全身のあらゆる細胞で合成されたものと、食事由来のものになります。コレステロールの働きは、細胞膜を作る成分、ホルモンの材料、脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸の材料になる等、多岐にわたります。どれも生命維持や成長に欠かせないものです。

血中脂質には4種類あり、そのうちの2つが血液検査の項目にある、中性脂肪(TG)とコレステロールです。これらの脂質は生きるために欠かせない大切な成分であり、血液に溶け込んで身体のすみずみまで運ばれ活用されます。

中性脂肪の大部分は糖質や脂質などを含む食べ物から取り入れています。肝臓でも少量ですが作られています。中性脂肪は、主にエネルギー源として体内で利用され、体温を保ったり皮下脂肪として内臓を保護したりする役目もあります。

コレステロールは、約7割が肝臓で合成されます。あとの3割は全身のあらゆる細胞で合成されたものと、食事由来のものになります。コレステロールの働きは、細胞膜を作る成分、ホルモンの材料、脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸の材料になる等、多岐にわたります。どれも生命維持や成長に欠かせないものです。

中性脂肪が低くなる原因とは?

中性脂肪が低くなる原因とは?

中性脂肪は高いことが問題になるケースが多いのですが、低すぎても問題になります。

中性脂肪が低くなる原因として、ダイエットなどで極度の食事制限をしていたり、偏った食事で脂質や糖質をあまり摂らない食生活を続けたりすることが挙げられます。中性脂肪は主に食事から摂取したものに左右されますので、食事はとても重要になります。

また、スポーツ選手やアスリートのような、負荷の大きい運動を継続することも中性脂肪が低くなる原因になります。もともと中性脂肪を蓄えにくい体質で健康に問題がなければ、積極的に脂質を摂る生活を心がけます。これらの心当たりがないのに急に中性脂肪が低値になった場合は、疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要です。

中性脂肪は高いことが問題になるケースが多いのですが、低すぎても問題になります。

中性脂肪が低くなる原因として、ダイエットなどで極度の食事制限をしていたり、偏った食事で脂質や糖質をあまり摂らない食生活を続けたりすることが挙げられます。中性脂肪は主に食事から摂取したものに左右されますので、食事はとても重要になります。

また、スポーツ選手やアスリートのような、負荷の大きい運動を継続することも中性脂肪が低くなる原因になります。もともと中性脂肪を蓄えにくい体質で健康に問題がなければ、積極的に脂質を摂る生活を心がけます。これらの心当たりがないのに急に中性脂肪が低値になった場合は、疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要です。

中性脂肪が低いと何が問題なのか

中性脂肪が低いと何が問題なのか

タバコは様々な検査項目に悪影響があります タバコは様々な検査項目に悪影響があります

前述の通り、中性脂肪はさまざまな役割を担っているため、低くなりすぎると身体のエネルギー不足で疲れやすくなったり、休んでも回復が遅くなったりということもあります。

また、体温調節もうまくいかなくなり、低体温や手足の冷えを感じやすくなります。脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、Eなどの吸収が悪くなり、免疫力低下や肌荒れなどのトラブルを引き起こす原因にもなります。

前述の通り、中性脂肪はさまざまな役割を担っているため、低くなりすぎると身体のエネルギー不足で疲れやすくなったり、休んでも回復が遅くなったりということもあります。

また、体温調節もうまくいかなくなり、低体温や手足の冷えを感じやすくなります。脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、Eなどの吸収が悪くなり、免疫力低下や肌荒れなどのトラブルを引き起こす原因にもなります。

中性脂肪が低い場合の対処法

中性脂肪が低い場合の対処法

これは栄養不足がほとんどなので、まず食事を見直し3食バランスよく食べるようにします。エネルギー源となる脂質や炭水化物を必要以上に制限せず、肉や魚、卵などのたんぱく質もまんべんなく食べます。毎日意識して食事をしましょう。

もし改善されない場合は、甲状腺や肝機能に異常がみられる可能性もありますので医師に相談してみてください。

これは栄養不足がほとんどなので、まず食事を見直し3食バランスよく食べるようにします。エネルギー源となる脂質や炭水化物を必要以上に制限せず、肉や魚、卵などのたんぱく質もまんべんなく食べます。毎日意識して食事をしましょう。

もし改善されない場合は、甲状腺や肝機能に異常がみられる可能性もありますので医師に相談してみてください。

中性脂肪値と他の数値の関係

中性脂肪値と他の数値の関係

血液検査の結果を見て、中性脂肪値は低いのに、コレステロール値は高くなったという方もいるかもしれません。コレステロールにはLDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールが存在し、中性脂肪が多ければLDLコレステロールも高値になり、中性脂肪が少なければHDLコレステロールは上がる場合が多いのです。

中性脂肪が低くコレステロールが上がったという時は後者がほとんどです。基準値内なら問題はありませんが、HDLが100㎎/dl以上となる場合は脂質代謝に関わる遺伝的な問題である場合もあります。

中性脂肪値は低く、血糖値は高いという方は、血糖値の上がりやすい食事の摂り方をしている可能性があります。ラーメンや丼ものだけなどの食事や、お菓子や菓子パンなどを食事代わりにしている方は、一日トータルの摂取エネルギーこそ少ないものの、食事の度に血糖値の乱高下を繰り返しています。食事はバランスよく食べる、野菜や汁物から食べるなどの工夫をすると血糖値も落ち着いてくるでしょう。

中性脂肪は低いのに肝臓に脂肪が蓄積してしまう方も少なくありません。こちらも炭水化物多めの食事や、お菓子やお酒を飲んで食事代わりにしたりすることが原因になります。ビタミンや食物繊維を意識して摂り栄養バランスを整えることが大切になります。

血液検査の結果を見て、中性脂肪値は低いのに、コレステロール値は高くなったという方もいるかもしれません。コレステロールにはLDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールが存在し、中性脂肪が多ければLDLコレステロールも高値になり、中性脂肪が少なければHDLコレステロールは上がる場合が多いのです。

中性脂肪が低くコレステロールが上がったという時は後者がほとんどです。基準値内なら問題はありませんが、HDLが100㎎/dl以上となる場合は脂質代謝に関わる遺伝的な問題である場合もあります。

中性脂肪値は低く、血糖値は高いという方は、血糖値の上がりやすい食事の摂り方をしている可能性があります。ラーメンや丼ものだけなどの食事や、お菓子や菓子パンなどを食事代わりにしている方は、一日トータルの摂取エネルギーこそ少ないものの、食事の度に血糖値の乱高下を繰り返しています。食事はバランスよく食べる、野菜や汁物から食べるなどの工夫をすると血糖値も落ち着いてくるでしょう。

中性脂肪は低いのに肝臓に脂肪が蓄積してしまう方も少なくありません。こちらも炭水化物多めの食事や、お菓子やお酒を飲んで食事代わりにしたりすることが原因になります。ビタミンや食物繊維を意識して摂り栄養バランスを整えることが大切になります。

まとめ

まとめ

高くなりすぎないように気をつけがちな中性脂肪値ですが、低すぎても体調不良や免疫力低下などの問題を起こします。

中性脂肪値を適正に保つには、正しい食生活を送ることが最も重要です。毎日できるだけ決まった時間に3食食べる、夜食や夜遅くの食事を控える、間食をするなら栄養のあるものを。ダイエットのしすぎもいけません。自分の健康状態をしっかり把握し、適切な対応を続けてベストな状態を保つようにしましょう。

▪参考文献
・厚生労働省 e-ヘルスネット

高くなりすぎないように気をつけがちな中性脂肪値ですが、低すぎても体調不良や免疫力低下などの問題を起こします。

中性脂肪値を適正に保つには、正しい食生活を送ることが最も重要です。毎日できるだけ決まった時間に3食食べる、夜食や夜遅くの食事を控える、間食をするなら栄養のあるものを。ダイエットのしすぎもいけません。自分の健康状態をしっかり把握し、適切な対応を続けてベストな状態を保つようにしましょう。

▪参考文献
・厚生労働省 e-ヘルスネット