美白を目指す私たちを悩ませる「シミ」問題。 徹底ブロックする3つのポイント

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美白を目指す私たちを悩ませる「シミ」問題。 徹底ブロックする3つのポイント 美白を目指す私たちを悩ませる「シミ」問題。 徹底ブロックする3つのポイント

1年中降り注ぐ紫外線は3月頃からだんだん強くなり、7月に最も強くなります。
そこで心配になるのが、美白の大敵で小さくてもいやな存在感を発揮するシミです。日焼けが原因だと何となくは知っているけれど、シミができるプロセスまでは知らない人も多いはず。原因を知れば、美白対策も立てやすくなります。
シミを徹底ブロックするために、シミができるメカニズムを知ることから始めましょう。

監修

日比野佐和子先生 医療法人康梓会Y‘sサイエンスクリニック広尾統括院長・大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 特任准教授 日比野佐和子先生 医療法人康梓会Y‘sサイエンスクリニック広尾統括院長・大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 特任准教授
日比野佐和子先生
医療法人康梓会Y‘sサイエンスクリニック広尾統括院長・大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 特任准教授

ひびの・さわこ 医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。

美白の大敵、シミができて定着するメカニズムとは?

美白の大敵であるシミの大きな原因の1つは、皆さんが知っている通り、紫外線です。ただ、紫外線を浴びてすぐできるわけではありません。
3つの段階を経て、ようやくシミとして定着するのです。

②メラノサイトが「メラニン色素」をつくり出す ②メラノサイトが「メラニン色素」をつくり出す

① 紫外線を浴びると、表皮の「メラノサイト」が反応する
メラノサイトとは、メラニンという色素を産生する細胞で、肌の外側の表皮と内側の真皮の間(基底層)にあり、色素細胞とも呼ばれています。
顔など日光の当たる場所に多く存在し、また、毛母にも分布しています。このメラノサイトは、普段はおとなしくしていますが、紫外線を浴びると反応します。
そして、紫外線による害から細胞を守るために、ある活動を始めるのです。

②メラノサイトが「メラニン色素」をつくり出す
メラノサイトは紫外線を浴びると活性化し、メラニン色素をつくり出します。これがシミのもとになるのです。
でもメラニン色素には、大切な働きもあります。それは紫外線を吸収して細胞を守り、皮膚がんなどの発生を防ぐことです。日焼けで肌が黒くなるのは、細胞を守るためにメラノサイトがメラニン色素をたくさんつくるからなのです。

③メラニン色素が蓄積し、シミとなる ③メラニン色素が蓄積し、シミとなる

③メラニン色素が蓄積し、シミとなる
日焼けをしても、しばらくすれば肌の色はもとに戻りますよね。通常は肌のターンオーバーによってメラニン色素ははがれ落ちるので、あまり心配はいりません。
でも、肌のターンオーバーが乱れていると、メラニン色素が肌に蓄積し、シミとして定着してしまうのです。

これが、シミができる3段階のメカニズムです。美白を目指すにはシミをつくらないこと。
シミをつくらないために大切なことは、原因である紫外線を浴びないことです。
それに加えて、毎日の習慣でシミはブロックできます。ここからは、シミをブロックする3つのポイントを紹介します。

美白の大敵、シミをブロックするポイント ①保湿

美白の大敵、シミをブロックするポイント ①保湿 美白の大敵、シミをブロックするポイント ①保湿

シミ対策では、まずは保湿が大切です。
肌が乾燥していると、紫外線のダメージを受けやすくなります。それに加えて、紫外線を浴びることでも肌はさらに乾燥します。これでは肌がどんどんダメージを受けてしまいます。

そんな負のスパイラルを防ぐためにも、保湿ケアはしっかりしたいものです。普段のスキンケアからたっぷり潤いを補給し、紫外線に負けない美白肌をつくりましょう。

美白の大敵、シミをブロックするポイント ②美白ケア

美白の大敵、シミをブロックするポイント ②美白ケア 美白の大敵、シミをブロックするポイント ②美白ケア

シミをブロックするには、やっぱり美白に効果のあるスキンケアをすることも大切です。シミへの有効成分が配合されている美白化粧品を積極的に使いましょう。

シミへの有効成分は、ビタミンC誘導体、アルブチン、コウジ酸、ハイドロキノン、プラセンタエキス、トラネキサム酸などです。
これらの成分は、シミの生成過程で活性化する酵素や細胞の働きを抑制し、シミを予防できます。美白化粧品を購入する時は、シミへの有効成分が含まれているものを選ぶのがおすすめです。

美白の大敵、シミをブロックするポイント ③食事の改善

美白の大敵、シミをブロックするポイント ③食事の改善 美白の大敵、シミをブロックするポイント ③食事の改善

シミを防ぐには外側からだけでなく、体の内側からもケアをしましょう。
最も簡単にできるのが、食生活の改善です。いくつかおすすめの食材をご紹介します。

有効な食材① ホットヨーグルト
乾燥していると、紫外線のダメージを受けやすくなるもの。潤いのある肌をつくるためには、腸の状態をよくすることが大切です。それには整腸作用のあるヨーグルトが最適です。
ヨーグルトで善玉菌を増やせば、腸内環境が整い、肌によい栄養素も効率よく吸収できるようになります。また、ヨーグルトを摂取することで肌の水分保持量が上がり、紫外線による肌のダメージが抑えられたという研究報告があります。

ホットヨーグルトが有効な理由は、腸内の善玉菌は温かい温度を好むからです。
腸は38℃前後の時が最も活発に働き、消化吸収や免疫の働きがよくなります。ヨーグルト100mlを500Wのレンジで40秒加熱し、腸内環境に近い温度にして食べましょう。電子レンジで温めなくても、食べる30分前に室温に戻してからでもよいでしょう。

善玉菌のえさになるオリゴ糖と一緒に摂れば、さらに効果はアップ。また、オリゴ糖や食物繊維が多く含まれるバナナと一緒に食べるのもおすすめです。

有効な食材② フルーツ

フルーツや野菜に含まれるビタミンCは、紫外線によるメラニン色素の生成を抑制し、日焼け後の回復に役立ちます。また、紫外線やストレスで発生する活性酸素は肌を酸化させますが、ビタミンCは美白効果および抗酸化作用があり、肌の酸化も防ぎ、明るい肌が保てます。

それに加えて、ビタミンはコラーゲンの生成を助けてハリと潤いのある肌にしてくれるので、美肌にとってはいいことづくし。
ビタミンCが特に多いのは、イチゴ、キウイフルーツ、アセロラなど。好みのフルーツでおいしく紫外線対策をして美白を目指しましょう。

有効な食材③ 卵
完全栄養食である卵には、食物繊維とビタミンC以外の栄養が全て含まれています。保湿に役立つコラーゲンの生成を促す「ビオチン」や、抗酸化作用のある「セレン」など、美肌効果が期待できる成分も豊富です。

疲労回復、コラーゲン生成、免疫力アップ、抗酸化作用、代謝促進など、様々な効能がある卵。そしてもちろん、紫外線への抵抗力を高める効能ももっています。卵を食べて、紫外線に負けない健やかな肌をつくりましょう。

食事で摂り切れない美肌栄養素は、美容ドリンクなどで補充し美白肌へ!

食事で摂り切れない美肌栄養素は、美容ドリンクなどで補充し美白肌へ! 食事で摂り切れない美肌栄養素は、美容ドリンクなどで補充し美白肌へ!

食事の改善により美肌効果が期待できますが、そうはいっても毎日きちんと食事を作るのは大変です。それに現実的にも、食事だけでは摂り切れない栄養素もあるものです。

メラニン色素の生成を抑えてシミに効果のあるビタミンC、タンパク質の合成を助けて肌のターンオーバーを整え、シミをできにくくする亜鉛、抗酸化力が高くシミを防ぐアスタキサンチンは、美容ドリンクなら手軽に摂れます。
また、肌のターンオーバーを促進し抗酸化力を高めるプラセンタは、食べ物から摂取するのが難しいのですが、美容ドリンクなら毎日摂取できます。


インナーケアは毎日続けることが、シミのない美白肌への近道。
無理なく毎日続けるためには、サプリメントや美容ドリンクなどでプラスするのがおすすめです。特にキャップを開ければどこでもすぐに飲める美容ドリンクは、手軽に美肌栄養素を補給でき、生活習慣を変える強い味方です。上手に食事にプラスして、美白習慣を身につけましょう。

ただ、毎日続けるものだから、添加物や糖分には気をつけたいもの。美白や美肌に効果のある栄養素が摂れても、糖分の多いドリンクでは糖尿病などのリスクが上がってしまいます。
また、保存料や着色料などの添加物も、毎日摂る場合は肝臓に負担がかかります。ドリンク剤を選ぶ時は、目当ての栄養素以外にも何が含まれているかチェックしましょう。その上で、カロリーなども気にしながら選びたいですね。できれば添加物もできるだけ少ないものがベターです。