手足だけ冷える?末端冷え性とは?セルフケアで改善しよう

自分が冷え性だという感覚はないけれど、手や足の先だけが冷えて困るという経験はありませんか?思い当たる症状がある人は「末端冷え性」かもしれません。末端冷え性は冷え性の一種で、特に若い女性に多く見られるのが特徴です。なぜ手や足先だけが冷えるのか、末端冷え性の原因や主な症状を紹介すると共に、ハーブや精油を使ったアロマテラピーなど、自宅で簡単にできるセルフケア改善法についてもお伝えします。

<監修>

橋口玲子先生
緑蔭診療所 副院長

はしぐち・れいこ1954年生まれ。東邦大学医学部卒業。医学博士。内科・小児科医、循環器専門医。神奈川県南足柄市にある緑蔭診療所で、西洋医学に漢方やアロマセラピー、ハーブを取り入れた診療を実践。セルフケアの指導も行う。著書に「補完・代替医療 ハーブ療法」(金芳堂)、「アロマ&ハーブセラピー手帖」(マイナビ出版)、「専門医が教える 体にやさしいハーブ生活」(幻冬舎)、「40歳からの幸せダイエット」(講談社)など。

目次

末端冷え性とは?

「末端冷え性」とは、体温を測っても低くはないけれど、手先や足先だけが冷たく感じる症状のことです。冷え性の一種で、特に若い女性に多く見られます。本人は手足の冷えを感じていても、体自体は温かく、他人が触っても、さほど冷たくないことも……。しかし、ひどい人になると足が冷たくて眠りにつけなかったり、夜中に手足の冷えを感じて何度も起きてしまったり、睡眠のリズムが乱れて体調を崩してしまう人も少なくありません。

末端冷え性はなぜ起きるの?

末端冷え性には、様々な原因があると考えられています。中でも多いのが自律神経の乱れで、いわゆるストレスが原因の冷え性です。自律神経とは、人間の体が正常な状態を保てるように体温などを調節し、命令をする神経のこと。ストレスによって交感神経が過剰に優位な状態になると、血管が収縮して血行が悪くなり、血液(熱)が体の末端まで届きにくくなります。その結果、手や足先が冷えやすくなるというわけです。緊張すると手が冷たくなるのもこのためです。

自覚症状がない人こそ要注意!末端冷え性の意外な原因と対処法

手や足の先だけが冷えるという人は、体温は特に低くないため、自分が冷え性だという自覚がない場合も多いものです。そのため、首回りが大きく開いたトップスや短いスカートなどを着用することにあまり抵抗がありません。しかし、実際は自律神経の乱れによって熱を手先や足先に運ぶことができないので、露出の多い服装をしていると体が冷えてしまいます。まずは、冷えている部分を自覚し、「首」「手首」「足首」など手先や足先を温めることが大切です。3つの首を隠すだけで、末端冷え性の改善につながることも多いですから、服装には注意しましょう。

このタイプのように、エネルギーが体の隅々まで届かないことに起因する、体の部分的な冷えは‟気の巡り“をよくするだけで改善することもよくあります。例えば、ストレッチをしたり、スーッとする香りを嗅いだり、レモン系のハーブティーを飲んだりするのもおすすめです。レモンバームやレモンバーベナなど、リフレッシュ効果に加えてホッとする効果も高いハーブティーを、日々の生活に取り入れてみましょう。

また、レモンやグレープフルーツなどの精油をエタノールで希釈し、スプレーボトルに入れてルームフレグランスとして使うのもおすすめです。シュッとスプレーすれば、瞬時に気分がリフレッシュして、気の巡りがよくなります。

末端冷え性対策の基本は、リラックスして副交感神経を優位に

同じ末端冷え性でも、過度なストレスや緊張が原因の人は、別の対処策が必要です。ストレスや精神的緊張から、交感神経が緊張して血管収縮を起こし、手足が冷たくなっているため、気の巡りをよくするだけでは症状の改善は望めません。このタイプの人は、リラックスして副交感神経を優位にさせることが重要です。

副交感神経を優位にさせるために有効な、末端冷え性対策のポイントをご紹介します。

・規則正しいリズムで生活する

不規則な生活が続くと体内時計にズレが生じ、自律神経も乱れがちに。規則正しいリズムで生活し、体内時計を整えることが冷え対策にもつながります。

体内時計は、毎朝太陽の光を浴びることでリセットされますから、できるだけ毎日決まった時間に起きて、太陽の光を浴びるようにしましょう。また、朝起きて1時間以内に朝食を摂れば体内時計のメリハリはさらによくなり、自律神経のバランスが整いやすくなります。

・「首」「手首」「足首」の3つの首を冷やさない

冷え性対策の基本はやはり体を冷やさないこと。「首」「手首」「足首」の3つの‟首“を隠して、体温を逃さないことが大事です。例えば、首はネックウォーマーやタートルネックのセーターに、マフラー、ストールなどを活用し、手首は手袋やアームウォーマーをつけて、袖が短いトップスは避けましょう。足首にはレッグウォーマーがおすすめです。

・入浴やストレッチで全身を温める

1日の終わりに、秋冬は41~42℃、春夏は40~41℃の湯に胸まで浸かって5分。次に、首まで5分浸かります。冬場は、湯に浸かっていない部分が冷えないよう、シャワーの蒸気や温風機能なども利用して、浴室を温めておきましょう。また、肩や首をマッサージするのも効果的です。ストレッチをして全身の筋肉をほぐすと血行がよくなりますので、習慣にしましょう。

ハーブや精油を使った気軽にできる末端冷え性のセルフケア

ストレスが原因の末端冷え性の人は、リラックスできる時間を意識的につくることが大切です。アロマオイルやハーブを取り入れると、リラックス効果がアップしますので、上手に活用しましょう。

・末端冷え性のセルフケア2:ハーブティー

ストレスが原因の末端冷え性の人は、リラックスタイムを設けましょう。リラックスタイムにおすすめの飲み物は、鎮静作用のあるハーブティーです。特に、日常的にストレスを感じている人は、カフェインの代わりに好きな風味のハーブティーを取り入れるとよいでしょう。ジャーマンカモミールや、リンデンフラワー、パッションフラワーの他、紅茶に干しショウガを浸し、さらにはちみつやシナモンを加えたジンジャーシナモンティーも、体の芯から温まるのでおすすめです。

・末端冷え性のセルフケア3:香味野菜

体内の熱の約6割は筋肉でつくられています。筋肉をつくるためにはタンパク質を効果的に摂ることが重要です。タンパク質を含む食品と一緒に、スパイスや薬味を摂るとよいでしょう。シソやシャンツァイ(香菜)は気の巡りをよくして、体を温める代表的な香味野菜です。毎日の料理に加えて、手足の冷えを改善しましょう。



末端冷え性にも2つのタイプがあり、自分に合ったセルフケアが冷え性改善の第一歩です。食事や生活習慣を見直すと共に、ハーブやアロマなども味方につけて、冷えを感じない快適な生活を手に入れましょう。