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運動前にカフェインがいいって本当?トレーニングを助ける栄養素を紹介!

トレーニング前にタンパク質やアミノ酸を摂って臨む方も多いと思いますが そのほかにもトレーニングに有効な成分や栄養素があるのをご存知ですか?今回はトレーニング時のパフォーマンスアップに効果的な成分や栄養素について紹介します。

<監修>
風間幸代
女子栄養大学栄養学部栄養科学専攻卒業後、大手宅配会社研究室にて治療食献立作成に携わった後、
総合病院やクリニックでの栄養相談は延べ2,000人以上にのぼる。
訪問管理栄養士として介護予防事業に関わったのち、
現在はフリーランスとして健康管理センターでの保健相談、特定保健指導、保育園食育講座、
クリニックでの栄養相談業務に関わりながら、予防医療チームに所属し、セミナーや個別カウンセリングに携わっている。
すべての世代の人が、生涯にわたり食を通じて豊かな身体と心をはぐくみ、自分らしく笑顔になれるサポートを目指している。2児の母。

カフェイン:運動前摂取でスポーツパフォーマンスがアップ!

多くの研究において、カフェイン摂取はスポーツパフォーマンスを高めることがわかっています。カフェインの効果は、普段のトレーニングの有無にかかわらず、持久力、スピード、筋力、ジャンプなど幅広い有酸素、無酸素運動のパフォーマンスを改善すると考えられています。

カフェイン補給の最も一般的に推奨されるタイミングは、スポーツ開始の60分前。3~6mg/kgの用量で摂取すると、スポーツパフォーマンスを改善することが示されています。また、運動後に炭水化物のみを摂取する場合と比較して、カフェインと炭水化物を同時摂取した場合、筋収縮のエネルギー源となるグリコーゲン再合成が速いことが報告されています。ただし、運動から就寝までの時間が短い場合には、就寝前にカフェインを摂取することになるため、睡眠障害を引き起こさないように考慮する必要があります。

クエン酸:ミネラルの吸収と運動後のお腹の不調をサポート

マラソンやサッカーなど強度の高い運動では、汗からも鉄が失われやすく、体内の衝撃から赤血球が壊れやすくなることで、スポーツ貧血のリスクも高くなることが知られています。赤血球とともに結合し、全身に酸素を運搬する鉄が不足すると、筋肉中でも酸素を供給するミオグロビンが不足することから、筋肉に酸素が行き渡りにくくなるため、だるさや疲労感の増加、筋力低下などの症状につながります。

運動量や筋肉量の増加に見合ったエネルギーと酸素、血液、そして赤血球を必要とするため、材料となる鉄の必要量も増加します。月経のある女性や成長期においては特に鉄分不足がみられるため、日ごろからコツコツとりいれることが大切です。
                                               吸収率の高いヘム鉄は、赤身の肉や魚に含まれますが、それでも吸収率は25%ほど。2〜5%と吸収率は悪いですがホウレン草やあさり、大豆製品など植物性食品に含まれる非ヘム鉄も鉄の供給源としては有効です。クエン酸やビタミンCは、この非ヘム鉄と一緒に摂取することで、吸収率を高めることがわかっています。クエン酸は鉄分とキレート(結合して安定化)する性質があるのです。

また、長時間の運動により体温が上がってしまうことに加え、運動中は筋肉へ優先的に血液が送られているため内臓への血液量が減ることから、運動後の食欲不振やお腹の不調を招くことも。酸味が特徴なクエン酸には、胃液の分泌を促す働きがあります。胃の活動を活性化させる作用もあることから、食欲を増進させる効果が期待できます。酢や梅干し、レモン汁などに含まれます。食事中にレモン水をとることでも胃酸の分泌が抑えられるためおすすめです。

また、ナトリウムの吸収をサポートする効果もあるため、熱中症対策にも有効であると考えられています。1日の食事の中でこまめにとりいれるとよいでしょう。

ビタミンB群:エネルギー代謝を促進!

ビタミンB群は、糖質、脂質、タンパク質からのエネルギー代謝過程に欠かせない補酵素(分解や消化、吸収をサポートする成分)として作用します。運動時、筋肉を動かす原動力になるのは、ATPというエネルギー源物質です。糖質や脂質を分解し、ATP生成を続けるために、ビタミンB群をバランス良く摂取することが非常に大切です。

運動量が多くなると、その分たくさんのエネルギーをつくる必要があるため、ビタミンB群の必要量も増加します。不足するとエネルギーを作れず、疲労の原因になります。

ビタミンB1は糖質の代謝に関わります。糖質はたんぱく質とともに運動後に摂取することでリカバリー効果につながるため、ビタミンB1も運動後は特にしっかりとれるとよいですね。雑穀や玄米に多く、ごはんに混ぜることでも摂取が増やせますし、豚肉やうなぎ、大豆製品にも含まれています。ネギやニンニクに含まれるアリシンと一緒にとることで、効率よく摂取できることがわかっています。

ビタミンB2は脂質の代謝に、B6は体内のたんぱく質およびアミノ酸代謝に関わっており、筋肉の合成には不可欠な栄養素です。筋肉痛の回復にはたんぱく質摂取が大切ですが、たんぱく質の摂取量が多いほどビタミンB6も多く必要になります。ビタミンB6は魚介類や大豆製品に多く含まれています。

β-アラニン:PHを管理し疲労を改善!

β-アラニンは、体内で合成することができる非必須アミノ酸で、体の骨格筋に貯蔵されるカルノシンという天然の抗酸化物質の構成成分です。カルノシンは、タンパク質合成中に利用されるアミノ酸であるβ-アラニンとヒスチジンで構成されています。

骨格筋で過剰な水素イオンが放出されると、筋肉のpH値を下げるアシドーシスが発生します。この酸の蓄積が疲労の原因となり、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性がありますが、β-アラニンは、こうした疲労の発生を遅らせ、pHの管理に役立つのではないかということがわかってきました。β-アラニンを摂取するタイミングについては、運動の約30〜45分前が一般的といわれています。β-アラニンは、鶏肉、魚介類にも多く含まれています。

まとめ

運動やトレーニング、また競技でパフォーマンスを発揮するために必要な栄養素は一つではありません。ご自身の目的に合わせて適切な栄養を適切なタイミングで摂取することを心がけていくと良いかと思います。

【参考文献】
1)Effect of Caffeine on Sport-Specific Endurance Performance: A Systematic Review

2)ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations

3)国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報

4)「Effect of β-alanine supplementation during high-intensity interval training on repeated sprint ability performance and neuromuscular fatigue」。〔J Appl Physiol (1985). 2019 Dec 1;127(6):1599-1610〕

5)スポーツ栄養Web【一般社団法人日本スポーツ栄養協会(SNDJ)公式情報サイト】

6)日本人の食事摂取基準2020 |厚生労働省

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