運動前?運動後?プロテインの種類や役割、摂取タイミングの基礎知識

運動前?運動後?プロテインの種類や役割、摂取タイミングの基礎知識 運動前?運動後?プロテインの種類や役割、摂取タイミングの基礎知識

ダイエットや筋トレをしている方に人気がある「プロテイン」とはタンパク質のことを指します。日本ではタンパク質を粉末にしたり、固形のバーにしたりした栄養補助食品のことを総じて、「プロテイン」と呼ぶことがあります。余分な脂質を抑えながら効率よくたんぱく質を摂取できます。

ここでは、プロテインに含まれる成分による特徴や摂取タイミングについて解説します。

<監修>
横川仁美
食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
管理栄養士を取得後、保健指導や重症化予防、ダイエットサポート、電話相談のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方の食のアドバイスに携わる。現在は、ママや子どもの健康サポートに力を入れながら、コラム執筆・監修、レシピ作成、オンラインでのダイエットカウンセリングを中心に活動中。
目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。

プロテインに含まれる成分による特徴って?

ひとくちにプロテインと言っても原料によって動物性と植物性の2種類あり、動物性には「カゼインプロテイン」や「ホエイプロテイン」、植物性には「ソイプロテイン」などがあります。

・カゼインプロテイン
カゼインプロテインは、牛乳のたんぱく質の中でもっとも多く含まれている「カゼイン」を主成分としているプロテインです。不溶性で固まりやすく、身体へゆっくり吸収されるのが特徴です。

・ホエイプロテイン
「ホエイ」は、カゼイン同様、牛乳に含まれている成分です。水に溶けやすく、消化吸収が速く、トレーニング直後に飲むのに適しています。健康づくりに役立つBCAA(分岐鎖アミノ酸)を豊富に含んでいる点も嬉しいポイントです。

・ソイプロテイン
ソイプロテインは、大豆たんぱく質を原料にして作られたプロテインです。動物性のプロテインに比べ必須アミノ酸は少ないですが、ゆっくり消化吸収されるため、腹持ちがよいことで知られています。

また、大豆に含まれるイソフラボンには、抗酸化作用や、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きがあるとして、健康・美容面で注目も。最近では溶かしたときに、ダマになりにくい商品が増えています。

プロテインの成分によって摂るべきタイミングが違うの?

プロテインの成分によって摂るべきタイミングが違うの? プロテインの成分によって摂るべきタイミングが違うの?

主に消化吸収速度の違いで以下のように推奨されています。

・運動後30分以内:ホエイプロテイン
運動後30分以内は筋合成の「ゴールデンタイム」と呼ばれ、もっともたんぱく質の吸収がよいとされています。おすすめなのが吸収の速い「ホエイプロテイン」です。さらに糖質と一緒に摂取することで
エネルギーの回復が見込めます。

・朝食時:カゼインプロテイン、ソイプロテイン
エネルギーや栄養素が枯渇している朝は、しっかり食事を摂りたいもの。しかし、忙しい朝は食事量が少なくなりがちに。そんなとき不足しがちなたんぱく質を手軽に補うことができるプロテインは心強い味方になります。

そこで、吸収が早い「ホエイプロテイン」は朝食時にもうってつけです。吸収スピードが遅い、「カゼインプロテイン」や「ソイプロテイン」は腹持ちがよいので余計な間食防止にもよいでしょう

プロテインを摂るときの注意点

運動量に比例して、たんぱく質の必要量は増します。たんぱく質不足は、トレーニング効果を十分に得られないばかりか、ケガのリスクも高まりますので不足しないようにすることが大切です。とはいえ、プロテインの過剰摂取は、たんぱく質を分解する肝臓や腎臓の負担を大きくし、不調を招く可能性があるので注意が必要です。

バランスのよい食事を心がけながら、たんぱく質の必要量が満たされない場合のみプロテインで補うようにしましょう。

以下のような時にプロテインが有効です
・食事でたんぱく質が不足したときに、
・外出先で食事を手軽に済ませないといけないときなど

食事で不足した際には間食でプロテインを摂り入れるのも1つの方法です。腹持ちがよいものはお菓子を控えたいときにも役立ちます。

まとめ

プロテインには運動のパフォーマンスを向上させるためBCAA、クエン酸、ビタミンB群やミネラルなどが強化されたものがあります。

商品パッケージを参考にご自身に合ったものを選ぶとよいでしょう。賢く活用して目的の身体づくりに役立てて下さい。

なお、摂取タイミングなどはあくまで参考です。さまざまな説があるため、そのときの状況に合わせて最寄りの管理栄養士などにご相談下さい。